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2024-12-03

もし、AKIRA原作漫画ではなく小説であったならば、

ポエムにはならないはずなんだよね

小説ポエム書いちゃうと、ラヴクラフトの詩もそうだけど、映像化は不可能というか、寧ろ詩から想像をかなり膨らませて映像にすることになっちゃ

例えば、ラノベ涼宮ハルヒだとかでもいいけど、小説文字表現からアニメになる、映像になると、基本的にはストーリーが詰まってる

文字で言い表せるんだよね、物語ちゃんとしてる、当たり前だけど元が小説から

でも、AKIRAというか、特に初期の大友とかは漫画から、絵だから表現できたわけで、絵で描かれたポエムなんだよね

物語として考えるとフワフワしてる、でも、エヴァもそうだよね、雰囲気だけでも、漫画以上の映像アニメではそれが可能になる

絵で表現されたポエム理屈はどうでもよくて、視覚効果として気持ちが良ければいい、究極的にはモーションタイポグラフィーとかにもなる

とにかく、観ていて気持ちがいい、その場その場で取り繕ったようなシーンだろうが、セリフ回しが気持ち良ければいい

押井作品とかもそう、宮崎駿押井氏をそんな風に評価してたこともあったよね、難解な台詞とか表現してるけど、実際は中身がない

でも、それが作品雰囲気というか、重い空気を作り出したりしてる、繰り返しになるけどエヴァもそう

涼宮ハルヒアニメ小説に逆変換することは当然可能で、逆変換すれば元の小説になる、それなりの厚さの文字列になる

でも、AKIRA小説にしても、なんか薄っぺらなっちゃう気がする

こんな爆発をする、こんなビルがある、そういう映像凄さ文字表現にしたら、凄い薄っぺらなっちゃうと思う、AKIRAみたいな映像重視の作品

別にそのどちらかが正解というわけではなくて、作品の構築方法、攻め方が違うだけであって、どっちも凄いし、どっちも存在していい

まあ、でも、AKIRAエヴァも、あー、雰囲気ポエムきたー、みたいにツッコミながら視聴ちゃうんだけどね、それも楽しいんだよね

まあ、スタッフロールが全員、末端動画まで日本人だし、まだバブル崩壊後でも余裕がある日本だった時期の映画でもあるし、

今だったら、中国人韓国人スタッフ名前が並ぶけど、まあ、それなりのクォリティーになってきたというか、

中国国内政治とかがああでなければ、もっと自由表現日本を超えるぐらい面白いものを作れる可能性も出てきたけどね

やっぱ、AKIRA全日本アニメ勢力スタジオとかを結集した感じがあるよね

それだけ結集できたのは、みんなが大友氏の漫画に、絵に、表現に魅了されたわけで、やっぱりそれって凄いよな、って思う

鳥山明でさえ影響受けてるよね、AKIRAアニメ見るたびに思っちゃうけど

荒川弘もそうだし、魍魎戦記マダラもそうだし、バスタードは当然そうだし、なんかもうみんな大友記号として受け入れてるよね

ガイバーも球状に壁が凹むとか普通にやるしね

なにかってと球体とか好きだよね、AKIRA見てると

老人とか子供を描くのが好き、女性はつり目でツンツンしてる娘が好き、球体とか単純幾何学形状を大枠に、それをまた緻密に描くのが好き

2024-10-27

少年ガンガン史上最も重要作品10

鋼の錬金術師」 荒川弘

ガンガン名前は知らなくてもこの作品を知らない人はいない。それくらいに大ヒットした漫画ガンガンのみならずスクエアエニックス漫画でこれほど売れた漫画は後にも先にも無い。

魔法陣グルグル衛藤ヒロユキ

初期連載陣の代表作、可愛いキャラクターシュールギャグに目が行きがちだが、伏線回収が見事で作者の構成力の高さが伺える

三度アニメ化され、今なおソーシャルゲームが出るくらい人気のある作品

ドラゴンクエスト列伝ロトの紋章

初期連載陣の超代表作、ガンガンを創刊から読んでた人は、ドラクエ漫画が読みたいから買っていた。ガンガンという雑誌はこの作品のためにあったといって良い

ジャンプで連載されていたもう一つのコミカライズ比較されつつもややマイナーながら、そっちがドラクエ名前を冠していながらほぼオリジナルなのに対して、ⅢとⅠの間の時代を描く正統派コミカライズ

南国少年パプワくん」 柴田亜美

初期連載陣の超々人気作品、これもアニメ化は続編含めて二回している。鳥山明っぽい絵柄で独自世界観を描いたギャグ漫画。後半は割とシリアス

ジャングルはいつもハレのちグゥ」 金田一蓮十郎

中期の人気ギャグ漫画、そこはかとなくウェットな人間関係を感じる内容だった。

後にヒット作を何本も出し、実写ドラマ化も果たした「昨夜はお楽しみでしたね」や「ライアー×ライアー」の金田一蓮十郎先生デビュー

ハーメルンのバイオリン弾き

初期連載陣の中堅作品、明らかなファンタジー作品なのに実在作曲家の曲が出てくる。ギャグシリアス温度差が激しすぎるがしっかり少年漫画していた。

「清村くんと杉野小路くんと」 土塚理弘

作者はともかく筆が早く、月間で100P描いて、さらには別作品原作も平行で務めてた。

ギャグシリアスも上手くて漫画力が高い。

作者はガンガンで連載しつつジャンプ赤塚賞も取っていて、その読み切りでちゃっかりガンガン連載作品宣伝もしてて、事実上ジャンプを蹴ってガンガンを選んだようなもの

その点でも漫画史で重要だと思う。ジャンプが(一時期とはいえ少年漫画界における唯一絶対王者ではなくなった転換点として

ながされて藍蘭島藤代健

人を選ぶラブコメ作品。信じられないくらいの長期連載作品でありもうそれだけで歴史として語る価値がある。

666サタン 岸本聖史

作風、作者の名前含めて連載当時、ジャンプ連載のNARUTOとの類似点が多くパクリじゃないかと騒がれた作品

実は岸本聖史NARUTOの作者岸本斉史双子の弟である

わくわくマンガ家への道 魔神ぐり子

思いついたので追記

もともとジャンプで言うところのヘタッピマンガ研究所枠のコーナーだったが、独自の切り口が人気になり、漫画の描き方漫画からエッセイ漫画になった異色作

作者の才能を思わぬ形で開花させることになったという点では重要作品だと思う

あと一作思いつかなかったけどソウルイーターかになるのかな

個人的にはライオンハートゆでたまご)とかの王道少年漫画雑誌を作りたかった痕跡重要作品として押したい

結局今はマイナー雑誌として一定矜持を持ってやってると思う。なろうのコミカライズ主体もそれはそれでしっかり需要あるし決して悪いことじゃない

2024-10-23

荒川弘見てたら北海道常人は住めないのだろうと思う

オタク男が「荒川弘出産しても一度も連載休まなかったのに女は出産程度で産休だの大騒ぎして情けない」的に持ち上げているのをよくみた。

私が帝王切開だったのもあるかもしれないがどう考えても無理。

傷のダメージより連日連夜の育児負担でズタボロだったし絶対無理

男で言うなら手術で腹切ってから休憩もせず即仕事に行くレベル超人

荒川弘コラム漫画も指が切れたのに医者に行かずに自分でくっつけたとか、赤ちゃんテーブルに縛って仕事に行ったとか、凄い話ばかりだったし、多分北海道は女も相当強くないと生き残れない土地なんだ…。

家の近所は雪も十年に一度くらいしかつもらないし、ヘロヘロな私が行ったら吹雪に埋もれ死ぬだろう的なイメージを持った。

そういうわけで絶対引っ越したくない土地だったのだが最近ママ友さんが引っ越すことになった。

サンバカーニバルで踊ってるときに知り合った白人結婚されたのだが「夫が雪国に住んだことないから行ってみたいと言い出して急に北海道語学教師仕事を決めてきた」と移住することになったらしい。

死ぬな頑張れ。

2024-10-21

週刊少年サンデー史上、最も重要マンガ10

週刊少年ジャンプ史上最も重要マンガ20選  https://anond.hatelabo.jp/20241012181121

週刊ビッグコミックスピリッツ史上最も重要マンガ5選 https://anond.hatelabo.jp/20241014232424

週刊ヤングマガジン史上、最重要漫画10選 https://anond.hatelabo.jp/20241016182953

月刊アフタヌーン史上、最重要漫画10選 https://anond.hatelabo.jp/20241017235116

月刊コロコロコミック史上、最も重要漫画10選 https://anond.hatelabo.jp/20241018225514

モーニングから10作品選ぶとしたら

https://anond.hatelabo.jp/20241016210231

漫画アクション史上、最も重要漫画10

https://anond.hatelabo.jp/20241020163403

モーニングだけブコメ少ないぞ!まあタイトル統一されてないのが悪いが……。

さあサンデーだ。1959年創刊、65年の歴史からたった10作選ぶなんて無茶だ。しかし無茶をやる。批判歓迎!

1.おそ松くん(赤塚不二夫)1962-1967

 •現代ギャグ漫画はここから始まったといっても過言ではない。60年代前半、サンデー日本一雑誌だった。その時の三本柱が『伊賀の影丸』『おそ松くん』『オバケのQ太郎』。牧歌的ユーモアから狂騒的なギャグへ。赤塚不二夫世界を変えた。なお'67年で一旦終った後もまた続くのだが説明がややこしいので省略。

2.オバケのQ太郎(藤子不二雄)1964-1966

 •今読むとQちゃんのおおらかさとのどかさに癒される。FとAそして石森章太郎合作サンデー以外にも学年誌に連載された。この連載形式は『ドラえもん』につながる。藤子不二雄特に藤子・F・不二雄週刊少年サンデーの創成期の功労者であり学年誌守護神でありコロコロコミック創造主である小学館にとってこれより重要漫画家は他にいない。

3.漂流教室(楳図かずお)1972-1974

 •サンデー楳図かずおは『おろち』も『まことちゃん』も名作だがこのノンストップサスペンスを選んだ。読んでいると続きが気になって気になって仕方がない。特に主人公母親狂気紙一重の行動力には圧倒された。最近フランスでも翻訳され評判になっているようだ。

4.男組(雁屋哲池上遼一)1974-1979

 •70年代の暗いサンデー代表格。マンガの中の学園が魔境になったのはこのあたりからだろうか?雁屋哲の何考えてんだかわからないデタラメな展開と池上遼一の美しい絵がぶつかって異様な迫力を見せる。

5.うる星やつら(高橋留美子)1978-1987

 •説明不要説明不要だということが偉大さのなによりの証だ。アニメOPは「Dancing Star推し

6.タッチ(あだち充)1981-1986

 •野球マンガの達成として評価するなら『H2』だろう。今の目で見ると最高傑作は『クロスゲーム』かもしれない。しかあだち充の一作を選ぶとなるとやはり本作だ。ありま猛あだち勉物語』を読むと、達也和也はあだち兄弟投影しているのかもしれないと思えてくる。「達也はそんな男じゃない」

7うしおととら(藤田和日郎)1990-1996

 •少年漫画とはなにか。それは『うしおととら』のことである

8名探偵コナン(青山剛昌)1994-

 •国民的、いや世界メガヒット作。本作が凄いのは、志の低い二番煎じ本家を追い抜いてしまたことだ。マガジンの『金田一少年の事件簿』を他誌も後追いするが死屍累々、本作とマイナー誌の『Q.E.D.-証明終了-』が生き残った。モブから出世した高木刑事佐藤刑事パロディキャラが大化けした安室透と赤井秀一、今年になってやっと恋人同士になった平次と和葉などキャラクターの成長が人気の秘訣。そういえば『Q.E.D.』の燈馬君と水原さんも今年になって……。

9.MAJOR(満田拓也)1994-2010

 •お世辞にも完成度の高い作品とは言えない。いきあたりばったりでツッコミどころが多い。だがコナンと本作が無かったらサンデーはとっくに休刊していたかもしれない。長い暗黒期を支えてくれた大恩人。続編『MAJOR2』は2015年から連載中。

10.葬送のフリーレン(山田鐘人、アベツカサ)2020-

 •生まれたと同時に古典になる作品というものがある。第一話を読んだ時の感動を忘れられない。あれだけでも充分名作だった。しかし本作は更に高みへと昇ってゆく。今日本で一番面白いマンガサンデーの長い夜は明けたのだと信じよう。

さてこの10作でいいのだろうか?実はよくない。なぜなら私が最も好きなサンデー作品は『機動警察パトレイバー』だからだ。本当は『MAJOR』を外したい。しかし『パトレイバー』がなくても今のサンデーはあるだろうが『MAJOR』がなかったら今のサンデーはなかったかもしれないのだ。サンデーにとって重要なのはパトレイバー』より『MAJOR』だ。

やはりいくらなんでも10作は少なすぎる。もし20選だったら次の10作も入ってくる。

11.伊賀の影丸(横山光輝)1961-1966

 •山田風太郎と白土三平の影響があからさまだが日本一立役者

12.がんばれ元気(小山ゆう)1976-1981

 •『あしたのジョー』とは正反対の設定にすることで梶原一騎破滅美学を振り切った。この姿勢は実にサンデーらしい。

13.六三四の剣(村上もとか)1981-1985

 •剣道マンガ金字塔。この緻密な絵で週刊連載とは、と改めて驚く。

14.ふたり鷹(新谷かおる)1981-1985

 •新谷かおるの魅力をどう伝えればいいのだろう。忘れられつつあるのではないか無力感に襲われる。

15.機動警察パトレイバー(ゆうきまさみ)1988-1994

 •一推し。あのなんともいえない空気感ギャグからシリアスへの呼吸、理性的議論先進的なジェンダー描写、全てが好きだ。

16.帯をギュッとね!(河合克敏)1989-1995

 •「サンデーらしさ」なら本作が一番ではないだろうか。

17.今日から俺は!!(西森博之)1990-1997

 •同じヤンキーギャグでもサンデーでは本作になりマガジンでは『カメレオン』になる。これが雑誌空気の違い。

18.GS美神極楽大作戦!!(椎名高志)1991-1999

 •二推しGS試験編〜香港編がギャグアクションバランスがよく一番面白かった。

19.かってに改蔵(久米田康治)1998-2004

 •久米田節が確立したのは本作。

20.ハヤテのごとく!(畑健二郎)2004-2017

 •綾崎ハーマイオニー永遠に不滅です。

さらにもし30選だった場合……

21.スポーツマン金太郎(寺田ヒロオ)1959-1963

 •創刊号から連載。清く正しく美しい。

22.どろろ(手塚治虫)1967-1968

 •手塚作品で一番好きかもしれない。

23.銭ゲバ(ジョージ秋山)1970-1971

 •あのラスト人間讃歌のように思える。

24.サバイバル(さいとう・たかを)1976-1980

 •さいとう作品は本作と『雲盗り暫平』が好き。

25.TO-Y(上條淳士)1985-1987

 •80年代しか成立しなかった物語だと思うとなんだか切ない。

26.ガンバ!Fly high(森末慎二、菊田洋之)1994-2000

 •体操テーマにしてアニメ化まで果たしたのは本当にすごい。

27.め組の大吾(曽田正人)1995-1999

 •サンデーに多い「お仕事もの」の代表格。

28.金色ガッシュ!!(雷句誠)2001-2008

 •編集者所業を考えるとこの枠で名前を出すだけで失礼なのかもしれないが、傑作。

29.結界師(田辺イエロウ)2003-2011

 •イエロウの根暗空気に惹かれる。

30.銀の匙 Silver Spoon(荒川弘)2011-2019

 •駒場は今?幸せでいてほしい。

最後に。もし50選になっても入らないだろうが、浅山わかび『ラストカルテ-法獣医学当麻健匠の記憶-』を紹介したい。静かな感動が押し寄せてくるマンガだ。この大傑作が大ヒットせずアニメ化もせず連載終了したのは正直悔しい。いつかアニメになるよう願っている。

(ブコメを読んで追記)

・確かに皆川亮二は入れるべきだった。『ARMS』を入れて『結界師』を外すか……。

島本和彦は入らない。本人のキャラクターと『アオイホノオ』の影響は大きいが『炎の転校生自体は小粒な佳作で、こうしたオールタイムベストに入れる性格作品ではない。

2024-10-10

anond:20241010211359

荒川弘はもしSNSとかやったら炎上しそうなノリがあるのだが

SNSなんかネタ帳を公開するようなもの やる暇があったら漫画を書くべき」

宣言してくれていて助かったのだが

アニメ監督Twitterで暇アノン化してしまって燃えたという悲しみ

2024-10-07

荒川弘といえば『鋼の錬金術師

みたいになってるけど、

アルスラーン戦記』>>『銀の匙』>『黄泉のツガイ』≧『鋼の錬金術師』>>『獣神演武』>>>『百姓貴族

くらいじゃね?

アニメは見てないので知らん、漫画だけの話。

2024-06-22

山口貴由シグルイ)や荒川弘ハガレン)がマンガ大賞を辞退しないのは恥だと思う

面白い作品が賞を取るべきであるというのは分かる。

漫豪であっても次回作コケることがあるのは分かる。

だが、そうであっても後進が羽ばたく機会を摘み取らぬためにそっと身を引く態度を取ってほしい。

これが誰かと競うスポーツなら、その時代の頂点が手を抜くべきではない。

羽生善治渡辺明が手を抜いて藤井聡太を勝たせてやっても意味がない。

だが、漫画というものそもそもが競うようなものではない。

面白いと感じさせればいいものだ。

そういったものでありながら、あえて賞を競うということは、名を知らしめる好機を作り出そうという業界意識あってのものだろう。

有名作家の描いた次回作など、勝手名前が売れるものだ。

面白くてもつまらなくても、勝手名前は独り歩きする。

だが、まだ無名新人が描いた傑作がその名を広めるには実に長い時間がかかる。

突拍子もないような作品、たとえばドカ食い望月のようなセンセーショナル性に特化した作品であれば一晩で名が広まることもある。

そうでない作品、少しずつ積み上げていく作品は、こういった賞を通してでなければ得られるべき称賛を失ってしまリスクさえ抱えている。

新人から大事なチャンスを奪わないで上げて欲しい。

長く続けているだけの1.5流のベテランであるならば、日本中にその名を轟かせる時節をいくら伺おうと構わない。

だがとっくに一流となったような人間までもがこのような賞レースに平然と参加するのは流石にどうかと思う。

2024-06-14

漫画 ケントゥリア 暗森透

https://shonenjumpplus.com/episode/17106371852950440097

 

親の愛も一般常識も知らない少年を、たまたま居合わせ100人奴隷が庇った結果、超常の生贄条件と合致100人分の力や命を得ました。さてどう生きるか。さっくりそんなかんじの話。

この作品を他の漫画で言うならば、大枠は荒川弘+藤田和日郎。そこに不滅のあなたへとかヴィンサガとかの人間性の獲得や力持った人の力抜きでの通し方とかがありそう。

絵のほうはboichi味もあるかな。目の周りのラインとかが想起させるけど、やっぱり筋肉とかがですね。

主人公、読んでいるとイメージよりかなりマッシブになる。力を行使すると筋肥大するようには読み取れなかったんだけど、今公開してる8話とか、アームストロング大佐を思い出すようなステゴ肉弾戦を描く人みたい。そういった人物の絵の書き方や命を寄せ集めて対話もできそうとなるとどーしてもハガレンを思い出すよね。と。悪い意味じゃなくて。(中年以上のおっさんが魅力的なのも二人の先達と似てる)

そして超常の怪異モンスターなんだけど、これがすっっっっっごくデザインが怖くできてる。まだ数体しか出てないけど、どれも背筋がゾクゾクする恐ろしい姿で、本当に驚嘆している。  

ただですね、この人から離れた秀逸なバケモノたちがですね…すっごくおしゃべりなんですよ。

そしてひとたび口を開けば人よりも人の心理理解しているし、人よりも人くさいセリフを吐くんです。人の理の外の存在なのにね。人の恐怖を煽るには心理精通していると効果的ではあるんですけど、どうしても獣から離れていく。

好き嫌い別れる部分かと思います。私は結構嫌いです。少なくともホラージャンルからはずれるし。そしてこの手法の使い手が藤田和日郎なんです。

2話のキメの見開きが獣の槍だから、じゃなくて人くさいバケモノ成分を指して藤田和日郎をあげてます藤田センセのあれは手癖もあるけど子供読者向きにそうしてるのかなと思っていて、そういう想定読者層を下げることをジャンプラでやる必要はそんなになかったのではと残念に思っています

イラストだけならダクソ・ブラボ方向性にいけるのに、ダークファンタジーバトルを銘打つ割にはライト方向性になるのかなと予想中。

 

そもスタートからしてドードーステラーカイギュウもかくやといえる温和で奴隷になった危機感がないのか?という100人が食料を分けたり、かと思えば火事場では全員命を張って女子供を庇ったりの暗い部分が無い善性の塊だったのでね。人間賛歌の比重重めでそのためダーク要素、と主従が逆かもしれない。

そう、モンスターデザインを褒めたけど、キャラクター描写もよくできてる。さらに会話も緩急もつけれてて抜きのセンスも感じるのだ(100人しか知らないとか、ボケてる老人のところとか「できるじゃない!」と思ったね)。悪人が若干、テンプレすぎるけど、現状使い捨てしか出てないから、準レギュラーレベル悪人が出たときにどうなるか、である

 

出来ておる喃…といえば海の化け物からの祝福という点に言及しておきたい。

不死身系の制圧方法お約束溺死(窒息死)を2話曹操に海からの祝福だから水の中へっちゃら!としたのはほぼほぼ自然な形でさっさと提示できてよかったのではないでしょうか。

 

 

 

 

まとめるとですね、ジャンプ本誌を目指した作品。本誌に連載しててもおかしくないクオリティだしそういう読み味だけど、同時に話が本誌対象読者向け、やや低年齢向けの組み立ての可能性濃厚なので、過剰なご期待はご遠慮したほうがよいかと。

この作品のどこを気に入ったのかをちゃん自覚しておいて、作者が目指す方向との周波数をつど確認しておかないとアンチに落ちかねない危うさを感じるのでやや引いて応援しています

面白いけど、「好き」まではもう数話様子見やね。

2024-06-08

よくある勘違いについて

明日があるさ作詞者は坂本九ではなく、青島幸男です。作曲者中村八大です



うっせぇわの作曲 作詞Adoではなく、syudouです。歌唱Adoです





THE BLUE HEARTSのTRAINTRAINの作詞

作曲真島昌利です。甲本ヒロトではありません



都知事選吉永小百合出馬しません。青島幸男もです。現都知事小池百合子です


鋼の錬金術師の作者、荒川弘の読み方はひろしでは無く、「ひろむ」です。女性です


動物のお医者さんの作者、佐々木倫子の読み方は「のりこ」です。りんこじゃありません



愛のしるしPUFFY)の作曲者草野正宗です。編曲奥田民生です


秒針を噛む(ずっと真夜中でいいのに)は作詞がACAで、作曲がACAぬゆりです

2024-05-26

[]ゴールデンカムイに見る長期連載漫画の受容の変遷

あんまり多く語られてないが、初期のゴールデンカムイは明らかに山賊ダイアリー」とかのジビエブームの流れに乗っていた。

公式切り抜きがネットミームになったり、そういうところから徐々に認知度が上がっていった作品だ。

今では評価が固まり過ぎて「多様性が」とか「歴史評価が」とか、批評的にお利口な語り口でばかりその魅力が語られるが、実際に初期から連載とその人気拡大を追っていると、ゴールデンカムイにはそれだけでない多様なフックと、それをタイミングよく引っ掛けるそれこそ漁師神業がふんだんに見られた。

ゴールデンカムイの受容(需要)の変遷をまとめることによって、長期連載漫画が当たるためにどれだけ多くの仕掛とチャンスを要するのか、改めて考えてみたい。

 

【連載開始】最初は古臭い冒険譚。世間の関心は薄い?(1〜2巻)

 2014年8月、連載始まる。 増田はこの頃はまだ読んでいない。

 

 1話ははっきり言って、刺さる人には刺さるのかも知れないが、古臭い冒険もの空気しか感じられない。

 「露助」と差別語を使う戦争帰りの主人公囚人を殺して皮を剥ぐ猟奇趣味。まだ頭身の高い美少女アシリパ

 一部のネクラには受けても、一般には忌避される湿っぽいダークさが作品を包む。

 キャラクターも、薄汚い囚人たちに、死をも恐れぬ兵隊、そのトップの怪人中尉と、マイナーさは否めない。

 

 しかし、連載数話目から、この漫画にはちょっとだけ流行の要素が入ってくる。「ジビエである

 当時は「山賊ダイアリー(2011〜2016)などの猟師ものが密かにブームを迎えていた。

 あるいは、同時期(2011〜2019)のメジャー作品として荒川弘の「銀の匙」など、「命をいただく」をテーマにした漫画も人気を博していた。

 ゴールデンカムイはこの流れに乗って、「冒険をしながら猟師生活を見せる」というストーリー構成で注目を集めていくことになる。

 

ミーム化する】アザラシ猟とオソマミーム(2巻〜)

 ニコニコ静画タイムスタンプによると、ゴールデンカムイ公式切り抜き漫画「アシ(リ)パごはん第一回が掲載されたのは、2015年1月となっている。

 初回は「リス」。可愛らしいリスの皮を剥き、ミンチにしていく様子がコミカルに描かれるシーンを作中から数ページ切り抜いて公開した公式の切り抜き漫画である

 これが、受けた。

 チタタプ、オソマルイベなど、アイヌ語食べ物名前が広く知られるようになり、アシリパアザラシをしとめるシーンなど、コミカルカットネットミームにもなる。

 しかしこの頃もまだ、一般受けする漫画とは言い難かっただろう。なにせ「山賊ダイアリー」のような、「命をいただく」テーマ自体が重すぎる、マイナーメジャーのものだ。キャラクターも男臭い変態だらけで「ホモソ受け」という感じは強く、牛山も女を武器にする卑劣漢だった。(このマンガがすごい! 2016 オトコ編 2位、マンガ大賞 2016 大賞)

 増田自身、この頃作品を知り、アシリパごはん面白く読んでいたが、金塊探しというメインストリーにはまったく興味が持てず、長いこと本編は読まずじまいだった。

 

【大確変腐女子トメ心を掴んだ尾形と鯉登(10巻〜)

 10巻頃まではこの漫画はこういった男向けの要素だけで進んでいく。変態的な囚人覚悟を決めた簡単死ぬ兵隊、「命を食らう」生活感。

 しかし、ここにきて大確変要素が加わる。プリンス鯉登、心に闇を抱えた尾形などの、圧倒的に乙女受けなキャラクターエピソードが増えたのだ。

 彼らのシーンを見た瞬間に、増田は「あッ、これはジョジョみたいに腐女子アンテナにひっかかるゾ」と確信した。

 今となっては当たりも当たり。SNSで「ゴールデンカムイ」を検索すれば9割女性向け同人イラストという現状への変動がこの瞬間に確定したのである

 そして本作はこの勢いを掴んだまままさに滝を遡る鯉のごとく大作へと変貌を遂げていく。

 

【最盛期】網走監獄編、腐女子掴み、文化的描写評価が重なり、人気拡大、アニメ化、そして大英博物館の顔に。(14巻〜)

 シリーズ前半のクライマックスとも言える網走監獄編を見事なテンションで描ききった本作は、アニメ化(2018)、手塚治虫文化賞 マンガ大賞(2018)、大英博物館特別展においてキービジュアルを飾る(2019)など、大躍進を遂げる。

 アニメシリーズは海外配信も好評で、海外にもファン層を広げる。

 大英博物館の展示では、「女性を表している点。(中略)アイヌという少数民族文化を描いている点」など「ダイバーシテイの理念体現する作品になっている」を評価されキービジュアルに選ばれたとされる。

 「多様性」や「文化歴史描写」に優れた名作という評価は、この段階で確立された。

 

ホモり過ぎ】迷走の樺太編。しか腐女子は掴み続ける。

 網走監獄編で大きな波をひとつ越えたあと、人によっては中だるみと言われる樺太編に入る。

 すでに確立された名声を揺るがすような劣化も見られないが、特に新しい要素が受けたわけでもないので話題は少なくなる。

 このあたりで増えた要素と言えば谷垣を中心に多用される「ホモギャグである

 増田の受け止め方としては、「文化的な名作」扱いに対する作者の反発と言うか、何かヤケクソなものを感じる。

 宇佐美の「◯◯探偵」に至っては常軌を逸しているというか、ここだけをもってして「文化的作品」として他人に勧めることは出来ないだろうと思う。

 しかしこれもある意味時代は掴んでいるのかも知れない。一部のラディカルフミニストを中心に、この過剰な下ネタが「セクハラミラーリング」として全面肯定される現象も見られた。ほとんどの人には、ホモソーシャルの笑いの延長にしか見えないと思うが。

 

大団円】終わりよければすべて良し。炎上した内容も修正して晴れて「名作」に。

 清濁合わせのみ毀誉褒貶を越え、本作は2022年に連載終了を迎える。

 作品としては大団円だったものの「文化的」という名声を得すぎた故の重箱の隅をつつくような批判最終回のいくつかの描写につけられた。

 単行本化に際してそのうちのいくつかは修正され、うるさ方もそれで納得したのか、今では「文化的」で「多様性」を表現した、歴史に残るすばらしい名作という評価がほぼ揺るぎないものになったように思われる。

 しかしその8年にも渡る連載期間を省みれば、このようにさまざまなフックと変化で客を掴み、興味を維持し続けてきた結果のことなのであって、ただ「綺麗な作品」(と思う人もまあいないとは思うが)を描いたか評価されたというような単純な話ではないのだということは覚えておきたい。

 

感想感想

 トラバブコメもだけど、「自分趣味にあった部分」だけが評価対象じゃないと許せないって思考回路のやつ、キツいわ。

 「血なまぐさい男受けだけじゃ同人受けや海外受けまで広がらなかったよね」ってことが書いてあるのわからん? 日本語わからん

 根本的にこの文章で書いてあることが何かということが理解できてないと思うので、自分機能的非識字だと認識した方が良いよ。

 

 クライマックス付近無料公開で認知を広げたのは書いといても良かったなとは自分でも思った。

 

 増田に「資料がない」とか言っちゃうアホがいるの笑う。

 なんでそんな本気で書いたもんを増田投稿しなきゃいけないんだよ。

 いい加減自分が賢いつもりでアホ丸出しのこと言ってる自覚持てよ批評家気取りの低学歴ブクマカ

2024-05-18

anond:20240518001601

この前読んだ荒川弘黄泉のツガイは女作者の悪いところが全部入ってる漫画だったやで。

2024-05-11

黄泉のツガイっていう漫画読んだけどさ

ノリがめちゃくちゃ寒くてギャグシーン死ぬほどつまらんし、シリアスなシーンも全く緊張感ないしで全然まらなかった

荒川弘ってこんなしょうもない漫画描く漫画家だったっけ

2024-04-06

anond:20240406231614

出だしが似てるっていうと、荒川弘の「黄泉のツガイ」は山下和美の「ランド」とそっくりでびっくりしたな

本当に出だしの設定だけで以降は全然違うんだけど

ランドがはじめてその設定を世に発表したというわけではなく多分先駆者もいるんだろうけど

2024-02-05

[]次回のkindleセールに向けて

原作稲垣理一郎作画BoichiDr.STONE」、2017年3月6日 - 2022年3月7日、全26巻、完結済み⭕  ヒロインふんどし姿あり。

武田すんに「グレイプニル」、2015年10月6日 - 2023年4月19日、全14巻、完結済み⭕  ヒロイン下着スクール水着姿あり、

山田鐘人(原作)、アベツカサ(作画)「葬送のフリーレン」、2020年4月28日、既刊12巻、未完。

諫山創進撃の巨人」、2009年9月9日 - 2021年4月9日、 全34巻、完結済み⭕

藤本タツキチェンソーマン」、第1部:2018年12月3日 - 2020年12月14日、第2部:2022年7月13日、既刊16巻、未完。

松本次郎女子攻兵」、2011年3月号 - 2016年1月号、全7巻、完結済み⭕ パンツ全裸グロ

吾峠呼世晴鬼滅の刃」、2016年2月15日 - 2020年5月18日、全23巻、完結済み⭕

九井諒子ダンジョン飯」、2014年2月15日 - 2023年9月15日、全14巻、完結済み⭕

浦沢直樹PLUTO」、2003年 - 2009年、全8巻、完結済み⭕

山本章一「堕天作戦」、既刊7巻、未完。

田中靖規「サマータイムレンダ」、2017年10月23日 - 2021年2月1日、全13巻、完結済み⭕ ヒロイン金髪スク水

つくしあきひとメイドインアビス」、2012年 - 、既刊12巻(2023年7月現在)、未完 性癖

木城ゆきと銃夢」全9巻 (ヤングジャンプコミックスBJ)、「銃夢 LastOrder」、集英社版:1-15巻+外伝1巻、講談社版:16-19巻+新装版全12巻、「銃夢火星戦記」既刊9巻

瀬野反人ヘテロゲニア リンギティコ 〜異種族言語学入門〜」、2018年3月9日 - 、単行本既刊5巻

あfろ「ゆるキャン△」、2015年5月23日 - 、既刊15巻

しろヤマノススメ」、2011年8月12日 - 、既刊24

佐々木倫子動物のお医者さん」、愛蔵版:全6巻⭕ 

和山やま「女の園の星」、既刊3巻

ヤマザキマリオリンピア・キュクロス」、2018年3月20日 - 2022年7月6日、全7巻⭕

速水螺旋人男爵にふさわしい銀河旅行」、2016年7月号 - 2021年12月号、全3巻、完結済み⭕

手塚ブッダ、全8巻⭕

小林源文、Cat Shit One、全9巻。

荒川弘鋼の錬金術師2001年8月号 - 2010年7月号、全27巻、完結済み⭕

まだ読んでない道満晴明とか。

なんだかわかんなくなってきた。

環望「ウチのムスメに手を出すな!」、2014年2月号 - 2015年6月号、全3巻、完結済み⭕

鉄のラインバレル2005年2月号 - 2015年6月号、全26巻(0巻含む)、全18巻(完全版)、完結済み⭕

紅殻のパンドラ2012年 - 連載中、六道 神士、原案士郎正宗、既刊23巻)

ドリフターズ2009年6月号 - 、既刊7巻

種族レビュアーズ、既刊9巻(2023年8月現在

放課後のカリスマ2008年6月号 - 2014年11月号、全12

ニンジャスレイヤー2013年8月号 - 2018年1月号、全14巻⭕、キョート・ヘル・オン・アース2018年6月号 - 既刊13巻

鬼灯の冷徹31巻完結

海獣の子ども、5巻、完結。

もっけ、9巻、完結。

鼻下長紳士回顧録、2巻、完結。

薔薇だって書けるよ: 売野機子作品集

先生、今月どうですか、5巻、未完。

恋は雨上がりのように10巻、完結

魔法医レクスの変態カルテ 1

乙女怪異神隠

姉妹

ピッコリーナ

◆宙に参る

天幕ジャードゥーガル

ピコピコ中学生伝説

ジョジョ9部

プラネテス単行本四巻

水惑星年代記

水惑星年代記 - 2006年9月1日初版 ISBN 4-7859-2662-7

水惑星年代記 - 2006年1231初版 ISBN 4-7859-2719-4

水惑星年代記 - 2007年7月1日初版 ISBN 978-4-7859-2786-8

水惑星年代記 - 2007年11月1日初版 ISBN 978-4-7859-2860-5

水惑星年代記 - 2008年5月1日初版 ISBN 978-4-7859-2929-9

水惑星年代記 月娘 - 2008年1212初版 ISBN 978-4-7859-3070-7

水惑星年代記 月刊サチサチ - 2009年5月21日初版 ISBN 978-4-7859-3149-0

伽藍の姫

夏が僕らの世界を見ていた。

室外機室

しらずの遭難

星旅少年

星屑ニーナ

ウスズミの果て

pieces

応天の門

スターウォーク

2024-01-29

荒川弘水島精二鋼の錬金術師を巡ってお互いに相手を貶して自分ageるようなことをアニメ原作も終わってからもちょくちょくネチネチ言ってるんだが

「こっちの方が絶対面白くてあっちはクソ」と強気からどっちも自殺しなくてよかった

俺は強烈荒川

anond:20240129185559

一昔前、というかもう10年ぐらい前だろうか

それぐらいのころは声優漫画家Twitterをはじめると「うわバカッターはじめちゃったのか、失言しませんように」なんて信者勝手不安がってたもんだが、今はやるのが普通になっちゃった

商業名義で自由発言しまくれる場をつくるのは、リスキー

特になにも問題なくやれてる人も多いし、SNSを上手く使いこなすのも今どきの成功法かもしれんが

荒木飛呂彦荒川弘が対談でTwitter絶対にやらないと言ってくれたのは安心したよ

2024-01-22

全く別ジャンルで2作以上ヒットさせた漫画家って誰いる?

手塚治虫

藤子不二雄

柴田ヨクサル

井上雄彦

高橋留美子

古谷実

永井豪

青山剛昌

荒川弘

浦沢直樹

他にいる?

2作なら結構いるっぽいね...

3作以上かつ全て別ジャンルは数えるくらいかな。

2023-11-19

呪術廻戦が好きじゃないのに面白くてどうしたらいいかわからん

呪術廻戦、アニメの方じゃなくて。ここ最近原作



渋谷事変までは結構面白く読んでたんだけど、死滅回游以降がいまいち乗り切れない

……んだけど、別に面白くないわけじゃなくて続きは気になってしまって、

読むのやめるか、とはならない、っていう自分でも不思議状態に陥っている。


全般的に作り込みが甘いマンガだよな、とはずっと思ってるんだよ。

単行本のおまけページでも、無下限呪術について数学的に間違ってますね!!って設定を専門家からツッコまれる、っていう芸風あったけどさ。

それ以外のとこでも、黒閃は通常時のダメージの2.5乗になる、っていうのも「そうはならんやろ」ってよく言われてるし、

レジィ・スターの術式が「契約再現」と言いつつ、レシートから再現をするならアレ、発動に大金必要になるよね??みたいな視点がなかったりとか。

設定をわりと都合良い感じで作るよな、と思う。いやフィクションから別にいいでしょ、とも思うけど、ちょいちょい引っかかってしまう。


それ以上に引っかかるのがキャラクターの「使い捨て方」の部分であり。。

もうこのマンガキャラクター王道的にはありえない感じでバンバン死んだり再起不能になります、っていう作風なのはわかってはいるんだけどさ。

それにしても東堂が術式封じられたぐらいで、虎杖の度重なるピンチにまったく駆けつけないのはありえんくない??とか、

一族皆殺しにした真希さんに対して誰も何も言わんが、そこは少なくとも乙骨は何かしら言うよな、とか。省いてるだけかもしんないけど。後で回想入るかもだけども。

このキャラの今までの描き方なら、ここはこうするよね、というわりと当然の描写でもサクッと省かれてる感覚が強いのよね。

解釈違いとかじゃなくて、回游以降については早送りダイジェストで見せられている感覚というか。

物語というのは感情や対人関係の変化の積み重ねだと思うんだけど、それが薄くなってただただバトルロイヤルだけになっちゃった感じがする。

虎杖が真人に対する恨み辛みを重ねて重ねて、自分価値を考えて考えて、という積み重ねを大事にしてたあの頃の感じが最近はない。




なんだけど、面白いんだよね。

ここからハッピーエンドに向かうのかなぁ、それとも最悪な終わり方するのかなぁ、とか気になって読み続けちゃう

悔しいよなぁとか思いながら。


追記

思ったより反響あってびっくりした。みんな呪術好きで嬉しいよ。俺も好き。どんなマンガでも「好きだけどここは嫌い」ってのがあるけど、「嫌い」な部分がこんなに多いのに読んでるマンガ自分としては珍しいのよ。

設定の拙さとか粗も気になるけど、それ以上に引っかかってるのはドラマが薄くなったとこなんよ。設定はもう、言っちゃえば作者がそうだって言えばそうじゃん。だから気になっても飲み込むしかいかと思ってるんだけど。本来挟まるはずのドラマが挟まってないとか、心理描写すっ飛ばしすぎてるのは勿体ないなって思っちゃうんだよね。そのへんが全然描けない人じゃないし。

> 富樫の影響っぽい頭脳バトルだけは全く才能ないからやめたほうがいいよな。

死滅回游のルール作りとかは確実にH×Hの影響だろうけど作者もポイント計算ミスとかしてたから、あんましよくなかったとは思う。

そうなんだよね。回游は完全に冨樫の影響だけどうまくいかなかったパターンだと思う。あの複雑なルールが、話を面白くする方向へいまいち作用していない。やりたいからやってみたけどダメ風呂敷いまいち畳めなかった、っていう感じがすごいする。複雑でよくわからん、って敬遠させる読者を増やしただけになっちゃった気がする。

呪術廻戦のキャラ使い捨て感は、ここ20年位で培われたキャラ重視の漫画作りへのアンチテーゼと思う。

これについては作者の人、そこまで考えてないと思うよ、みたいな気はしなくもない。単に話題先行の話作りしているだけでは、って思ってる。

キン肉マン

ごめんな、キン肉マン世代じゃなくてな。キン肉マンってこういう感じなん? 無茶苦茶ガバガバ理論な設定っぽさは感じるけど。

> 後期ドラゴボや新世界編のワンピも同じようなこと言われている

ドラゴボはわからなくもないが、ワンピが「同じよう」というのがわからんワンピは好きよ。あれは逆にドラマの引き算が下手だなって思うぐらいに色んなキャラを描きすぎなほど描くじゃん。それがここに来て爆発的な相乗効果を生んでいるのが最終章面白さだと思う。設定の粗さとか意味不明さって点ではそうね、って感じだけど、あのマンガ結構後付けで粗い設定の背景を描いてくるとこあるんだよな……。サンジの足が燃えるのとか意味ありげじゃん。


BLEACHの連載後期

わかる。あれ? あのキャラそういやどこいった?な感じ。

エンタメに正しさや整合性求めるより、楽しんだ方が良いよ。エンタメ所詮暇つぶしと集金装置なんで、全力で楽しめば全力で応えてくれる。

上で書いた通り、正しさのほうはまぁ妥協できるのよ。本来楽しむための下地であるはずの、ドラマのほうに穴があるのがすごく気にかかっちゃう感じ。

> 分かるっちゃ分かるんだけど、何度も読み返していくうちに前は気付いてなかった深い拘りみたいなもんを見つけたりするから侮れない漫画だと思ってる。

それな。俺も小沢のくだりとか結構好きだし。でも「南へ」はいろいろ蔑ろにしている気がしてダメだった。徹頭徹尾つくりこみとか脚本とかが下手、とは思ってないんよ。だから読んじゃうんだけど。

> 細かい心理描写とか設定の作り込みがガバガバなんだけど、冨樫久保師匠や岸影様といったジャンプレジェンドを吸収した上での「演出力」がズバ抜けておるので、それだけで面白いと思わされてしまうのはあるよな。

ああああああ、これこれこれ。最高の言語化能力。これ。完全にこれ。これが言いたかったです。初期はそうでもなかったけど、渋谷以降の絵面から伝わってくる外連味とかすごいじゃん。秤vs鹿紫雲とか大好きなんだけど、別にストーリーの主軸にはあんまり関係ないところなんだよな。カタルシスうまいことズラされて、話全体としては最悪な方向にぐんぐん進む感じがある。

> 読者の反応を見て裏切りに行くスタイルけが受け入れ難いそれで面白い芽を潰してそうなのが。

それあると思う。むっちゃ反応見てるな、ってのは単行本おまけページとか「漫道コバヤシ」とか見てて思う。本編の外で語りすぎてるし、話を動かしすぎてる。

から最近は逆に展開読めるようになっちゃったんだよね。それも「好きじゃない」って気持ち拍車掛けてる。

> 読むの止めなよ世の中にはもっと面白作品たくさんあるよ

やさしい。ありがとう。他にもマンガいろいろ読んでるから大丈夫よ。今月はpanpanya先生新刊が出るから超楽しみ。


追記2)

すげえな呪術廻戦。100ブクマいっちゃった。

panpanya先生新刊出るんだ!教えてくれてありがとう増田

panpanya先生いいよね。

風呂敷を畳む気のないH×Hより雑でも畳みはしそうな呪術のがマシだと思ってたけど雑すぎて評価が逆転した。作品としては見限ったけど多分最後まで読むし続きは気になる。期待値が低い分惰性で楽しめるのは良いと思う

同じ気持ち。小さなポイントとして面白い瞬間というのはあるのだが、話の大筋としてはもうあんまり面白くなることを期待できない感はしている。H×H選挙編で一度風呂敷を畳んでおり、その後は続編かスピンオフをやっている、ぐらいの気持ちで読んでる。

使い捨てなんじゃなくて死ぬキャラも丁寧に背景作ってるだけじゃない?

えーと、モブじゃないメインのキャラが死んでいってるから使い捨てられているように感じるのでは、ってこと?

死ぬキャラの背景が丁寧かなぁ、っていうと、ほぼ退場状態になってる棘、東堂、京都組あたりは全然丁寧に背景描かれてないよなぁ、っていう気しかしない。退場劇が丁寧だったのって『葦を啣む』とナナミンぐらいじゃない? キャラバンバン死ぬといえばH×Hもそうだけど、あっちはカイトパクノダあたりの重要キャラの死はむちゃくちゃ引きずってストーリーラインガッツリ影響するんだよね。ああいうのが「丁寧」って言うのかなぁ、と思う。

俺たぶん、東堂の退場が一番納得してないっぽい。あんな良いキャラで、虎杖をあそこまで導いてくれたのに、第2のブラザー出てきたら入れ替わるようにするっと消えるってなによそれ??っていう。このまま東堂出てこずに終わったら、他がいくら良いストーリーになったとしても虎杖を許せなくなるし、呪術を高く評価できなくなりそう。

自分は逆に好きになりたいのに全然面白いと思えない。ストーリーにも設定にもキャラにも乗れない。流行ってる作品を楽しめないのってそれはそれで疎外感があるので面白いなら素直に楽しめばいいと思う

なるほど。そういう人もいるのですね。その点は確かに自分は恵まれているし、楽しんでいるのは楽しんでいるよ。ありがとう

> 作り込みのガバガバさが気になるとのことなので、ワートリ読みましょう!(ワ民のささやき)

ワートリは5巻まで読んでハマれなかったんですよね……。こういうのは本当に人それぞれ。

> 好き=面白い と言う単純なものではないとは思う。もし単純なものだったら不快まりないホラーとかスプラッターなんてジャンルが生まれるわけないし、面白いと言う感情は意外と複雑かと

そうね、その通りだと思う。なんかわからんがページめくる手は止まらんのだよなぁ?!みたいなね。ある。

HUNTER×HUNTERの禁断症状が緩和されるとかそういうやつではなく?

ジェネリックH×Hとしては役不足誤用)かなぁ、と。他の人も書いているように、頭脳バトルっぽい要素出してきたけど、結局ちゃん頭脳バトルっぽい展開になったことほぼないし。そこに魅力感じて読んではないかな。

呪術廻戦作者の非凡さは、虎杖の元同級生女子が綺麗になって告白しようとして「でも私は私が嫌いな人達と同じ尺度で生きている」みたいな人間ドラマ描ける才能なのだと思う。話が佳境に入ってる今はそれが大雑把に…

ねー。小沢のところいいよね。あれ描けるのに、なんでこんな雑な展開やってんのって思うよね。渋谷まではわりと最初から練ってあったけど、その後はあんまり考えてなかったのかなぁ、って感じがしちゃう

> ヒント:他に読むものがない

から他にもいろいろ読んでるって書いてるだろーが。なんならここ数週間のWJだと『鵺』のほうが楽しんでるぐらいだけど、それでも読んじゃう魅力はあるんだよ。


追記3)

これで最後にしよう。いっぱい反応もらえて嬉しかったし、みんなモヤモヤしながらも呪術めっちゃ楽しんでんな!ってのがわかってよかったよ。ありがとうありがとう

タイトル追記で言ってること逆になってるが大丈夫

追記する前から呪術好きですって顔に書いてあったと思うけど。

> あと全体的にキャラクター死にすぎで緊張感がないのも。。。ただ昔のジャンプ好きな人ならかなり刺さるとは思う

キン肉マン話題も出てたけど、昔のジャンプってどんなだったんだ。もっと大味だったんだろうか。高校生ときデスノ食らったりしてるから、緻密な設定と整合性みたいなのに慣れてるかも。

> シュワーバーみたいな漫画だよね。秤先輩の領域展開は独特過ぎて投げそうになったがw

シュワーバーという例えは秀逸すぎるw 安定感がない感じ。秤のアレはもうツッコミどころとしてやってんだろうな、とは思いつつ。

漫画のことはよく分からないんだけど、ブコメを丁寧に拾って好意的追記してる増田の優しさが良いな

逆にブクマカがめっちゃ優しく共感してくれるから、こっちも嬉しくて返したくなっちゃった

> ワートリはだめとのことだがキャラドラマが濃密でなかなか宇宙いかないのが焦らされる(大ファン)。て5巻かーい。 人間ドラマも本筋の進め方も丁寧な暗殺教室みたいな話はどうでしょう

いやいや5巻でハマらなかったら切ります普通??? 連載1年分よ……? でもそうなのか、ワートリはまだあそこから面白くなるのか。確かに巻を重ねるほどに面白くなるタイプよね、とは思うけど。暗殺教室は好きだったよ。ただ、自分松井先生キャラあんまりハマれないなぁ、というのは若君読んでても思ってる。他誌だけど荒川弘先生とかも好き。ケレン味や絵の上手さに設定や世界観の緻密さ、人間ドラマまで合わさったとんでもない方よね。

……これは風呂入ってたら思い出したので、ひそかに書いている追記4なんだけど、人間ドラマ長編脚本の進め方も設定の練り込みもできるって点だと稲垣先生だわ。Dr.STONE伏線理屈をきっちり積み上げて作られているけれど、それだけだと日が暮れちゃうところを「この人はチートなのでなんとかなります」で良い具合に要らないシーンを省いていくよなーって思ってた。チートだけだとなんでもありになっちゃいそうなところ、ウィークポイントも作ってあって、最終的には知略と努力と運で切り抜けていく、っていう感じでカタルシス生むのめっちゃ上手い。アイシーもそんな感じだったし。

計算してかいている作家ではないと思うので、小沢下りも「そういう引き出しも持っている」だけでいつでもそれを出せる訳ではないと思う。

まぁ確かにそうかも。そういう引き出しを上手く操れるようにしてやるのが編集の腕の見せ所ってやつなのかな。いや、編集さんを責める気はないが。今の方向性への振り方はあれはあれで成功なんだろうし。

最初面白かったが、この能力の組み合わせでどうやって勝たせるつもりだと思いながら読んだら、強い奴や相性がいい奴が乱入して勝つを繰り返して能力バトルを背伸びしてやるなとなった。

能力バトルと見せつつ単純な殴り合いで、強いほうが勝つ(それはそう)みたいなところはすごいある。なので、本誌でちょっと前までやってた、あのバトルの結末にはしらけちゃった。現在進行形でやってるバトル、ああいうのが見たいんだよなー。

> 東堂はまた出てくると思うけどなあ

1個前の能力バトル議論にもかかるけど、東堂みたいのがバトルの掻き回しとしては良い具合の能力だったと思うんだよなぁ。退場ほんともったいない。出てくると嬉しい。

> ただ真球は接地面積がないか無限重力とか言ったのは、それ冨樫じゃなくて車田正美だぞと突っ込んであげる編集いなかったのかよ

真球の件も「何言ってんだ??」って感じだったけど、元ネタあったんですね。

> 単純に好きだった漫画最期どう畳むんだろうってだけでは?

んー、だったら連載追わないかな、と思う。自分にとってはONE PIECEがそのパターンで、第2部はほとんど追ってなかったけど、最終章入ってから畳み方気になって復帰したんだよね。畳み方のためにずっと追いかけるほど優しくはないです。

最近作品設定作り込みすぎなんよ.思いつきで帳尻合わせてるけど面白いというのは一つの漫画の才能.

これはこれでわかる、し、芥見が今呪術をヒットさせられてるのは確かに才能だと思う。BLEACHもわりとこっち系統じゃない? 設定は小難しいこと言うけど、話の筋とバトルの展開はめちゃくちゃ単純で、でもなんかカッコいいしオシャレ、っていう。芥見久保フォロワーだってのはすごいわかる。冨樫フォロワーというよりは、そっちかなって思う。

> ワートリ薦めるのはちょっと違うというかあっちのが危ない気がしてるけど5巻で止めたのはもったいないなー!呪術で5巻なら野球やってた頃でそれこそよく乗り越えたな!?

ワートリ5巻はもったいない、2票目いただきました。じゃあ読みますね! ありがとうありがとう

呪術は俺、アニメから入ったんだよね。その頃ジャンプ買ってなくて。だからMAPPA効果面白底上げしてもらってたとこあったと思う。そんで続き気になって原作買ったら渋谷でズブッてハマった感じだった。んで、え〜〜このあと、あの人とかあの人とかどうなるの〜〜???と気になって本誌買い始めたら、あの人もあの人も出てこないまま今に至っちゃってる。

死滅回游あたりから怪しくなってきて話全然進まねぇ~ってなった人は結構いそう。主人公そっちのけで半年ぐらいバトルしてたのがトドメになったよね。

全然進まね〜〜〜と思ってたし、あんまりゲームっぽくならずに殴りあってるだけやんけ〜〜〜〜ってめっちゃ思ってたけど、主人公そっちのけバトルはごめん、わりと楽しんでたわ。『呪術廻戦』になってから初めての乙骨のバトルとか、秤の領域展開連発で死ぬギリギリのところをゴリゴリ潜っていく感じはあっちいなとか思ってた。

> それ面白いから気になってるんじゃなくて 気になるように描かれてるから気になってるだけやで 上手い引きってのは続きを想像やすいように問題を投げかけてるやで

これはその通りだと思う。引きがうまいめっちゃうまい。やめられないとまらないみたいな。

真希のやった事について誰かから言及(批判的なもの含めて)あると思ってたらそれが全くなさそうなのは一番残念かも

そう、あれスルーしちゃいけないと思うのよ。実質的呪詛師になっているわけで、あの後出奔してソロで暴れていくのかなと思ったらふつーに体制側みたいな顔して戻ってきてて「?????」ってなったのよね。あれはちゃん落とし前つけてほしい、何かしら。加茂家も乗っ取られてるし、日本がぐちゃぐちゃになったからもういっか、じゃないと思うのよ。

> 名作漫画ほどガバガバで雑で欠点だらけ説

ブコメにもこれあったけど、それはそうかもね。エンタメって言葉を「雑でも面白ければOK」って意味に使いたくはないけど、まぁエンタメってそういうもんよね、とは思う。ライブ感? グルーヴ? 疾走感? とかそういう。

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