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今年の「#文学」
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「6年勤めたNTTを退職しました」という記事が、注目を浴びているようですが、この筆者が NTT を辞めた理由が、私が32年前(1986年)に NTT を辞めた理由とあまり変わらないのに、少々驚きました。 私が NTT を辞めた件に関しては、これまで色々なところで話しては来たのですが、まとまって文章にしたことがなかったので、これを機会に書くことにしました。普段ならメルマガ(週刊 Life is beautiful)の読者限定で書くところですが、今回だけは、出来るだけ多くの人に読んで欲しいので、ブログ記事として公開します。 当時、NTTは電電公社から民営化したばかりで、1985年に入社した私は、NTTとしては第1期生でした。大学は、早稲田の理工学部電子通信学科で、修士課程まで行きました(当時は、情報学科はまだ独立しておらず、電子通信学科がソフトウェアとハードウェアの両方をカバーしていました)。
9月22日発売の「結局、人生はアウトプットで決まる 自分の価値を最大化する武器としての勉強術」からの引用です。 ◉アウトプットが続く人、続かない人の違い(278ページ) ここまで読んでみて「実際にアウトプットをしてみたくなった」という人は多いと思います(そう願っています)。しかし、いくら熱い意志を持っていても、時間が経つとアウトプットが続いている人、いつの間にか更新が止まっている人は、はっきり分かれていきます。 アウトプットが続かない理由として、さまざまな理由が考えられます。日々の業務や家の事情に追われ、アウトプットどころではないかもしれません。しかし、アウトプットが続かないのは、実はそもそも「テーマがあなたにとって魅力的ではないから」なのです。 これは、これからプログラミング言語を学ぼうとしている人にとっても同じです。 「最近流行っているし、プログラミング言語を学んでみよう」とか「なんか
9月22日発売の「結局、人生はアウトプットで決まる 自分の価値を最大化する武器としての勉強術」からの引用です。 ◉プレゼンの主役はスライドではない。あなた自身だ(239ページ) さて、ここまでの話を踏まえて、冒頭にお伝えした悪いプレゼン例を思い出してみてください。日本人のほとんどが、スライド上にある文字を順番に読んでいくだけでした。これでは、聞いている人にきちんと伝わっているのかがわかりませんし、そもそも、データや書かれた文字を読み上げるだけでは、聞いている人の記憶にすら残りません。 そして、プレゼンが評価されない多くの人に共通するのが、「プレゼンはスライドは主役」と勘違いしていることです。主役は、あくまでプレゼンをしている本人。社内の企画会議であれ、顧客に対するセールスであれ、一番強く印象づけるべきは、提案する企画や商品ではなく、「プレゼンする自分自身」なのです。 もちろんプレゼンの中身
9月22日発売の「結局、人生はアウトプットで決まる 自分の価値を最大化する武器としての勉強術」からの引用です。 ◉世界的企業のCEOはアウトプットも超一流(214ページ) 私は現在、シアトルに住んでいます。シアトルという街には世界的な大企業の本社が多数ありますが、その代表的な企業にアマゾンがあります。以前、とあるパーティでアマゾンCEOのジェフ・ベゾスと偶然会ったことがありました。 彼の第一印象は、「思ったより小柄だな」というものでした。PCやスマホの画面越しに何度も見ているベゾスですが、生身で話してみるとやはり圧倒されました。独特のギョロッとした目は眼光鋭く、いかにも変わり者というオーラを放っていたからです。 雑談のテーマでもお話ししたように、ベゾスとの共通の話題を探ってみました。すると、どうやら彼もテニスを趣味にしているとのこと。どのコートでテニスをしているのかという話になり、私が「○
9月22日発売の「結局、人生はアウトプットで決まる 自分の価値を最大化する武器としての勉強術」からの引用です。 ◉人に話すことが最高のインプットになる(198ページ) 一般的に、「話すこと=アウトプット」というイメージがあります。私はこれまで何度も講演で話してきましたが、多くの観客に私の話を聞いてもらうわけですから、この行為はアウトプットの最たるものと言えると思います。反対に、講演に参加している側からすれば、「一流と呼ばれる人たちの話を聞くこと=最上のインプット」となるでしょう。 しかし、先日、この逆転現象が起きたのです。 2018年の5月、青山学院大学で、「シンギュラリティと自動運転車」というテーマで講演を行いました。以下、講演の要点を列挙します。 飛躍的な進歩を遂げている、AI(人工知能)技術。この進歩は、世の中にさまざまな変化をもたらします。 その中でも、自動運転車は人々のライフスタ
9月22日発売の「結局、人生はアウトプットで決まる 自分の価値を最大化する武器としての勉強術」からの引用です。 ◉私の考える「良い会話」とは(190ページ) 会話においてもっとも大切なことは、「相手の言っていることをきちんと聞く」こと、そして「聞いていることを明らかにする返事をする」ことです。 当たり前の話かもしれません。しかし、こんな当たり前のことができていない人が意外と多い。それは、世間的に「コミュニケーション上手」と思われている人であっても当てはまります。 何しろ、国民的報道番組の元メインキャスターでさえ、会話の基本を押さえられていなかったのです。具体的な個人名は伏せますが……。番組内で、そのキャスターが、専門家やアスリート、事件の関係者などにインタビューする企画が何度もありました。しかし、その聞く姿勢がどうも気になってしまうのです。 インタビューとはいえ、1対1の会話であることに違
9月22日発売の「結局、人生はアウトプットで決まる 自分の価値を最大化する武器としての勉強術」からの引用です。 ◉アウトプット実践編。200字で解説してみよう(169ページ) 第1章で、文章は「情報を伝えるためのツール」にすぎないとお伝えしました。そして、この事実を知ったときに、これまで持っていた文章への苦手意識がものの見事に消えていったともお伝えしました。 それでも苦手意識がある人もいるでしょう。自分の書いた文章を「正しく理解してもらえないのではないか」と不安に思っている方も多いと思いますが、これは練習によって克服することが十分に可能です。そこで、ここからは実際にアウトプットの練習をしていきましょう。 全国の小・中学校では、今なお読書感想文を書かせているようですが、良い読書感想文として求められる感情や情緒の伝達というのは、高度なテクニックです。文章がうまくなるには、いったんそれらを排除し
9月22日発売の「結局、人生はアウトプットで決まる 自分の価値を最大化する武器としての勉強術」からの引用です。 ◉自分では気づかない「好きなこと」の見つけ方(73ページ) これまで、「好きなこと」を追求すべきということをお伝えしてきました。すでに好きなことが見つかっているのであれば、さっそくアウトプットを始めてみましょう。 しかし、実際のところ「そうはいっても、好きなことが見つからないんだよなぁ」と思っている方も多いのではないでしょうか。「趣味と言える趣味がない」「『休みの日は何しているの?』と聞かれてもマンガを読んで、食べて、寝て終わり」などなど……。 また、親や先生から「勉強しろ」と言われとりあえず勉強して、いい大学に入って、就職の人気ランキング上位の会社や流行りの業界には入ったものの、本当は何が好きなのか未だにわからない、という人は少なくないはずです。 私は幸運なことに、好きなことを
9月22日発売の「結局、人生はアウトプットで決まる 自分の価値を最大化する武器としての勉強術」からの引用です。 ◉あなたにとっての「イースト菌」は何か(61ページ) 好きなことを話すと、そこには伝えることに欠かせない「熱」が加わります。 これは、私の義父、つまり妻のお父さんから聞いた話です。 お義父さんはパン職人です。パンづくりにはイースト菌が欠かせませんが、彼がイースト菌の話を始めたら、もう止まりません。 発酵には適した温度があり、温度によってパンの焼き上がりがまったく違ってくる。何度で発酵させるのが適していて、そのときのイースト菌のえさは何がいいかなどなど……。イースト菌は生き物ですから、発酵させるときの容器によっても、出来上がりに影響を与えるようなのです。 彼いわく「イースト菌は鉄を嫌う」とのこと。科学的な根拠もあるようで、たしかに鉄の容器で作ると味が悪くなるらしいのです。イースト菌
9月22日発売の「結局、人生はアウトプットで決まる 自分の価値を最大化する武器としての勉強術」からの引用です。 ◉アウトプットの継続が、あなたをブランドにする(18ページ) 「中島さんのように名前が知られるようになると、得することがいっぱいあると思いますが、特に有名になって良かったと思うことはなんですか?」と聞かれることがあります。 これはとても良い質問だと思ったので、前項でも触れた〝パーソナルブランディング〟という観点から考察してみたいと思います。 パーソナルブランディング(もしくは、パーソナルマーケティング)とは、通常のマーケティングのように会社や商品を知ってもらうことではなく、個人の名前を知ってもらうことです。それも単に名前を知ってもらうだけではなく、その人の経験や経歴を反映した上で、多くの人がその人を信頼し、発言に耳を傾けるようになることを意味します。 たとえば、皆さんご存じのルイ
前作、「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」以来、2年ぶりの書籍「結局、人生はアウトプットで決まる」を発売しました。 「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」は10万部を超えるベストセラーになり、その後は数多くの出版社から執筆の依頼が来ましたが、どれも断って来ました。どの提案も単に二匹目のドジョウを狙っただけのもので、時間をかけて執筆する価値はないと感じたからです。 ところが、去年の終わり頃に、とある出版社の編集者から熱烈なラブコールをいただいたのです。最初は、頭から否定して一度は断ったのですが、「前作よりも必ず良い作品に仕上げる」と言う彼の熱意に説得され、数ヶ月をかけて執筆したのがこの本です。 なせ、この本を書くことになったのかに関しては、書籍の「まえがき」を読んでいただくのが一番良いと思うので、下に貼り付けておきます。 ◇ ◇ ◇ はじめに この本は、「読む」「聞く」「体験する」ことによ
発見された、Intel製のCPUの脆弱性(Meltrown と Spectre)について、「八百屋の看板娘の年齢をどうやって探り出すか」という問題に置き換えて説明してみました。エンジニアでない人でも分かるようにしたつもりなので、是非ともご覧ください。 少し前に、Intel の CPU に脆弱性が見つかり、大騒ぎになりました。脆弱性と言うと、なんだか難しそうな言葉ですが、わかりやすく言えば、セキュリティ上の弱点、のことです。 Intel はバグではない、と言っていますが、脆弱性があったことは事実で、Microsoft や Apple が慌てて OS に修正を加えました。さらに、その修正のために、パソコンの速度が遅くなる、という問題も生じ、何が起こっているのか不思議に感じている人も多いと思います。 そこで、今回は、その脆弱性とはどんなものだったのかを簡単に説明しましょう。 ここにちょっと変わっ
メルマガ「週刊 Life is beautiful」のビデオ版としてスタートした「一口大の教育ビデオ」シリーズですが、第二弾は「ベーシックインカムとは」。 先の選挙で、希望の党が公約の一つとして掲げていたことを覚えている人は少ないかも知れませんが、今後、AIやロボットの進化により、機会が人から職を奪い、ますます貧富の差が開くことは目に見えています。 そんな時代に、複雑化しすぎてセーフティネットとしての十分な役割を果たせなくなった現在の社会保障システムを置き換える方法として注目されているのが、ベーシックインカムなのです。 わずか4分ほどのビデオなので、是非ともご覧ください。
幾つかの理由があり(小学5年生の男の子が一番憧れる職業だ、というのもその一つです)、今年の抱負は「Youtuber になる」ことに決め、早速、第一弾のビデオを配信しました。 とはいえ、ヒカキンのようなエンタメは私のキャラではないので、いつも仕事でやっている「テクノロジーとビジネスのトピックを一般の人にも分かりやすく説明する」ことを、シリーズ化して配信することにしました。 チャンネルのタイトルは、メルマガと同じく、「週刊 Life is beautiful」です。 第一弾のテーマはビットコインにしたのですが、理由は、まともな説明をネット上に見つけるのが非常に難しいからです。 私のようなエンジニアにとっては、ブロックチェーンの仕組みだとか、マイニングマシンの設計などが重要な話ですが、一般の人には理解するのも難しいし、そもそも縁がない話です。 かと言って、ビットコインへの投資(正確には投機)の話
ブクログによる「第5回ブクログ大賞」で、私の書籍「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」がビジネス書部門大賞を頂いたそうです。この賞は、読者の方々の投票により決まるそうなので、とても感謝しています! ブクログは、「ウェブ上にあなたの本棚を作るサービス」と言われる通り、自分で読みたい本・読んだ本を登録し、感想なりメモを書いておく、というサービスです。 大勢の人に読まれた本には、たくさんの感想が付き、それを一括して読むことが出来ます。 例えば、私の本の場合、(現時点で)1107人の人が(本棚に)登録し、102人がレビューを書き、評価の平均は 3.76 ということが、このページを見ただけで、すぐに分かるようになっています。Amazon にも(現時点で)147個のレビューが書かれていますが、そちらと合わせると、250人近い人のレビューを読むことが出来るのです。 結果として、読者だけでなく、私のような
昨日から今日にかけて(米国時間8月19日〜20日)、皆既日食を観るためにオレゴンまでドライブして来たので、時系列で書いて「週刊 Life is beautiful」の特別号として配信することにしました。 一ヶ月前 かなり前から、「せっかくの機会なので是非とも行かねば」とは思っていたのですが、具体的な計画を立て始めたのは、1ヶ月前ほどです。Tesla の自動運転をたっぷりと試すにも絶好の機会です。 シアトルからだと、車で4時間ほどのところなので、日帰りも可能かも知れませんが、かなりの渋滞が予想されるので、朝の10時までに現地に着くためには、夜中に出発しなければいけません。そこで、前日に一泊だけポートランドに泊まることにしました。 幸いなことにホテルの部屋はその時点では少しは空いており、予約は出来ましたが、料金は通常の倍の500ドル超です。AirBnB も一応調べましたが、予約率は97%で、泊
最近、機械学習の勉強をするために、数多くの論文を読んでいます。それぞれの論文は10ページ前後ですが、必ずそのベースには過去の研究があり、それを理解せずには読みこなせない、という状況がしばしば生じます。そんな時には、その論文から引用されている過去の論文を読む必要がありますが、私のようにこの世界の新参者だと、そこでさらにそこで引用されている論文を読まなければいけなくなることもしばしばあります。 結構手間のかかる作業ですが、一昔前だったら図書館に行かなければ絶対に不可能だった作業が、ネットに接続したパソコンされあれば、どこからでも、かつ、効率良く出来てしまうのですから、文句を言う筋合いの話ではありません。 そうやって歴史を遡りながら勉強をしていると、一連の研究の流れ、のようなものが見えて来ます。 例えば、先週紹介した、「写真をゴッホの作品風にする手法」のベースになった論文「A Neural Al
東芝が異例の「監査法人の裏書なしの決算発表」に踏み切りました。経営陣は、稼ぎ頭の半導体子会社を売却することにより、なんとしてでも債務超過を防ごうとしているようですが、それでは「成長戦略」も「ビジョン」も一切ない会社になってしまいます。 上場にこだわらなければ、二兆円超の企業価値を持つ半導体子会社を上手に活用して、(1)借金を減らす、(2)現金を手にいれる、さらに(3)バランスシートを改善する、の三つを同時に実現する方法があるように私には思えます。先週のメルマガに、そのアイデアを書いたので、下に貼り付けておくので、興味のある方は是非とも読んでいただきたいと思います。 ウェスタンデジタルが、半導体子会社の売却に難色を示していることもあるし、経営陣には、一度この案を真剣に考えていただきたいと思います。 ちなみに、日本ではなぜ政治家が、堂々と株の取引をすることが許されているのか私には全く分かりませ
先日の朝、会社に行こうと Model X に乗り込んだら、こんなメッセージが表示されました。 待望の HW2 向けのソフトウェア・アップデートです。Tesla は10月から完全自動運転を可能にするハードウェア(HW2)をオプションとして提供し始めましたが、12月に入手した私も、当然のようにそのオプションを選びました。 しかし、ソフトウェアが追いついておらず、HW2 を搭載していないモデルで動いている、オートパイロット機能すら動かない状態で出荷されていました。 従来の車であれば、8000ドル(約90万円)も余計に支払って入手したオプションが機能しない状況で出荷されるなど許される話ではありませんが、Tesla が優秀なソフトウェアエンジニアを抱えていることを理解しており、かつ、(ディーラーに行かずに)Over-the-air でソフトウェアのアップデートが可能であることを知っていると、なぜか許
大方の予想に反して、トランプ大統領が誕生してしまいました。私のように西海岸に暮らす人からみれば、トランプ氏は、都知事選におけるマック赤坂氏や外山恒一氏と同じような、絶対当選するはずのない「泡沫候補」でした。 予備選でトランプ氏が善戦しているのを見ても、「トランプ氏に投票するのは、騙されやすい人だけ。良識がある米国人は騙されない」と楽観視していました。 にも関わらずトランプ大統領が誕生してしまったのは、広がる一方の貧富の差に不満を持つ人が、中西部や南部に大量にいるからなのです。 ここ30年ほどの情報・通信革命は、「生産性の向上」に大きく貢献しましたが、そのメリットを享受できるのは、一握りの資産家と高等教育を受けたエリートたちだけなのです。その結果大量に生まれた「現状に不満を持つ失業者や低賃金労働者」たちが、英国をEUから離脱させたし、トランプ大統領を誕生させてしまったのです。 そこで、ソフト
『なぜ、あなたの仕事が終わらないのか』の担当編集より連絡があって、彼が担当した新しい本『自分の頭で考えて動く部下の育て方』(文響社)の関連記事を私のブログに掲載してもらえないか、という話でした。 原稿を読んでみるととても興味深かったので、そのまま掲載します。書き手は、『自分の頭で考えて動く部下の育て方』の著者であり、国立研究開発法人「農業・食品産業技術総合研究機構」上級研究員の篠原信さん。 ◇ ◇ ◇ ■ずぼら人間の周りに優秀な部下が集まる? 「指示待ち人間ばかり、自分の頭で考えて動かない」という嘆きの声をよく聞く。不思議なことに私の研究室には指示待ち人間は一人もいない。パートの女性3名も他の研究室がうらやむほど優秀。9年連続で私のところに来た学生もことごとく自分の頭で考えて行動する。指示待ち、なんのこと? という感じ。たぶん私がテキパキ指示を出せない人間なので、そのうち周囲があきれて、自
先週、編集者の方から「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか?」のさらなる増刷が決まり、ついに目標だった10万部を超えたという知らせを受けました(ちなみに、これは紙の書籍の数字で、Kindle などの電子書籍の読者数は含まれていません)。 私は、この本の前にも「エンジニアとしての生き方」「おもてなしの経済学」などの書物を幾つか書いてきましたが、労力の割には売れる数が少ないので(5000千部から1万部)、「もう書物は書かない」と一度は心に決めていました。 しかし、去年の末に「編集エージェント」という出版社から独立した形で書籍の企画・編集をしている方から声をかけられ、「必ずベストセラーにしてみせる」と説得されて書いたのが「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか?」なのです。 最初は「彼に会うこと自体が時間の無駄かも知れない」と思っていたのですが、彼のロジックにとても説得力があったです。 そのロジックと
ジャンプ、マガジン、サンデーに代表される週刊漫画雑誌の売り上げが激減しています。 20年前には650万部を売り上げた週刊少年ジャンプ すら、毎年のように10%を超える売り上げ減に見舞われ、今や200万部を切ろうとしています(データソース:日本雑誌協会)。 新聞社も週刊誌も売り上げの激減に悩まされています。特に、駅売りに頼っていたスポーツ新聞ビジネスは、どこも破綻状態で、数年後には、「スポーツ新聞」というジャンルそのものがなくなってしまうと言われています。 理由は明確です。人々のライフスタイルが大きく変わったからです。 20年前、通勤・通学する人々の多くは、漫画・雑誌・スポーツ紙を読んでいました。駅のホームには必ずキオスクがあり、そこで雑誌や新聞を売っていました。朝、通学途中に読んだ漫画を友達と回し読み、それがごく普通の高校生・大学生の姿でした。 今はそんな人たちはほとんど見かけません。誰も
これまでに存在しなかったもの、人々が見たことのないものを理解してもらうには、必ずと言って良いほど「産みの苦しみ」が伴います。今回、3年越しでリリースすることが出来た 「imm rain」は、その典型的な例です。 開発したのは、3年前の2013年。能力が格段に向上した iPhone のGPUを活用した、新しいジャンルのアプリケーションを作ろうという発想のもとにスタートしたプロジェクトです。 子供の頃、雨の日に、窓ガラスについた水滴を指で他の水滴とくっつけて遊んだ経験がある人も多いと思いますが、そんな体験を厳密な物理演算で iPhone の上で再現したものです。 あえて、ありきたりのゲームにはせず、瞑想効果のあるインタラクティブ・アートとして丁寧に作りこみました。テトリスのような単純なゲームをすると、特殊な快感(瞑想効果)がありますが、そんな体験をインタラクティブ・アートとして提供したかったで
6月1日発売の拙著『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか?』からの引用です。 ◇ ◇ ◇ 「出勤前の服選び」で疲れてどうする 話が脱線しますが、効率化といえば、「世界の偉人はいつも同じ服を着ている」ということが一部で知られています。たとえばフェイスブックのマーク・ザッカーバーグはいつもグレーのTシャツにジーンズをはいています。アップルのスティーブ・ジョブズは黒のタートルネックにジーンズをはいていました。オバマ大統領はグレーかブルーのスーツを着ています。 彼らはなぜそういうことをしているのでしょうか。それは彼らが日常のささいな決断の数を減らそうとしているからだそうです。日々たくさんの人と会い、様々な意思決定を行う彼らは、普段から大きな決断を迫られています。そのため会社の経営や政治に関わる重大な決断をするときに脳が疲れないよう、無駄な決断をしないようにしているのだそうです。無駄な決断とは、ここで
6月1日発売の拙著『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である』からの引用です。 ◇ ◇ ◇ 目的があれば、勉強はたやすい 読者のみなさんの中には、きっと将来のために資格の勉強をしている方もたくさんいらっしゃると思います。そこで私なりの勉強に対する考えを述べたいと思います。 一言で言えば、目的のない勉強はするな、です。正確に言えば、勉強のための勉強に意味はないということです。 勉強のための勉強というのは、「なんとなく将来役立つかもしれないから」などの漠然とした理由で臨む勉強のことです。明確な目的のない勉強と言ってもいいでしょう。そういう勉強は得てして長続きしません。 私も「なんとなく」という理由で勉強したいことはあります。近年世界をにぎわせている人工知能なんかは、おもしろそうなので詳しく知りたいと思っています。将来役立つような気もしますし。けれどもそういった理由で勉強し
6月1日発売の拙著『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードこそ最強の武器である』からの引用です。 ◇ ◇ ◇ 「まず作ってみる」が、 未来を変える 大学卒業後は、早稲田の大学院で相変わらずコンピューターのソフトを開発していました。大学院の修士課程を修了した後は、NTTの研究所に就職しました。自分は実務より研究のほうが向いていると思ったからです。NTTを選んだのは、当時、通信研究の日本最大手だったから、という理由です。 しかし、入社して14か月後のことです。アスキーがマイクロソフトと結んでいた代理店契約が切れ、マイクロソフトが日本法人を作るというニュースが私の耳に飛び込んできました。さらにそのニュースによると、私がアスキーでアルバイトをしているときにお世話になっていた15人の方が、マイクロソフトに移ったということでした。 私はマイクロソフトの社長に就任が決まった古川享さん(現・大学院メ
6月1日に上梓した拙著『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか?』(文響社)からの引用です。 ◇ ◇ ◇ 突然ですが、私はここでみなさんにお詫びをしなければいけないことがあります。 それは、ここまで長らく私の人生がトントン拍子にうまく進んできたかのように書いてきてしまったことです。 自慢話のようで鼻についた方もいたでしょう。そういう方にはお詫びを申し上げたいと思います。不快な思いをさせてしまったことと同時に、私の人生も決してうまくいったことばかりではなかったからです。 そういった話――すなわち、何かを成し遂げたり幸せな人生を手に入れたりするには、「好きなことに向き合い続けること以外に方法はない」という話――をこれからしていきたいのですが、私の人生の最大の試練は、初めてのスタートアップであるUIEvolutionを立ち上げた直後に訪れました。 起業直後から本当に失敗の連続でした。良いものを作って
6月1日発売の拙著『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である』からの引用です。 ◇ ◇ ◇ あなたの授業での仕事はノートを取ることではない 中学になって初めての定期試験で、私は試験の前日に慌てて勉強してしまいました。とはいえ、試験のために勉強するという行為自体が初めてだったので、たいした勉強はできなかったのですが。 結果は、あまりよくありませんでした。そんなにダメというわけではなかったのですが、小学校の時のように、すらすら解けなかった。これは1週間前からコツコツと勉強をしないと次からは失敗するぞ、と悟りました。 当時、クラスメイトのF君が「徹夜で勉強をしてきた」と、試験日に言っていました。彼は試験はまったくできず(ひょっとしたら私よりも点数が悪かったかもしれません)、私は詰込みの勉強法では試験に太刀打ちできない、ということを彼に学びました。 寝ないと頭が働かない。そう
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