中国製冷凍ギョーザによる薬物中毒を受け、日本政府は31日、中国政府に対し正式に抗議する。同日夕、高村外相が中国の何亜非外務次官補と会談し、中国製食品をめぐる問題が頻発していることに遺憾の意を表明するとともに、食品の安全管理の徹底や捜査への協力を求める。北京の日本大使館を通じても中国政府に抗議する方針だ。
高村氏は何氏に、薬物中毒が中国の食全体への信頼を損なう恐れがあるとの考えを伝える。今後、外交ルートを通じ、農薬の混入経路や中国の業者の刑事責任などの解明をめざす。
一口に海外製品と言っても、二種類に分けられますよね。海外で生産して、海外の会社がパッケージに詰めて、日本でラベルを貼られて売られる、輸入食料品店で売られているような製品がその一、そして工場が海外にあるだけで、日本の会社がパッケージに詰めて、日本全国の店舗で売っている製品です。私は割と輸入食料品店で何だかよく分からないものを買ってくるのですが、まぁなんでしょうか、日本の会社の製品って、パッケージが綺麗ですよね。それに比べて海外製品は袋がヨレヨレ。
で、JTグループの会社が中国の工場で生産していた綺麗なパッケージの餃子に、なにやらヤバイものが入っていたわけです。メーカーの責任が問われるところですが、しかるに我らが自民党政府は中国政府の早速の抗議、あれ、メーカーは?
JTの中国産冷凍食品で健康被害、同一工場の商品全てを自主回収(ロイター)
中国製ギョーザで10人中毒症状 農薬検出 千葉・兵庫(朝日新聞)
中国製冷凍ギョーザで食中毒、千葉と兵庫で3家族10人(読売新聞)
中国製ギョーザなどの撤去開始=注意喚起措置も-大手スーパー(時事通信)
中国産ギョーザの回収相次ぐ(中国新聞)
日本語で読めるニュースをパッと見た感じ、どのメーカーの製品であるかよりも、生産国の方が大事なようで、例外はロイターだけでした。これが海外の報道になりますと、「JTの餃子が~」という見出しになるようなのですが、この辺が日本の独自性という代物でしょうか。
一時期、日本のパソコンメーカーは台湾の業者から「箱屋」と言われていたとか。台湾で製造されたパソコンを、日本のメーカーが自社の箱に詰めて売っていたから「箱屋」、作っているのは箱だけでしょ?と。でもまぁ、ビジネスってのはそういうものです。何でも自社で作るのはかえって非効率、よそで生産したものをいかに自社のパッケージに詰め込むのかも腕の見せ所なのです。
で、今回のケースはJTの子会社の袋に入っていた製品が問題になりました。普通ならJTが責任を問われるところ、JTが信頼を失い、JTの製品は危ない、農薬だけじゃなく、ニコチンやタールなどの有害物質も入っているらしい、とか噂されそうなもの、政府も重い腰を上げて立ち入り調査となるところです。ところが不思議なことに、矢面に立つことを免れているような???
こうしてみると中国でモノを作るというのは、ただコストを下げるだけではなく、ある意味ではリスクを減らす効能もあるのかも知れません。つまり自社製品に問題が起こったときに、自社が非難を浴びる代わりに「中国」をその引受先にすることが出来るわけです。JTの食品が危ないのではなく中国の食品が危ないのだ、と。批判の矛先を反らし、責任を押しつける対象を用意するという意味で、made in Chinaは新たな付加価値を持つのでしょうか。
まぁ、どの段階でも食品関係者には信頼できる品質管理を願いたいところですが、国によっては難しいようですね。食材が腐っていると指摘したら、首を切られる国があるんですって。まぁ怖い。
「腐った食材を指摘し解雇」 調理師が地位確認申し立て(共同通信)
愛知県豊橋市の給食会社が運営する社員食堂で調理師として働いていた三重県の男性が、腐った食材などを使わないよう会社に申し入れたところ、一方的に解雇されたとして、29日までに津地裁に地位確認などを求める労働審判を申し立てた。申立書などによると、同社は愛知県や三重県など46カ所で社員食堂を運営。腐った野菜の納品などを男性は再三指摘したが改善されず、07年9月「営業方針に支障を来す」と解雇された。
と書かれていますが、これはどこからの情報ですか?
私がニュースを読む限り、JTの子会社であるジェイティフーズは輸入販売を行っていただけで
問題の天洋食品廠公司と資本関係にはないように思えるのですが。
(wikipedia では「OEM供給輸入」となっています)
ヒステリックに中国を非難する一部の人々には私も嫌悪感を感じますが
だからと言って、この記事からは別の意味でおかしな感じを受けます。
結論から先に入って都合の良い情報だけ選んで記事を書いてませんか?
「雇われている豚の餌」は安くなければ、賃金が高騰して利益がでない。 今後も「豚の餌」は中国でなければ、ベトナムなりインドネシアなりで作られなければならないよ。 「根本的な問題の改善にならない?」 低賃金の問題を「根本的に改善」されるよりはるかにマシだね。
地産地消? 貧乏人には不可能だね。 本来、自らの御料牧場を持てない貧乏人が安全な食品を買うために作ったのが生協だったはずなんだがね? やってることは普通のスーパーと変わりないことが暴露されたね。
確かなことは「貧乏人はNO FUTURE」ってことだけだ。
解散総選挙を少しでも反らそうとするプロパガンダのような気がします
「狭義の強制にはあたらない」、ならぬ「狭義の生産にはあたらない」と言ったところですかね? ちょっと無理があるでしょう。身内だけで通用する論法とそうでないものを区別された方がよろしいかと。
>焚火派GALゲー戦線さん
生協も安売り競争しなきゃ売れませんからね。よい品を安く提供するために必要なのが良心だけであったならいざ知らず、実際は色々なものを削る必要があるわけで、結果としては普通のスーパーと同じになるのが必然なのでしょうか。
>うずらさん
年末に第一の被害はあったようで、大きく報道されたのはその一月後ですから、タイミングを計っていたと言われてもおかしくないですよね。
売ってるわけだからその責任は
JTにあるのであって中国じゃないですよね。
メーカーもマスコミも生産国の中国に
責任をおしつける風潮は気になってたところです。
今回のように販売元がスルーされて製造国に原因を押しつけるのが常態化しますと、ますます事態を悪化させますよね。自社製品に問題があっても製造国のせいにすればいい、そういう考え方が可能になってしまいそうです。
とにかく日本の役人は責任感が全くない、判断について自己責任を取らせよ。判断出来ない、責任が取れるか判らない、しかし其れが仕事だ。判断が出来ないのでは無く、責任を持ちたくないので責任回避を理由に判断したくないだけだろう。結果が良ければ吉、結果が悪ければどんな理由があっても否。此が自然界である、判断は責任であり全てが結果で決まるのだ。役所の手順ではない。だから誰でも判断できるのである、役人が判断しないのは責任逃れである。
今回も事前に食品の検査依頼を役所に申し出たら、医師からの報告がないので検査は出来ないと突っ返されたと報じている。全く馬鹿に付ける薬は無いのである、この責任者は減俸だ。担当は懲戒解雇で決まり。
そうやって担当者という特定の個人にに責任を押しつけることで問題を矮小化し、組織や制度を免責してきたことが今に繋がっているところもあるのではないでしょうか? 「役人」という言葉で、自分とは無関係などこかで起こった悪事であるかのように語られていますが、何事も需要があってこそ成り立つものであることをお忘れなく。
あくまでも仕事上職責上であっても個人が責任を負うのが当然。体制に不備があっても発生した被害は救済されません、個人対個人が責任の基本です。体制の不備は日本では責任を負わないのがルールです、だから体制に与するのです。明確にするには原因を簡素化する事、複雑にしたら責任回避となる。
個人に責任を押しつけてその背景を放置したところで、あなたは嬉しいかも知れませんが、被害者の救済には無関係ですね。体制を守りたい気持ちは分かりますが、そのために生け贄を作ろうとするその考えは恥じるべきです。