イリモノづくり

デザインは身近にありました。要るもの作ろう イリモノづくり。

3Dプリンタ Prusa I3 Xを購入しました。組み立てました。

3Dプリンターを買いました。
自分で組み立てるタイプのやつです。


とりあえず組み立ても完成しました。
結果的には、低価格で3Dプリンタが手に入って、勉強になったというのも嬉しいし、設定や調整ではもうすこしランクの高い3Dプリンタに劣らないものなようで気に入っています。

しかしまぁ、やっぱり問題が多かった(一部まだ残ってる)ので、今後の自分のための備忘録を兼ねて、参考にしたサイトや、苦戦した点を書いておくことにします。


まぁ色々と苦戦しました。
教訓としては、「のんびり構えて、トラブルも焦らず対処する。出来れば楽しむぐらいの余裕で。」でしょうか。
不思議なもので、トラブルに弱い性格な僕でも、意識的にそう思いながら進めると、なんだかラクでした。




そもそも組み立て式のタイプを購入したのは、調子悪くなったら自分で調整できるかも、とか、NC関連の機械の勉強にもなればよいなーと思いまして。
一番大きな要因は、安さですけれど。


オープンソースの3Dプリンタ Prusa I3 X

Amazonでポチりました。



購入したのは、この「Prusa I3 X」という型番のやつです。
購入後に調べてようやくわかったのですが、オープンソースの3Dプリンタ「RepRap」の標準的なモデルが「Prusaシリーズ」だそう。
その「Prusaシリーズ」の中に、i3というバージョンがあって、それが「Prusa I3」。
その「Prusa I3」の新しいタイプが、今回購入した、「Prusa I3 X」ということのようです。

ようするに、オープンソースの3Dプリンタで、わりと新しい版、みたいです。



ウンカン(Wercan)という名前で、中国の会社らしいことはわかってましたが、Amazonで購入後1週間〜1ヶ月ぐらいで届くということだったので、注文後に海外発送なのでしょうか。
ちなみに、1週間もかからずに3日ぐらいで届きました。日本に在庫があったようです。


無事に到着したのは良いものの、悲しいかな梱包された中には、取説が見つかりませんでした。
衝撃的。オープンソースだから自分で調べろということなのでしょうか。つらい。
結果的には1ヶ月後ぐらいに英語の組み立てマニュアルのPDFが、メールで送られてきました。
おいおいおい。もう終わったよ。

どのみち日本語は無いことはわかっていたので、英語でどうにか解読していかなければなりませんでした。
英語が苦手な人間にとっては、つらい道のりでしたが、なんとか組み立てることができました。


(※追記)
今は上記のwercanのものがAmazonで在庫切れになっているようだったので他を見ていると、良さげなタイプが出てきました。
現状でAmazonに並んでいる中から一覧にしましたので、こちらをどうぞ。


blog.irimono.com







組み立てる参考にしたサイト

色々とWebを探し回って試してましたが、以下のサイトで組み立てが可能だと思います。

ハード編

youtube

www.youtube.com

1〜24までの組み立て工程が、動画で上げられているので便利です。

geeetechのwikiサイト

Building Instructions of Geeetech Prusa I3 X - Geeetech Wiki

動画では部品の番号がわからないので、手持ちのどの部品を使うかがわかりません。
こちらと照らし合わせるのがよいかなと思います。
しかし、動画とは、一部組み立てる順序や内容が違う部分もあったので注意が必要です。

ソフト編

Geeetech Prusa I3X user manual.pdf

Macで試してみましたが、上手く行きませんでした。
Macは使用できるRepetier-Hostのバージョンが低いため、マニュアルの画像とは違って、ギブアップしました。
windows 8機を使うとすんなり進みました。
手持ちのwin機はスペックが低いので、3Dプリンタ出力時にだけ使おうと思いますが、複雑形状なstlだと処理できるのかが不安です。



苦戦箇所

まぁ色々と苦戦しました。

取説がなかった。

一番衝撃的でした。

ボールベアリングスライダに、金属ロッドが入らない。

軸移動のガイドとなる金属ロッド(丸棒)にスライダが入りません。
衝撃的。

複数の金属ロッドとスライダを組み合わせて確認してみると、どうやら金属ロッドが一本だけ若干太いようです。
ノギスでは、太いかどうかわかりませんでした。
というか、こんな規格ものであろう金属ロッドが太くてベアリングが入らないとかあるんでしょうか。
初めての体験で、軽くパニックになりました。

ミスミやMonotaroで、新しく購入すればよいのかもですが(個人はNGか。)、せっかく安い3Dプリンタを買ったのに、それも悲しいので、応急処置で済ませることにしました。
「ヤスリで細らせる」。
無謀な挑戦な気がしましたが、ノギスでわからないレベルの差異なのでどうにかなるんじゃないかと。
途中で後悔しましたが。2、3時間はかかりました。

この時点で金属ロッドの芯は、ずれてしまったことになるんでしょうが、もともと若干曲がってたような気もするので、強引に進めることにしました。
結果的には、ベアリングも入ったし、3Dプリンタ自体も動きました。


X軸のモーターの回転方向が逆。

X軸だけ、モーターが逆回転してしまいました。
ホームボタンを押すと、停止スイッチの無い方に進んでいって、壁に当たりながら強引に進んでいこうとします。
焦って何度、緊急停止を押したことでしょう。

ステッピングモータなので、配線を繋ぎ変えれば逆回転するだろうと思い、該当モーターを調べてみたりしてみましたが、いまいちわからず。
それ以前にコネクタと線がどういうわけか抜けませんでした。

ソフトのマニュアルを読んでいくと、最後の方にモーターの回転方向を換える方法が書いてありました。
先に書いて欲しかった。

ちなみに、作業自体は単純ですが、Aruduino IDEなどをインストールしてマイコンに書き込んでやる必要があります。


プーリの部品が入らない(X軸もY軸も両方)

モーターの回転を伝えるゴムベルトに使うプーリー(滑車)も組み立てられませんでした。
ベアリングと、ベアリングを受ける「コの字型の部品」の幅寸法が違って、全くはまりません。
はまる気配もありません。
部品が違うんじゃないかと錯覚するぐらいの、寸法差。

これまたヤスリで受け手のコの字部品を削りました。きっと影響しないはず。
こちらはペーパーじゃないヤスリでいけたので、比較的早かったです。


ロッドや寸切りボルト(全ネジ)が歪んでいる。

なんとなく目視で、歪んでるんじゃないかと不安に思っていたロッド類は、組み立ててみるとやっぱり歪んでいました。
とくにZ軸が若干ひどいのでZ方向に動かすと、寸切りボルトの歪みが見えます。
出力するものに影響はないのでしょうか。

問題が起これば、どこかで代わりが購入できると思っているので、とりあえず何も対応していません。
部品を替えたところで、このPrusa I3 Xの構造上、両端の固定方法などもきちんとした位置や、ベアリング固定などされているわけでもないので、そこまで精度が出るのかもわかりません。精度が欲しければ、そもそも価格の跳ね上がる3Dプリンタや、他の加工方法で作ったほうがよいのかなとも思ったりします。






そんなこんなで、苦労はしましたが、3Dプリンタの構造やしくみも理解できたし、満足しています。
オープンソースなので、部品を替えたり、調整を上手くできればずっと使えるかもですし。
NC系の機械を組み立てるのは、なにげに去年からの目標だったので、達成できてよかったです。






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