3D CG, CAD/CAM/3Dプリンタ な日常でつづる クルスの冒険ブログ

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雑感

2009å¹´01月19æ—¥ | â–¡CAD/CAMな日々
 
以下の文章は一年以上前、08年1月5日にワタシが書いてこのブログに掲載した
全くのフィクションです。
これを掲載した当時は、麻生首相も国際的な金融危機も、存在しませんでしたね。
興味がある方は、このブログの一年前の文章を読んでみてください。
 
引用はじめ>>>

 事実、業界最大手のNassau社は、アジア太平洋統括オフィスを上海に移転することを発表しており、Unographics Solutions社は北京、Paralogical Technology社もそれに追随するものと見られていた。Autobox社は機械系CAD部門の売却を表明。売却先としてSolidas Works社が有力視される中で、アジア太平洋地区の拠点を建設ラッシュに沸くムンバイへ移転する意思を固めていた。
 より実りの多い土地へ投資を行い、安定してはいるが成長の見込めない土地は最低限の人員により統治すべきである。それは、彼らの数百年に渡る民族的経験則に適っており、また最低限の人数でその1000倍もの人数を統治する術を彼らは知っていた。
 CADシステムは、一種の生産財ではあったが消費財ではなかった。消費財の消費量と最終製品の生産量は相関の関係にあるが、CADシステムと最終製品の生産量とは本来的に何の相関もないものだ。事実、日本はCADマーケットとして衰退の一途を辿りつつも、世界における日本車のシェアは伸び続け「新BIG 3」の一角に日本の1社を加えることが経済誌における慣用句となっていたのである。
 
>>>引用おわり
 
我が国のCAD/CAMマーケットのポテンシャルは、明らかに下り坂です。
どれくらいの角度か?という見解が異なるだけで、下り坂であることに変わりはない。
すべての産業が宿命的に持っているライフサイクルとしての成熟期~衰退期
に入っています。
 
しかし、口に出して「下り坂だ」と言われることが不快でならない人も居るようです。
きっと我々の遠い祖先のように「言霊」の存在を信じているのでしょう。
 
目で見て、耳で聞き、認識して、記録して、口に出して話す...

こうすることでしか、現状認識の精度を高めることはできません。
 
そして、認識したことを他者と共有しないと対策は打てません。
 
共有するには、これらを口に出す必要があるのは当然です。
 
いかにも「経営は数字だ」と言って、現場から上がって来る紙にある数字を相手に
 
経営を行っている人ほど、
 
「CAD/CAM市場は下り坂だ」
 
と言われることに不快そうです。その典型が米国企業の、オーナーではないCEOです。
 
米国にも「言霊」文化はあるんですけどね。
 
昔、ラジオの野球中継で完全試合になりそうになってくると、

アナウンサーはそれを口にしない、

というゲン担ぎがあったそうです。これ、米国の話。
 
クドいので細かい理由は書きませんが、我が国の最大手自動車OEM(あ、メーカーのことね)
 
は、業績を回復させる機会についてシナリオを検討しているように思えます。
 
つまり、いつ、どうやって回復させようか?と考えているのではないか?と。
 
回復は意外と早いのか? それともまだまだ底があるのか? わかりません。
 
しかし、次の回復期であっても我が国のCAD/CAMマーケットが
 
今一度活況を見せることにはならないかも知れません。
 
製品のライフサイクルとしての成熟期~衰退期は、

好不況とは無縁に巡ってくるからです。
(第一、この金融危機の直前でもCAD/CAMの売れ行きは芳しくなかったしね)
 
むしろ今、この業績の悪化を世界的な不況のせいにしていると
 
製品がその一生としての成熟期~衰退期に入っている、という根本的な問題から
 
安易に目をそらすことになってしまうかも知れません。
 


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