2012年09月20日

背景:
ヘビは手足を持たないためとても奇妙な姿をしているように見える。ではこのような特徴はどのように獲得されたのだろうか。地中や海中に進出したトカゲの祖先から進化したという説があるが、まだそれほど明確にはなっていない。

要約:
ヘビはトカゲの仲間から進化したと考えられているが、そのルーツはまだ明確になっていない。そこでニューヨーク州立大学ストーニブルック校のJohn J. Wiens博士らによる遺伝的な研究から、現在陸上に生息しているほとんどのヘビは、地中に生息しているヘビの祖先から分化していったことが分かった。

彼らは爬虫類の最も大きなデータベースの1つを使い、44の遺伝子と161のトカゲとヘビのデータから研究を行った。するとほとんど全てのヘビは地中に生息する目の見えないメクラヘビの仲間から分化していることが分かった。このことはヘビの祖先は地中に生息しており、そこから地上に現れたであろうことを示している。

Wiens博士によると、ヘビはどこに住んでいようと細長い体、比較的短い尾という基本的な体の構造は変わっておらず、このような特徴はヘビ以外には地中に住む一部のトカゲでのみ見られる。ヘビは基本的な構造を変えずに、地中から熱帯雨林の天蓋、砂漠、海など地球上のあらゆる場所へと進出していったようだ。

Leptotyphlops humilisメクラヘビ

元記事:
Evolutionary History of Lizards and Snakes Reconstructed Using Massive Molecular Dataset
http://www.sciencedaily.com/releases/2012/09/120919081834.htm

参照:
J. J. Wiens, C. R. Hutter, D. G. Mulcahy, B. P. Noonan, T. M. Townsend, J. W. Sites, T. W. Reeder. Resolving the phylogeny of lizards and snakes (Squamata) with extensive sampling of genes and species. Biology Letters, 2012; DOI: 10.1098/rsbl.2012.0703

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