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01/16木12:00〜13:00
ECサイトとソーシャルメディアの連携は、世界中のマーケターが注目している2013年の課題の一つと言える。
従って、今年はECサイトとソーシャルに関する話題が増えることだろう。
従ってECとソーシャルの本格的な波が来るまでに、サイト内部の構成をしっかりと整え、最大のコンバージョン率が出る形にしておきたいところだ。
そこで本日は、弊社クライアントに実践して頂いて、実際に結果を出している『ECサイトのコンバージョン率を3倍にするための21の簡単な方法』をご紹介する。
目次
ECサイトの一般的な法則としてカートから決済完了までのページ遷移数は少なければ少ないほどコンバージョン率が高い。極端に言えば、一つのページで商品の確認から決済までいければベストだが、多くの場合それは難しい。
従って、上の画像のように決済完了までのプロセスをビジュアル化しよう。これがなければお客様は「購入に時間がかかる」と感じて離脱してしまう。もちろん、簡単に購入できるように決済プロセスを出来る限り簡単にしておくことが重要だ。
『ランディングページのコンバージョン率を5倍にする21の簡単な方法』でご紹介している通り、CTAボタンの「場所」「大きさ」「色」はコンバージョン率に大きな影響を与える。ショッピングカートでは、ファーストビューとページ下の2カ所に購入ボタンを配置することでユーザビリティが上がり決済率を高めることが出来る。
WEB上でクレジットカード番号を入力することを嫌がる方はとても多い。お客様にあなたのECサイトが安全であることをしっかりと伝えよう。
上図のような使用可能なクレジットカード一覧や、ノートンセキュリティ証明書(旧ベリサイン)のロゴを取得している場合は、そのロゴも表示するようにしよう。それによって、ランディングページに必須の要素の一つである「安心」を感じてもらうことができる。
お客様の大半は、ショッピングカートに移ってから、何かカートに入れ忘れている商品がないかを確認する。他の商品を確認するためにブラウザの戻るボタンを押して、カート内の商品が削除されてしまうことがないようにしよう。
そのためには「買物を続ける」ボタンを用意することが効果的だ。
ショッピングカートには「購入」と「買物を続ける」の2つのボタンが存在する。もちろん前者が、後者よりも目立つようにしよう。その際は色で差別化すると分かりやすい。全体のデザインとの兼ね合いもあるが、前者は緑やオレンジなどの目立つ色を使い、後者はグレー系などのあまり目立たない色を使おう。
たまにサイトにアクセスして商品を選んでいるとポップアップなどでしきりに会員登録を求めるECサイトを見ることがある。これだと商品は選びにくいし、会員登録をさせたいという魂胆が丸見えでお客様に悪い印象を与えてしまう。
会員登録のステップは、下図のように決済の直前に持ってくるようにしよう。
そうすると、お客様はゆっくりと欲しい商品を探してから、決済のために自分の意思で、購入のために必要な個人情報を入力してくれるようになる。
多くのお客様がショッピングカートを、「近いうちに買おう」と思った商品を溜めておくウィッシュリストのように使っている。ショッピングカート機能の他に、お気に入り商品の機能を追加しておくと、ウィッシュリストを記録することができる。これはお客様がサイトに再訪問するための動機にもなる。
ECサイトにポップアップを仕込んで、サイトから離脱しようとするお客様にアクションを求めるというやり方は効果的ではない。
例えば、お客様のパソコンにウイルス対策のソフトウェアやブラウザのカスタムが施されている場合、サイト上で出てくるポップアップはほとんどブロックされてしまう。また、サイトそのもののユーザビリティも下がってしまう。
離脱するお客様を引き止めようとするのではなく、クーポンやプレゼントを用意して少しでも多くの見こみ客を育てよう。そして、より良いサービスを提供することに焦点を合わせよう。
ECサイトの売上を上げるためには、まずコンバージョン率を上げることが重要だ。そして、見逃されがちだが、一人当たりの顧客単価を上げるための仕組みを作ることも必要だ。例えば以下はBOSEのヘッドフォンのショッピングカート画面だ。
ページの大半がヘッドフォンに関連する付属商品の表示に使われている。このように選択した商品をより良く使用するためのオススメ商品を表示するとお客様からも感謝され、顧客単価も伸びることになる。
お客様が分からないことがあったら、出来るだけ簡単にあなたに連絡ができるように問い合わせのメールアドレスと電話番号を記載しよう。これらは記載しておくだけでもお客様に「安心感」を与えてくれる。
欧米ではLive Chatを使ってリアルタイムで、お客様とサポート係がチャットや会話でコミュニケーションできるようになっているECサイトが増えている。
invespのデータによると、ECサイトで配送費を無料とした場合と、有料にした場合では成約率に73%も違いがある。また返品可能にするかどうかでは70%も違いがある。これはコンバージョン率を左右する数ある要素のうちで最大のものだ。
参考までにその他の要素も列挙しておく。
このように配送費無料と返品対応はショッピングカートのコンバージョン率を特に大きく左右する。両方対応するようにしよう。また、「○○円以上のお買い物なら配送費無料」として購入価格で区別するものでも良い。利益率と照らし合わせて最適な方を選択しよう。
また、購入したら商品が翌日届くなどの商品到着が早いことも重要だ。従って配送にかかる時間に関しても明記しておこう。
当然のことだが、カート内で商品の合計金額ははっきりと目立つように表示しよう。その際は、ただ価格を見せるだけではなく、例えば定価と比べて「○○円のお得」と節約額を一緒に表示したりしよう。期間限定価格の場合は、「この価格で購入できるのは○月○日まで」というような文言を加えよう。
ほんの小さな言葉遣いの違いが最終的に売上げに大きな影響を与える。価格表示の部分でプレミアム性や緊急性の要素があるとコンバージョン率が上がる。
いくつかのECサイトは、ある商品が入荷されると、その商品を「お気に入りリスト」に登録しているお客様にメールを配信したり、ログインした際にアラートが表示される機能を実装している。
すぐに実装するのは難しいかもしれないが、これはとても良い仕組みだ。
クリスマスやお中元、お歳暮、バレンタインや父の日・母の日など、季節のイベントがある月は、ギフト用包装やメッセージカードの需要が非常に高くなる。もちろん、両方を実装しておくことでお客様から選ばれるECサイトになる。
支払いの簡単さは全体のコンバージョン率に大きな影響を与える。クレジットカード払いだけでなく、銀行振込やコンビニ入金にも対応できるようにしよう。また、分割払いの導入も検討の余地が多いにある。
さらに配送に関しても、宅急便はもちろん郵便も選べるようにして局留めなどのオプションも充実させておこう。
商品購入や会員登録の際の必須入力項目はできるだけ少なくしよう。『数字の出るランディングページを作るために徹底している7つの事』でご紹介しているバズ部のオプトインページでは、登録の際の入力項目を減らしただけでコンバージョン率が2.5倍になった。
現在の入力項目が本当に必要なものなのかどうかを精査して、不要なものは全て排除するようにしよう。例えばアンケートを取るための項目などは商品購入のステップには必要がない。どうしても必要なら、商品を買って頂いた後にアンケートを取るようにしよう。
バズ部の計測では商品のレビューがあるかどうかによって、コンバージョン率に42%の開きがあった。しかし、ただレビュー機能を付けただけで、お客様にメリットがなければ誰もレビューを書いてくれない。
レビューを書いてくれた人に10%オフのクーポン件や3000円相当の割引券、その他の特別なプレゼントなどを与えて、レビューを書き込みたくなるような仕組みを作っておこう。
例えば、『バズ部式コピーライティング』のランディングページのレビューは1週間限定のプレゼントキャンペーンを行うことによって集めたものだ。
お客様は「初回客」「よちよち客」「こつこつ客」「優良客」の4種類に分類することができる。ECサイトの運営上、最も大切なことは、あなたの会社に対する愛着を持ち、商品を何度もリピートして購入してくれる「優良客」を増やすことだ。
ECサイトのリピーターを獲得するためのメールマーケティングを導入することによって優良客を増やし、
- 優良客だけが変える特別商品のオファー
- 優良客だけが参加できるスペシャルイベントの開催
- 優良客だけの専用オンラインコミュニティ
などのプログラムを用意して、ECサイトの売上と利益率を拡大していこう。
カスタマーサポートが充実していればしているほど、ECサイトへの再訪率が上がり、返品やクレームなどの頻度が下がる。さらに、様々な研究によると、保証期限や返品期限は長ければ長いほど効果的だ。また、お客様から電話やEmailなどでお問い合わせがあった時は即日対応することが理想だ。
例えばZapposは、このようなカスタマーサポートをどこよりも充実させることによって他社と差別化し急成長した。
商品を購入したお客様にサプライズでシンプルなプレゼントを用意することで、お客様のサイトに対する愛着を高めることができる。結果、リピート率の向上につながる。例えば女性用のスキンケア商品を販売しているfreeman beautyでは、商品購入の後に、下図のような旅行時に便利なスキンケア商品のサンプルをプレゼントしている。
お客様はこの8種類から好きなものを選ぶことができる。これはバンドリング効果も期待できる良い仕組みだ。何を提供すればお客様に喜んでもらえるかを追求して、このようにちょっと嬉しい仕組みを用意してみよう。
ECサイトのコンバージョン率を上げるための運営テクニックは星の数ほどあるが、あるサイトにとって有効なテクニックでも、別のサイトではそれほど効果が出ないというケースもあり得る。従って、必ずテストをしてデータを計測するようにしよう。
またECサイトの集客に関して、是非『SEO講座』や『WEBコンテンツ制作ガイド』も参考にしてみて欲しい。
WEBマーケティングでは、全てのデータを数字として計測可能だ。その数字をもとに分析すれば必ず売上を上げることができる。
冒頭でもお伝えしたが、2013年のWEBマーケティング業界では、ECサイトとソーシャルメディアを今まで以上に連携させて売上を上げるスキーム作りという点がホットな話題となっている。特に今年の中盤以降はそうした情報が多く出てくるだろう。
それまでに3ヶ月〜半年かけて、しっかりと既存のECサイトの改善を行っておこう。そのために、ここでお伝えした21のテクニックを参考にして頂けると幸いだ。
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