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グリム  矢崎 源九郎

ならずもの

読み手:水野 久美子(2020年)

ならずもの

著者:グリム/矢崎 源九郎 訳 読み手:水野 久美子 時間:9分23秒

 オンドリがメンドリにいいました。
「もうクルミがうれる時期になったよ。どうだい、いっしょに山へいって、思いきり食べてこようじゃないか。まごまごしていると、リスのやつにみんなもっていかれちまうからね。」
「けっこうね。」
と、メンドリがこたえました。
「いきましょうよ。ふたりでたのしんできましょうね。」
 そこで、ふたりはいっしょに山へでかけました。とてもいいお天気でしたので、ふたりは夕がたまで山にいました。
 ところがですよ、ふたりがあんまり腹いっぱい食べすぎたせいか、それとも、高慢ちきになってしまったためか、そのへんのところはよくわかりませんけど、とにかく、ふたりとも歩いてかえるのがいやになってしまったのです・・・

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