昨日のダイヤモンドO.L.に、森信茂樹先生の「国民負担増の全体図を知らなかった税制当局」という記事が載っている。森信先生は元財務官僚ながら、経済運営の問題点についても指摘する方だ。今日は、これを取り上げたい。
森信先生の論考の要点は、97年のハシモト・デフレの際に、消費増税だけでなく、社会保障の負担増まで実施してしまい、経済を失速させてしまったというもので、全体を見ながら、経済運営をすることの必要性を説いている。
森信先生は、具体的に述べていないが、次の2014年の消費増税の際には、毎年の公的年金の保険料の引き上げに加えて、払いすぎの年金水準の引き下げと、マクロ経済スライドの実施が重ねて行われる可能性が高く、このままでは二の舞を演じることになろう。
森信先生は、「ここで失敗すると、二度と立ち上がれなくなる」と言うが、そうなることがほぼ確実なコースに、今の日本は乗っている。戦前に例えれば、戦線は中国全土に広がり、真珠湾攻撃へ刻々と進んでいるような感じだ。
しかも、森信先生は税制畑だから、予算畑のことには言及しないようだが、2014年は、復興予算の執行が終わる頃であり、1997年に、消費増税と並行して公共事業費の大幅削減をして失速させたのと同じ構図にある。
森信先生は、財政のデフレ・インパクトを、成長戦略や金融政策でカバーしようというお考えのようだが、多少、経済に通じている者なら、それらが気休めにしかならないことは、明らかだろう。
消費増税の政府素案には、一応、景気条項もあるが、リーマンショックのような異常時だけが対象で、低成長ぐらいでは敢行されることになる。日本は、1997年の時より弱くなった成長力で、その時以上の重荷を背負う。あとは、神風が吹くのを祈るしかない。
(今日の日経)
イラン産原油、大幅削減要求。1票の格差は自民案軸に。賃金格差が再び拡大。外貨準備が新興国で減少。景気先行指数が改善。独もマイナス成長。低価格小売りが都心へ攻勢。HV車1割超え。ユーチューブでマネタイズ。経済教室・円の没落・行天豊雄。
※リスクが一つ顕在化したね。※小売りの都心進出は消費拡大の兆し。
森信先生の論考の要点は、97年のハシモト・デフレの際に、消費増税だけでなく、社会保障の負担増まで実施してしまい、経済を失速させてしまったというもので、全体を見ながら、経済運営をすることの必要性を説いている。
森信先生は、具体的に述べていないが、次の2014年の消費増税の際には、毎年の公的年金の保険料の引き上げに加えて、払いすぎの年金水準の引き下げと、マクロ経済スライドの実施が重ねて行われる可能性が高く、このままでは二の舞を演じることになろう。
森信先生は、「ここで失敗すると、二度と立ち上がれなくなる」と言うが、そうなることがほぼ確実なコースに、今の日本は乗っている。戦前に例えれば、戦線は中国全土に広がり、真珠湾攻撃へ刻々と進んでいるような感じだ。
しかも、森信先生は税制畑だから、予算畑のことには言及しないようだが、2014年は、復興予算の執行が終わる頃であり、1997年に、消費増税と並行して公共事業費の大幅削減をして失速させたのと同じ構図にある。
森信先生は、財政のデフレ・インパクトを、成長戦略や金融政策でカバーしようというお考えのようだが、多少、経済に通じている者なら、それらが気休めにしかならないことは、明らかだろう。
消費増税の政府素案には、一応、景気条項もあるが、リーマンショックのような異常時だけが対象で、低成長ぐらいでは敢行されることになる。日本は、1997年の時より弱くなった成長力で、その時以上の重荷を背負う。あとは、神風が吹くのを祈るしかない。
(今日の日経)
イラン産原油、大幅削減要求。1票の格差は自民案軸に。賃金格差が再び拡大。外貨準備が新興国で減少。景気先行指数が改善。独もマイナス成長。低価格小売りが都心へ攻勢。HV車1割超え。ユーチューブでマネタイズ。経済教室・円の没落・行天豊雄。
※リスクが一つ顕在化したね。※小売りの都心進出は消費拡大の兆し。
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