『ペルソナ4U』をとりあえずやっています。
ちょっといじってみたところ、クマがワープしたり物を投げたりと
わけのわからない感じでよかったのでとりあえずクマだけ練習しています。
ストーリーは友達が来たときにやるだろうし、
わたしが見てクリアマークをつけてしまうと
どれをやったのかわからなくなるだろうと、
トレーニングをやっていたのですが、
それだけではなんなのでネット対戦もやってみました。
でも、格闘ゲームなんてほぼ初めてで何をすればいいのかよくわからず。
とりあえずコマンドで出てくる技を出しては
何がなんだかわからないうちにやられるというのを繰り返す感じです。
そんなこんなでちょっと攻略を調べたりしてわかったのは、
格闘ゲームは格闘が目的ではないということでした。
むしろ、格闘ゲームは狩猟ゲームです。
たとえば、昔の人々がマンモスをがけに追い詰め、
落として殺すというような狩猟様式、それが格闘ゲーム。
格闘ゲームでは、基本的にゲームフィールドに
壁があるものが多い気がします。
(ステージから落ちたら倒せるタイプもありますが、ここでは割愛します)
壁がある格闘ゲームは、
たとえれば一定の大きさの箱の中で戦うような感じです。
また、格闘ゲームにはコンボというものがあります。
一定の技をうまく入力すると攻撃は隙がなくつながり、
相手を攻め続けられるのです。
そのコンボ、たいていは相手を壁に追い詰めたときに
もっとも効果を発揮します。
コンボを使える人は、相手を壁に追い込み、
そこで叩きのめして殺そうとします。
狩猟と同じく、獲物を地面の端に追い詰め、
その後に、いかに自分が気持ちよくむごたらしく殺せるか
というのを競うのが格闘ゲームのようです。
うまい人同士だと、どうやって相手を追い込むかで
せめぎあいが発生するようですが、
わたしのようにへただと、ただ追い込まれるだけ。
壁に飛ばされて、後は壁と相手にはさまれて
ぶしゃぶしゃとミンチにされていくのを眺めるだけです。
抜け出すことはまずできません。
今回、まじめに格闘ゲームに取り組んでみたところ、
一番の問題はこの壁にあると思いました。
格闘ゲームと言いながら、うまい人がやっているのはただの追い込み漁。
意味のわからない構造物を利用して追い詰めて殺すだけで、
格闘してる感じがしません。
たとえば、格闘ゲーム初心者を市民だとすると、上級者は戦車。
狭い路地を一般市民が逃げるのを戦車が追って、
行き止まりまで追い詰めたところで、
主砲を撃って殺すか、機関銃を撃って殺すか、
轢いて殺すかを選んで、気持ちよく殺す。
それが今の格闘ゲームの姿ですが、それは『格闘』なのでしょうか?
またたとえば、相手を一撃で殺せる爆弾をお互いに持ち、
相手がよけられない瞬間をお互い伺い、
その瞬間を見極めて爆弾を投げ込み、
相手を瞬時に殺すのが『格闘』でしょうか?
わたしは、そんなのは格闘ではないと思います。
とにかく格闘ゲームは、『格闘』していないのがいやです。
でも、ネット対戦の観戦をしていても、
実際に対戦していても、『格闘』している人はいました。
わたしはまだちっとも覚えられていないので、
小パンチ・大パンチ・逃げパンチ・回転突撃・アイテム投げ
くらいしか攻撃がありませんが、
そういう人は、わたしにもわかる方法で攻撃してくるのです。
たとえばちょっと距離が長い大パンチを出すと、
相手は避けるようにジャンプして、そこから下り攻撃など。
狩猟者の場合は、なにやら無敵時間がついているという攻撃で
わたしのを避けたりはじいたりして、
やられたわたしがよくわからないうちに殺しに来ますが、
その人は端に行ったわたしの攻撃もきちんと避けて、
その上であらためて攻撃してきます。
よくはわかりませんが、
そのひとの『リズム』のようなものも伝わってきた気がしました。
そのひとは相手が誰であろうと問答無用で
自分の殺しパターンに持っていって殺しにかかっているのではなく、
わたしのリズムに合わせながら戦っているのだと感じました。
もちろんわたしが勝てるはずもなくやられましたが、
やられてもすごくすがすがしい気分でした。
そのあと、ほかの人ともいろいろ対戦して
わかったそのひとのよさとは、
・壁に追い込みをしない
・脱出不可能な連鎖技を入れない
・ダウン後に攻撃を入れない
・相手をよく見る
というところにあったと思います。
それがわかったことで気づきましたが、
わたし個人、もしくは初心者の格闘ゲームにおける
いやな場所は、そこであったのでした。
つまり
・壁に追い込める。もしくは、追い込める壁の存在。
・一度決まれば体力の半分以上を持っていく連鎖技の存在。
・ダウン後、ひたすらダウンさせられるタイミングの存在。
・相手が誰かを気にすることなく倒せるシステムの存在。
です。
ここらへんがなくなっても問題なくプレイできるようなシステムになれば
もっと気持ちのよい格闘ゲームになるように思いました。
その人のキャラにはなかったので感じませんでしたが、
飛び道具の存在もどうかと思います。
画面の端で撃って、反対側まであたる飛び道具は、
下手な人からしたらただ的になって立っているだけで終わります。
ジャンプして近づこうとしたら、相手もジャンプして
画面端に投げてきて、また撃たれて死ぬようなゲームも
格闘ゲームではないでしょう。
反対まで届く飛び道具を持っているキャラは、
ひたすら遠いところから撃っていれば、
それで相手に勝つことができます。
そういうキャラがあるからこそ、ゲームフィールドの壁が
必要になっているのではないでしょうか。
たとえば、遠くから拳銃で打ち合うのは『格闘』でしょうか?
戦場でお互い敵となる兵士同士を視認して、
拳銃を出して打ち合って殺しあったとしたら、
それは『格闘』になるのでしょうか。
飛び道具や肉体で殺し合いがしたいなら、
格闘ゲームでなくFPSのようなシューティングよりのゲームに
すればいいのにと個人的には思います。
飛び道具があるとしたら、画面の端まで届くのではなく、
すこし長めの距離程度にしか届かないでいてほしいです。
飛び道具なんてガードすればいい、とうまい人は思うでしょうが、
初心者のわたしからすれば、ガードはわけがわかりません。
ガードの仕組みにも、大きな問題があると思います。
ゲームの説明では、後ろにキーを入れたらガードだというので
後ろにキーを入れておきますが、なぜかダメージを受けて転ばされます。
対戦でもやられっぱなしです。
なぜかと思ったら、すっかり抜け落ちていましたが、
ガードには立ちガードとしゃがみガードの2種類があったのです。
ほぼすべての攻撃には、そのどちらかで防げる属性がついています。
でも、相手の攻撃のどれが何でガードできるかは、一切表示されません。
見た目でもわかりません。
相手と戦うなりなんなりして覚えないといけないようです。
たとえば相手の立ちパンチ。
普通の感覚なら立ちガードで防げそうですが、
たぶんしゃがみガードじゃないと防げません。
そういう、技の見た目ではわからないような理不尽ガードも多くて、
対応し切れません。
また、攻撃モーションがやたら早くて
ガードが意味がないというのもあります。
わたしは、動体視力はどちらかといえばいいほうです。
ゲームのスロットマシンでドラム回転が
ボタンを押した瞬間に止まるとしたら、
絵を見てボタンを押して、下の列で図柄をそろえることが
ぼちぼちとできる程度には反射行動ができます。
とりあえず練習モードの面で、相手が攻撃だけしてくるのがあったので
課題とは違いますがガードを出す練習をしてみました。
でも、相手が技を出したと気づいたときにガードを入れても、
まったくガードになりませんでした。
相手は同じタイミングで出してきたので、
技を出す前から、ここでガードかな、というときに押した場合にのみ、
ガードが成功しました。
わたしでさえこれなのに、スロットの目押しができない程度の人だったら、
ガードはどうすればいいのでしょうか?
相手が攻撃しそうな気配を感じたら、ガードを入れておくのでしょうか。
また、ガードのキー入力も微妙です。
立ちガードは『後ろ』入力ですが、後ろに移動するのも『後ろ』入力です。
その場で立ちガードしたいと思っても、後ろに歩きます。
実際の格闘技では、たとえばボクサーなどは
ガードしたまま前進するのは珍しくありませんが、
格闘ゲームはガードしたボクサーはただ後退します。
自分の間合いがあるので、後退はしてほしくありません。
個人的には、ガードボタンが欲しいと思いました。
咄嗟に左、ならともかく、しゃがみガードの 左下なんて微妙なキー、
入力することはできません。
そんなキー入力の難しいガード、
次にどちらがくるかわかっていても正しく入力できるかも怪しいのに、
技ごとに二つあるガードの内どちらかを選んで入れて防げなんて
できることではありません。
ワンボタンですべてガードとはいいませんが、
せめてガードを練習するモードが欲しいです。
立ちガード、しゃがみガード、ガード崩し投げ
の三つがあるのですから、それをひたすら練習したいと思います。
練習モードで、モーションがわかりやすい相手が、
立ちガードで防げる攻撃、しゃがみガードで防げる攻撃、
投げで防げる攻撃のひとつずつを、ランダムで出してきます。
こちらはそれを見ながらひたすらガードしていきます。
それで何回連続で防げたとか、一サイクルで何パーセント成功したとかの
記録が出てくればやる気も続くし、基礎が身につくのにと思うのです。
加えて、練習モードでほかのキャラと対戦するときは、
相手キャラの攻撃に対し、何防御で防げる攻撃なのか、
表示されるようにしてほしいと思います。
それがわかって防御をする練習をしていけば、
本番で対戦したときも練習のように防ぐことができるかもしれません。
練習したことが本番でいきたときのよろこびは、格別のものがあると思います。
とにかく、格闘ゲームは初心者がゲームになれていけるような仕組みが
まったく存在しないのが何よりの問題だと思います。
また、慣れさせようとする努力も一切していないのも困りものです。
たとえば、最近の最近のRPGなんかだと、まずは戦ってみよう、
チームを組んでみよう、○○を使ってみよう、などといった
チュートリアルマップがあって、説明書を読まなくても
段階的にゲームに慣れていけるようなしくみがあります。
でも格闘ゲームは、
「相手が動くカカシの練習モードあります。
ストーリーモードあります。対人対戦あります。あとは勝手にどうぞ」
です。
これでどうやってゲームに慣れていけばいいのでしょうか。
ほかにもたとえば、レースゲームなら、
車にはたいてい初心者向けのオートマ仕様があります。
うまい人が使えばマニュアル車のほうがいろいろ早くなりますが、
初心者ではライン取りなどがうまくいかないとしても
オートマ車のほうが簡単に車を走らせることができます。
同じ車でもオートマ車とマニュアル車があるのですから、
格闘ゲームでも同じキャラをセミオートとマニュアルで
使えるようにして欲しいと思います。
たとえば、セミオート設定にすると、三分の二の確率で
相手の攻撃をガードしてくれるとか。
けれどキャラの上には初心者マークなどがはっきりつき、
記録には残らず、見た目もかっこ悪いなどのハンデがあれば
無駄に使われるのを防げていいかもしれません。
そのほかには、コンボも。
『ペルソナ4U』の話では、うまい人はコンボを使います。
そのちょっとした例はゲームに出てきますが、
わたしが示されたようにキーを入れても、同じようにはなりませんでした。
たとえば、下から後ろ回し→D→下から前回し・下から前回し→C
のような課題が出ていたとします。
最初はそのコマンドを入れるだけでも大変でしたが、
しばらく練習していたらできるようにはなってきました。
けれど、いくら繰り返してもクリアにはなりませんでした。
見た目としては技の名前も言っているし、
画面にはコンボになっているような表示が出ています。
どうしてこれでクリアにならないのか、
これはバグじゃないかと思っていたところ、
何日かたってようやくわかりました。
実はその課題は、操作練習ではなく、
相手に確実にダメージを与える練習だったのです。
先ほどの課題も、タイミングによっては自分の技は出ていますが
敵が防いで有効なダメージを与えられていませんでした。
そのため、クリアにならなかったのです。
でも、そんな説明はどこにもありませんでした。
ほかにも、ちょっとしたコンボの練習があり、
立ちパンチ→立ちパンチ→しゃがみキック
のようなものがあった場合、
わたしはパンチを出したのを見てから、
次のパンチを出していました。
でも、それだと動作が進んだ表示になりません。
コンボがつながっていない、と画面には出ています。
どうするのかと思ったら、
画面なんて見ずに、指定されたボタンをタンタンタンと
入力していく必要がありました。
画面の動作は、最初のパンチを出しているくらいです。
けれど、そんな説明もどこにもありませんでした。
コンボを知っている人はそんな入力タイミングなんて
あたりまえなのかもしれません。
でも、格闘ゲームの初心者にとっては、
コンボのキーをどういうタイミングで入れなければいけないのかさえ
まったくわからないのです。
せめて入力タイミングでボタン表示が出てそのタイミングで押していくとか、
敵にダメージが入ったら連続で押せと説明が出てくるとかの、
気遣いが欲しかったです。
加えて、コンボやスキルのキー入力もすごく不親切です。
たとえば、↓から四分の一まわして→+A
というキー入力があった場合。
↓から四分の一まわして→を入れてからAではなくて、
最後の→とAが同時押し。
そんなこともしばらくはわかりませんでした。
さらに、キー入力の反転。
せっかくスキルのキー入力を覚えても、
敵が反対側に行ったら、入力操作は反転させなければ技が出ません。
右に行ったり左に行ったりしているうちに、
どれがどの技なのかぐちゃぐちゃになって
技すら出せなくなります。
こういうのを、、先に述べた初心者用設定などで、
敵がどこにいてもスキルコマンドは共通のようにできればよかったと思います。
格闘ゲームの醍醐味が、技の読みあいというのだったら、
キーの反転などは必要条件ではないはずです。
ほかにも、キー入力と技にはいやな点がありました。
説明書や、ゲーム中のコマンド入力表には、
各キャラクターにそれぞれ7個くらいのスキルが載っています。
わたしがよくやるRPGでも、コマンドは画面や説明書に載っています。
攻撃・魔法・防御・逃げる
魔法の中に、使える魔法の羅列。
そしてそこに載っているコマンドを利用して戦闘します。
そのため、格闘ゲームも、キャラが持っているスキルと
ガードを使って戦うのだと思っていました。
7個くらいしかないスキルのうち、
1個は条件がよくわからない必殺技で、
1個は弱っている状態で使える特殊技。
のこり5個くらいが普通に出せる技。
この5個を打ち合って戦うなんて、
ずいぶん大味だなあと思っていたのですが、実は違いました。
載っていないコマンド……というか、通常技があったのです。
それも、小パンチ・大パンチ程度の話ではありません。
たいていが小と大の二種類がそれぞれにつくとして、
たとえば、立ちパンチ、しゃがみパンチ。
立ちペルソナ、しゃがみペルソナ。
しゃがみ状態からの足払い、しゃがみ状態からの真上ペルソナ、
ジャンプ上げキック、ジャンプ下げキック、ジャンプ前ペルソナ
ボタン押しっぱなしペルソナ
など、通常技も自分の状態によって
覚えきれないほどの動作がありました。
でも、そんなことは書かれていません。
それぞれが異なる動作になるのだったら、
動作とどういう技なのか、説明に書いておいて欲しいです。
・→+A 立ちパンチ、下段向け攻撃
・↓+BD 足払い、中距離までサケが飛んで回転。下段向け攻撃
などです。
スキル攻撃にしても、どのガードかで防がれるのはわかっているのに、
どこ向けの攻撃なのか、なにガードで防げるか、
どんな攻撃なのかも一切書かれていません。
一度技を出したら、ゲーム内で参照できるメモが増えているのではないかと
探してみたもののそんなものもなさそうでした。
重要なことなのに、自分で探して手で物理的にメモして覚えろ、というような
不親切ぶりがいらつきます。
どれだけ不親切かとたとえるならば、
RPGでゲーム中に魔法の消費MPが出てこないようなものです。
もしくは、突・打・斬の属性があるゲームで、
武器やスキルに一切その属性が書いていないくらいの投げっぷりです。
こんなもの、PRGだったらゲームにすらなりません。
攻略本を見るか、自分で調べてメモするかして覚えなければ
まともにプレイできないなんて、
格闘ゲームは十年前から進歩がない気がします。
探偵ゲームでクリアに必要なアイテムを、
特にヒントもない公園マップの中で一マス一マス調べて
見つけなければいけなかった時代くらいの理不尽なきつさです。
それに関連して、個人的には技の名前は要らないと思います。
電光石火・獅子奮迅なんて見ても、
どんな技なのかわかりません。
それよりスライディング・ジャンプ斜め切りなど
一目でわかるように書いて欲しいです。
システムなどでごちゃごちゃしているときに、
意味のない技の名前まで出されても、
まったく覚えられないし、頭を素通りしていきます。
こんな状況、いきなりスターバックスにつれていかれて、
後ろに人がたくさん並んでいる状態で
メニューも見ずに注文してみろと言われているようなものです。
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とりあえず、以上を総括すると、
現在の格闘ゲームの問題点は、
・初心者を無視しすぎ、ないがしろにしすぎ。
・すでに作られた暗黙の了解が多すぎ。
・製作者が『格闘』の意味を忘れすぎ。
というところになると思います。
ここをどうにかしてくれれば、
格闘ゲームは化ける可能性がまだあるのではないかと思います。
たとえば、『格闘』。
スポーツとしての格闘なのか、戦争の技術としての格闘なのか、
そのゲームでどちらを目指すのか、まずはっきりさせるすべきです。
殺し合いとしての格闘なら、ダウンした相手に死ぬまで攻撃できるのは
まったくかまいません。
それこそダウンさせられれば、マウントポジションをとって
殺しにかかるのも理にかなっています。
でも、スポーツとしての格闘なら、
ダウンした相手には普通、ルールとして攻撃できないものが多いでしょう。
たとえばボクシングでは、ダウンした相手にまたがって、
顔面を殴り続けることは許されていません。
柔道だって倒れた状態で一定時間技をかけられなければ
立って仕切りなおします。
しかしながら、今の格闘ゲームでは、
ダウンしたすこしの間は攻撃できない(スポーツ格闘のルール)のに、
ダウン中の一定タイミングで攻撃しつづけられます(殺し合い格闘のルール)。
このどっちつかず感がとても微妙に思います。
ダウン中でも攻撃し続けられるか、
ダウンしたらいったん離れて仕切りなおしにするかは、
たとえばルームによって選択できてもいいのではないかと思います。
改めて考えてみると、わたしが今の『格闘ゲーム』に対して
一番初めに感じた違和感はここにあったのだと思いました。
わたしが思う格闘ゲーム、わたしが思う格闘とは、
剣道や柔道の試合のように、一対一で向かい合い、
ルールがある中でお互い戦い、勝ち負けを競うものです。
たとえば有効打なり、ダウンなりがあった場合は
いったん停止後、仕切りなおして再開というような。
でも、おそらく今の『格闘ゲーマー』が望み、浸っているのは、
戦争の中で二人の兵士が出会い、戦い、殺しあうときのような、
何をやってもいいから相手を殺し、生き残ったほうが勝ちという、
『殺し合いゲーム』です。
たとえばこちらが勝ち負けだけを決める柔道をやろうとしているのに、
出てきた相手がナイフを持って、生き死にを決める殺し合いをしようとしたら
こちらは相手にもなりません。
またたとえば、こちらが剣道をやろうとして試合場に入り、竹刀を構えて、
『相手が面打ちしてきたら右にかわして、
戻す刀に飛び込んで小手はねあげて胴を抜こう』
なんて考えているところに、
相手は真剣を持って登場し、
『まずは持ってきた砂をまいて目潰しして、
足払いで転ばせてから両腕切り落として心臓を一突きしよう。
勝てば何をやってもいいんだ』なんて考えて行動するわけです。
こんなもの、勝負にも試合にもなりません。
おそらく、格闘ゲーム初心者と、今の格闘ゲームに慣れた人には
はじめから向かうところに齟齬がある気がしてなりません。
ほかには、インターフェース。
RPGをやっている人は、HPやMPはアナログでなく、デジタルで管理しています。
具体的に言えば、体力や精神力は、色のバーなどではなく、数値で見ています。
でも、格闘ゲームには数値がありません。
どの攻撃はどれくらいの強さで、敵にどれだけダメージを与えたのかが
ほとんどわかりません。
なぜ、格闘ゲームはHPや技ゲージを数値化しないのでしょうか?
パンチがあたったら、最近のRPGのように敵からダメージの数字が
落ちてきてもいいのではないでしょうか。
ガードされたら『Guard!』表示、こちらに有効打が通ってしまったら、
何ガードなら防げたのか、相手の技はなんだったのか、
どこかに情報が出てもいいと思います。
ほかにも、相手が誰でもお決まりコンボに持っていきさえすれば
殺せるのを防ぐために、キャラの数値を変化させるような、
プレイヤー配分数値があってもいいかもしれないと思いました。
たとえば、50のボーナス値があって、
キャラのスピードを増やすとか
キャラの攻撃力をあげるとか、
キャラの体重を増やして被ダメージ時の浮き上がり距離と時間を減らすとか。
そんな新要素がなくても、せめて濃い練習モードを作ったり、
チュートリアルを作りこんだり、初心者モードを作ったりして、
まったくの初心者でもわかりやすく練習できて、
練習しながら格闘ゲームのプレイのしかた、
戦い方などの智識を深めていけるような作りにすれば、
買っても損せず楽しめるようになるのではないかと思いました。
個人的には壁がなくなって、
ガードはワンボタンでできるようになって欲しいと思いますけど。
私が思うところ格ゲーなどただ「どれだけタイミングよくボタンを押せるかコンテスト」だと思ってます。
意味不明な一撃二撃必殺技がない格ゲーがあるならやりこんでみたいと思いますが現状存在する格ゲーなどリアル格闘技経験者からしてみたら↑→A・B等をどれだけ上手く入力できるかだけの単調な作業としか感じません。
右ストレートが来たら捌いて相手の右側に回りこんで・・・・なんて格ゲーがあればいいですがね・・・
wiiとかPSムーブとか、本人装着系のゲームなら
もしかしたら意外とそういうのができるのかもしれないと
最近はすこし思います。