4月21日のネット版朝日新聞に、こんな記事が出ていたのに注目した人は結構多かったのではないだろうか。
自民党の外交関係の合同会議で21日、女性差別撤廃条約(*)の「選択議定書」をめぐって白熱した議論があった。批准を求める意見の一方で、「国連に助けを求めるほどの女性差別は今はない」「堕胎、離婚促進法だ」などの反対意見が続出。(略)
ある女性議員が「我が国には伝統文化に根ざした法制度がある」と慎重論を唱え、男性議員からは「(批准を)後ろで支援しているのは左翼だ。日本の家庭崩壊の危機は、人権など西洋的な考え方を教えて日本の伝統教育がないからだ」という反対論も出た。
松浪健四郎外交部会長は会議後、「取り上げてもらっただけでもありがたいと思わなくちゃ」と記者団に述べて、党としての意思決定は行わない考えを示した。
こういう光景には面白がるような感慨しか浮かばなくなってしまった今日この頃だが、こんなになるには前段階があったようだ。
国籍法の時にもネットでいろいろ呼びかけていた「ジャーナリスト」の
水間政憲氏が公表した「緊急拡散してください。ネットだけ転載フリー」という「ジャーナリスト・ 岡本明子さんが「女性差別撤廃条約」の危険性を纏めてくれました」なる文章がネットで大量増殖したらしい。
『
緊急「女性差別撤廃条約」が危険 - AOL Video』
『
緊急「女性差別撤廃条約」が危険 - Yahoo!知恵袋』
(選択議定書批准方向の解答がベストアンサーになっているのは何故だろう(^^;)『
必読! 赤池議員が女子差別撤廃条約選択議定書に反対 ・・・赤池氏、頑張って欲しい! - 日本の底力 20日付』
『
緊急! 残り今日入れてあと2日! 女性差別撤廃条約の批准反対のために是非、協力を! - 日本の底力 19日付』こちらはこんなイントロ部分がついていた。
売国勢力は子供や女性などという弱い立場にいるものを利用して,再び慰安婦問題を日本に持ち込もうとしている。
何度も言うが,慰安婦問題は朝日新聞の捏造である。
それを決定的に日本で論破していったのは、西岡力さんと始めとする方々である。
アメリカにそのような決議がなされたときも、安倍元総理が潰しにいってくれた。
改行は適宜改変しているが、まぁ、こういう方向性の方達が積極的に反対していたわけで、それに応え、例えば
独り言の博士氏が戸井田議員や
他の議員に積極的にお手紙を出したらしい。そしてまた、例えば、
山梨1区の赤池まさあき議員や
兵庫県第11区の戸井田とおる議員は、反対する旨のブログエントリを上げていた。このアクション、FAXもガンガン送ったらしいのだが、こちらの
FAX要請リスト(2009-04-20 00:42:03のコメント)には、
国籍法改正騒動時に大量FAXで事務所機能が麻痺したとぼやいていた馬渡議員も入っていて、他人事ながらいいのかなと思ったりもしたのだが、最初に引用した記事のように反対意見が大量にでて話は流れたとかで、反対運動を繰り広げた国士様達は凱歌をあげていたようだ。
『
日本の底力(反対意見続出!女性差別撤廃条約の批准は部会で延期になった!日本の国益を守る市民の力の勝利!) [まぐまぐ!]』
『
さるさる日記 - クライン孝子の日記』
兵庫県第11区の戸井田とおる議員も21日付で、
愛知3区の馬渡龍治議員も21日付で、
神奈川4区の林じゅん議員も、
新潟2区のいなば大和議員も反対意見を述べた旨、ブログエントリで報告していた。
さて、そうなると、冒頭に引用した朝日新聞記事のような意見を述べたのが、それぞれどういった方々か、興味がわく。これは、出所のはっきりした情報だと、
まわたり龍治衆議院議員の政策秘書の方が、ブログで参加した議員のお名前とコメントを簡単に紹介してくれていた。反対が、西川京子議員、稲田議員、西田議員、馬渡議員、戸井田議員、稲葉議員。賛成が、猪口議員という。ここで紹介されていた戸井田議員のコメントが、
男女共同参画が謳われるようになってから、あたかも堕胎促進法や離婚促進法のようなものが乱発されてきている。日本の司法権と人権との争いになってしまったら社会的影響が大きい。
稲田議員からは
個人的に国連に通報するほどの差別が日本に存在するのか」「自民党内でも意見の分かれる民法上の問題を国連に持ち込むのが良いことなのだろうか
西田議員からは
法的拘束力が無いとは言っても、実際には国の判例に影響を与えてしまう。左翼団体がこの批准に積極的だということは、これらの団体が何らかの関与をしようとする意図が見える。
(強調は引用者)
意見の紹介が簡単すぎて残念である。そこでさらに探すと、どうも、マルチコピペっぽいのが引っかかってきた。しかし、このコピペは、同内容が方々にあるとはいえ、
戸井田議員が反対意見を述べた旨を報告する21日付エントリのコメント欄にも「概要」として貼られており(2009-04-22 02:20:12)、戸井田議員が異論を述べた節はないので、かなり信憑性は高いと判断している。
こんな様子だったらしい。
西川京子:人権とかそういう名の付く法案が、多くの議員が委員会とかを一杯抱えているときにこっそりと通そうということがよくあるが、こういうやり方は絶対にやめていただきたい。とってつけたような出し方で非常に問題がある。内容に関しても日本の司法制度の独立にも関わる重要な問題。さらに言えば、女子差別撤廃条約ができた30年前とは今はまったく違うし、今の日本に必要だとは思えない。共産党がよろしくお願いしますと言ってまわっているような法案を、自民党が簡単に通すのはどうなのか。
松浪健四郎:とってつけたという言い方は大変失礼。これは勉強会であって、これで決を採るとかではなく、これから勉強していくということだ。
西川京子:とってつけたという言い方は訂正します。
趣旨説明
外務省総合政策局長
南野千恵子 自民党女性に関する特別委員長
稲田朋美:南野先生の時代には大変な男女差別があったでしょうが、今は諸先輩方のおかげで女性差別といわれるような状況ではない。自分も司法試験に通ったとき、夫には裁判所や検察などからどんどんオファーが来たけど、私にはなかった。5年間結婚しないことという条件でようやく弁護士事務所で雇ってもらった。 しかし今、国連に助けをもとめなければならないような状況があるのか?嫡出子、再婚期間等、自民党でも意見が割れているセンシティブな問題が、外圧を持って変えられるというのはいかがなものか。司法権の独立にもからむ。 また、ポジティブアクションというのも本当に必要でしょうか。私は機会さえ平等に与えていただければそれで十分で、下駄を履かせたり枠を設けたりといったことは問題があると思う。
猪口邦子: この条約の批准によっても司法権の独立は侵害されないし、法的影響も与えない。 日本が男女平等になっているというなら批准しても問題ないはず。長年にわたって議論してきた問題なので、ぜひ批准に向かって進んでいってほしい。
???(参):日本の主権、司法権が外国の影響を受けるのは間違いない。 問題ないなら受け入れろというが、この条約の支援団体は左翼や民族団体。これらの団体が批准したらむちゃくちゃやり出すのは明白。 人権や平等といったお題目も大事だが、日本の伝統的文化も大事だ。人権とか推進しすぎると家庭が崩壊の危機にさらされる。我々が大事にしてきた伝統や文化といったものをもう少し見直すべきだ。
馬渡龍治:ほかの国も批准してるからといった他国追従は危険。勧告を無視できるというならそもそも批准する必要がない。
戸井田徹:今の日本ではこの条約が想定する差別は殆どないはずだ。男女共同参画基本法ができてから、未成年の中絶件数が大幅に増えている。中絶推進法と言われるほどだ。ジェンダーという言葉も使わないということで決まったはずなのに、今でもどんどん使われている。条約を批准してなんでもかんでも外国に決めてもらう必要はない。
松浪健四郎:反対意見ばかりだが、賛成意見はないのか。
中山泰秀?:すみません、私も反対です。この条約では火のないところに煙を起こすことができる。従軍慰安婦問題も国内の裁判では棄却されたが、絶対に連中はこれを国連にもっていきますよ。しかし意見を戦わせるのは大いに賛成です。決を採ることなく多くの意見を聞いていただきたい。
稲葉大和:国内法の整備によって解決すべき問題であり、よって反対。
阿部俊子:事務所にメールやファックスがいっぱいきている。こういう問題になると右翼がたくさん出てくるのがわからない。そもそもこの条約のどこに問題があるのですか!反対だというなら反対の意見を整理していただきたい!
上記の???(参)となっているのは、馬渡議員の政策秘書氏が発信した情報とあわせると西田議員だろう。賛成が猪口氏と阿部氏と女性が二人だが、反対に回っている議員に女性が多いのも目につくように思われる。反対に回った議員達の目には映る、女性差別とはどんなものなのだろう? とりあえず、選択的別姓制度未導入その他は差別ではないらしい
(これも女性差別撤廃委員会から指摘されている事の一つ)。
また、中山泰秀議員が「従軍慰安婦問題も国内の裁判では棄却されたが、絶対に連中はこれを国連にもっていきますよ」と仰せだが、ご心配なさらずとも、この選択議定書を批准してようがしてまいが、
国連人権理事会の普遍的定期審査や、
国連自由権規約委員会の「人権状況に関する第5回審査最終見解」でも、
国連女性差別撤廃委員会でも、
国連拷問禁止委員会でも、
とっくに問題視されている。
さて、この自民党の女子差別撤廃条約選択議定書批准に関する会議や、それに先立つ大量コピペについては、直後に優れたつっこみエントリが複数上がっていた。
2009-04-20付「
今度は女子差別撤廃条約選択議定書の批准で一騒動起こしたいらしい - オオカムのカミソリ負け」
2009/4/20~5/16付「
カテゴリー「女子差別撤廃条約 選択議定書」 - よたよたあひる’S HOME PAGE」
2009-04-22付「
女子差別撤廃条約選択議定書の批准が話し合われた部会での発言を検証をしてみると - オオカムのカミソリ負け」
2009-04-21付「
女子差別撤廃条約の選択議定書を嫌がる意味が分からない(議員の名前つき) - スベスベ日記」
2009-04-23付「
よく訓練された「生む機械」の目には女性差別は存在しない - こころ世代のテンノーゲーム」
一番下、「
こころ世代のテンノーゲーム」さんがつけたタイトルは実に秀逸だと感服した。『よく訓練された「生む機械」』とは、稲田朋美議員のこと。内容自体は↑とかぶるが、エントリから一部引用させていただくと、
稲田朋美:南野先生の時代には大変な男女差別があったでしょうが、今は諸先輩方のおかげで女性差別といわれるような状況ではない。
自分も司法試験に通ったとき、夫には裁判所や検察などからどんどんオファーが来たけど、私にはなかった。5年間結婚しないことという条件でようやく弁護士事務所で雇ってもらった。
しかし今、国連に助けをもとめなければならないような状況があるのか?
強調は、「
こころ世代のテンノーゲーム」さんがつけてらした強調を再現した。差別されていた当事者ですら、見ようと思わなければ差別は見えないということか。「女性差別といわれるような状況ではない」のだそうだ。
そして例えば、この条約に直接関連する国連の委員会、
女性差別撤廃委員会第29会期 日本レポート審議 最終コメント(2003年7月18日付、PDF)の「主要な問題領域および勧告」から、ごく一部を引いてみよう。これが前回分で、今年7月からの会期ではこれに基づいて審査されるそうなのだが。
32. 委員会は、日本政府が、あらゆる公的分野、特に高いレベルの政策および意思決定への女性の参加の権利を実現するために、政治的および公的活動における女性の参画率を増加させるためのさらなる方策、とりわけ、条約第4条1項に基づいた暫定的特別措置の実施を通じた方策をとることを勧告する。委員会は、日本政府が、男女共同参画実現のために、将来の女性指導者のための育成プログラムを支援し、意思決定における女性の参画の重要性についての啓発キャンペーンを実施することを強く要請する。
(強調は引用者、以下も同じ) ここで何が指摘されているかは、日本政府が平成20年4月付で提出した『
女子差別撤廃条約実施状況 第6回報告(PDF)』の一節にはっきり現れている。
1.公的分野における女性の参画状況
223.日本における政策・方針決定過程への女性の参画状況は、男女共同参画の国際的な指標の一つであるジェンダー・エンパワーメント指数(GEM)では2005年に世界第43位であるなど極めて不十分な状況にある。日本は、GEM上位先進国に比べ、「国会の議席数に占める女性の割合」及び「管理職に占める女性の割合」が低いことから、この現状を周知し、女性の政策・方針決定過程への参画を更に促すよう努力している。
(1)女性国会議員
224.第44回総選挙後(2005年9月時点)の衆議院の女性議員は43名、9.0%、(第43回総選挙後(2003年11月時点)34名、7.1%)、第20回通常選挙後(2004年7月時点)の参議院の女性議員は33名、13.6%(第19回通常選挙後(2001年7月時点)38名、15.4%)となっている。
(2)女性閣僚等
225.2006年1月では、2名(9.1%)の女性閣僚、1名(4.5%)の女性副大臣、7名(26.9%)の女性政務官が就任している。また、2005年10月、男女共同参画担当大臣として、初めて女性が就任した。
(3)司法における女性
(略)
227.女性初の最高裁判事が1994年2月に任命され、1997年9月までその職にあった。さらに、2001年12月には、女性で2人目の最高裁判事が任命された。また、2005年4月現在、2名の女性裁判所長が在職している。(略)
(4)女性国家公務員
228.国家公務員の管理職に占める女性の数と割合は、2004年度末現在142名、1.7%と依然として低い状況にあるものの、2000年度末では122名、1.3%であり、増加傾向にある。一方、国家公務員全体に占める女性の数と割合は、ここ数年横ばい状況となっている。
(5)女性知事、首長等
229.2005年12月現在、女性の都道府県知事は4名となっている。また、女性の市区長は9名、町村長は6名となっている。
(6)女性地方議員
230.地方議員における女性の比率は徐々に高まっており、2005年12月現在、都道府県議会、市・特別区議会、町村議会の全議員48,652名中4,263名で8.8%(2001年12月現在6.8%)となっている。
…自民党の女子差別撤廃条約選択議定書批准に関する会議に出席したひと達は、女子差別撤廃条約関連機関から、何を指摘されているのか解っているのだろうか?
無いと思って見る目に差別は映らない。
このエントリは、実はたったこれだけのことを、女子差別撤廃条約を絡めて述べたかっただけなんだけどね。
なお、個人的に目を惹かれたのが2008年11月20日付の第44会期(2009年7月20日ー8月7日)用の『
定期報告書の審議に関する論点と質問のリスト (DOCファイル)』にあった以下の一節。
17.委員会が第4回・5回日本定期報告書を審議した建設的対話において、公務員による性差別発言の問題が委員会の委員により提起された(CEDAW/C /SR.617、パラ59)。女性の品位を下げ、女性を差別する不平等で父権的な制度を象徴する、侮蔑的な性差別発言を公務員が行わないことを確保するために、どのような措置が取られたか示して下さい。
これはもしかして、と思って確認すると。
59. Referring to a recent media report where the Governor of Tokyo had been quoted as saying that it was both wasteful and sinful for women to continue living beyond menopause, she requested verification of that report and added that if the report was indeed accurate, action by non-governmental organizations and official apologies were not enough; the authorities must take serious measures to eliminate such sexist attitudes among public officials.
ああ、やっぱり。
この件に関する最新報道;
時事ドットコム 2009/06/04-17:47 『
女子条約選択議定書の批准を=公明・浜四津氏が首相に』
公明党の浜四津敏子代表代行らは4日午後、首相官邸で麻生太郎首相に会い、国連の女子差別撤廃委員会に差別を受けた被害者が通報できる制度を定めた「女子差別撤廃条約選択議定書」を批准するよう申し入れた。これに対し、首相は「即座にどうすべきだとはなかなか難しい」と慎重に検討する考えを示した。(後略)
*、日本政府的には
女子差別撤廃条約(女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約)なのだが、
NGOなどでは女性差別撤廃条約と表記するようだ。
参考;
1979年の第34回国連総会において採択され、1981年に発効し、日本は1985年に締結した「
女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」情報(外務省のコンテンツ、本文へのリンクもあり)はこちら。
および、1999年10月6日に総会にて無投票で採択された「
女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約選択議定書 」の文章そのものへのリンク。
改行は適宜改変しているが、まぁ、こういう方向性の方達が積極的に反対していたわけで、それに応え、例えば
独り言の博士氏が戸井田議員や
他の議員に積極的にお手紙を出したらしい。そしてまた、例えば、
山梨1区の赤池まさあき議員や
兵庫県第11区の戸井田とおる議員は、反対する旨のブログエントリを上げていた。このアクション、FAXもガンガン送ったらしいのだが、こちらの
FAX要請リスト(2009-04-20 00:42:03のコメント)には、
国籍法改正騒動時に大量FAXで事務所機能が麻痺したとぼやいていた馬渡議員も入っていて、他人事ながらいいのかなと思ったりもしたのだが、最初に引用した記事のように反対意見が大量にでて話は流れたとかで、反対運動を繰り広げた国士様達は凱歌をあげていたようだ。
『
日本の底力(反対意見続出!女性差別撤廃条約の批准は部会で延期になった!日本の国益を守る市民の力の勝利!) [まぐまぐ!]』
『
さるさる日記 - クライン孝子の日記』
兵庫県第11区の戸井田とおる議員も21日付で、
愛知3区の馬渡龍治議員も21日付で、
神奈川4区の林じゅん議員も、
新潟2区のいなば大和議員も反対意見を述べた旨、ブログエントリで報告していた。
さて、そうなると、冒頭に引用した朝日新聞記事のような意見を述べたのが、それぞれどういった方々か、興味がわく。これは、出所のはっきりした情報だと、
まわたり龍治衆議院議員の政策秘書の方が、ブログで参加した議員のお名前とコメントを簡単に紹介してくれていた。反対が、西川京子議員、稲田議員、西田議員、馬渡議員、戸井田議員、稲葉議員。賛成が、猪口議員という。ここで紹介されていた戸井田議員のコメントが、
男女共同参画が謳われるようになってから、あたかも堕胎促進法や離婚促進法のようなものが乱発されてきている。日本の司法権と人権との争いになってしまったら社会的影響が大きい。
稲田議員からは
個人的に国連に通報するほどの差別が日本に存在するのか」「自民党内でも意見の分かれる民法上の問題を国連に持ち込むのが良いことなのだろうか
西田議員からは
法的拘束力が無いとは言っても、実際には国の判例に影響を与えてしまう。左翼団体がこの批准に積極的だということは、これらの団体が何らかの関与をしようとする意図が見える。
(強調は引用者)
意見の紹介が簡単すぎて残念である。そこでさらに探すと、どうも、マルチコピペっぽいのが引っかかってきた。しかし、このコピペは、同内容が方々にあるとはいえ、
戸井田議員が反対意見を述べた旨を報告する21日付エントリのコメント欄にも「概要」として貼られており(2009-04-22 02:20:12)、戸井田議員が異論を述べた節はないので、かなり信憑性は高いと判断している。
こんな様子だったらしい。
西川京子:人権とかそういう名の付く法案が、多くの議員が委員会とかを一杯抱えているときにこっそりと通そうということがよくあるが、こういうやり方は絶対にやめていただきたい。とってつけたような出し方で非常に問題がある。内容に関しても日本の司法制度の独立にも関わる重要な問題。さらに言えば、女子差別撤廃条約ができた30年前とは今はまったく違うし、今の日本に必要だとは思えない。共産党がよろしくお願いしますと言ってまわっているような法案を、自民党が簡単に通すのはどうなのか。
松浪健四郎:とってつけたという言い方は大変失礼。これは勉強会であって、これで決を採るとかではなく、これから勉強していくということだ。
西川京子:とってつけたという言い方は訂正します。
趣旨説明
外務省総合政策局長
南野千恵子 自民党女性に関する特別委員長
稲田朋美:南野先生の時代には大変な男女差別があったでしょうが、今は諸先輩方のおかげで女性差別といわれるような状況ではない。自分も司法試験に通ったとき、夫には裁判所や検察などからどんどんオファーが来たけど、私にはなかった。5年間結婚しないことという条件でようやく弁護士事務所で雇ってもらった。 しかし今、国連に助けをもとめなければならないような状況があるのか?嫡出子、再婚期間等、自民党でも意見が割れているセンシティブな問題が、外圧を持って変えられるというのはいかがなものか。司法権の独立にもからむ。 また、ポジティブアクションというのも本当に必要でしょうか。私は機会さえ平等に与えていただければそれで十分で、下駄を履かせたり枠を設けたりといったことは問題があると思う。
猪口邦子: この条約の批准によっても司法権の独立は侵害されないし、法的影響も与えない。 日本が男女平等になっているというなら批准しても問題ないはず。長年にわたって議論してきた問題なので、ぜひ批准に向かって進んでいってほしい。
???(参):日本の主権、司法権が外国の影響を受けるのは間違いない。 問題ないなら受け入れろというが、この条約の支援団体は左翼や民族団体。これらの団体が批准したらむちゃくちゃやり出すのは明白。 人権や平等といったお題目も大事だが、日本の伝統的文化も大事だ。人権とか推進しすぎると家庭が崩壊の危機にさらされる。我々が大事にしてきた伝統や文化といったものをもう少し見直すべきだ。
馬渡龍治:ほかの国も批准してるからといった他国追従は危険。勧告を無視できるというならそもそも批准する必要がない。
戸井田徹:今の日本ではこの条約が想定する差別は殆どないはずだ。男女共同参画基本法ができてから、未成年の中絶件数が大幅に増えている。中絶推進法と言われるほどだ。ジェンダーという言葉も使わないということで決まったはずなのに、今でもどんどん使われている。条約を批准してなんでもかんでも外国に決めてもらう必要はない。
松浪健四郎:反対意見ばかりだが、賛成意見はないのか。
中山泰秀?:すみません、私も反対です。この条約では火のないところに煙を起こすことができる。従軍慰安婦問題も国内の裁判では棄却されたが、絶対に連中はこれを国連にもっていきますよ。しかし意見を戦わせるのは大いに賛成です。決を採ることなく多くの意見を聞いていただきたい。
稲葉大和:国内法の整備によって解決すべき問題であり、よって反対。
阿部俊子:事務所にメールやファックスがいっぱいきている。こういう問題になると右翼がたくさん出てくるのがわからない。そもそもこの条約のどこに問題があるのですか!反対だというなら反対の意見を整理していただきたい!
上記の???(参)となっているのは、馬渡議員の政策秘書氏が発信した情報とあわせると西田議員だろう。賛成が猪口氏と阿部氏と女性が二人だが、反対に回っている議員に女性が多いのも目につくように思われる。反対に回った議員達の目には映る、女性差別とはどんなものなのだろう? とりあえず、選択的別姓制度未導入その他は差別ではないらしい
(これも女性差別撤廃委員会から指摘されている事の一つ)。
また、中山泰秀議員が「従軍慰安婦問題も国内の裁判では棄却されたが、絶対に連中はこれを国連にもっていきますよ」と仰せだが、ご心配なさらずとも、この選択議定書を批准してようがしてまいが、
国連人権理事会の普遍的定期審査や、
国連自由権規約委員会の「人権状況に関する第5回審査最終見解」でも、
国連女性差別撤廃委員会でも、
国連拷問禁止委員会でも、
とっくに問題視されている。
さて、この自民党の女子差別撤廃条約選択議定書批准に関する会議や、それに先立つ大量コピペについては、直後に優れたつっこみエントリが複数上がっていた。
2009-04-20付「
今度は女子差別撤廃条約選択議定書の批准で一騒動起こしたいらしい - オオカムのカミソリ負け」
2009/4/20~5/16付「
カテゴリー「女子差別撤廃条約 選択議定書」 - よたよたあひる’S HOME PAGE」
2009-04-22付「
女子差別撤廃条約選択議定書の批准が話し合われた部会での発言を検証をしてみると - オオカムのカミソリ負け」
2009-04-21付「
女子差別撤廃条約の選択議定書を嫌がる意味が分からない(議員の名前つき) - スベスベ日記」
2009-04-23付「
よく訓練された「生む機械」の目には女性差別は存在しない - こころ世代のテンノーゲーム」
一番下、「
こころ世代のテンノーゲーム」さんがつけたタイトルは実に秀逸だと感服した。『よく訓練された「生む機械」』とは、稲田朋美議員のこと。内容自体は↑とかぶるが、エントリから一部引用させていただくと、
稲田朋美:南野先生の時代には大変な男女差別があったでしょうが、今は諸先輩方のおかげで女性差別といわれるような状況ではない。
自分も司法試験に通ったとき、夫には裁判所や検察などからどんどんオファーが来たけど、私にはなかった。5年間結婚しないことという条件でようやく弁護士事務所で雇ってもらった。
しかし今、国連に助けをもとめなければならないような状況があるのか?
強調は、「
こころ世代のテンノーゲーム」さんがつけてらした強調を再現した。差別されていた当事者ですら、見ようと思わなければ差別は見えないということか。「女性差別といわれるような状況ではない」のだそうだ。
そして例えば、この条約に直接関連する国連の委員会、
女性差別撤廃委員会第29会期 日本レポート審議 最終コメント(2003年7月18日付、PDF)の「主要な問題領域および勧告」から、ごく一部を引いてみよう。これが前回分で、今年7月からの会期ではこれに基づいて審査されるそうなのだが。
32. 委員会は、日本政府が、あらゆる公的分野、特に高いレベルの政策および意思決定への女性の参加の権利を実現するために、政治的および公的活動における女性の参画率を増加させるためのさらなる方策、とりわけ、条約第4条1項に基づいた暫定的特別措置の実施を通じた方策をとることを勧告する。委員会は、日本政府が、男女共同参画実現のために、将来の女性指導者のための育成プログラムを支援し、意思決定における女性の参画の重要性についての啓発キャンペーンを実施することを強く要請する。
(強調は引用者、以下も同じ) ここで何が指摘されているかは、日本政府が平成20年4月付で提出した『
女子差別撤廃条約実施状況 第6回報告(PDF)』の一節にはっきり現れている。
1.公的分野における女性の参画状況
223.日本における政策・方針決定過程への女性の参画状況は、男女共同参画の国際的な指標の一つであるジェンダー・エンパワーメント指数(GEM)では2005年に世界第43位であるなど極めて不十分な状況にある。日本は、GEM上位先進国に比べ、「国会の議席数に占める女性の割合」及び「管理職に占める女性の割合」が低いことから、この現状を周知し、女性の政策・方針決定過程への参画を更に促すよう努力している。
(1)女性国会議員
224.第44回総選挙後(2005年9月時点)の衆議院の女性議員は43名、9.0%、(第43回総選挙後(2003年11月時点)34名、7.1%)、第20回通常選挙後(2004年7月時点)の参議院の女性議員は33名、13.6%(第19回通常選挙後(2001年7月時点)38名、15.4%)となっている。
(2)女性閣僚等
225.2006年1月では、2名(9.1%)の女性閣僚、1名(4.5%)の女性副大臣、7名(26.9%)の女性政務官が就任している。また、2005年10月、男女共同参画担当大臣として、初めて女性が就任した。
(3)司法における女性
(略)
227.女性初の最高裁判事が1994年2月に任命され、1997年9月までその職にあった。さらに、2001年12月には、女性で2人目の最高裁判事が任命された。また、2005年4月現在、2名の女性裁判所長が在職している。(略)
(4)女性国家公務員
228.国家公務員の管理職に占める女性の数と割合は、2004年度末現在142名、1.7%と依然として低い状況にあるものの、2000年度末では122名、1.3%であり、増加傾向にある。一方、国家公務員全体に占める女性の数と割合は、ここ数年横ばい状況となっている。
(5)女性知事、首長等
229.2005年12月現在、女性の都道府県知事は4名となっている。また、女性の市区長は9名、町村長は6名となっている。
(6)女性地方議員
230.地方議員における女性の比率は徐々に高まっており、2005年12月現在、都道府県議会、市・特別区議会、町村議会の全議員48,652名中4,263名で8.8%(2001年12月現在6.8%)となっている。
…自民党の女子差別撤廃条約選択議定書批准に関する会議に出席したひと達は、女子差別撤廃条約関連機関から、何を指摘されているのか解っているのだろうか?
無いと思って見る目に差別は映らない。
このエントリは、実はたったこれだけのことを、女子差別撤廃条約を絡めて述べたかっただけなんだけどね。
なお、個人的に目を惹かれたのが2008年11月20日付の第44会期(2009年7月20日ー8月7日)用の『
定期報告書の審議に関する論点と質問のリスト (DOCファイル)』にあった以下の一節。
17.委員会が第4回・5回日本定期報告書を審議した建設的対話において、公務員による性差別発言の問題が委員会の委員により提起された(CEDAW/C /SR.617、パラ59)。女性の品位を下げ、女性を差別する不平等で父権的な制度を象徴する、侮蔑的な性差別発言を公務員が行わないことを確保するために、どのような措置が取られたか示して下さい。
これはもしかして、と思って確認すると。
59. Referring to a recent media report where the Governor of Tokyo had been quoted as saying that it was both wasteful and sinful for women to continue living beyond menopause, she requested verification of that report and added that if the report was indeed accurate, action by non-governmental organizations and official apologies were not enough; the authorities must take serious measures to eliminate such sexist attitudes among public officials.
ああ、やっぱり。
この件に関する最新報道;
時事ドットコム 2009/06/04-17:47 『
女子条約選択議定書の批准を=公明・浜四津氏が首相に』
公明党の浜四津敏子代表代行らは4日午後、首相官邸で麻生太郎首相に会い、国連の女子差別撤廃委員会に差別を受けた被害者が通報できる制度を定めた「女子差別撤廃条約選択議定書」を批准するよう申し入れた。これに対し、首相は「即座にどうすべきだとはなかなか難しい」と慎重に検討する考えを示した。(後略)
*、日本政府的には
女子差別撤廃条約(女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約)なのだが、
NGOなどでは女性差別撤廃条約と表記するようだ。
参考;
1979年の第34回国連総会において採択され、1981年に発効し、日本は1985年に締結した「
女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」情報(外務省のコンテンツ、本文へのリンクもあり)はこちら。
および、1999年10月6日に総会にて無投票で採択された「
女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約選択議定書 」の文章そのものへのリンク。
No. 6022
記事に、「男女共同参画が謳われるようになってから、あたかも堕胎促進法や離婚促進法のようなものが乱発されてきている・・・」なる発言の引用がありますが、これは理解に苦しむ。
これらは、まず因果ではありえないと思うが、はたして相関している?
そのほかもいろいろありますが、割愛する。
さて、「女性の政策・方針決定過程への参画」について。
記事では、公的分野における女性の参画状況として6項目を引用していらっしゃいますが、詳しくは解りませんが、これって約20年前の“マドンナ旋風”の頃とさほど変わりないのでは?
今後、諸策により「・・・決定過程への参画」が進んでいったとしても、女の人が待っているのは男社会の尻拭いという面も多々あろうと思う。しかし、これを放置していると、高齢化社会も絡み、ますます女の人が困るようになるのではないか。
自分は、運輸・交通問題にほんの少しだけ明るいに過ぎませんが、この分野に関連して考えてみても、そのように感じます。
No. 6023
「人権屋」の諸君は、戦後、彼らが必死になって探したにもかかわらず、ただの一点も、「日本軍が慰安婦を強制連行した事実を示す証拠」が見つからないことを、どう、消化しているのだろうか。
これこそ、「事実を見る目が無い」と言うのだと、私は思うのだが。
このエントリでも、「日本が謝罪すべき”事実”」は一つも書かれていない。
「○○”国際委員会”が~」、「編むネスTが~~」と、印象操作をしているだけじゃないか。
もう、それでは、通用しないよ。
「いい時代」は終わったんだよ、嘘つき諸君。
No. 6024
日本の人権屋の背後には国際ユダヤ勢力がいるのだから、イスラエル一辺倒ではない米政権の登場で時代は変わった。
No. 6025
自分も司法試験に通ったとき、夫には裁判所や検察などからどんどんオファーが来たけど、私にはなかった。
5年間結婚しないことという条件でようやく弁護士事務所で雇ってもらった。
しかし今、国連に助けをもとめなければならないような状況があるのか?
これって20年前と今を比べてるだけなんじゃ・・・
No. 6027
楽天ブログのよたよたあひるです。
記事中にご紹介ありがとうございました。
こちらのエントリはいろいろと考える素材がたくさん書かかれているので、刺激になります。
今回は、はてなブックマークではコメントしきれなかった「稲田議員発言」に関しての雑感を、楽天ではなくて「はてな」のブログに書きましたので、お知らせいたします。
http://d.hatena.ne.jp/yotayotaahiru/20090605
(トラックバックがうまく送れないようなので)
それでは失礼します。
No. 6028
>札幌運転所隣人さん
>「男女共同参画が謳われるようになってから、あたかも堕胎促進法や離婚促進法のようなものが乱発されてきている・・・」
<
落ちてたマルチコピペでの戸井田議員発言は「男女共同参画基本法ができてから、未成年の中絶件数が大幅に増えている。中絶推進法と言われるほどだ」ですから、男女共同参画基本法がそれなんですかねぇ。だとしても、意味不明発言ですが。
>これって約20年前の“マドンナ旋風”の頃とさほど変わりないのでは?
<
私も、あまり詳しくないし、遡ったデータを拾いに行く暇がちとないのですが、そんな気がします。ご指摘の側面はあるかと思いますが、それでも、意思決定過程から阻害され続けるよりは、参加できる方がマシな方向へ進めるだろうとは思います。
No. 6029
>No. 6023 [ 2009/06/05 15:02 ] g zYVmeF2U
印象操作も何も、原文を読めば書いてあることだ。
判決で、日本の裁判所に被害を認定されている「慰安婦」訴訟があるのも事実。したがって、「ただの一点も」とは、そちらの脳内事実に過ぎない。
すでに警告はしているので、今後のコメント等はお断りする。
http://azuryblue.blog72.fc2.com/blog-entry-675.html#comment6013
>No. 6025 [ 2009/06/05 16:00 ]
<
匿名の書き捨てコメントか。図々しい。
1,自身がたいがいな差別を受けているのに、「南野先生の時代には大変な男女差別があった」とは、鈍いんじゃないのか。
2,自分が就職差別を受けた当事者であることは一応それなりに自覚している癖に、現在も続いている、女子学生がうけている就職差別が見えていない。
http://www.usami21.com/log/diet/proceedings/03/03.html
http://www.tv-aichi.co.jp/news/2009/03/post-795.html
http://dameotoko.blog.so-net.ne.jp/2009-05-18
http://www.hirosaki-u.ac.jp/shushoku/0100.html#09
3,国連機関が指摘している「女性差別」には、そもそも女性国会議員の少なさがある。と言うか、差別がリストアップされて指摘されている。
ざっと見ても、これだけの問題がある。
No. 6030
>よたよたあひるさん
ようこそ。コメントありがとうございます。
5月6日付のエントリにトラックバックをお送りさせていただいたのですが通らなかったようですね。すみません。
>「後から来る人へ返す」
<
ですよね。
直接、これとの関係じゃない様な気もしますが、例えば、セクハラとか指摘できるようになったのも、先に立って五月蠅いとかなんとか言われつつも道を切り開いてくれた先輩達がいてのことだと思うのです。セカンドレイプなんかの概念も、そうですよね。
だから、できれば、後から来る世代に少しでもましな何かを伝えられたらいいな、と。
No. 6031
>大師兄
そんな面白いこと書いてると、本気にされちゃいますよ(笑
No. 6032
「ただの一点も」とは、そちらの脳内事実に過ぎない : だが、「事実は提示できない」と?
警告は承っていますので、お好きなように、削除を。
君たちの、得意技じゃないか。 遠慮することは無い。
だが、これだけは言って置く。
社会党が、議席を大幅に減らしたのは、「君たち」の、その姿勢が原因だよ。
「意見を聞きたくない」と言うなら、RSSなぞ、流さずにミクシィで、「同好の士」と、オナニーの見せ合いをすることだ。
自分が、呼んでおいて、客を侮辱するのが、「ここの礼儀」か?
No. 6033
>自分が、呼んでおいて、客を侮辱するのが、「ここの礼儀」か?
呼んだ覚えなどない。「客」のつもりとは図々しい。自意識過剰もたいがいにすべきだと指摘しておく。
このブログにデフォルトでついているRSSが、なんだと?
それに、「君たち」って誰なんだか。
ついでに。このブログでは「コメント欄の書き込みについての注意事項」を掲げて久しいが、読んでいないらしいな。
No. 6034
トラックバックの確認にうかがいました。JCJ神奈川支部ブログです。
林博史氏の講演(07年11月)について書いた記事をトラックバックしました。
講演が終わった後、林さんに「日本の業者の資料はないのですか」とたずねたら、見つかっていないのだそうです。
戦後すぐは、公然と「慰安所」のことが語られていたそうですから、わたしは、そのころに手柄顔して戦争中の仕事を語った慰安所経営者の手記などが残されているのかな、と思ったのですが。
よく、「慰安婦を集めたり慰安所を開設したりしたことに日本軍が関与した証拠はない」という人がいます。慰安所の設置は「業者」がやったことだというのでしょうが、業者が独自にやったという資料を示しているのか、興味がありますね。「軍関与の証拠はない」というのですが、「業者関与」の証拠はたくさんあって、業者の責任は立証できるとしているのか。そのへんがよくわかりません。
No. 6035
よりによって稲田朋美先生なので、「自分も司法試験に通ったとき、夫には裁判所や検察などからどんどんオファーが来たけど、私にはなかった」という箇所は、純粋に能力的な問題があったんじゃあ……と思ってしまいました。
もちろん「5年間結婚しないことという条件でようやく弁護士事務所で雇ってもらった」が性差別であることは明らかですが。
No. 6036
あ、タイトルで言いたいこと全部言っちゃった(笑)
No. 6037
>JCJ神奈川支部ブログさん
いつも貴重な情報をありがとうございます。
そういえば、軍関与の文書的な証拠が無いとはよく言われますが、業者関与に関する証拠って、誰もいいませんね。盲点でした。
鎌倉幕府が存在しないとかいいだす人がいないのと同じような心理でしょうか。
http://d.hatena.ne.jp/Wallerstein/20090603/1244039272
>ほっけさん
>純粋に能力的な問題があったんじゃあ
<
確かにその疑いはありますが、でも司法試験に通った時点では、後に百人斬り裁判とかで自爆するとは予測がつかなかったんじゃあ(^^;
勉強
は、できそうなタイプに見えますし(先入観ですが(^^;
>gegengaさん
「馬鹿陽区」って、認定基準だと思ってたのですが、生物種だったんですか?(爆
これが最初の発生なので、よっぽど産経が好きだったのかもしれません。
http://azuryblue.blog72.fc2.com/blog-entry-658.html#comment5872 No. 6054
「社会党が没落した…」って、馬鹿ないいぐさだなあ。
産経の論調が続く間は、アメリカ下院決議のような日本への批判は続くことを心配したほうがいいのに。
「戦後、彼らが必死になって探したにもかかわらず」
っていうけど、朝鮮半島出身の「従軍慰安婦」がカムアウトしたのって、1990年代じゃなかったっけ? すくなくとも60年代、70年代には聞いたことないよ。
自分でストーリーを勝手に妄想しているなあ。
No. 6056
>戸井田徹:今の日本ではこの条約が想定する差別は殆どないはずだ。男女共同参画基本法ができてから、未成年の中絶件数が大幅に増えている。<
男女共同参画基本法…2000年に施行
未成年の中絶件数(率)の統計
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2248.html
1990年代後半に増加、2001年をピークにその後減少していますが。
また、年金受給額のいわゆる官民格差は男女格差の反映が大きいです。老齢年金は過去の男女格差によるものですが、現在でも男女の賃金差はあまり縮まっておらず、非正規労働者は女性に多いのが実態です。
No. 6061
>kirikoさん
資料の御教授ありがとうございます。
戸井田議員の情報リテラシーにはそもそも期待していないとはいえ、やっぱり(^^;
>男女共同参画基本法…2000年に施行
>未成年の中絶件数(率)の統計
>
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2248.html
<
はっきりと上昇カーブを描いているのは1995年から2001年ですね。
ここでもエントリ上げてらっしゃる方がいらしたのですが、
http://d.hatena.ne.jp/WinterMute/20090427
…脳内根拠ではないかと。
そして、↑のブックマークにあったいしけりあそびさんのつっこみがナイスでした^^
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/WinterMute/20090427
『「日本の伝統文化に国連からとやかく言われる必要は無いと思います!!」 そんじゃ条約の批准やめろや』
>年金受給額のいわゆる官民格差は男女格差の反映が大きいです。老齢年金は過去の男女格差によるものですが、現在でも男女の賃金差はあまり縮まっておらず、非正規労働者は女性に多いのが実態です。
<
…orz
…ネットで女性差別撤廃条約の情報を漁っていると、「国連女性差別撤廃条約を破棄せよ!」と主張している方を結構見かけるんですよねー。
No. 6062
>kuronekoさん
>自分でストーリーを勝手に妄想しているなあ。
<
真面目に取り合ってなかったけど、確かにボロボロですね(^^;
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今年も日本は、着実に順位を下げてますぜ、イェーイ!!(やけくそ・・・)
「母になるのにベストな国」日本は34位 国際NGO(朝日新聞)
「母親になるのにベストな国ランキング」で、日本...
[2009/06/05 00:04]
URL
かめ?
女性差別についての稲田議員発言から思い出すこと
◆fc2ブログの碧猫さんによる「Gazing at the Celestial Blue」 ↓<無いと思ってみる目に差別は映らない> http://azuryblue.blog72.fc2.com/blog-entry-677.html で、私の楽天ブログの「女子差別撤廃条約選択議定書批准問題」シリーズがリンクで紹介されてました。 http:/
[2009/06/05 22:03]
URL
よたよたあひる’S 「はてな」日記
林博史さん、「なぜいま日本軍「慰安婦」問題なのか」
マスコミ九条の会主催の講演会に参加しました。林博史関東学院大学教授が「なぜいま日本軍「慰安婦」問題なのか」と題して講演。
あす...
[2009/06/06 00:22]
URL
JCJ神奈川支部ブログ
女子差別撤廃に反対する自民党議員
女子差別撤廃に抵抗を示す自民党政治家の名前をしっかり記憶して、間違って投票しないようにしましょう。スベスベ日記さんの記事をお借...
[2009/08/08 22:12]
URL
村野瀬玲奈の秘書課広報室