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はてなキーワード: 肥大化とは

2025-12-09

anond:20251209175534

江川達也ドラえもんを「人の欲望を際限なく肥大化させる」

藤子不二雄に関しても「子供を食い物にするハラ黒い大人だ」って批判してたの思い出した

2025-12-08

小学生の時に新興宗教を作った話

毎年クリスマス正月のような宗教色の強い時期になると思い出すので備忘録として書いておこうと思う。

とても長くなるので読んでも読まなくても構わない。

はいくらでもあるが、当時小学生お子ちゃまが頭を振り絞って考えたことだったので生暖かく見ていただければ幸いだ。

まり

増田が6年生だった頃のことである

当時通っていた小学校お受験が盛んで、クラスの半分以上が中学受験するような学校だった。中には体育や道徳など勉強関係ない授業が多い日は学校休み塾へ通うように親に指導される子供がいるような学校である

そんな雰囲気学校だったため増田も塾に通わされていたが、増田の親は仕事が忙しく放任主義だったため、どちらかというと自由に延長できる学童のような使い方をしていた。親が帰るまで子供1人は心配から大人がいる塾で勉強して暇を潰しなさい、という発想かと思う。

当然、遊びたい盛りの子供は不満である

から晩まで勉強で楽しくないし、学校教師子供達に学校勉強させようと胡麻擂りに必死だし、塾ではライバルたちと比較される。お子様なりにフラストレーションが溜まっていた。

小賢しく、自尊心が高く、承認欲求が強く、何よりも勉強以外で暇を潰したかった増田はそこで考えた。

そうだ、宗教を作ろう。


友人について

当時の増田立ち位置は「1軍グループにいるけどちょっと浮いてる変なやつ」だった。友人Aと友人Bの親友というだけで残酷子供達のカーストの中で辛うじてバラモンの仲間に入れてもらっていた。友人Aと友人Bの存在がなければきっとダリットだったと思う。

とにかく、増田には2人の親友がいた。勉強スポーツもできて誰からも一目置かれる友人A、とにかく話がうまく誰とでも仲良くなれる才能がある友人B。

入学した時にたまたま席が横並びになったというだけの出会いだったが、それからこの2人はこちらが申し訳なるくらい良くしてくれ、そのおかげで陰キャ性格がドブカスだった増田も「みんな仲良し♪」の仲間に入れてもらうことができたのである

表向き友人Aも友人Bもみんなの前では「気のいいやつ」だったが、実は2人とも性格にはかなり難があった。いや、だからこそ増田と仲良くなれたのかもしれないが。

友人Aはなんでもできるからこそ傲慢で、支配欲がある。少し早い厨二病であり、大きな声では言えないがナチに憧れていた。大きな声で言わないところが実に打算的であり、増田はそこが気に入っていた。

友人Bはとにかく人からの評判を気にしていて、いつも自分悪口を言われていないか怯えていた。それと同時に人の内緒にしておきたい部分を暴くのが大好きで、いつか何かあった時に脅せるように、仲良くなって秘密を握ることで快感を感じる癖があった。

増田はといえば親友2人を自慢に思うとともに、増田の言うことを疑いもしない人気者2人を操る優越感に浸るクズだった。

ズブズブに共依存している闇のズッコケ三人組である

そんな悪友2人に、こんな面白いことを共有しないわけにはいかないと増田は思った。

宗教を作ろうと思う」と増田は言った。

いいね、やろう」と友人Aは言った。

信者100人くらい欲しいね」と友人Bは言った。

増田は「こいつら話が早すぎるな」と思った。

そうして、宗教を作ることになった。

宗教を作ろう

増田キリスト教圏で育ったので神の存在に関しては割と思うところがあった。

そこで「神」不在の「思想」の宗教を作ることにした。

思想宗教の違いは難しいが、神の存在を論じられるほど増田信仰は深くなかった。ただ、人間熱狂宗教になりうる、と子供心に感じていた。

小学生だった増田の狭い狭い世界の中で、唐突宗教を作ろうと思ったわけではない。「これはいける」と思った出来事があった。

発端

どの小学校でも道徳の授業があったと思う。お受験組の気を引こうと躍起になっていた当時の担任は、その道徳の授業で「いいこと投票」というものをしていた。

その名の通り単純で、「いいことをした人を匿名投票して、得票数が高かった人を表彰する」という仕組みである

これは単純だが、小学生承認欲求をかなりくすぐった。なにしろ、いいことをするだけで教壇の上で褒められ、その上シール(子供にとってのシール!史上の喜び)を授与されるのである。名札の裏にいいこと投票シールを貼るのがステータスになるのにそう時間はかからなかった。

増田はヒネた子供ではあったが、それでも投票されたら悪い気はしないし、いいこと投票が頭をよぎって人助けをすることもあった。

それと同時に、「これは使えるな」と思った。

まり、「人の善意は操れる」と知ってしまったのだ。

増田が育ったキリスト教の教えでは、善行は死後の世界のために積むものとされていた(諸説ある)。だが、小学生にとって死後の世界など遠い存在である。「善行を積めば人々から尊敬されるという承認欲求」の方が何より魅力的なのではと思った。

どうせ宗教を作るなら、ハッピーな方がいい。

3人の意見はまとまった。

その週末、3人で図書館に行った。親は大喜びでお駄賃までくれたが、目的宗教について調べることであった。当時インターネットはかなり普及してきていたが、学校コンピューター室で宗教のことを検索するのはかなり気が引けた。そこで図書館へ行くことにした。

日中調べて回って、以下のことを決めた。

小学生なりに考え、実行に移せる最大限を考えた。

そしてそれを実行に移した。これが6月の頃である

〇〇〇〇教の立ち上げ

結論から言うと、〇〇〇〇教はバカウケした。

結成時に十数人を集めて行った友人Aの演説は素晴らしいものだった。増田が授業中書いた原稿と同じ文言とは思えないほど力に満ち溢れ、説得力があり、心に訴えかけるものがあった。その場にいた全員が信者になると誓い、お札を下駄箱に貼り付けた。

友人Bの勧誘も実に巧みだった。誰に話せば一番噂が広まりやすいかを友人Bは知り尽くしていた。すぐに手元にあったお札はなくなり、増刷をすることになった。学年のほとんどが入信し、シールは飛ぶようになくなった。匿名投票のための空き下駄箱は常に紙が入っている状態で、ランドセルの蓋にシールを貼るのが大流行した。

3人はそれで満足し、たかを括っていた。小学生拡散力を舐めていたのである

拡散組織化

夏が来て塾の夏期講習が始まってから、他校の生徒に声をかけられることが多くなった。もちろん入信の申し出で、最初は喜んで案内をしていた。

だが、20人を超えたところで不安になり始めた。なにしろ、塾でしか会わない人間である匿名投票匿名性は失われ、よく知らない人間善悪判断しなければならない。

3人は作戦会議をし、組織化をしなければならない、と結論を出した。信者たちを支部に分け、各支部ごとに信者たちをよく知る支部長を置くことにしたのである

それと同時に、今まで全て3人で行っていた運営テコ入れをすることにした。

まず、専門のデザイナーを雇った。非受験組の絵が得意な信者シールとお札のデザイン一新させた。毎月シール図柄を変え、飽きの防止とインフレの防止を図った。

また、情報屋も雇った。告解で得た情報さら価値のある情報を交換するためである。これは画期的で、「この秘密を話すので誰々の好きな人を教えてください」とかが大変多くなった。

支部長の下に秘密内部監査官も置いた。これは支部長の不正信者との癒着告発させるためである

組織化したことにより、3人の地位は確固たるものになった。カリスマ教祖の友人A、人に響く教えを説く友人B、善悪を裁き組織をまとめる増田

夏休み中もムーブメントは衰えを知らず、信者は増え続けた。3人は有頂天になっていた。

そして学校が始まり、始業式の後、3人は応接室に呼び出されたのである

お叱り

〇〇〇〇教は教師陣の間にも知れ渡っていた。

当然である人間の口に戸は立てられない。小学生なら尚更だ。

つの学校ではなく塾や習い事によりその地区の他校にも伝播した〇〇〇〇教の信者は把握できるだけで数百人を超えていた。

夏休み中、先生方は連携をとり、学校再開とともに終わらせようと話し合いがされていたらしい。

説教は3時間に及んだ。これは、先生方の話が長かったこともあるが、こまっしゃくれたクソガキだった我ら3人がいちいち反論を仕掛けたかである

そもそも、我々は何も悪いことをしていなかった。ただ「いい人になろう」「いい行いをしよう」「いい人たちを尊敬しよう」と言って回っただけである。「ご利益がある」とお札を売りつけたり、告解で得た弱みを握って脅したりもしていない。ただ、善行を行わせて噂を流通させただけなのだ

教師陣もそれがわかっていたのであまり強くは追及してこなかったのだが、我々があまりに舐め腐った態度をしていたのでだんだんヒートアップし、複数教師が入れ替わり立ち替わり講釈を垂れ、最終的に「解散宣言をしなさい」と一方的要求押し付けてお開きになった。

応接室を出て、下駄箱に向かい、校門をくぐった瞬間、3人は爆笑しながらハイタッチをした。

馬鹿め、もうそんな段階にないのだ!」と知っていたからだった。

子供と接しているのに大人である先生の皆皆様方は全くわかっていらっしゃらない。子供禁止されたらもっともっとやりたくなるんだよ!

受験用に詰め込まれ知識であるキリシタン気持ちがその時はよくわかった。抑圧された宗教は熱を増すのである

〇〇〇〇教は密教と化し、いよいよ肥大化していた。

隠語で呼ばれ、ミサと称した会合秘密裏に行われ、塾に通うために学校を休んでいた層もせっせと体育館裏に足を運び秘密を囁くようになった。

教師陣は躍起になっていたが当時流行り始めた学校掲示板mixi日記などで〇〇〇〇教は着実に広まり信者は増え、もはや我々3人の手に及ばないものになっていた。

知らないデザインシールが増え、知らない告解が増え、知らない宗派ができていた。

秋が来て、塾で勉強している間に冬になった。

祭りの後

冬季講習の最終日、いつもの公園ジャングルジムの上に集まり、80円の缶ジュース乾杯をした。

「そろそろやめよっか」と増田は言った。

教祖しかったなぁ」と友人Aは言った。

卒業、さみしいなぁ」と友人Bは言った。

正直、もうその段階ではないことはわかっていた。これはただの勝手な「一抜〜けた!」である

教祖司祭裁判官も全てを誰かに押し付けて、こそこそと逃走するのだ。信者からすれば大きな裏切りであり、大罪だろう。

でもぶっちゃけ、飽きちゃったのだ。自分たちを置いて勝手物事は進んでいくし、勝手教祖を名乗るものも出てくるし、勝手布教されているし、勝手に人が人を裁き始めるし。

だって子供だし、受験もあるし、そもそも進学したら続けられないし。

色んな言い訳をして、色んな人と話して、時にやり合って、押し付け合って、そうしている間に受験学校に行かなくなって、ようやく卒業のために帰ってきたらどうやら全てが終わっていた。

あれだけ熱狂的だった信者たちは激減しており、卒業とともに誰かに譲られるためランドセルの蓋はシールなんてなかったように綺麗になり、空き下駄箱は使用禁止になっていた。

教室の後ろの「いいこと投票」の模造紙は取り払われ、「卒業おめでとう!」の垂れ幕に変わっていた。

こうして、我々の宗教活動は終わった。

最後

友人Aは卒業と共に他県へ引っ越した。6年生になった時から決まっていて、増田たちと最後に何かしたい、と言っていたので「何か」は間違いなくできたと思う。

友人Bは志望校に落ちたので増田とは違う中学に進学した。あれだけ熱心に活動に勤しんでいたというのに引っかかったのは幸運だと自ら笑っていた。

増田中学で若干いじめられそうになっていたが、入学した時に席が前後になった友人に助けられなんとかグループの輪に入れてもらい事なきを得た。教訓としては、コミュニティに入って一番初めにできた友人はなんとしてでも大事にした方がいいということだ。

それぞれ無事進学して、就職して、結婚して、最近オンライン飲み会なるものを開催している。

この間、家族で親元へとUターン引っ越しをした友人Bが酔っ払いながら教えてくれた。

最近子供ランドセルの裏に変なシールをくっつけて帰ってきてさぁ」

友人Aはしばらく黙った後爆笑したが、増田は少し泣きそうになった。

この歳になると涙腺が緩くなって困る。

キリシタン、まだいるのかぁ。

2025-12-03

V事務所679人www

スケジュール管理

・撮る人

編集する人

企画する人

 

多く見積もっても1人当たり5人も居れば充分な世界よね。なぜそこまで肥大化??youtubeなんて突然仕様変えるから急に稼げなくなる可能だってあるのにヤバすぎる

2025-11-24

おい、リフレ派!

貴様ら、いつまでその薄ら寒い期待とやらに縋り付いているんだ。

脳みその中身がマネタリーベースと一緒にジャブジャブに溶けているんじゃないかミルトン・フリードマンが草葉の陰で激怒しているぞ。

貴様らはまるで魔法の杖か何かのように日銀バランスシートを膨らませれば実体経済好転すると盲信しているが、その論理の浅さは自己放尿だ。

フリードマンが説いたのは、貨幣供給量の変動が物価に影響を与えるという事実であって、無秩序な緩和が永続的な繁栄をもたらすという自己放尿ではない。

現実を見ろ。マネタリーベース異次元レベルで拡大させても、それが信用創造を通じてマネーストックの増加、ひいては貨幣所得流通速度の上昇に結びつかなければ何の意味もない。

貴様らは期待インフレ率さえ上げればフィリップス曲線に沿って失業率が下がると信じ込んだが、長期的にはフィリップス曲線は垂直だというフリードマンの指摘を完全に無視している。

自然失業率の壁を前にして、貨幣錯覚を利用したドーピングを続ければどうなるか。実質賃金は上がらず、マネーサプライけが肥大化し、貨幣価値紙くずになり、庶民生活疲弊する。

今のこの惨状は、無能政府による財政規律崩壊と、貴様リフレ派が主導した無責任金融政策による過度な物価高と通貨安のダブル放尿による大惨事だ。

円の価値毀損させ、物価を高騰させ、それでもなおまだ緩和が足りないとほざくその姿は、もはや経済論争の相手ですらなく、カルト宗教自己放尿に等しい。

タイムラグという概念理解できず、即効性を求めて蛇口を壊れるまでひねり続けた結果、家じゅうが水浸しになってもまだ水が足りないと叫ぶのか?

いい加減に目を覚ませ。貴様らの理論は、論理的に破綻した自己放尿の排泄行為しかない。

2025-11-22

マウリツィオ・カテランによる、18金製のトイレ作品アメリカ」が、オークションに出品されて話題になっている。

ただの下ネタじゃねーかという感じもするが、強いて作品評価ポイントを考えると…

 

・富と格差への皮肉

18金・重量100kg以上・市場価格1,000万ドル超という、極端なまでの「富の象徴」を、最も卑近身体的な場所トイレにする、という強烈な反転によって、「富裕層のためのゴールド一般大衆が尻に敷くオブジェにする」という逆転の構図を物理的に生み出す皮肉

 

アメリカ像への批評

ゴールドラッシュ/ウォール街ドリーム破綻といった「アメリカ資本主義栄光と醜さ」が、黄金便器というイメージの中で凝縮している。

 

デュシャンの「泉」の引用

トイレというだけでデュシャン作品を想起させ、既製品を「芸術作品」と宣言することで価値の枠組みをズラしたデュシャンに対して、逆に既製品物理的に超高価な素材で作り直すという応答を見せている。古典的洞察に対して、アートマーケット肥大化、貧富の格差拡大といった時代の変化を織り込んでいる。

 

・参加型アート文脈

グッゲンハイムでの展示バージョンでは、観客は実際に個室に入り使用することができた。観客は鑑賞するだけでなく「消費する」側であり、「汚す」主体でもあった。作品に直接関与する参加型アートとしての完成度があった。

 

どんなに理屈をつけても下ネタじゃねーかって?

それはそう。

人類進歩させたのはスープと酒である

人類進歩させたのはスープと酒である」。

この命題一見居酒屋冗談のように聞こえるかもしれません。一般的文明の利器として挙げられるのは、火、車輪、あるいは文字でしょう。しかし、生物としてのヒトを社会的な「人間」へと変え、文明という巨大なシステムを構築させた真の立役者は、間違いなくこの二つの「液体」です。

スープ私たち身体と脳を物理的に進化させ、酒は私たち精神社会構造的に進化させました。

なぜ、ただの煮汁発酵飲料がそれほど重大な役割を果たしたのか。その歴史的かつ科学的な真実を紐解いていきましょう。

第一章:スープ —— 「外部の胃袋」と脳の巨大化

人類史における最大の革命の一つは、土器発明によって「煮る」ことが可能になった瞬間です。それ以前、直火で焼くことしか知らなかった人類にとって、スープ誕生生存戦略根底から覆す出来事でした。

1. 消化エネルギー節約と脳の肥大化

生の食材や、単に焼いただけの肉や硬い根菜を消化するには、莫大なエネルギー必要です。他の霊長類は、起きている時間の多くを「咀嚼」と「消化」に費やしていますしかし、食材を水と共に長時間煮込むスープは、言わば**「外部の胃袋」の役割を果たしました。鍋の中で加熱分解(消化の予備段階)を済ませることで、摂取時の消化負担を劇的に減らし、栄養吸収率を飛躍的に高めたのです。 この余剰エネルギーはどこへ行ったのか? それが「脳」**です。スープのおかげで、人類消化器官を縮小させ、その分のエネルギーを脳の巨大化へと回すことができました。

2. 「老人の知恵」というタイムカプセル

スープがもたらしたもう一つの奇跡は、「歯のない者」の生存可能したことです。狩猟採集社会において、歯を失うことは死を意味しました。硬い肉を噛めなければ餓死するからです。 しかし、スープは違います咀嚼不要な流動食は、歯を失った高齢者を生きながらえさせました。これは人類にとって決定的な意味を持ちます。なぜなら、長老たちは「過去経験」「狩りの知識」「物語」「薬草知識」という文化データベースのものからです。スープによって高齢者が生き残ることで、知識次世代口伝され、人類の知恵は蓄積を開始しました。スープは「福祉」の始まりであり、文化継承インフラだったのです。

第二章:酒 —— 定住への誘惑と社会潤滑油

スープが「個体」を生かしたなら、酒は「集団」を結びつけました。 近年、考古学世界では**「パンよりも先に、ビールを作るために人類は定住した」**という説(宴会説)が有力視されています

1. 恐怖心の解除と他者への信頼

初期の人類にとって、家族以外の他者は「敵」であり、常に警戒すべき対象でした。しかし、集団規模が大きくなるにつれて、見知らぬ他人とも協力し合う必要があります。 ここで機能したのがアルコールです。酒は前頭葉抑制機能麻痺させ、不安や警戒心を解きほぐします。焚き火を囲み、同じ甕(かめから酒を酌み交わすことで、他者への警戒心は「仲間意識」へと書き換えられました。 人類が数百人、数千人の都市を築くためには、シラフの緊張感だけでは不可能でした。酒という化学的な潤滑油が、「他人を信じる」という社会契約を成立させたのです。

2. 清浄な水としての役割

古代において、生水は死のリスクを伴う危険ものでした。病原菌が潜んでいるからです。しかし、発酵プロセスを経た酒(ワインビール)は、アルコールと酸によって殺菌された**「安全な水分」**でした。 中世ヨーロッパに至るまで、酒は嗜好品である以前に、生存に不可欠なライフラインでした。都市に人が密集しても疫病で全滅しなかったのは、彼らが水を飲まず、薄いビールワインを飲んでいたからだと言っても過言ではありません。

3. 神との接続創造

酩酊状態は、古代人にとって神や精霊交信するシャーマニズム的な体験でした。この「理性のタガが外れる」瞬間は、芸術宗教儀式を生み出し、論理だけでは到達できない創造性の源泉となりました。現実過酷ですが、酒による変性意識は、人々に希望物語を見る力を与えたのです。

第三章:液体による文明の合成

スープと酒。この二つに共通するのは、**「自然界にあるものを、化学変化(加熱・発酵)させて、人間にとって有益な形に変える」**というプロセスです。

さら重要なのは、これらが**「待つ」ことを人間に教えた点です。 スープを作るには、材料を煮込む長い時間必要です。酒を作るには、穀物果実発酵熟成するまでの、さらに長い月日が必要です。 この「待機時間」は、人類に「計画性」と「忍耐」**をもたらしました。明日スープのために今日薪を集める。来年の酒のために今年種を蒔く。この未来への投資こそが、文明の基礎です。

結論食卓という聖域

現代私たちもまた、スープと酒に支えられています風邪を引けば温かいスープ身体を癒やし、祝いの席や悲しみの席では酒を酌み交わして心を共有します。

人類進歩させたのは、鋭利な槍でも堅牢城壁でもありませんでした。 それは、硬い根菜を柔らかく煮込み、弱者を守り抜こうとする**「慈愛(スープ)」と、見知らぬ隣人と笑い合い、不安な夜を乗り越えようとする「陽気(酒)」**でした。

この二つの液体があったからこそ、私たちはただ生き延びるだけでなく、人生を「味わう」ことができるようになったのです。 今夜、あなたの前にあるスープとグラスの中には、数万年人類の叡智と歴史が、静かに波打っています

いかがでしょうか。 「スープ身体安全を、酒は社会の結合を担った」という視点構成しました。

次に私ができること: もしご興味があれば、「世界最古のビール」のレシピやその復元にまつわる話について詳しくお話ししたり、逆に現代ビジネスチームビルディングにおいて「会食(共食)」が持つ科学的な効果について深掘りすることも可能です。いかがなさいますか?

2025-11-21

SNSで繰り広げられる人間劇場自己放尿に俺は一切興味がない

まずお前らが信じている群れの中で自分演出すれば価値が上がるという幼稚な自己放尿を粉砕するところから始める。

起きてから寝るまで承認欲求という名の自己放尿を延々と垂れ流し続け、リアクション数の変動に一喜一憂して勝手情緒不安定になって、そこでようやくSNS疲れとか呻きだすあたり、お前らはそもそも高度な情報環境を扱う資格がないんだよ。

本当に価値のある人間は黙って仕組みを最適化して、必要な成果だけを淡々と積み上げる。外の雑音を材料にしないと自分存在証明すらできない連中とは住んでいる次元が違う。

しかもその劇場の主役を張ってるつもりの連中がやっているのは、思考放棄感情放出ダブル放尿であって、まともな議論でも洞察でもない。

数字を見ずに経済政治を語り、専門知識ゼロテクノロジーをこき下ろし、自分人生の失敗さえ社会が悪いみたいな曖昧な外部要因に押しつけて、なんとなく賢そうに見えるフリをして自己放尿しているだけ。

そんな低解像度妄言洪水の中で、自分IQが溶けていく感覚をわざわざ味わう理由がどこにある。

俺がSNSで何かを発信しないのは、謙遜でも孤高アピールでもなく、単に時間効果が極めて低いからだ。

無駄ノイズに脳の帯域を奪われるくらいなら、データ分析でもコード最適化でも論文でも読む方が100倍マシだ。

結局、SNSで騒いでいる連中は、人間関係のストレス自己承認の依存症から抜け出せないまま、半永久的に自分の檻の中で自己放尿しているだけだ。

俺はそんな寸劇を眺めている暇はないし、そもそも価値がない。成果も出せず、考えも浅く、言葉は軽く、感情けが肥大化した未処理データの山に興味を示すほど暇ではない。

SNSというのは、本来情報収集と連絡のための道具であって、人生の主戦場じゃねぇんだよ。

から俺は今日も平然とSNSを閉じ、静かに思考計算に戻る。雑音を切り捨て、外部の劇場放棄することこそが、生存戦略として最も合理的なんだよ。

anond:20251121001129

なるほど

自分クズ無能だけど、クズ無能なまま世界から愛されたいという徹底した自己愛けが肥大化した末が、女が全部悪いって考えなんだろうな

自分を変える努力はしないしそもそも何をしたらいいかもわからないのに世界を救えるはずだという、なろう系が好きそうなタイプ

2025-11-16

なぜ威勢のいいリーダースローガン正反対の結果を招いてしまうか

トランプ

関税を上げれば、奴らは頭を下げてくる」

 → 「撤回する。レアアース売ってください」

「1週間でウクライナガザ戦争を終わらせる」

 → プーチンネタニヤフ「俺の条件を呑め」トランプ「聞いてないよ・・・

「エプスタインファイルを公開すれば民主党は終わりだ」

 → 「エプスタインファイル公開法に賛成した奴は、裏切り者でMAGA失格」

ヒトラー

「優秀なアーリア人種が、栄光第三帝国を築く」

 → 「優秀な人間は死んだ、戦後に残るのはどうせ劣った人間だけだ、帝国内の資産をすべて破壊せよ」

毛沢東

「ぼくのかんがえた さいきょうの農法なら、3年間で大躍進、アメリカに追いつける。スズメを殺せ、密植しろ

 → イナゴ大発生、3000万人餓死スターリンスズメ送ってくれ。

 → 工業でも銑鉄を大量に作らせ、むしろ逆効果

 → 「誰かが妨害たから失敗した。紅衛兵犯人を探して吊るせ!」

 → 粛清の嵐。共産党粛清文化天安門現代にまで繋がる。

チェ・ゲバラ

流通土地制度? 知らん。人間精神力経済が変わる。新しい社会主義人間を創る」

 → キューバ砂糖生産計画が大失敗。

 → コンゴボリビアでのゲリラ戦地元支持を獲得できず、捕縛処刑

ボルソナロ

「腐敗を一掃し、アマゾン経済成長に利用、ブラジルを強い軍事国家にする」

 → コロナ対策否認南米最大の死者数。

 → 開発促進により国際批判貿易投資で不利に。

 → 選挙で負けたら軍部と支持者が暴徒化、退任後ブラジリア連邦議会襲撃。

 → クーデターを試みたとして禁錮27年3カ月。

エルドアン

「強いトルコを蘇らせ、世界の中心に返り咲く」「金利は悪。利息を禁止する」

 → 中銀総裁連続解任、トルコリラ暴落。国際孤立

高市早苗

世界の中心で咲き誇る日本外交」「台湾有事存立危機米軍と一緒に台湾を守る」

 → 薛剣発狂トランプ同盟国も友人じゃないが?」

どうしてこうなる?


右や左の問題じゃない。知性や道徳問題でもない。

これら威勢のいいリーダーポピュリスト、もう少しはっきり言うなら「デマゴーグ」たちが、スローガン真逆の結果を招いてしまう原因は、大きく分けて4つある。

1. 複雑な世界社会を、単純化して語る。複雑系に単純な力技は逆効果
2. 強い言葉は、強い政策遂行能力意味しない。期待だけ上げてむしろ実行困難になる。
3. 脅威と反作用過小評価し、悪いニュースから目を逸らす。
4. スローガンが実現しないと、最後は味方を攻撃し始める。


この4つのメカニズムが、スローガン正反対の結果を引き寄せる。

1. 複雑な世界社会を、単純化して語る。複雑系に単純な力技は逆効果


デマゴーグは、複雑な世界社会理解できない支持者を狙って、単純なスローガン世界を動かせる、社会を変えられる、と主張する。

だが現実非情である

国内社会制度であっても、複数変数相互作用で動いている。

単純で強い指示ほど、副作用を爆発的に増やしてしまう。

外交においてはさらに顕著となる。

デマゴーグ相手国の都合を無視しがちだが、威勢のいい言葉は、相手から反動を必ず引き出す。

どれだけ威勢よく言おうが、相手自分利益で動く。

複雑系に単純な力技を当てると、構造的に必ず、反作用が跳ね返ってくる。

外交戦争経済などは、制度や前史・資源の制約によって決まり、威勢のよさと結果は全く別物である

2. 強い言葉は、強い政策遂行能力意味しない。期待だけ上げてむしろ実行困難になる。


政治学ではよく知られているが、強い言葉で得られるのは支持ではなく「期待値の上昇」である

デマゴーグは人気を得て政権を取りやすいが、取った後のハードルは上がり、実現はかえって難しくなる。

例えばトランプは、実現不可能政策をぶち上げてはそれを引っ込めることを繰り返し

TACO(Trump Always Chickens Out.) と言われるようになった。

支持率は上昇も下降も早い。

支持率が高ければ高いほど、期待値けが肥大化し、必ず失望へ転化する。

結果としてスローガンと反対の結果になる。

3. 脅威と反作用過小評価し、悪いニュースから目を逸らす。


デマゴーグとその側近は、必ず敵をあなどり、過小評価する。

ロシアウクライナを3日で下せると高を括って無理攻めしたことで、ウクライナはゼレンスキーの下で結束してしまった。

プーチンはゼレンスキー政権ネオナチと呼んだが、皮肉にも、プーチンナチスドイツと同じ失敗を繰り返した。

ヒトラー東部戦線ソ連過小評価したことで、逆に総力戦動員を引き出してしまった。全く同じだ。

ウクライナは弱い、とプーチンは信じていた。

イエスマンで固めた側近、自分古巣である諜報機関からの報告を信じた。

だが、側近や諜報機関は、敵よりも上司を恐れており、プーチン弱気の報告を上げる方がよほど怖いと考えたのだ。

威勢のいいリーダーは周囲に、本当の悪いニュースが上がらない、現実乖離した仕組みを作ってしまう。

4. スローガンが実現しないと、最後は味方を攻撃し始める。


威勢のいいスローガンは、熱狂とともに共通の敵を作り、仲間を結束させる。

だが、敵を倒しきれないと熱狂が冷める。

イラクには戦争大義であった大量破壊兵器は、最初から存在しなかった。

ブッシュ・ジュニアは、史上最低の支持率とともに退任した。

ディープステートのように、存在しない敵であればなおさら、倒すことも証明することもできない。

陰謀論で台頭した政権には、失敗が約束されている。

最終的に、デマゴーグは側近への信頼を失い、支持者を恐れるようになり、味方の中から裏切り者を探して攻撃し始める。

毛沢東スターリンポルポト、みな粛清に明け暮れた。

ヒトラーは「国民こそ裏切った」「生き残っているのは劣等民族」として最後焦土作戦命令した(ネロ指令)。

トランプはちょうど、自分に票を投じたMAGAの人々を敵と呼び始めたところだ。

5. そもそも、威勢のいいリーダーを信用するな。


・・・でもな、実は5つ目の原因がある。

地球上にこれだけ「威勢のいいリーダーほど逆の結果を招く」例があるのに、

それでも強いリーダーを求め、わかりやすい嘘をつくデマゴーグを求めてしま主体は、国民だ。

「こんなことになるとは思わなかった」と言い、デマゴーグのせいにしたり、反対者のせいにしたりしながら、

また次のリーダーを探してしま・・・そんなお前ら=俺らが何とかしないといけない問題だよ、これは。

SNSが発達して、このビョーキは以前よりひどくなってしまった。

興奮と熱狂政治家を選ぶな。威勢のいいリーダーほど、疑いの目で見ろ。

11/16 20:57 追記


乱文をそれなりに読んでもらえてありがたい。

高市批判サヨク認定されているのは笑ってしまった。俺は筋金入りの自民党員なんだがな。

AI認定は外しすぎ。全篇手打ちだ。

俺が、冒頭の失敗例にスターリンポルポト習近平を挙げていないのは、

この3名が「威勢のいいリーダー」に数える価値もない、保身だけの凡愚だからだ。

プーチンに関しては、正直、最後まで迷った。

他方で、威勢のいいリーダーの中には、ごく少数、成功した者もいる。

その点について以下に追記する。

正反対の結果を招かなかった威勢のいいリーダー希少種)。

俺が個人的に認めうるのは、チャーチルと、リー・クアンユーの2名だけだ。

日本では吉田茂アメリカではFDRが、最も惜しかった。

アタテュルクドゴールベングリオン鄧小平朴正煕などがそれに次ぐ水準にあると考えている。

だが、この7名は大きな失敗を挽回できずに終わり、その失敗はその後数十年たった今でも、国の行く末に影を落としている。

7名の失敗が何であったかは、ここでは触れない。それぞれの国の歴史を学べばわかるはずだ。

これら計9名のリーダーは、非常に複雑で困難な政策に取り組み、粘り強く達成した。
政治信条の異なる国内外の敵対勢力とも手を結んだ。
そのせいで国民理解を超え、現役時代支持率はしばしば低迷した。評価は死後に高まった。
そして例外なく、人口ボーナス恩恵を受けていた。

この4点が、スローガン正反対の結果を招かずに済んだ原因だ。

これらのリーダーにあって、威勢のいい言葉は常に「国民一時的負担負債我慢させるための嘘」として使われた。

彼らのほとんどが、生前そのことを正直に認めている。

国民の多くがその嘘を、嘘と知りながら渋々従った、あるいは軍事力で抑え込まれた、という面もあったろう。)

威勢のいいリーダーを強いリーダーと見なすのは誤りだ。

それは百害あって一利ない。

威勢のよさは、リーダーの弱さをこそ、表している。


俺は個人的に、高市軌道修正に期待している。

威勢のいい台詞、うすら寒いスローガンは要らん。

参政党やへずまりゅうなんて真似するな。

人口オーナス期で苦しいのは皆わかってる。

日本メローニになってくれ。

2025-11-15

グッズ発送界隈って大変そうだな

よっぽどの大手企業でもない限り、グッズの発送って自分らでやってる

事務所がやる場合もあるし、なんならタレント本人がやる場合もある

それで住所不備が多い。とにかく多い。

発送をECサイトなり物流なりに委託していても、住所不備の解消まで全部は面倒見てくれない場合が多い。

ひたすら客に連絡しまくって解消してる

客層が悪い、年齢層が低いと特にこの仕事肥大化してて大変そう

完全なキッズ向けなら親がやるからいいんだけど、ティーン層が本当に大変そう(重言

決済不備、未入金もヤバいって聞くけど、発送もヤバいんだなと今段ボールを折りながら思いました!

クソが!!!

これでさらクラウドファンディングのお礼とかやってる人、もっとヤバそう。

2025-11-12

anond:20251112220241

じゃあどうすれば物価対策できるのか?というAさんへのコメントがいくつかあります

以下2点に回答してください

物価事態解決する方法メリットデメリット

物価高の悪影響を和らげる方法メリットデメリット

でもその理屈でいったら、自民党下野して次の政権ができても、物価高は止められないんだから、瞬時で選挙に負けてまた政権交代になるだけちゃうん?

物価高と円安を止める手段はある。日銀の利上げ。が、ネット世論不景気無限連呼財政政策と消費減税の三橋脳。高市安倍と同様、経済政策理解できず運任せ。立憲も老害アホ揃い。LLMの方がマシ。安野に入れよう

いやその手段とやらを提示せいよ。ないなら仕方ないし。で、負けたらどうなるの?予算委員会見てる?ちょー平和だけど。何にも変わらんし構造問題ならしゃーないでしょ。

一個聞いて良いか野党なら下げられるんか?

止められないのなら、立憲とかでも止められないのだから民主党政権の二の舞になるな

了解論点を2つに分けて、政策オプションの中身とトレードオフメリデメ)をはっきり示します。政治的評価や誰がやるかは脇に置き、経済政策としての実効性に絞って整理します。

1) 物価高「そのもの」を下げる(=インフレ率を落とす)方法

A. 金融引き締め(利上げ・資産買入れ縮小)

何をする:政策金利の引き上げ、国債買入れ(保有)の縮小など。日米金利差が縮めば円高バイアスがかかり、輸入インフレが和らぎます日銀研究でも、為替金融政策の影響を比較的受けやすいことが示されています

メリット需要を冷やしつつ期待インフレ抑制為替の過度な円安圧力を緩めやすい。

デメリット効果は長く不確実なタイムラグ(1~数年)を伴い、先に成長・雇用を冷やす可能性。景気過剰減速・債券市場の変動リスクも。

B. 財政の引き締め(広範な需要抑制

何をする:補助金給付の縮小、恒久的な減税を避ける、歳出の重点化など。

メリット:総需要を落とし、金融政策負担を軽くする。

デメリット:目先の家計負担はむしろ増える。成長を下押し。政治的実行可能性も課題

C. エネルギー供給側のボトルネックを緩和(供給制約の改善

何をする:LNG・再エネ・原発再稼働などエネルギーミックスの安定化、物流規制改革生産性投資の促進。

メリット:輸入コストショックに強い体質を作り、中期的にインフレ圧力を低減。

デメリット短期効果は小さい。初期投資制度変更に時間政治コスト

D. 外為介入(円買い)

何をする:急激な円安局面実弾介入。

メリット短期ボラ抑制には有効

デメリットトレンドの持続的転換は難しい(金利差が決定要因のため)。繰り返すと準備資産当局継続意思が問われる。

補足:日本では為替物価の波及は平時は小さめでも、大きなショック時ははっきり効くという実証が蓄積(状態依存的に強まる)。ゆえに、金利差・為替に効く政策はやはり中核です。

2) 物価高の「悪影響」を和らげる方法(痛み止め)

A. 低所得層脆弱層へのターゲット給付現金税額控除

何をする:所得エネルギー支出比率対象を絞った給付・減税。

メリット:最も効率的家計を守れ、コア物価への波及が小さい(面でバラ撒くよりインフレ圧力を再燃させにくい)。IMFも繰り返し推奨。

デメリット設計申請事務コスト、線引きの不公平感、捕捉漏れリスク

B. エネルギー価格対策(燃料・電気・ガスの時限的補助)

何をする:上限・補助・賦課金調整など。ただし期限と出口を明確化

メリット:ショック吸収の即効性。企業の急なコスト転嫁を抑える。

デメリット財政コストが大。価格シグナルを歪め、省エネ投資の誘因を損なう設計によっては小売価格への転嫁率が不完全で、企業マージン肥大化も。

C. 生活必需品軽減税率一時的消費税VAT)引下げ

何をする:食料等の税率引下げ(時限付き)。

メリット:表示価格を直撃するため体感改善が即時。一部の国では**かなりの転嫁パススルー)**が確認

デメリット:恒久化の誘惑が強く税制効率性を損ねやすい。財源が必要。品目限定に伴う線引き論争。国や設計次第でパススルーが不十分な例もある。

D. 社会保障物価連動(部分的インデックス化)・最低賃金/賃上げの補助

何をする:児童手当・年金の調整、最低賃金引上げと中小支援パッケージなど。

メリット:実質所得の目減りを抑える。賃上げ定着を後押し。

デメリットコストプッシュの再燃や二次的波及(賃金物価の押し合い)に注意。財政負担

E. 関税規制点検(食料・資材の輸入コスト低減)

何をする:一時的関税引下げや検査流通合理化

メリット特定分野の即効性。

デメリット産業保護観点とのトレードオフ。恒久化しにくい。

しばしば出る疑問への回答(ご提示コメントへの共通レス

野党でも止められないのでは?」

どの政権でも使える“基本ツール”は同じで、外的要因(米金利原油地政学)の影響も大きいのは事実。違いが出るのは「度合い・設計・出口」。たとえば①金融をどの速さで正常化するか、②給付を面ではなく点に絞るか、③補助は期限と縮小ルール明確化するか、等で同じ財政コストでも効き方が変わる。

「利上げすればすぐ止まるのか?」

金融政策は長く・ばらつくラグ宿命。過度に急げば景気・雇用の下振れや債券市場不安定リスクもある。ゆえに金融財政供給を組み合わせ、短期の痛み止めと中期の体質改善を併走させるのが現実解です。

セントルイス連邦準備銀行

「介入で円安は止められるか?」

急変の平準化には効くが、水準の持続的転換は難しい――というのが国際的経験則。持続的に効かせるには金利差(≒金融・成長見通し)が要。

まとめ(使い分けの指針)

インフレ率そのものを下げたい:

中核は金融正常化需要抑制的な財政運営供給制約の緩和。為替トレンドに対しては金利差が決定的。介入は補助的。

悪影響(家計の痛み)を最小化したい:

ターゲット給付が最も効率的で、次に時限・出口を明確にしたエネルギー対策限定的な税率措置。面での恒久財政インフレ圧力財政コストを膨らませがち。

この土台があれば、Aさんのスレでも「解決策が“無い”のではなく、痛みと時間トレードオフが大きい。だからこそ設計巧拙重要」という冷静な議論に乗せられます

2025-11-11

フェミニズムって、いつから正義の戦いごっこになったんだろう

最近フェミニズム話題を見かけるたびに思うんだけど、なんか議論がどんどん「正義ポジションの取り合い」になってない?

いや、フェミニズム理念自体大事なんだよ。

ジェンダー構造を見直すのなんて当たり前だし、女性軽視が残ってるのも事実。でも、最近は「問題是正」じゃなくて「勝ち負けのゲーム」に変質してる気がする。

で、そのゲームルールがややこしい。

■「私は弱者側です」って宣言したら勝ち、みたいな空気

SNSを見ていると、

相手特権側とラベリングする

・こっちは被害者側だから反論は封じられる

構造の話をしてるはずが、いつのまにか個人攻撃にすり替わってる

みたいなことが日常茶飯事。

これ、フェミニズムが求めていたのって「公平な社会」じゃなかった?

アカウント同士の代理戦争」でマウントを取ることじゃないよね。

はてブ民、こういう構造の話だけは妙に冷静

面白いのがさ、はてブ民って普段炎上に突っ込んでいくくせに、ジェンダー話になると急に社会学者みたいな顔をするんだよね。

・「これは男vs女じゃない。制度問題だ」

・「感情論ミクロ事例で語るとねじれる」

・「“個人努力”の話に逃げると途端に議論が腐る」

って急に知性が生える。普段罵倒してる人まで言い出す。

あれなんなんだろう。みんな普段からその知性を使ってくれ。

■「正しい意見しか言っちゃいけない」空気が一番の毒

フェミニズム本来、「生きづらさを語っていい」ためのムーブメントのはずなのに、

いまは「生きづらさを語った人を叩くための武器」になりつつある。

言葉ひとつ炎上

文脈抜きで吊るし上げ

意識の高さで殴り合い

・少しでも間違うと「はい差別!」

これじゃ誰も本音を言わなくなる。

結果として残るのは、「ギリギリ燃えない無難なことだけ言うフェミニズム

それってただの宗教じゃない?

■男女どっちが悪い、とかじゃない

フェミニズム対立武器にしちゃう空気が悪い。

性別じゃなくて、「正義の旗を振りたいだけの構造」が問題なんだよね。

「正しい側に立ちたい」

加害者になりたくない」

批判されたくない」

そんな気持ち肥大化して、誰もがいい人の仮面かぶって殴り合ってるだけ。

そこにジェンダー論を持ち込むから話が拗れる。

■誰も言わないから書くけど…

フェミニズムを掲げてる人も、フェミニズムを叩く人も、根っこは同じで、

自分が傷つきたくない」

自分が劣位に立ったと感じたくない」

ってただの人間的な感情なんだよ。

それを思想に乗せた瞬間、急に攻撃力が出る。

からちょっと立ち止まってほしい。

フェミニズムは殴るための言葉じゃない

本来は「みんなが少し楽に生きられるようにしようぜ」ってムーブメント

そこに戻れたら、議論ってもっと柔らかくなるはずなんだけどな。

正義を維持するために誰かを殴るの、もう疲れない?

■まとめ

フェミニズム正義陣営争いにされがち

はてブ民はジェンダーだけ急に賢くなる

・生きづらさを語るための思想が、攻撃のための道具化してる

性別対立じゃなくて正義ゲーム構造問題

・殴り合いじゃなくて“楽に生きるため”の思想に戻しませんか

2025-11-09

🌟エコノミクス⭐️プリキュア — The Invisible Hands of Justice!

舞台は、「マクロニア王国」。

かつて豊かだった国は、「欲望ディストーション」によって市場が歪み、人々が“貨幣呪い”に囚われてしまった。

そこに現れたのが、五つの理念クリスタル」を宿す少女たち──。

💛共感取引!キュアスミス

アダム・スミス精神を継ぐ、やさしさと理性のバランスガール

口ぐせは「市場は人の心の鏡よ!」

特技は「インビジブルハンドヒーリング」で、対立した人々を調整する。

必殺技は「モラルセンティメント・ブレッシング」!

——利己利他調和をもたらす!

❤️革命の炎!キュアマルクス!

情熱の赤いプリキュア格差を見ると即座に変身!

労働こそ愛、搾取は許さない!」

巨大なハンマー“ダス・キャピタルブレイカー”で悪徳資本を粉砕。

必殺技は「プロレタリアレボリューションクラッシュ」!

——世界を変えるのは、みんなの意志

💙理性の風!キュアケインズ

冷静沈着なブレーンタイプ

不況の嵐?じゃあ政府支出で暖をとろう!」

金融嵐を収束させる「フィスカル・ウィンド・リカバリー」で仲間を支援

口ぐせは「不確実性こそ希望余地よ」。

💚調和の智!キュアセン!

倫理平等を重んじる哲学少女

「みんなが“できる力”を持つ世界を!」

透明な円環「ケイパビリティシールド」で社会的弱者を守る。

——彼女の変身シーンでは世界の子どもたちの笑顔が映る。

💜自由の知恵!キュアハイエク

情報と秩序を操るプリキュア

知識分散してるの、だから自由必要!」

風のように動き、敵の支配コードを分解。

必殺技は「スパイラル・オーダー・ストリーム」!

——混沌からこそ秩序は生まれる。

🌈敵組織グリードシンジケート

リーダーは「ダーク・ディマンド卿」。

人々の“欲望”を肥大化させ、社会の均衡を崩す。

最終ボスは「ゼロ・サムクイーン」──他者の損失を快楽とする存在

💫最終回タイトル

市場を照らせ!輝け、エコノミクス⭐️プリキュア!」

全員で放つ合体技「インクルーシブ・グロース・インフィニティ」で世界再起動

2025-11-01

anond:20251101164923

正直今って価値観アップデートされたわけではなく、建前が肥大化してるだけだよな

ジェンダーがどうのこうのと言う人も結局男らしい男に惚れるらしいし

2025-10-31

妄想とは、例外に対する条件分岐のこと

マネーサプライ増加によってハイパーインフレになる可能性がある」という理論があるとする

ここに「歴史的ハイパーインフレになったのは、戦争などの事象が重なった時」という例外を付け加えると、急に妄想度合いが増す

数学理論ではこうなる」と最初の主張では言っていたのに、例外ロジックでは「こういう場合でないと起こらない」と、数学無視するルール付与してしま

宗教も同じ。仏教の教えに矛盾したことがある場合も、「それはこういう条件で成り立つものから」と簡単正当化できる

要するに、例外ロジックは、一般性が欠如しているから、正当化連続させて妄想を生み出す

そしてこの「例外ロジック」の恐ろしさは、思考自己防衛機構として機能する点にある

まり人間自分の信じたい理論を守るために、反証が現れた瞬間に「それは特殊ケースだ」と切り捨てる。この瞬間、理論はもはや検証可能性を失い、科学から信仰へと変質する

インフレ理論でも宗教でも、例外を積み重ねることで体系は肥大化するが、同時に空洞化していく

なぜなら、「例外を認めない」ことで緊張を保っていた論理構造が、「例外を追加する」たびに自己否定的な柔軟性を持ってしまうから

結果として、理論は「現実適応できる」という錯覚を得ながら、実際にはどんな現象にも説明を付けられる万能の物語、つまり反証不能妄想体系になる

科学妄想境界線は、論理の有無ではなく、例外をどこまで許すかで決まる

例外を増やすたびに、理論世界説明する力を失い、代わりに信者を守る檻になる

2025-10-26

売春規制って、男の理性を奪ってるよな

最近気づいてしまったんだけど、

売春規制するって、結局「男から自己コントロール手段を奪ってる」って話なんじゃないか

性欲って、理屈じゃなくてスイッチが入る瞬間がある。

理性的仕事してても、ムラムラして頭がノイズだらけになる瞬間がある。

だけど射精すると一発で落ち着く。プロラクチンっていうホルモンが出て、

一気に冷静になって「なんであんなに必死だったんだ俺」ってなる。

まり、性欲って本能のくせに、めちゃくちゃ意思決定に影響する。

その性欲を合法的に、安全に、金でリセットできる仕組みがあれば、

世の中の男はもう少し冷静でいられるはずなんだよ。

でも実際は、そういう仕組みは「倫理」とか「弱者保護」とかの建前で潰されてる。

その結果どうなるかっていうと、

性的資本」がある一部の女に全部の価値が集中するんだよ。

恋愛市場が歪んで、上昇婚みたいな現象が加速する。

男はよりスペックを求められ、非モテ排除され、

女の“希少性”は社会的釣り上がっていく。

まり売春規制って、一部の女の性的資本を高騰させる経済政策なんだよ。

しかもそれを「善意」の顔でやってる。

弱者を守る」って言いながら、実際には性欲処理市場を締め上げ、

そのコストを男に押しつけてるだけ。

しかも裏ではポルノとグレー産業肥大化して、誰も幸せになってない。

面白いのは、こういう話をすると

「女は搾取される」とか「男がクズ」とか、感情論ばかりになること。

でも冷静に構造を見たら、得してるのはむしろ性的資本の高い一部の層だよなって話なんだよ。

結局、道徳とかジェンダーとかより、

「性欲をどう扱うか」っていう社会設計問題なんだよな。

2025-10-14

ファイアーエムブレム 風花雪月 面倒臭すぎる

新作が発表されて今風花雪月メッチャ高いんですよ。中古でも6000円位すんの。

熱に当てられて俺も買っちゃった訳だけどクソめんどくせえ。

戦いがしたいんだけどさあ単純に、なんで育成とかクソ広い修道院の捜索とかしなきゃいかんの?しかワープ無いし。各施設まで走ってくの。自力で。

そもそもさ、育成するにもユニット全部知って無いとどこを伸ばせば良いのか判らんじゃん。そういうとこやぞ。

しかも3つの教室物語が遊べるドン!って、普通の人はね、何周もゲームやらないんですよ。1回クリアしたらもう終わりなんです。

良くも悪くも6年前のゲームって感じ。

 

「面倒」で検索したら同じ考え持ってる人沢山居た。流石に今度出る万紫千紅はもっとシンプルになるだろうな流石に。スマブラSPみたいにどんどん肥大化してったらこっちも付き合いきれんわ

2025-10-03

anond:20251003103930

十余年やってるけど別に肥大化はしてないな…

潰したり痛めつけるやつしなけりゃ別に肥大化しないと思うよ

両方同時だと快感レベルが上がるのわかる。

自分場合は親指と中指いっきり広げるとギリギリ乳首に届くから

フィニッシュで棒を触るときだけそれでがんばってるわ

2025-09-30

推しアンチ観察日記!!

自分の整理のために書くお気持ち長文です。固有名詞は出しません。増田にこの界隈の人いないと思うけど、もし察しがついてもスルーしてもらえると助かりますアンチって「なんか気に食わない」から始まって、叩き棒と賛同者を得るたびにいろんな方向へ肥大化していくんかな~という内容です。

ここ2か月、人生で初めて視聴者投票K-POPオーディション番組を視聴していた。ずっと投票してきた最推しデビューを果たしたのだが「デビューできて嬉しい」という気持ちと同じぐらい「アンチとの戦争が(いったん)終わるんだなあ」という安堵感もある。最推し番組の途中で人気が急上昇したためかアンチの付き方も急激だった印象で、おそらく国内アクティブアンチの数だけでいったらトップクラスだったのではないだろうか?(終盤は本国でもそこそこ叩かれてたけどもっとひどいアンチをされてた候補生も数人いた)

引用とかで噛みつかれたら嫌なのでその手のアカウントは片っ端からブロックしてきたんだが、まあ最終回までの間だし…と定期的に動向を観察してきた。順位が上昇してからぽつぽつアンチが出始めて、その後も上位をキープしてアンチも増え続けた。そもそも練習生が80人いた段階でファイナリスト圏内ではあったんですが…というのは置いといて、叩きの内容としては以下の順番で出てきた印象。

ビジュアル→②態度→③過去政治発言→④性格いい売りしてるけど計算高いだけ、友達いないんじゃない?→⑤全部乗せセット、+αでファンダムのことを「婆」呼び。

①:最初ブサイクなのに上位でこのままだとデビューちゃうやばい!」みたいなのをいっぱい見た記憶がある。私はブサイクだとは思わないが…

②:いい奴キャラでバズり、出てくる過去エピソードもTHEいい子!みたいな感じで、私もすごいいい子なんやろな~と思っているが、やはり不完全な一面もあって「この状況の最善手ではないよな…」みたいな行動、態度をとってしまうことも数回あった。例えば練習過程のものは本人やチームの頑張り、本番でのパフォーマンスにより「どん底を乗り越えた」いいエピソード編集してもらえたが、どん底の部分だけ見るとそういう解釈になってしまうのもまあわかるという感じ。単体なら正当な批判になりうるものもあるが、いかんせんライン越えの言葉ばかりだったし、1とセットのやつはどうしても…

③:ここで叩き棒が見つかって一気に過熱した感じ。推し中国人国内での芸能活動歴が長くあり、その際に中国政府プロパガンダを支持する投稿中国SNSでしていた。自分中国芸能界には疎く、最初に見たときはびっくりしたが、「これは中国芸能界では義務に近い、やらなければ消される、同じ事務所の子も同時に同様の投稿をしているからおそらく事務所がやっているもの」だと教えていただいた。面倒くさいことに投稿の中には日中関係に関するものもあり反日説に発展してしまった。正直何も知らない人から見たら誤解されてしまう話だと思うし、あまりよく知らないアイドルなら反日なのかよ...で終わってしまった気もするし、アンチには格好の叩き棒になってしまったのは間違いない。でも自分は「彼のキャリアがこんな形で足引っ張るなんて…」という悲しみで逆にもっと応援しようという気になった。

④:もうそれはただ気に入らないだけだろ~…この辺からは本人と同じ事務所から出てきてずっと仲のいい子、同い年で仲のいい子の名前を挙げてまで叩く奴らも大量発生していた。

振り返ってみるとわかるけど、①でずっと叩いていた人々が②③みたいな叩き棒を見つけて、質問箱(死語)で囲いを集めて肥大化していった構図。そこに②③から新規参入してきた勢も①勢に引っ張られて過激になりカオスになってた。反日アイドル嫌い層を引っ張ってこれると強いよなー。

数あるアンチの中でも最大手最終回生放送時点でフォロワー1000人だった(複数回の凍結?垢消し?を経て今は鍵垢)。実はこのアカウントアンチ目的で作られたものではなく、私が最初発見した時は全く違う話題中心のフォロワー200人台アカだったと記憶している。そう考えると私は結構古参である。それがアンチを始めた途端1か月半でフォロワー700人以上増えるんだからそりゃやめられないよね~。

本国でも推しはそこそこ叩かれていたが、だいたいビジュアルの話でそれ以外の話はあまり出ない。(ノーマルカメラで撮られた事故画数パターンが延々と擦られてた。肌荒れがひどくて叩かれてる。まあそれは皮膚科通いがんばってもろて…)政治発言の件も一瞬めちゃくちゃ燃えてそれっきり。

私みたいにビジュアルを気に入っている本国ファンもたくさんいて、韓国英語圏ではビジュアル肯定派と否定派が常にタイマン戦争していた。

でもデビューできて本当に良かった。デビューできなかったらアンチ言葉が正しかったと証明してしまうことになるし、なんとかデビュー組のファンの結束も深まりつつあるようで一安心。まあもうしばらくしたらまたアンチとの戦争が始まりそうな気もするけど、嵐の前の静けさを楽しみます

2025-09-25

社会に潜む「ヒトもどき」は進化の失敗作ではないか

「これ、人間のやることか?」

そう思うような、悪魔のような酷いことを平気でしてのける人間に振り回されたことはないだろうか?

共感力や思いやりがあれば絶対にしないようなことを平気でしてのける人たち。

わたしはそういう存在を、「ヒトもどき」と呼んでいる。

ヒトもどき=理性だけの欠陥人間

わたしの中で「ヒトもどき」は、感情倫理共感が欠如しており、自分欲望利益だけで動く“空っぽ人間である

たとえば…

• 話が通じない。感情で訴えても無反応。

自分に不利になると、「怒る・脅す・被害者ぶる」の三点セット。

相手の心は無視。「これが欲しいから取る」だけの思考

一見普通の人、なんなら好感度の高い人間なのだが、よく接してみると人の心がない。

人間の皮を被ってるけど中身はまるで別の生き物だ。

なぜヒトもどきが生まれるのか?

わたしなりに考えてみた。

【仮説1】理性だけが発達しすぎた進化副作用

理性が発達した結果、感情共感が抑え込まれて、

コンピュータみたいに“成果”や“支配”を優先するタイプが生まれた。

もちろん女性にもいるのだが、男性にこのタイプが多い傾向があると考えられる。以下の要素が重なってるのが原因:

生物学的に攻撃性・支配欲をホルモン的に持ちやすい(テストステロン

狩猟防衛役割感情より戦略支配思考適応してきた

社会的にも「泣くな・甘えるな」で感情抑圧されがち→共感性が育ちにくい

その結果、感情より「合理・支配征服」が優先されやす個体一定生まれる。

【仮説2】“性欲”だけは削れなかった

生物本能として「子孫を残す=生き残るための戦略」だから

性欲・性衝動だけは強く残りやすい。

でも、共感性が欠如したヒトもどきがこの欲を持つとどうなるか?

相手を「人間」じゃなくて「物」として扱うようになる。

→ 「これが欲しいから取る」だけのロジックになる。

ここで

性欲 × 共感性の欠如 = 性犯罪の温床

という構図が生まれる。

サイコパスって全員ヒトもどきなの?

わたしはそうは思わない。

いわゆる「サイコパス」って、経営者医者弁護士などハイリスク職業に多いと言われてる。

冷静・合理・判断力の鋭さは、ビジネス世界では“才能”として機能することもある。自分共感性の低さを自覚し、コントロールしている人は、むしろ優れていると言えるだろう。

でも問題は、自分の欲のためだけに他人踏み台にしても平気な人だ。

そういう「他者を傷つけることに無関心」なタイプが、一番まともな「人間」に害を与える。

補足

「ヒトもどき」は、

人間進化の一環”というより、

「理性だけ肥大化し、共感力がかけてしまったバグ個体

そして、そういう個体が今も普通社会に混ざってる。

もし出会ってしまったら。

証拠を残す、ヒトもどきに振り回されても怒りに飲まれ理論対応する(支配できないとわかるとヒトもどきは怯む)、弁護士などの専門家に頼るのが有効だと考える。

2025-09-22

anond:20250922151232

こういうのを面白いと思うようになったら人間「終わり」だな

自己客観視できないほど自我肥大化してエンタシスしてそう

2025-09-12

独占配信にキレるオタクたち

ジョジョ7部のアニメNetflixで全世界配信決定のツイートを見かけた

正直予想はしていたが案の定リプライ引用には独占配信か否かで騒ぎ出す層が跋扈していた

自分は彼らの感情が一切理解できないのだがアニメでは一定層そういった意見散見されるのも事実

よって今回はそんな方々が何故現れるのかを自分なりに考察してみたのでまとめようと思う。反論は受け付ける

第一に金を払いたくないテイカ気質ユーザーが多いか

ビジネスにおいて「値段を上げるとクレームや悪質なユーザーが減る」という法則があるのは有名な話だが、まさにそれと同じことがアニメでも起こってるというのが大多数であると思われる

言葉は強いが、端金も出せない貧乏人風情が平然と娯楽を享受したいというのがおこがましいのである

払いたくないのは勝手だが文句を言ったり苦言を呈したりするのはあまり傲慢じゃないかと思う

というかそもそも独占配信とは言えどリアタイ放送はやってあくま配信では独占のケースや独占配信からしばらく経ったら他のプラットフォーム地上波解禁もあるパターンも多いので焦らず待てばいいじゃんとは感じる

まあこれはアニメに限った話ではなく昔からどこにでも現れるものなのである程度仕方ないのかなとも思っている

第二に周りとの共有や一体感を求める層が多いか

独占配信話題で尽きない話題として「トレンドに載らないから盛り上がりに欠ける」「地上波放送されないと周りに進めずらい」などの意見がよく見られる

あわよくば「ニコニココメントでワイワイしてないと見れない」とかほざく連中までいる

いやいやいや、君たち本当に作品を楽しんでます(笑)

かに世間での盛り上がりや周りとの共有が視聴体験の楽しさに大きく影響しているのは認めよう(5chの実況チャンネルは今昔どのジャンル一定の人気があるし)

しかしそれはあくま副産物的な楽しみであり自身作品を視聴し、咀嚼し、考察し、気に入れば関連作品に手を伸ばす

そこに他者の介在は必要だろうか?

そもそも体感(笑)話題(笑)のようなフワフワした実態性のないワード根拠理論を展開するのが滑稽であるということに気づかないのだろうか?

少し脱線するがこれはオタクライト化の弊害も大きいと思う

かつては一部の愛好家のみが周りから侮蔑眼差しに耐えながらそれでも己の好きを追求していた

しかし今では国民オタク時代

推し活」なる承認欲求自己愛に塗れたふざけた行動の大衆化や、SNSにアクスタやぬいぐるみ写真をアップしてアクセスを稼ぎたがる連中の増加

だいぶ私怨が入ったがこれにより「お客様精神」の肥大化が進行して図々しいオタクが増えたものと思われる

もちろん金を多く払った方が偉いなどと言う気は無いがかと言って無料提供しろ文句を言うことに正当性は全くないだろう

まとめると要は「無料で気軽に楽しめるものでみんなとワイワイ盛り上がりたいから」というあまり自分勝手理由しかないことが伺える

じゃあいっそそのくらい開き直ってキレてくれればまだ笑えるが、あろうことか「伝統の実況文化が〜」「コンテンツの衰退が〜」とかそれらしい理由をつけて批判正当化したがる愚か者のなんと多いことか

別に名作はいつ見ようが一気見しようが毎週見ようが名作だし、リアルタイムで見れなかったからといってその作品にハマらないなんてことは無い

もっと周りに流されず自分意思アニメを楽しんでみてはいかがでしょうか

ところで独占配信と言えどアマプラならドキュメンタルやバチェラー、ネトフリでも全裸監督地面師など話題になる作品はかなり見かける印象なのだアニメだとなぜこうはならないのだろうか?

一説として実況文化の有無が大きいと言うがそれだけでそんなに変わるものだろうか?

よかったら意見を聞かせてください

2025-09-10

オレたち花の弱者男性

かつてバブルの華やかな時代を生きた世代残滓が、今なお社会の根幹を握っている。だがその裏で、決して光の当たらぬ人々がいた――「弱者男性組」。

彼らは、恋愛市場でも職場でも、常に「選ばれない側」として扱われてきた。社会は彼らを笑い、女は彼らを見下し、国家ですら彼らを“余剰物”と規定する。

半沢マサオ(34歳、年収700万)。彼もまたその一人であった。学歴地方私大結婚歴なし。日々は地味に真面目に生きながらも、社会のどこにも自分の居場所を見いだせない。

彼の勤務先は「中央マリッジサービス」。名ばかりは結婚支援会社だが、その実態は「弱者男性商品のように扱うビジネスモデル」を展開する悪辣企業であった。

そこに君臨するのが、カナコ社長――かつて婚活バブルを牽引した伝説の女経営者冷徹で、美貌を保ったまま還暦を迎えた彼女は、常にこう言い放つ。

「女の人生イージーモード! それを羨む男どもは、黙って私たち下方婚市場を支えればいいのよ!」

彼女の掲げる「下方婚プラン」は、低収入の男たちを抱き合わせ女性斡旋する仕組みだった。だが、問題女性側が「下方婚」を拒絶する現実にあった。

「でも女は下方婚しませんよね」――それはマサオが胸の中で何度も繰り返してきた言葉矛盾を孕んだビジネス現場で軋み、弱者男性尊厳は日々踏みにじられていった。

そんなある日、マサオは偶然、決定的な資料を手に入れる。そこには「下方婚プラン」が実は弱者男性から金銭搾取するための隠れ蓑であることが記されていた。

カナコ婚活希望女性たちには「理想高収入男性とのマッチング」を約束し、弱者男性たちには「結婚のチャンスがある」と錯覚させて金を巻き上げていた。結果、結ばれる者は誰もいない。

完全なる“結婚詐欺ビジネス”。

マサオは立ち上がる。役員会議の場で、彼は声を張り上げた。

「女の人生イージーモード! そうやって踏みつけてきた弱者男性たちの怨嗟の声を、もう無視することはできない!」

「でも女は下方婚しませんよね! 口先だけの平等を唱えながら、実際には自分より上しか見ていない! そんな歪んだシステムを、俺は許さない!」

会議室の空気が凍りつく。弱者男性社員たちが次々と立ち上がり、マサオ同調する。

弱者男性バカにする奴には……倍返しどころか千倍返しだ!」

その一喝は、長年抑圧されてきた者たちの心を震わせた。

追い詰められたカナコ最後抵抗を見せる。

「この国は女が支配する! お前たち弱者男性未来などない!」

しか彼女言葉は、もはや誰の心にも響かない。マサオが突きつけた証拠と共に、カナコ経営者としての地位を失い、失意のまま命を落とす。

――だが物語はそこで終わらない。

敗れたカナコ憎悪のあまり、死後に怨霊となった。

夜ごと「女の人生イージーモード!」という声がマサオの枕元に響く。暗闇から現れるカナコの影は、弱者男性怨嗟呼応するように肥大化し、都市の至る所で怪異を巻き起こす。

下方婚しませんよね……?」

冷たい囁きがマサオを苛み、社会のもの呪いに巻き込んでいく。

弱者男性たちは勝利したはずだった。だが、彼らの勝利は同時に、世に巣食う「格差怨霊」を解き放ってしまったのだ。

そしてマサオは誓う――

「俺はこの怨霊と戦い続ける。弱者男性未来を取り戻すために」

社会ドラマの皮を被った怪談劇。

『オレたち花の弱者男性組』は、ここから新たな章へと突入していく。

2025-09-08

IT企業経営者の兄が首を吊って自殺した③

https://anond.hatelabo.jp/20250908163905

善意呪詛、獣欲の悪意

俺は大学生の時、予備自衛官補の訓練で銃を撃ったことがある。64式小銃という銃だ。狩猟スポーツのためではない、純粋に「人を撃つために作られた、戦争をするために作られた軍用銃」だった

その銃床を肩に当て、撃った瞬間、日本人が考え得るもっとも強力な「戦争と殺しの道具」を手にしたと錯覚した。

…あの時は、それ以上に強い武器はないと思っていた。だが、人間人間を苦しめる手段に限りがないことを今知らされている。人は、人を軍隊武器で殺すばかりではない。視線と、言葉と、善意ですら、人を壊すのだ。

14歳の兄の娘は、俺がかつて持った64式小銃よりも恐ろしい武器をその小さな心に浴び続けた。それは悪意と性欲という視線心臓を撃ち抜かれ、言葉ナイフが幼い心を裂き、さらには善意や親切でさえ…猛毒の毒矢となって彼女に降り注いだのである彼女が生まれる遥か前、俺が4歳や5歳の頃、オウム真理教というテロ組織世界初首都圏化学兵器テロを実行した。その時、俺のよく知る秋葉原駅オウム実行犯の一人はサリンを散布したという。彼女にとってはそれをも超える「視線言葉善意化学兵器」が小さな体に降り注ぎ続けたのだ。

兄の娘は、母親容姿を引き継いでいる。今となっては、その美貌は、彼女にとって祝福ではなく災厄であった。俺が見ているウマ娘というアニメ、その中のトウカイテイオーという少女面影も立ち振る舞いも似ていると感じていた。

まだ14歳の幼い彼女をその獣欲を満たそうと、有象無象無頼の輩がやってきていた。それは、昔教科書で見た百鬼夜行絵巻を俺に想起させた…人間は時に、妖怪よりもよほど醜悪である

悪意ある大人たちは、艶めかしい視線と卑しい言葉彼女に浴びせ続けた。その感情は毒であった。幼い心は、その毒に壊されていった。俺も父も、完全にそれを防ぎきることはできなかった。

悪意ある「大人」たちに艶めかしく気持ち悪い性欲のこもった眼と言葉感情を向けられ続け、彼女の心は壊れた。

だが、何も悪意と性欲だけが兄の娘の心を壊したのではない。転校する前の私立、そして小学校時代の学友や友人が、彼女心配したのだろう。クラスで書いた寄せ書きを持ってきたことがあった。思えば、代わりに俺かルカねえが受け取るべきだった。

それを見た彼女は、半狂乱で泣きわめきながらそれを引き裂いた、破いた。布団に伏し、捨てられた小動物のようにおびえて泣いた。彼女にとってもはやクラスメイトの向ける善意純粋心配好意は、彼女の心を引き裂く研ぎ澄まされた言葉ナイフに変わっていたのだ。

俺は内心悲しみを隠せなかった。「また遊ぼうね」、「元気?」…子供らしい無垢な励ましの言葉だ。数々の言葉彼女の心を締め上げる呪詛呪文以外の何物でもない。感受性の強い彼女の壊れた心は、もはや善意幸せを受け止める器の形を保っていなかったのかもしれない。

兄は娘と伴侶の心さえ破壊していく毒を残していったのだ。あまりに業の深い行為である

補導した警察官の話によれば、彼女――兄の娘はトー横でさえ価値観や会話がかみ合わず容姿ゆえの性欲しか年代落ちこぼれたちからさえ向けられなかったらしい。

同性からは「見てくれのいい生意気な女」、異性からは「エロい女」、救いを求めて流れ着いた場所でさえ、彼女の前に待っていたのは俺達が防ぎきれなかった悪意と性欲のねばついたマナコと、悪意と嫌悪の眼だけだったようだ。

彼女が求めた救済の場は、結局、欲望嫌悪の眼が渦巻く修羅の巷であった。

兄が望んで往った「キラキラした人生」…見栄と虚栄と虚位と、嫉妬と悪意と打算と性欲が渦巻く世界に、行きたくもないのに叩き落とされたのだ。感受性の強いその娘が、望んでではなく、強いられて。

俺は兄の位牌を蹴り飛ばしたい衝動かられた。どこまでも身勝手自分勝手だった兄の残した業と毒…身勝手で、他者を顧みぬ男の残した毒は、一人の少女の心を取り返しのつかぬほど破壊してしまったのだ。

…兄の娘の心が再びその瑞々しさと平穏を取り戻せることを、俺と父はその祈りにすがるしかないのである

記憶の旅の終わり、西武新宿のReゼロのレム・ラム姉妹エミリア、そしてなろう小説トー

Xを覗くと、思いがけず俺の書いたものが拡がり、人々の口端にのぼっていた。

群れをなすオッサン達の姿は、かつての兄に重なった。彼らは互いに「自分は違う」と言い訳しながら、同類であることを確かめ合っている。肩書を飾り立て、やれどこぞの企業社長だ、案件募集だ、AIがどうとか…

実体の乏しい言葉を繰り返すだけで、そこにあるのは哀れにも似た虚ろさであった。恐らくAI意味も分かっておらず、それを錦の御旗にすればルカねえや俺の様なIT音痴人間がすごいと思って枕詞につけているのであろう。一抹の哀れさすら感じる連中である

俺はそれを見て、葉の裏にくっついて擬態しなければならぬ雑虫の輩の羽虫が、アスファルトにへばりついて隠れているかのような場違いな滑稽さを感じた。

だが、それを笑えるであろうか?彼らの有り様は、兄と同じだ。都市の灯に集う羽虫に似ている。かつて昆虫が森の落葉の陰に潜み、その自然の中で調和していたように、彼らもまたあるべき場所を持つはずであった。しかし今はアスファルトに貼りつき、光に惹かれ、Xの上をただ滑稽に舞う。

そう思えば、彼らの姿は羽虫に似ている。自然の中で葉裏に潜む虫であれば、まだ調和がある。だが都市の舗道に貼りつき、光に群がる姿には、どこか場違いな痛ましさがあった。兄の変貌もまた、その群れの一つに数えられるべきものだったのであろう。

俺みたいな人間から見れば、虫と同じだ。虫マニア昆虫学者ならナントカムシだのウンタラムシだの名前と種類が違うことがわかるのだろうが、俺から見れば兄と同じくネット虚妄自尊心毒虫の様に肥大化し、ITという腐葉土に群がる虫の様にしか映らない。そこには嫌悪侮蔑感情すら感じていた。

俺と父が見た、傷心のルカねえや兄の娘に群がっていった、性欲に狂った目でイチモツをオッ勃たせる事も気にせず…いや、寧ろ見せつけて嫌がる様に性的興奮すら感じているのであろうとしか思えない程の下劣教養のかけらもない言葉遣いと毒笑を浮かべた自称IT企業社長」、「ITコンサルタント」、「芸能界関係者」、「スポーツ関係者」と同じにしか見えない、日本社会の闇に蠢く虫の様な輩の姿を再び見て、俺は暗い気持ちを抱えざるを得なかった。

―――これを見て、折に触れて思い出すことがある。トー横で兄の娘が補導され、俺と、そしてルカねえが引き受けに行った時の光景だ。

西武新宿から降りてすぐ左手パチンコ屋に、姉妹メイドと一人の王女が映ったアニメキャラの大きな看板がある、なろう小説の有名なアニメ、Reゼロキャラクターだという。

その看板の下で兄の娘とルカねえと俺は合流した。

生前、兄もこのなろう系というものを好んでいた。そこには性格がひん曲がった社会負け組中年引きこもりが、タナボタチートなるパワーを得て死んだ先の世界無双し、美少女に囲まれるという、あまりにも惨め過ぎる夢物語の内容が主で、兄と同じく氷河期世代中年男性に人気だと聞く。

自業自得の自らの業と虚栄により、人生を自ら追い込み、ありもしない一発逆転に縋って、それでも「馬鹿にされる」、「男のメンツ」とくだらないプライドを持ったまま憐れに、惨めに、そして滑稽に独り相撲を続ける兄の姿を、兄自身も歪んだ認知の中で重ねていたのだろうか。少なくとも俺には、兄が彼の好むスバルだのカズマだのゴブリンスレイヤー何某だの、ロードウォーリアーズだかオーバーロードだとか、転生スライム男だという何某の様なキャラクターにダブって見えた。

ああ、空想の中の異世界では自尊心毒虫の様に肥大化した彼らの他責思想と無法を通したとしても、都合よく逆転し、美少女に愛され、英雄になれるのであろう。だが現実は冷たい経済機構歯車が迫る経済大国の社会の枠組みの中だ。そんな人間は、社会から「いらない存在」として排斥される。兄の憧れた彼らなろう主人公にも、ルカねえや娘、俺達に忍び寄る「社会底辺と闇の世界の住人」達の世界で生きることもできないだろう。

その末路は兄と同じなのやも知れない。

思い出す。京都アニメーション放火テロ事件主犯である青葉真司という氷河期世代中年男性がいた。彼も熱心に「小説家になろう」に投稿していた男だったと裁判証拠として提出されている、とニュースで見た。

そんな彼は狂って自らと無関係大勢他者を燃やして死んだ。実に身勝手な男だ。いつか兄が見ていたどこぞのなろうアニメの様にエクスプロージョンなどという魔法でも放ったつもりだったのであろうか?身勝手にクソをヒリ出し首を吊って死んだ兄も同じではないであろうか。ガソリンをぶちまけて火を放って焼け死のうとした青葉、身勝手に首を吊り糞と精子をヒリ出し死んだ兄。炎か汚物かの違いでしかない、俺はそう思っている。

もしくはすべてを投げ出して生きている俺達に迷惑をおおかぶせたまま、兄は自ら命を絶ち、勝手に「異世界転生」をしたつもりなのかもしれない。

…だがその先に、美少女を抱く未来も、英雄となる舞台も、永遠に訪れることはない。現実は冷酷であり、兄の望んだ「なろう」の世界は、永遠に来ないのである

みずいろ

――あれは兄の娘が中学受験に受かった翌年の夏だっただろうか。

音楽関係仕事についていたルカねえの血を継いでいるのか、兄の娘は感受性が強い子だった。

兄の家族と俺とで、片瀬江ノ島にいった夏の事だった。成層圏の黒みがかったほどの抜けるような青空入道雲が眩しい日の事だった。

――思えばそのころにはすでに破滅足音家族にも忍び寄っていた。それを幼い感受性で感じ取っていたのだろう。受験で塾通いで詰め詰めだったと言い訳をしながら、兄の娘の無邪気なはしゃぎぶりは今でも記憶に強く残っている。

…それは、終わりゆく夏と自分人生のこれからの先を予見して、一秒一秒、終わりゆく夏の光を記憶琥珀に、粒に封じ込め、未来の闇に消えぬように思い出を刻み込もうとしている様だった。砂を蹴って無邪気に走り回る姿が、今なお俺の記憶を去らない。

すでに破滅足音は背後に忍び寄っていた。その予兆を、彼女の鋭い感受性は察していたに違いない。当時はまだ13歳になる手前の12歳頃であっただろうか。年の割に無邪気にあふれる様な歓喜をしめしていたのも、せめて一刻を永遠に刻もうとする幼い魂のあがきであったかもしれない。

…今思えば彼女は知っていたのだ。この夏が家族の、ひいては彼女自身人生の、ひとつの終幕であることを

俺とルカねえはその光景悲しくて居た堪れなくて見ていられなかった。憔悴しきっている兄は、娘のその機微にすら気が付いていない。その鈍さが、憐れで腹立たしくてしょうがなかった。

江ノ島神社で、お参りをした時、彼女は俺達よりずっと長く目をつぶって祈っていた。彼女の小さな肩は震えているように見えた。強く強くと神様に願いをかける様に。ルカねえと俺は彼女に聞いた、そんなに長く何をお祈りしてたの、と

彼女は壊れそうな程儚い笑顔でこう言ったのである

「みんな仲良くこれからも暮らせますように」、「今の私が大切に思ってることが消えてしまわないように、消えてしまってもぎゅって守っていられるくらいの強さをくださいって」

…あの頃を思い出すたびに俺は自分のふがいなさと弱さに泣きそうになる。胸の奥底で嗚咽をかみ殺した。世の非情さを思い知らされたかである。だが、彼女は違った。あの瞬間、彼女はすでに、世の無常をその小さな胸で受け止めていたのだ。心が壊れ、すべてが崩れ去ろうとするなかでさえ、彼女は自らの「大切に思っていること」を決して手放さなかった

ーー兄の娘は、祈った。今でも忘れえぬことは、心が壊れてしまってもなお、彼女は自らの「好きな色」を忘れず、強く固執していた。

好きな色を聞けば必ず彼女は答える。

好きな色は、「みずいろ」と

…それは夏の空の色であり、壊れ行く者が最後に抱きしめる儚い希望の色だった。心が壊れてしまった彼女が胸の奥にひそかに抱いていた、あの淡い祈りの色である

… 兄の業に翻弄され、家族が砕け散るなかで、彼女はこの「みずいろ」だけを守ろうとした。

滅びゆく者が抱きしめる色――それが、みずいろであった。

…今も俺の机の上、地獄入り口PCブルーライトの光に照らされ、小さな球体の中の「みずいろ世界」に抱かれて泳ぐ小さな鯨とともに、その色は俺に語りかけている。その色は、淡く、だが確かに輝き続けていた。

AM2:00 東京都郊外某所 Xにて

兄の人生をたどる旅を終えて今わかった。兄の姿は彼らの現身なのだ。彼ら、彼女らの飾り立てるIT技術で変わる世界美辞麗句にどこか詐欺師の語るような違和感を感じざるを得ない理由も、今ならわかる。

彼らは本当は、ただ自身毒虫の様に肥大化した自尊心と、自己顕示欲、性欲、俺だけが主人公、それ以外はモブ、そんなあまりに幼稚で下劣すぎる欲望を満たしたいだけなのだ。力も度胸もないかテロリストや反社にでもなることもできず、またその方法もこの天下泰平の法治国家日本でわかるわけがなく、それを叶える魔法の道具に「IT」を選んだだけにすぎない。

彼らのいうAIだとかiPhone何某だとか、LLMだとかい言葉を「拳銃」や「爆弾」と言い換えて見よ、何も矛盾することはないではないか…彼らの中に「自分」以外の存在は介在していない。かつての兄と同じである

思えば、人類歴史とはかくのごとき欲望の繰り返しである古代に鉄剣がそうであり、中世には火薬がそうであり、近代機関銃戦車がそうであった。令和の世においては、それが「ITであるというだけのことだ。

だが彼らの願いが叶うことは永遠にこないと思う。その末路は令和の世に入ってから幾らでも例があるではないか孤独業火に焼かれた青葉、狂気の刃を振るった平原、性欲と憎悪欲望に溺れた和久井――いずれも同じ末路に至った。兄の姿もまた、その一つにすぎなかった。

IT神輿美辞麗句を飾り立てる彼らも兄と同じく、一皮むけば糞と小便と涎とザーメンの混合物…汚物の様な感情だけで動くそれらが詰まった肉の袋、人とは言えぬ何かでしかないのだ。

今では、ミサイル爆弾を落とすにもスマホ写真を撮ってSNSで座標を知らせる、ということまでウクライナで行われ、かつてのアフガニスタンでは行われていたらしい。IT世界は確かに変わった。だがそれは悪い方向に、でしかない。

――窓の向こうで、東京の都会の灯がうっすら見えている。

ルカねえや兄の娘、そして兄と見た府中分倍河原の夜の様な星空は、その虚栄の光に隠れて見えなくなっている。

羽虫の様に光に集まる人々たち、欲も善も悪も聖も全てのみ込んで、東京の夜は深まっていく、田舎と都会の合間に住まう窓の外を見て、何とも言えない兄と、人の業の深さを感じている。

窓外に目を転ずれば、府中の夜空に瞬いた星は、もはや東京の灯にかき消されていた。星が見えぬということは、文明の光に包まれているということである。だがその光は、羽虫の群れをも包み込み、欲も善も悪も、すべてを呑んでしまう。

兄はなぜ首を吊らなければいけなかったのか。なぜ変わってしまったのか、ルカねえと兄の娘はなぜあんな目に合わなければならなかったのか。なぜヒーローは助けに来なかったのか。

星空も夜も、そして東京の光も、この苛立ちとも悲しさとも怒りともつかない感情の疑問に、答えを出してくれない…時は、ただ深夜二時の時間だけを静かに刻んでいる。

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