読後レビューガンゲイル・オンラインⅨ（9）（ソードアート・オンラインオルタナティブ）

カテゴリ:: ★ソードアートオンライン; ライトノベル・小説

ソードアート・オンラインのスピンオフ作品「ガンゲイル・オンライン」
今回は、第4回SJ大会を描いた3巻構成の完結編「フォース・スクワッド・ジャム〈下〉」をレビューです　↓

■ ソードアート・オンラインオルタナティブ
　ガンゲイル・オンラインⅨ ―フォース・スクワッド・ジャム〈下〉―

電撃文庫
著者：時雨沢恵一（しぐさわけいいち）
イラスト：黒星紅白（くろぼしこうはく）
原案・監修／川原礫（かわはられき）
発売　2018年12月7日　価格 810円　568ページ

公式
＞ソードアート・オンライン　オルタナティブガンゲイル・オンラインIX ―フォース・スクワッド・ジャム〈下〉　　
＞電子版

銃器と光弾のバーチャルゲーム「ガンゲイル・オンライン」が舞台のSAOスピンオフ作品『ガンゲイル・オンライン』（以下GGO）
6月の上巻、8月の中巻に続く今回の下巻は、チームバトルロイヤル「スクワッド・ジャム」第4回大会（以下SJ4）の完結編。

ページ数は7，8巻の約2倍。
なんでも、内容が膨らみすぎてさらに上下巻に分かれる可能性もあったとかなかったとか。

あらすじ（公式サイトより）

＞レンのリアル・小比類巻香蓮との結婚を目論むファイヤこと西山田炎の誘いに乗り、“結婚を前提としてお付き合い”をかけて戦うことになった第4回スクワッド・ジャム

　是が非でもレンに勝利したいファイヤは、打倒LPFMのために編成した結託チームに、ボス率いるSHINCを取り込むことに成功する――。

　MMTNとの壮絶な“高速バトル”を潜り抜けたレンたちは、ついにSHINCのメンバーと相まみえたのだが、そこにファイヤ傘下のチームが突如現れ……

　銃声と硝煙とほのかな恋心が入り乱れる第4回スクワッド・ジャム、いよいよクライマックスへ！

★ フォース・スクワッド・ジャムの見所
・レンちゃんに、結婚相手候補「西山田炎（ファイヤ）」が登場
・レン達のチーム「LPFM」に、シャーリーとクラレンスが参加（後に離脱）
・ZEMAL（全日本マシンガンラヴァーズ）に女神登場
・新ルール「30分ごとの弾薬自動復活」「全プレイヤー拳銃携帯」
・5分間一箇所にとどまると出現する大量のモンスター。銃で倒すと増援を呼ぶ。

★ これまでのバトルの大まかな流れ

上巻（7巻）
　主人公レンがリーダーのチームLPFMは、飛び入りメンバーのシャーリー、クラレンスと共に右下の森エリアからスタート。橋の上でのバイクチームと戦闘。
　最終目的のファイヤを筆頭とした結託6チームは左上の氷の湖に陣取ります。
中巻（8巻）
　LPFMは空港に陣取るMMTMとトライクによる高速バトル。
　シャーリーとクラレンスはチームを離れ単独行動。
　ファイヤ傘下のチームは、さらにボスらSHINCを仲間に引き入れ7チームの共同戦線でLPFMを待ち受けます。

戦闘はMAPの右下から左上に向かう流れ。

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収録話
　第十二章「全滅を防ぐために」
　第十三章「撤退・その1」
　第十四章「フカ次郎飛び、レン駆ける夏」
　第十五章「あばれる二人」
　第十六章「撤退・その2」
　第十七章「ファイヤ・オン・アイス」
　第十八章「ZEMAL」
　第十九章「ハンドガン・オンリー」
　第二十章「モールでの戦い・その1」
　第二十一章「モールでの戦い・その2」
　第二十二章「心に火をつけて」
　第二十三章「香蓮の憂鬱」

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★ 9巻各章のあらすじ（ネタバレあり）

レンちゃんはじめレギュラーメンバーの使用武器に関してはこちら　
9巻で新たに判明したキャラ、武器は、一部を各章ごとに記載してあります。

●　第十二章「全滅を防ぐために」
各チームの動向

倒壊した高層ビルが立ち並ぶAREA5の廃墟にて、ファイア傘下に下ったSHINCとLPFMとの戦闘。そこへ、ミニガンを搭載したハンヴィー3両が仲間のSHINCもろとも猛攻撃を仕掛けます。ソフィーが死亡

その他のチーム
　MMTM　デヴィッドとケンタが生存。空港に待機
　ZEMAL　チームの紅一点ビービーの指示によりクレーターに待機
　T-S SFプロテクターチーム。鉄道にて待機
結託6チーム
　WEEI　ファイヤのチーム。青ジャージ

　SATOH　ファイヤの部下チーム。迷彩覆面
　PORL　ファイヤの部下チーム。迷彩服面。RPG武装
　V2HG　3台のハンヴィーに分乗

　RGB　レイガンボーイズ。光学銃のチーム

　WNGL　ロングラン・サーズ。毒毒迷彩服の狙撃銃チーム。ハンヴィーに同乗

●　第十三章「撤退・その1」
登場チーム・銃器
　WNGLチーム　M110A1狙撃銃
　V2HG　ハンヴィー、M134ミニガン、M79グレネード・ランチャー、偵察ドローン

WNGLの勢密狙撃に対し、エムがSHINCのPTRD1941を借りて迎撃。
バックパックにはいつものM14・EBR＋盾
戦闘の合間に、SHINCがレンとファイヤの事情を知り、協力を申し出ます。
13時50分。SJ4開始から1時間50分が経過。

●　第十四章「フカ次郎飛び、レン駆ける夏」
フカ次郎が自転車「プリティ・ミユー号」に乗って登場。グレネードの右太、左子は紛失してしまいましたが、ALOで培った飛行技術を駆使し、エムのドローン改め「チャーミン・ミユー号」を操ります。
一方レンはP90（ぴーちゃん）を手に、ダッシュでハンヴィーに迫りますが…

●　第十五章「あばれる二人」
登場チーム・銃器
　WNGL　バレット M98B狙撃銃（.338ラプアマグナム）
　V2HG　HK433アサルト・ライフル、L129A1自動連射式狙撃銃

時刻は14時0分
SJ3の記録1時間59分を抜いて長期戦の様相です。
WNGLの狙撃に阻まれスクールバスの下で釘付けのレン。
フカ次郎は敵の偵察ドローンの破壊に成功。

別行動のシャーリーとクラレンスが再登場。
R93タクティカル2でV2HGのグラントを狙撃し、機械の馬（ロボットホース）に乗って高速移動します。北海道でネイチャーガイドをするシャーリーならではのスキルです。

馬からハンヴィーに乗り移ったクラレンス。
全身の装備を解除して下着姿に変身し、色仕掛けでV2HGの運転手を誘惑しまします。ヤッターカワイイ！おっぱいを揉む寸前で死亡。

ロボットホースはWNGLの狙撃で行動不能になったものの、ハンヴィー1台をミニガンごと奪うことに成功。シャーリーの乱暴な運転で、WNGLの一人を（無意識に）轢き殺します。

●　第十六章「撤退・その2」
登場チーム・銃器
　WNGL　RPR（ルガー・プレジション・ライフル）、SPR・Mk12（スペシャル・パーパス・ライフル M16のカスタムライフル）
　V2HG　H&K MG5マシンガン
　T-S　XM8、ステアーAUG、SAR21、M320グレネード・ランチャー

プラズマ・グレネードでバスを爆発させて脱出したレン。
シャーリー＆クラレンスのハンヴィーに同乗して西へ向かいます。途中WNGLの一人を轢き殺し、４人をミニガンで粉砕します。

SHINCはアンナがWNGLに狙撃され死亡。
残ったボス、ターニャ、ローザ、トーマの4人は、ピトフーイ、エム、フカ次郎と共にマップ左上にあるディーゼル機関車にたどり着きます。
ここでT-Sと遭遇。T-Sのメンバー（003）が死亡。

●　第十七章「ファイヤ・オン・アイス」

２台のハンヴィーが迫る中、SHINC＋LPFM+T-Sの合同チームが結成。
エムがディーゼル機関車を動かし、時速100kmで南へと向かいます。
先頭でタイタニックごっこをするボスとローザ。

レン達のハンヴィーは機関車を追走。
これを追うV2HGの2台のハンヴィーをミニガンで撃退します。
V2HGはこれで足止め。以後SJ4からはほぼ脱落です。
14時15分

レンのハンヴィーとエム達の機関車を凍った湖上で待ち受けるのは、RPG-7（ロケットランチャー）とスケート靴を装備したPORLの6人。

PORLとRPGの光学銃チームに2方向から攻撃され、機関車が中破します。T-S 005が死亡。

●　第十八章「ZEMAL」

クラレンスの自爆攻撃により、湖の氷が広範囲に渡って割れ始めます。
PORLとRPGの12人が湖に沈み、ハンヴィーも巻き込まれます。

レンとシャーリーは機関車に乗り移り、LPFM4人＋シャーリー＋SHINC4人＋T-S4人の12人はさらに南下します。

ここで、南西のクレーターエリアに陣取っていたZEMAL（全日本マシンガンラバーズ）が、今大会で初めて活動を開始。新メンバーの紅一点、ビービーの指揮により機関車を襲撃します。SHINCのトーマが死亡。

さらに、反対の東側の住宅地からも攻撃をうけ、SHINCのターニャが死亡。逃げたT-Sは線路に仕掛けられたプラズマ・グレネードのブービー・トラップにかかり4人全員死亡。
ZEMALを圧倒的勝利に導いたビービーは、ALOでフカ次郎の天敵だったサラマンダーだと判明。彼女は、レン達のメインアームを放棄させることを条件に、この場を見逃すことを提案します。

●　第十九章「ハンドガン・オンリー」

14時30分

レンのP90やピトフーイのKTR-09、エムのM14・EBR、シャーリーのR93タクティカル2、ボスのヴィントレス（とトーマのドラグノフ、ローザのPKMマシンガン）といった、スクワッド・ジャムでお馴染みのメインアームを全て武装解除させられた面々。

しかし、ピトフーイには秘策がありました。それが、SJ4で新たに設定された「拳銃マストエリア」ルール。ライフルなどの長物が使用不可なショッピングモールへと向かいます。
同様に、空港で待機していたMMTMのデヴィッドとケンタ、これまで静観の構えだったファイヤ率いるWEEIとSATOHの12人も、ショッピングモールを目指して移動を開始します。

ピトからレンに新たにプレゼントされたのは、表紙イラストにもあるGGOの架空銃「Vorpal Bunny（ヴォーバル・バニー）」

デトニクス.45コンバットマスターをベースにした「AM.45」（デトTi）というカスタム銃で『キノの旅』のフルートをデザインした秋本こうじ氏によるもの。東京マルイの架空銃器の企画のひとつで、レンのピンクカラー（＋白いライン）に塗装してあります。P90レンVer.と同様、東京マルイからのコラボモデルの発売も予定されています。
今回、ピトから渡されたのは二丁。装填数は６発ですが、特殊なバックパックと組み合わせた240発の自動給弾システムに、エムの盾も装備しました。
P90と同様、おしゃべりするヴォーちゃん（レンの心の声）
果たして、拳銃が苦手なレンは使いこなすことができるのか…？

ピトフーイの拳銃はXDMを2丁。
エムはHK45に、両手に一枚ずつ盾持ち。
フカ次郎はM&P
シャーリーはレミントンXP100
ボスとローザはストリージと、ロシア製グレネードRGD-5

デヴィッドはステアー製M9-A1とベレッタ製APX
ケンタはAPX
SATOHは全員がM27 IAR
さらにリーダーの髭男はコルト社製M45A1 CQBP
WEEIのベラルトはXP100

●　第二十章「モールでの戦い・その1」

ショッピングモール「Mall of the World」のメイン部分は横800ｍ、縦300ｍの長方形で、中は吹き抜け。通路の幅は20m
四隅に幅150mの8角形のショッピングエリアが設けられています。
6階建てで、各階の移動は階段とエスカレーター、エレベーターを使用。
使用可能武器はハンドガン、手榴弾、フォトンソード、ナイフ、打撃武器のみ。

LPFM＋SHINCは西から入り、3F南のフードコートに陣取り。
MMTMは東から入り、一気に6Fへ上がり周囲を警戒。
WEEIとSATOHは北から入り、デカネードで撹乱。SATOHの6人は3Fに上がり、改造した2台の電動カートでレン達を左右から挟み撃ちにします。

ピトはエムの盾に隠れながらXDMで攻撃し、SATOH1人を撃破、1人を確保。
シャーリーが1人を狙撃。
ボスが2人撃破
ローザは1人を道連れに手榴弾で死亡。

さらに、WEEIの一人、ベラルトがライフル弾を使用できるレミントンXP100で反対側バルコニーから狙撃。シャーリーのXP100と撃ち合い→潜んでいたデヴィッドのナイフで死亡。

●　第二十一章「モールでの戦い・その2」

乱戦の中、WEEIのペネビア（連射可能なグロック18C）とロン（スターム・ルガー社製 Mk3）がピトフーイとエムを襲います。

エムとペネビアは2Fに落下。
そこにあったワールドのミニチュアの中で、さながら怪獣映画のように戦います。最期は破裂手榴弾で撃破。エム自身も大ダメージ。

ピトはロンを光剣で斬殺。

WEEIの３人めの刺客、ピストル型のグレネード発射装置「ワルサー・カンプピストル」で襲ってきます。シャーリーがこれを倒すものの、後ろから襲ってきたMMTMのデヴィッド＆ケンタに殺されます。

WEEIの４人めはデザート・イーグル使い。最大口径の弾丸「.50アクション・エクスプレス（A.E.）」を使用。

●　第二十二章「心に火をつけて」
体にグレネード弾をくくりつけたフカ次郎がケンタに突撃、自爆。
エムとピトがデザート・イーグル使いに突撃。エムが死亡するも、ピトがこれを倒します。死因は溺死。

レンとボスが連携してカンプピストル使いを倒したところをデヴィッドが襲撃。レンの危機に対し、光の剣で床を切り取って５Fから落下してきたピトが助けに来ます。ピトとデヴィッドが相打ちで死亡。

残ったレンとボスは、二人で向き合って西部劇スタイルの決闘を始めます。
ボスが死亡。

最終決戦。
モール中央の屋内遊園地で、青ジャージのファイヤとヴォーパル・バニーを手にしたレンちゃんの一騎打ち。
ここで、ファイヤが予想外の告白。GGOを馬鹿にした発言を取り消し、共に戦ってくれた仲間への信頼と感謝を述べます。

このままバトル終了か…？と思った次の瞬間、特別ルールが発動。大量のゾンビが地面から湧き出します。
老若男女、無数のゾンビを悪鬼羅刹のごとく打ち倒すレン。弾が尽きてもナイフで切り裂き、ゾンビ警官のグロック17を奪い、果ては女ゾンビの頸動脈を噛みちぎります。
その姿を見て、ファイヤは自ら「Resign（降参）」を宣言し、ログアウトするのでした。

同時刻、ショッピングモールへ向かうV2HGチームに、ZEMALの銃弾が降り注ぎます。V2HGが全滅し、SJ4はビービー率いる全日本マシンガンラバーズの勝利となりました。

●　第二十三章「香蓮の憂鬱」

2026年8月29日北海道
ネイチャーガイドを務める霧島舞（シャーリー）の本へ、東京から小野田亜衣という15歳の少女が訪れます。彼女は小学4年のころから引きこもりで、家では勉強や家事の傍らオンラインゲームに勤しむ大人しい少女。舞の案内で乗馬にチャレンジし、北海道の雄大な自然に触れ、二人は再会を誓うのでした。

同日東京のとあるショッピングモール

SJ4での約束である西山田炎（ファイヤ）と喫茶店デートをする小比類巻香蓮（レン）
ラストバトル前のファイヤの言葉を受け、香蓮は西山田に対する誤解を詫び、戦った仲間や従業員に対する謝辞を伝えてくれるように頼みます。そして、改めて交際お断りの言葉を口にしようとした矢先…
西山田が青い顔をして店から退出します。直後に送られてきたメールには「香蓮（レン）さんが怖いです。お付き合いは無理です。私のことは忘れてください」の文字が。
そうです、振られたのは香蓮の方だったのです。

北海道からこっそり上京してデートを見ていた篠原美優（フカ次郎）と神崎エルザ（ピトフーイ）、阿僧祇豪志（あそうぎごうしエム）と合流。

報告を待っていたSHINCの新渡戸咲（ボス/エヴァ）、藤澤カナ（ソフィー）、野口詩織（ローザ）、楠リサ（ターニャ）、ミラナ・シドロワ（トーマ）、安中萌（アンナ）と共に、香蓮の”フラれ女大慰め大会”に突入します。
曲は,、アニメ5話の劇中歌「Independence」（神崎エルザ starring ReoNa）
＞神崎エルザ starring ReoNa 「ELZA -全曲試聴MOVIE-」 - YouTube　

ピトフーイの正体が神崎エルザと知って、大騒ぎするSHINCメンバーなのでした。