読後レビュー ソードアート・オンライン ソードアート・オンライン22 キス・アンド・フライ
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2019年10月12日(土)深夜より、SAO最終章ともいうべきアリス編2部『ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld(WoU)』が放送開始。
これに合わせて、原作の第22巻が1年ぶりとなる2019年10月10日に発売になりました。
今回はBlu-ray&DVD特典だった4つの短編を文庫として収録。さっそくレビューです。
ネタバレも含みます。注意! ↓
■ ソードアート・オンライン22
キス・アンド・フライ
著・川原礫 イラスト・abec
電撃文庫
発売 2019年10月10日 650円
344ページ
公式>ソードアート・オンライン22 キス・アンド・フライ | ソードアート・オンライン
22巻の注目ポイント
1.BD&DVD限定版特典だった短編のうち、4編をピックアップ収録
2.アインクラッド攻略~マザーズ・ロザリオまで懐かしいメンバーが再登場
3.21巻でスタートした「ユナイタル・リング」でのお話は次巻に持ち越し
の3点。
表紙はアスナ、リーファ、アルゴ、ユウキの4人。
巻頭定番の冒険マップは無し。
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■ あらすじ
>『ザ・デイ・ビフォア』――《SAO》攻略のさなか、キリトはアスナにプロポーズし、二人は新婚生活を送ることに。だが新居に到着した二人が目にした光景は、思いがけないもので……?
>『ザ・デイ・アフター』――新生《ALO》に新たなアバターでダイブ以来、アスナは謎の《離脱現象》に襲われていた。その原因は《SAO》時代に起こった一つの悲劇にあった――。
>『虹の橋』――海底神殿での冒険を終えたキリトたち。しかし海の王リヴァイアサンと深淵の王クラーケンの謎めいた会話は、一行を新たな冒険へといざなう!
>『Sister's Prayer』――《SAO事件》のさなか、ある少女が医療用フルダイブ機器《メディキュボイド》の試作機に身を投じた。《絶剣》ユウキ、誕生の軌跡をここに。
(公式サイトより)
初出
SAOⅡ 5巻特典「シュガーリィ・デイズ」(ザ・デイ・ビフォアの後日談)
劇場版SAO オーディナル・スケール特典「コーディアル・コード」(劇場版の後日談)
は未収録
では、順番にレビュー
初出
『ザ・デイ・ビフォア』
『ソードアート・オンライン』第1巻BD&DVD完全生産限定盤に収録
『ソードアート・オンライン』第1巻BD&DVD完全生産限定盤に収録
『ザ・デイ・アフター』
『ソードアート・オンライン』第9巻BD&DVD完全生産限定盤に収録
『ソードアート・オンライン』第9巻BD&DVD完全生産限定盤に収録
『虹の橋』
『ソードアート・オンライン Extra Edition』BD&DVD完全生産限定盤に収録
『ソードアート・オンライン Extra Edition』BD&DVD完全生産限定盤に収録
『Sister's Prayer』
『ソードアート・オンラインⅡ』第9巻BD&DVD完全生産限定盤に収録
加筆、修正あり。『ソードアート・オンラインⅡ』第9巻BD&DVD完全生産限定盤に収録
SAOⅡ 5巻特典「シュガーリィ・デイズ」(ザ・デイ・ビフォアの後日談)
劇場版SAO オーディナル・スケール特典「コーディアル・コード」(劇場版の後日談)
は未収録
では、順番にレビュー
■『ザ・デイ・ビフォア』66P
2024年10月23日
2024年10月23日
舞台はアインクラッド第22層
2022年11月6日にMMORPG「ソードアート・オンライン」のデスゲームが開始されてから2年弱。攻略組が74層のフロアボスを撃破し75層へと進む中、キリトとアスナは血盟騎士団を脱退し、この日、プロポーズを申し込みます。
物語は明けて10月24日。正式システム的な「マリッジ」を行う記念すべき場所としてキリトが選んだのは、購入を決めていた22層のログハウスでした。
意気揚々と湖畔に向かったキリトが見たものは、なんと「空き地」
以前に赴いた際にあったはずの家が綺麗サッパリ無くなっていたのです。
果たして2人は、この消失事件(?)を無事解決し、無事結婚できるのでしょうか…
途中、情報屋のアルゴと合流し、物語は以外な展開に。
森で出会った犬のトトにメロメロなアスナさん。
隠されたフィールドで出会った「ブリキ」「カカシ」「ライオン」とパーティーを組み、「西の魔女」のお城を目指します。
勘の良い方はお気づきかと思いますが、アメリカの有名な某児童文学作品がモチーフ。すったもんだ、イチャイチャな冒険譚です。
2022年11月6日にMMORPG「ソードアート・オンライン」のデスゲームが開始されてから2年弱。攻略組が74層のフロアボスを撃破し75層へと進む中、キリトとアスナは血盟騎士団を脱退し、この日、プロポーズを申し込みます。
物語は明けて10月24日。正式システム的な「マリッジ」を行う記念すべき場所としてキリトが選んだのは、購入を決めていた22層のログハウスでした。
意気揚々と湖畔に向かったキリトが見たものは、なんと「空き地」
以前に赴いた際にあったはずの家が綺麗サッパリ無くなっていたのです。
果たして2人は、この消失事件(?)を無事解決し、無事結婚できるのでしょうか…
途中、情報屋のアルゴと合流し、物語は以外な展開に。
森で出会った犬のトトにメロメロなアスナさん。
隠されたフィールドで出会った「ブリキ」「カカシ」「ライオン」とパーティーを組み、「西の魔女」のお城を目指します。
勘の良い方はお気づきかと思いますが、アメリカの有名な某児童文学作品がモチーフ。すったもんだ、イチャイチャな冒険譚です。
■『ザ・デイ・アフター』68P
アルヴヘイム
2025年6月
2024年11月7日のアインクラッド開放から約1年半後の物語。
舞台はALO(アルヴヘイム・オンライン)
ウンディーネの姿に慣れつつも、まれに「幽体離脱」のような謎の「離脱現象」に襲われるアスナさん。エギルやクラインといった懐かしのメンバーとパーティーを組んだ新生アインクラッド第8層のボス攻略で、痛恨のミスをおかしてしまいます。
AIのユイによると、過去に場所やアイテムに残された強い感情の記録が、現在のプレイヤーに影響を及ぼす可能性があるとのこと。心配するスプリガンのキリト君は、謎の解明に乗り出します。
日付は2025年6月22日。かつてキリトが所属していたギルド「月夜の黒猫団」のサチが命を落としてからちょうど2年。アスナを介してサチのメッセージを受け取ったキリト君は、その想いを新たにするのでした。
■『虹の橋』71P
アルヴヘイム
2025年7月
舞台は同じくALO
キャリバー編のアルヴヘイムでの冒険の前日譚。
海底神殿でのクエスト「深海の略奪者」
大型タコ型モンスター「クラーケン・ジ・アビスロード」 VS アース神族「リヴァイアサン・ジ・アビスロード」
ちょっとクトゥルフっぽいクエストです。
これをクリアした一行は、同クエストで登場した「御子の卵(みこのたまご)」を求めて次のクエスト探索へと向かいます。
神話マニアの妹・直葉(リーファ)は、3ヶ月前の2025年4月の大型アップデートで霧の国「ヨツンヘイム」と共に
アース神族の「アスガルド」
ヴァン神族の「ヴァナヘイム」
氷の国「ニヴルヘイム」
虹の橋「ビフレスト」
などが実装されたのではないかと当たりをつけます。
現時点で不可侵となっていた、世界樹の先端の「雷竜の巣」があやしいとにらんだキリト君。アスナ、リーファ、リズベット、シリカ(+ピナ)と5人パーティーで鉄壁の雷雲の突破に挑みます。
5人が手を組む「星型結合(スターバインド)」という強固な編成と、先のリヴァイアサンの加護を受けて突破に成功する一行。しかし、その先に待っていたのは…
目的の「御子の卵」は手に入れられませんでしたが、代わりに伝説級武器(レジェンダリー・ウェポン)「クレスト・オブ・イグドラシル」を入手。以後、アスナさんの強力な武器となります。
リーファが求める虹の橋は、もしかしたら新生アインクラッド(攻略は未だ10層まで)の最上階にあるのではないか。そんな期待を抱きながら、一行の冒険は続きます。
目的の「御子の卵」は手に入れられませんでしたが、代わりに伝説級武器(レジェンダリー・ウェポン)「クレスト・オブ・イグドラシル」を入手。以後、アスナさんの強力な武器となります。
リーファが求める虹の橋は、もしかしたら新生アインクラッド(攻略は未だ10層まで)の最上階にあるのではないか。そんな期待を抱きながら、一行の冒険は続きます。
■『Sister's Prayer(シスターズ・プレイヤー)』113P
セリーン・ガーデン
2024年5月
マザーズ・ロザリオ編で登場の<絶剣>ユウキが、まだALOでキリトと出会う1年半前のお話。
疼痛緩和を目的としたホスピスVR「セリーン・ガーデン」をプレイするラン(紺野藍子)ユウキ(紺野木綿季)の双子の姉妹は、レア昆虫「ロイヤルトリトンクワガタ」の捕獲を巡って緑髪の少女「メリダ」と出会います。
ラン(紺野藍子)
面倒見の良い双子の姉。両親は輸血製剤による多剤耐性HIV感染・AIDS発症で死去。本人と妹ユウキも同じ病気で入院・加療中。アスカ・エンパイアでのクラスは「巫女」。後にユウキがリーダーを務める「スリーピング・ナイツ」の設立者であり初代リーダー。
ユウキ(紺野木綿季)
双子の妹。<絶剣>ユウキとなる前の姿。姉ランの強い勧めで「医療用フルダイブ試験機(MFT メディキュボイド)」のテスターとなり、姉と別れて無菌室で生活する毎日。アスカ・エンパイアでのクラスは「侍」で、対人戦闘の才能を開花させる。
メリダ
ラン、ユウキを新たな和風VRMMO「アスカ・エンパイア」へと誘う少女。本人は脳腫瘍に侵されており、ベータテストのみ参加した「ソードアート・オンライン」のデスゲームに強い興味を持っている。アスカ・エンパイアでのクラスは「忍者」
のどかな「セリーン・ガーデン」を離れて激しい戦闘や冒険が繰り広げられる「アスカ・エンパイア」の世界を楽しむ中で、人とのつながりや世界の広さを実感する3人。そこへ、「SAO被害者のナーヴギア強制解除」という報道が。
ランとユウキの誕生日(5月23日)に病院を訪れたメリダは、ランのナーヴギア(改修版)を使ってかつての仲間が囚われている「ソードアート・オンライン」にダイブしようとします。
メリダの意志を覆すため、侍・ユウキは忍者・メリダに決闘を申し込みます。
プレイヤーとしてSAOを救うのではなく、その生命を同じように難病を抱える少年少女をVRの世界に誘うことに費やそうというランの申し出に、3人はこの日、ギルド「スリーピング・ナイツ」を結成するのでした。
■ まとめ
SAOとALOの懐かしい面々が登場する珠玉の4編。
短編集としてはSAO8巻「アーリー・アンド・レイト」以来となります。
特に最後の『Sister's Prayer』は、VRを用いたこれからの緩和医療の未来や、命のあり方など深く考えさせられる一編となっており、個人的にはライトノベルの域を超えた、ここ数年で最も「重い」お話なのではないかと思います。
また、全編通して「手を繋ぐ」という裏のテーマがあるようで、これまではBD&DVD限定版購入者のみしか体験できなかった新たなSAOの世界が今回文庫で出版されたのは嬉しいところです。
ちなみにサブタイトルの「キス・アンド・フライ」とは、欧米の空港にある見送り車両専用の駐車場(キスをして出発する)の意。
21巻の続き「ソードアート・オンライン23 ユナイタル・リングⅡ」は間をおかず2019年12月10日に刊行予定。こちらも楽しみです。
裏表紙は、出番がないことを嘆くリズベットとシリカのイラストw
帯にはコミカライズやゲームの告知が記載。
また、22巻で登場したMMORPG「アスカ・エンパイア」を舞台にしたスピンオフ作品「ソードアート・オンライン オルタナティブ クローバーズ・リグレット」(作:渡瀬草一郎 イラスト:ぎん太 原案・監修:川原礫)も2016年11月に発売となっています。(※主人公は別)
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また、これまで川原礫先生が描き下ろした短編8編を収録した「ソードアート・オンライン マテリアル・エディション:リミックス」(1,630円)が電撃屋で販売中。
SAO10周年記念として、原作第1巻~第8巻が新規描き下ろしカバーで発売中(重版決定)
詳しくは川原礫&ソードアート・オンライン 10周年公式サイトにて
ではまた!
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次回
→読後レビュー「ソードアート・オンライン 23」ユナイタル・リングⅡ : ふぃぎゅる!
前回
→読後レビュー「ソードアート・オンライン 21」ユナイタル・リングⅠ : ふぃぎゅる!
関連レビュー
→SAO原作 : ふぃぎゅる!
関連リンク
ソードアート・オンライン22 キス・アンド・フライ
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