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冨永昌敬の新作。原作は読んだような読んでいないような曖昧な記憶しかないのですが、とても楽しく観る... 冨永昌敬の新作。原作は読んだような読んでいないような曖昧な記憶しかないのですが、とても楽しく観ることができました。とくに唐突な中断や脱臼を挟みつつ、静かに物語がとても進んでいく感じが素晴らしい。冨永監督の作品と言えば、前作『パビリオン山椒魚』における「第二農協」(農協に対抗してできた第二の秘密結社的な農協)という非常にピンチョン的な世界設定の上手さ(バカさ)がツボだったのですが、今回は「健康道場」という人里から離れた空間を異世界的な、あるいは夢のような世界へと演出することに成功しているように思います。だからこそ、夜に草刈りをする人(現実にそんな人はいないでしょう)がいてもおかしくないのだし、アフレコのリップシンクがズレていても違和感がない。 「やっとるか」「やっとるぞ」、「がんばれよ」「よぉしきた」。この言葉の掛け合いにはとくに意味はなく、単なる挨拶のようなものとして、もしくは、儀礼的な呪
2009/10/19 リンク