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2024-12-13

anond:20241212220719

イスラム教徒が全てキリスト教嫌いではないよ。中東ではクリスマスムスリムも楽しんでるんだってさ。ムスリムの家庭だが子供のためにクリスマスツリーを買った、てTwitterで言ってる日本人妻@イスラエルを見た。ヨルダンムスリムモスクの横にクリスマスツリーを飾っているというポストも見た。レバノンムスリムクリスマスが好きで、キリスト教徒はラマダン明けのイフタル(断食月のごちそう)が好きだ、ポストも。(後者2つは英語ポストされてる)

どの宗教民族でも極端なことをするのはごく一部だよ。極端な人に当たった増田は気の毒だったね。本来こうして共存できるはずなんだがなあ。

フランツ・リストピアノ名曲重要曲七選(補遺

 anond:20241213001612の補足編(多分続くので1とした)である

 こんな話題に食いつく人などいないと思ったが、いたので嬉しい驚きだった。今回はコメントを見てみたいと思う。あとやっぱりヴィルトゥオーゾ系の曲はまた別に七選作ろうと思う。超絶とパガ超パガ大が別にあるとはいえ演奏会練習曲集1つとノルマの回想だけではさみしい。

リストリスト

前期のブコメちょっと笑ったが、実はリストの両親のスペルはListである(マジ)。

ピアノソロ曲じゃないけど、リストピアノ協奏曲第1番を聴くと過度にゴージャスでなんか笑えてくる。フリードリヒグルダチェロ協奏曲を聴いたときの笑いに似た感じ。

トライアングル協奏曲命名リスト政敵エドアルト・ハンスリック)ねw スター時代の曲だが、実は循環形式を大々的に活用した野心作で、ピアノソナタ ロ短調の前段階にあたる曲の一つという。

6,7年前だけど中学校音楽で習ったよ

今はやるのか。前期編でうかつに音楽史上の重要性はバッハベートーヴェンに劣ると言ってしまったのだが、音楽史上重要作曲家というのは、ナショナリズム時代様式となった近代以降現在までの歴史認識の上で成り立っていることが多い。バッハが再評価されたのはドイツナショナリズムの高揚なくしては考えられない。ベートーヴェンだってそうだろう(彼の曲にはフランス革命への共感という要素が強くあるが、一方でドイツ民族古典の頂点とみられている)。リストナショナリズム歴史認識からは扱いにくい。リスト音楽史上最も評価されているのは新ドイツ派の旗手として、特に交響詩様式確立させたことであり、紛れもなくドイツナショナリズム文脈だ。ピアノ表現技法を著しく拡大させたという点については、扱いが薄い。ピアノ楽器王者だが、一方で知名度の壁を貫通して義務教育レベルまで到達してくるピアノ曲がどのくらいあるか。タールベルクをはじめとして同じような貢献をした19世紀ヴィルトゥオーゾたちの名前ピアノ史を詳しく調べなければ出てこない。

リストの両親はドイツ系だが、ドイツナショナリズムに含めにくいオーストリア人※でしかも当時のハンガリーまれ(ということはハンガリーではリスト少数民族になる)、生活パリフランス語話者とつかみ所がない。ショパンパリ活躍したコスモポリタン的な人物ほとんどの曲がピアノ曲だが、生まれも育ちもワルシャワからそう遠くない近郊地帯といっていいと思う。何よりポーランド分割に憤り、ロシア皇帝のお誘いを断ってでも「亡命ポーランド人であることを貫き通した生き様は、ナショナリズム歴史認識に乗せやすい。彼の「革命」(op. 10-12)などが記憶されているのも多分にそのせいのはずだ。

オーストリア支配するハプスブルク支配多民族帝国チェコスロヴァキアハンガリールーマニアetcの「民族牢獄」と呼ばれた)なのでドイツナショナリズムによる国家統一不可能である歴史上「大ドイツ主義」が挫折したのはそのせい。

生演奏を聞いた伊藤博文が「連れて帰れないか」と言ったそうな。

そう言い出したので慌てて西園寺公望が止めたという話がありますけど本当なんでしょうかね。無理を言ってでも連れて来てくれれば、日本音楽界も違ったものになっただろうになぁ。

巡礼の年イタリアチョ・ソンジンが最高だった。ダンテで涙出た(リサイタルで聴いた)けど、音源は出してないんだ。。。/ロルティも好きです。

浜松ピアノコンクールライブ映像があるがやばいhttps://www.youtube.com/watch?v=_nG3CyuNC00/このライブ録音のCDがほしい)。本当に15歳だったのかこの人(結果は優勝)。

有名なラ・カンパネラはパガニーニ練習曲に含まれる曲。改訂を経て、軽薄だけどわかりやす演奏効果の高い第3稿を決定稿としたリスト時代を見抜く目があったと思う。

やべぇよやべぇよガチの人来ちゃったよ・・・

いつも見ております。おかげさまでピアノ協奏曲のオレイニチャク盤に巡り会いました。ありがとうございます

コメントしたアーノンクールこと「コスモピアニスト」氏はショパンラヴェルCDレビューを大量にHPに書いている(https://www.asahi-net.or.jp/~qa8f-kik/index.html)。

ショパン元カノマリーとの関係をぜひkwsk(もはや音楽関係ない。いや、むしろ音楽性に影響があったとか?w) あの時代作曲家界隈のドロドロネタで本が書けそうですね。

サロンありがちなドロドロした人間関係の方がもはや興味あるの分かる。正直私にはちんぷんかんぷんなので誰かマリーに焦点当てた本書いてくれないか

良し悪しはさておき重要曲としては音楽史的にも無調のバガテルは外せないのでは?

え?入れたけど

学生時代エステ荘の噴水を弾いて大人になりローマ近郊のエステ荘の噴水を見に行きました ^_^ https://maemuki.hateblo.jp/entry/2013/01/26/005305

リンク拝見しました。10年以上前にこの記事読んでました。実はこの記事を読んで本格的に「エステ荘の噴水」に開眼しています。そんな人が逆に読んでくださって本当に嬉しい。

クラシックはよーわからんけど超絶技巧ピアノといえばワイはやっぱり東方Projectピアノアレンジが好きやで(以下略

話題についていけないならとっとと負けを認めればいいのに

https://anond.hatelabo.jp/20241212212539

 言及でついた※から後者の下についてるコメント(前者の反論?)がいうように勝ち負けの問題ではないから好きにやれば良い。それよりたったこれだけしかないんですか? もっとあるでしょ。MIDI音源で作ってる人も含めて。ピアノ編曲の善し悪し含めて知らん奴に布教してくれたら最高や。

ブコメ

詳しくない分野の熱烈なテキストを読む快楽は他に代え難い。みんなどしどし書いてほしい。

が言う通りだと思う。

リストは手が大きい。彼の曲は日本の小柄な女性はいくら手を広げても弾けない曲がある。そしてその曲の美しさよ。どうやっても届かないあの美しさに悔しさと羨ましさで恍惚となってしまう。

ロルティペトロフ、あるいはヴォロドスのようにその恵まれまくった体から繰り出される力強い響きと(特にロルティは)恐ろしく繊細な音色コントロールを見ると確かにそうだなあと思う。でも、ノ・イェジンのように、小柄な体で「ノルマの回想」を弾いている人もいる(映像あった/https://www.youtube.com/watch?v=gostiJcVod4)。小柄な日本女性ピアニストリストの曲に果敢にチャレンジしている動画結構ある。昔何かのコンクールリスト編の「ギョーム・テル」序曲を弾き出した勇者がいて驚いたことがあったが、その人も女性だった(多分これだったかな?/https://www.youtube.com/watch?v=GRYLy8O3VIQ)。アムラン同様大変なテクニシャンであるティーヴン・ハフも痩身小柄な体型をしている。何度かコンサートに行ったが「ダンテを読んで」では顔を真っ赤にして渾身の力で演奏していた。多分手や体が小さいなりにやれることはあるのだと思う。日本人が無理してドイツ人のような歌唱法を真似して喉を痛めるみたいな話を声楽をやっていた人からいたことがあるのだが、似たような問題なのかな。

追記

anond:20241213202638 で以下のような有難い指摘があった(リストハンガリー人としての意識からLisztと綴ったという旨)。なるほどと思うと同時に、自分の話は出典が思い出せなかったので、消しておいた(できれば何か出典があると助かる)。

マジャル語ではszの綴りで/s/を表すので

音通リスト発音させるためにLisztと綴ったのだ。

単なるsはマジャル語で/ʃ/になるから

Listだとマジャル語読みでリシュトになってしまう。

ファーストネームリスト自身はFerenczと綴っていたことがうかがえる。

それと多分同じ人だと思うが、ハンスリックの上の名前はまったくの誤記で、こちらも感謝する。訂正しておいた。

(再追記ウォーカーの本でしたかありがとうございます!!!

anond:20241210180013

てか、「アフリカの一部の民族伝統に手づかみで食べる風習があり、それについて『風習尊重するべき』というのは一論あるかもしれないが、実際のところそれを平然と街のレストランで行うのを見た手づかみ風習のない民族の人々が、手づかみをする民族文化的民族と認めるか否か」という話と似たところはある

2024-12-12

フランツ・リストピアノ名曲重要曲七選(中期)

 anond:20241212205415の続きである

 マリーとの破局よりもピアニストとしての活動を選び、欧州中をわかせていたリストだったが(何しろリスト風呂の残り湯を飲もうとして待機しているファンがいるとかいレベルである)、1847年にポーランドの大地主の娘であり、キエフ軍人ザインヴィトゲンシュタイン侯爵夫人カロリーヌ出会う。コンサートツアーリストキエフに来ることを知ったカロリーヌ(別居中)は、娘の誕生日のためという名目リストを招待し(誕生日に大スターを招待できるというわけでだからどのくらいのレベル金持ちかがよく分かる)、急速に二人は深い関係になっていく(意味深)。リストピアニストとしての活動打ち切りカロリーヌと一時の同居生活を経たあと、48年からヴァイマール宮廷楽長としてカロリーヌと共に腰を落ち着けることになる。カロリーヌは長い訴訟を経て婚姻無効を勝ち取るが、リストとの結婚は認められなかった。ちなみに、カロリーヌ博覧強記で雄弁な人だったらしく(リストの多くの作品にも口を出している)、あのワーグナーが引くほどだったということであるカロリーヌ身分を巡る微妙問題に加えて、音楽界の動向的にもリストドイツに居づらくなり、約10年で宮廷楽長を辞任する。つまりリストの「中期」は短い。宮廷楽長になったことで、オーケストラ作品が多く書かれるようになった一方、新規ピアノ曲はこの時期にはあまりない。大スターの座を捨てて半分隠退生活に入ったようにも見える。しかし、この時期こそが作曲家としてのリスト確立する重要時代である。前期の作品の少なくない曲(巡礼の年パガニーニ練習曲もそうだ)はこの時期に改訂され、より演奏効果は高まり、内容も充実することになる。

1. 超絶技巧練習曲 S.139(1852年出版

 リスト代表作の一つ。この時期に改訂を経て完全版になった。長年の改訂を経て磨きに磨き抜かれた。

 この曲集の決定的な録音はウラジーミルオフニコフ(EMI)だろう。どの曲も非常に質が高く、穴がない(この練習曲集は多彩な技巧のデパートなので、どこか苦手なものが出るのが常)。が、残念ながら入手性は悪い。世間的に有名なのはラザール・ベルマン(Melodiya)で、新旧二種類あるが、新版1963年)が気合いが入っている。ただ、キンキンとぶっ叩くような録音で、そこまで好きにはなれない。横山幸雄SONY)は録音も良く、やはり穴も少ない。特に第5番「鬼火」の演奏が素晴らしい。

2. パガニーニによる大練習曲 S.141(1851年出版

 1840年出版パガニーニによる超絶技巧練習曲改訂版。元々の第4曲は単音アルペッジョになり大分おとなしくなったが、それ以外の曲については、難易度を落としつつ、同等以上の演奏効果を発揮できるようになった。第3番「ラ・カンパネッラ」はここで非常に完成度を上げて今の形になった。

 40年のパガ超と違い録音は多い。有名なのはアンドレワッツEMI)だと思う。昔図書館で借りて聴いたことがあるがどれも安定の演奏。その他だとフィンランドピアニスト、マッティ・レカリオ(Ondine)の激烈な演奏があるが、残念ながら廃盤で入手困難(Naxos Music Libraryにはあったかな?)。フィリペツのパガ超のCDNAXOS)にも入っており、これまた大変安定した演奏で、パガ超と合わせてフィリペツを聴くのがいいだろう。あと、「ため息」で紹介した福間洸太朗(アコースティカ)のCDにも入っている。これも大変安定していると思う。

追記)レカリオはNMLにもiTunesにあった(Raekallio Lisztででてくる)。YouTubeにもあった。https://www.youtube.com/watch?v=SkuWa2HDk58&list=OLAK5uy_kN6U4dNkOzK4Cv1DZfZDWoidTcP7yPxr8

3. ピアノソナタ ロ短調 S.138(1854年出版

 ピアノソナタが量産されていたのはベートーヴェン(32曲)までの時代であり、19世紀半ばにはピアノソナタ落ち目ジャンルであった。一方、気合いの入った大曲を書く時にピアノソナタという古典的様式を敢えて選ぶことはその後もあり、ショパンリストソナタはその例だろう。リストソナタは、単一楽章という異例の様式だが、単一楽章の中で多楽章形式の要素とソナタ形式提示部・展開部・再現部)の要素を融合させ、しかも一つの動機(冒頭のタッタラ~タ~ララタラララ~というつかみ所のないアレ)によって全体が統一されているという極めて斬新で前衛的な曲だった。そのため当時はよく言って賛否両論といったところで、現在ではリスト最高傑作の一つとして評価されている。

 リスト最高傑作であるからして録音も非常に多く、推薦音源を挙げるのは難しい。取り敢えずクリスティアン・ツィメルマン(Deutsche Grammophone)の演奏が端正であり、技術的にもハイレベルで良いと思う(難所でタッチが浅くならず、深く充実した響きが聞こえるのが良い!)。ぶっ飛び系なので好みは分かれると思うが、カティア・ブニアティシヴィリSONY)の演奏をよく聴いている。

 なお、この曲と関連する重要作品としてスケルツォマーチ S.177がある。面白い曲だが泣く泣く割愛した。デミジェンコHyperionHelios)が良い演奏している(ソナタや「伝説」とカップリング)ので聴いてほしい。

4. バラード第2番 ロ短調 S.171 (1854年出版

 ショパン1832年パリデビューし、特にサロンでの繊細な演奏女性たちの心をわしづかみにした。リストショパン演奏に狂った一人である(またかよ)。リストショパンのことを友人と思っていたが、ショパンの方は割と適当にあしらっていたという話もあり、リスト片思いだったのかもしれない。ただし、ショパン練習曲作品10リストに、作品25をマリーに献呈している。つまりリスト夫妻にショパン練習曲は捧げられたわけで、結構親しい関係にあったことが分かる。リストショパン死後にショパンの本を書くくらいにショパンには思い入れがあり(最近新訳が出た)、弟子にもショパンを弾けと言っていたようであるが、作曲面でもポロネーズバラードなど明らかにショパンの影響と思われる様式の曲を書いている。中でもバラード第2番は大変な傑作で、冒頭の重苦しい主題が終盤にロ長調になって戻ってくるところは本当に感動的である

 これまたあまり推薦音源が思いつかないが、アンスネスEMI)のCDがかなり良かった覚えがある。前期で出したノンネンヴェルトの僧房も入っている。

 (追記)スティーヴン・ハフ(Hyperion)がポロネーズバラードを全部録音しているのを思い出した。ピアノソナタカップリング。あとショパン弾きで有名なネルソンゲルナーレーベル覚えてない)の演奏もの凄く良かったと思うのだが、どこで聴いたか・・・(この曲はショパン弾きにこそ弾いてほしい!)。YouTube動画をあげまくってCDデビューしたヴァレンティーナ・リシッツァベーゼンドルファーを使って弾いている動画がある(収録風景https://www.youtube.com/watch?v=1Qdr3Uvs09oコンサート https://www.youtube.com/watch?v=uBs4jtWMBj8)。97鍵もあって低音がアホみたいに響くから重たいが、この曲には合っている。ただCD(持ってない)でそこまで迫力があるかな

(再追記ゲルナーあった!(https://www.youtube.com/watch?v=m90vsN3SjvM配信もあるのかな。

5. ハンガリー詩曲第1~15番(1851/53年出版

 トムとジェリーで有名なハンガリー詩曲もこの時期に改訂が終わって現在の形になっている。リスト採録しているのはハンガリーマジャール)ではなく、ロマ音楽なのだが、リストは、ロマ民謡を素材に使ってハンガリー民族叙事詩を作り上げようとしていた(それがバルトークのようなマジャールからドイツ人が勝手なことやりやがって・・・という風に見えていたわけだが)。どの曲も重々しいラッサンと華やかなフリシュカという二つの舞曲的なパートから成り立っていて、構造的に単純で、しかピアニスト時代のようにド派手で豪快な曲が多く、リスト入門に良いと思われる。

 ミッシャ・ディヒター(Phillipes)が全曲では有名だと思う。ハンガリーリストの再来とされていたかシフラ・ジェルジの録音もあったはず。第2番はホロヴィッツ編曲版を弾いているスルタノフの爆演が好き(https://www.youtube.com/watch?v=_BFalOtwUy8)だが、スルタノフを聴くと大概の演奏が物足りなくなるおそれがある。残念ながらスルタノフは若くして亡くなってしまった。ホロヴィッツ編曲版ではない場合、第2番はカデンツァを挿入する部分があるので、独自カデンツァが見物になる。その点で一番に言及しなければならないのは我らがスーパーヴィルトゥオーゾのアムラン(Hyperion)で、アルカンの大練習曲 op.76の引用が入り3分以上続く頭のおかしいぶっ飛んだカデンツァだ。日本公演の映像もある(https://www.youtube.com/watch?v=pIMzL2-4bjg/8:30あたりから)。あとは自作ジャズカデンツァを用いて全体にやる気がみなぎるデニスマツーエフBMG)、ラフマニノフカデンツァ使用し爆演系のレオニード・クズミン(Russian Disc)がお勧め。ただしクズミンのCD廃盤倒産で入手困難であり、今後他社からの再発が望まれる。

 第15番「ラコッツィ行進曲」は何よりもホロヴィッツ本人のいかれた演奏聴くべきだろう(古い音源なので検索すればすぐ出てくる)。音質は悪いが、聴く価値がある。昔ホロヴィッツ編曲版にチャレンジしている勇者を見つけていたく感動したことを思い出した(https://www.nicovideo.jp/watch/sm10176725)。

 なお、15番以降19番までハンガリー詩曲はあるが、晩年様式なのでこれ以上は紹介しない。

6. タンホイザー序曲(1849年出版

 リストドイツ宮廷音楽家として、新ドイツ派(当時のドイツにおける管弦楽の停滞(と彼らは考えていた)を問題視し、ロマン主義音楽再生を志す人々)の頭目的な存在だった。そのため、同じような立場にある人々、特に売れっ子とは言い難かったワーグナー作品積極的に上演・紹介したのだが、40年代以降ピアノ編曲もいくつも作っている。リストの最も有名なワーグナー編曲は「トリスタントとイゾルデ」の終曲(愛の死 S.447)だが、自分タンホイザー序曲が単独では最上作品だと思う。何よりも前期のオペラ編曲もの同様、豪壮無比な超絶技巧を聴かせてくれるのが良い。

 ちなみにリストの次女コジマは夫のハンス・フォン・ビューローワーグナーにとっては恩人)を裏切ってワーグナー不倫し、リスト激怒する(後に和解)のだが、自分マリーやカロリーヌやらせいたことだ。

 タンホイザー序曲の録音は意外とない。ユーリ・ファヴォリン気合いが入った演奏https://www.youtube.com/watch?v=xJYkouNnuwo)が一番良いのだが、CDは手に入りにくい(一応、ヴァン・クライバーンコンクールでの演奏があるらしいのだが・・・)。スタジオ録音が望まれる。前期作品の時に名前を挙げたロルティ(CHANDOS)も美しいが、技巧的には前者が圧倒的。実は、ワーグナー本人もピアノ編曲を作っているが(https://www.youtube.com/watch?v=KdXPFBcP1bQ/カツァリスのCD「ワグネリアーナ」に入っている)、リスト編曲と比べると一目(耳?)瞭然、どちらが音楽的に充実しているかは明らかである

7. 詩的で宗教的な調べ(1853年第3稿出版

 30~40年代から書かれている曲だが、やはり最終版になったのはこの時期。もっとも早く書かれた「死者の追憶」(第3稿第4曲)を聴くと、非常に調性が曖昧な曲で、30年代から既に晩年様式が準備されていたことが分かる。第3曲「孤独の中の神の祝福」はリスト敬虔さが音楽昇華された隠れた傑作。アムランが好んでおり、2回も録音している(ノルマが入っているMusic & Arts盤とソナタや「補遺」がセットになっているHyperion)。

 この曲の中で最も有名なのは、第7曲の「葬送――1849年10月」だろう。非常に暗い曲だが、タイトルが指す通り、ハンガリー革命で奮闘し、鎮圧され死んだ人たちのための追悼音楽

 全曲では先のユーリ・ファヴォリンが録音しているが、筆者は未入手。配信で聴けたかと思う。どうでもいいことだが、デミジェンコライブ録音(Hyperion/7番のみ)を聴くと、明らかに鼻歌で歌っていて面白いグバイドゥーリナシャコンヌでも結構はっきり聞こえる)。

 宮廷楽長としての生活の中でリストの前期作品の多くが音楽的に充実されたが、音楽界での軋轢劇場でのトラブルカロリーヌ身分を巡る問題で長くは続かなかった。そろそろ次の時代に進もう。

追記

 前期のところに、ベートーヴェン交響曲ピアノ編曲についてのコメントがあった(anond:20241212215414)。

 リストベートーヴェン交響曲を全曲編曲しているが、初版出版1865年で、時期的には後期にあたる。ただし、3、5-7番の編曲は1837年には出来ており、個別出版されていたようだ。リストピアニスト時代からベートーヴェン作品布教に熱心に取り組んでおり、その一環として作られた。ボンベートーヴェン記念碑建設のために多額の資金提供したりもしている(ちなみに同様に寄付を呼びかけるためにシューマン作曲したのが「幻想曲 ハ長調」だ)。

 リスト作品の中でも記念碑的なものになるが、コンセプトは幻想交響曲編曲同様なので泣く泣く割愛した。

anond:20241212173332

言ってることはわかるんだが、実質的にはそれも難しいんだろうね。

 

最終的に、融和ってのは、

「はあ戦争とか昔はやってたらしいね今どうでもいいわ生まれる前のことだし」

みたいな感情けが作るはずなんだが、

ずっと戦争をやってると、「生まれる前のことだし」の状況が作られなくて

 

で、どうでもよくないと思ってる個人の中には憎しみが特に強い奴もおり

平和よりも民族を滅ぼしてもむしろ敵を殺したいと言う奴が出てくる。

っつーか、出てきてるもうすでに。無理過ぎ。

平和がもう地域に望まれていない。

超強力国連軍地域に常駐して刀狩りと弾圧し続けるぐらいしか戦争とめる方法ないだろうな。

金持ち一夫多妻させるのって駄目なの?

弱者男性は論外として年収1000万程度でさえ子沢山は不可能

国策として国に人権を売るべきでは?

男性増税して、女性はそういった特権階級への権利を売り飛ばせばいいのではないだろうか。

理由は以下の通り

男性はどうしようもない。中級未満は金払うか死ね

女性売春抵抗がないお方がそれなりに存在するのでいっそ子供でも生んでもらって養ってもらえばいい

人権無視だけど可能な限り金持ち以外平等権利を捨てる方法だけど

私含めて子供増えないし、平等もなるべく保持したいということならここらへんが折衷案にならない?

嫌なら代案か、希望を教えてほしいだ。

いや、もちろん一部の権利を消すこと前提なら可能だろうな。

問題はどう落とし前をつけるか。

どうでもいいけど私の推測としては数十年くらい後か知らんけど子供をたくさん生む国や種族に私達クソ馬鹿民族は追いやられて

さらに数十年立つと立場が逆転すると思う。そのとき残ってた同種族子孫はゲリラ兵か乞食にでもなってるんだろうな。

それで何が将来のためなんだろうか。

 平均身長が6センチメートル違うというのは、いってみれば、民族が違うどころではなく、人種が違うくらいの差である

 ちなみに、うちで運営している学習塾予備校非常勤講師をしていた早稲田大学理工学部数学科大学院生は、身長172センチメートルで、学部内では、自分よりも身長の低い男子学生を見たことがないと言っていた。

 私自身は、身長が167センチメートルから168センチメートルだが、早稲田大学第一文学部在学中に自分よりも明らかに身長が低い男子学生は2人しか記憶にない。

https://shojiki496.blogspot.com/2009/05/blog-post_30.html?m=1

anond:20241211215834

子どもの性被害の部分それ自体の真偽は社会常識では不明だが、それ以外の部分がウソであることは社会常識があればわかる。

特定民族に属するかも知れない氏名不詳の加害者弁護士の間に「利益相反」が生じることなどあり得ないし、そんなバカ理屈法律相談を断る弁護士もいない。法律相談を受けたくなければ「忙しくてアポが取れない」と言えば済むことです。

資金もなければ数も少ないクルド人支援者について、彼らが騒ぐから警察捜査しない云々もあり得ないし(だいたいクルドの連中の多くは退令後仮放免です。収令仮放免と違って毎回更新必要になり、更新するかしないか入管の胸先三寸なので何かあればすぐに収容される。)、ネットの「自称事情通」でもあるまいし、弁護士がそんな荒唐無稽な話を相談者にすることも考えられない。依頼者曰く「クルド人」かも知れない氏名不詳者を被疑者とする被害届ないし告訴状警察に持って行ったら弁護士仕事を失いかねない?あるわけないでしょ。そんなバカな話を依頼者にしたのが知られたら(今どき弁護士に対する不満をネットにぶちまける人なんていくらでもいる。)、そっちの方が仕事を失う可能性ありますよ。

そして本当に子どもが性被害に遭った親は、ここまでデタラメを書くことはしない。

ついでに言うと、子どもの性被害についても疑わしい部分はある。同性幼児に対する性的嗜好は人に隠しておきたいと思うのが通常なので、その種の性犯罪は異性に対するレイプと違ってほとんどが単独犯です(というか共犯事件をみた記憶がない。まあ犯罪者心理を専門的に学んだことがないので、それでウソだと決めつけることはしないけどね。)。

anond:20241211232324

世界最高民族になれて娘さんもさぞかし幸せだろうな

2024-12-11

イェンタウンって東京だと思ってた

現実のイェンタウンは埼玉だったんだな

映画で見たイェンタウンは海が映ってたか埼玉という発想はなかった。クルド人は山岳民族から海沿いを嫌うのかもしれないな。埼玉ヤマノススメ聖地でもあるから

民族宗教宗派が入り乱れている国では独裁制の方が統治やす

何もかもがバラバラな国で民主主義表現の自由信教の自由を取り入れると、どうなるか。

流派以外の民族宗派地方軍閥が、それぞれ分離独立を主張し始める。

そのような状況で国を一つにまとめるには、独裁によって、それらの主張を封じ込めるしかない。

民主主義通用するのは、日本ドイツのように単一民族宗教もそれほどバラバラでない国だけである

ネットでは中国共産党独裁批判する声は強い。

もも中国が仮に民主化したら、おそらく5つくらいの国家に分裂することになるのではないか

12億人もいる国をまとめるって、独裁しか方法が無いというのも確かだ。

数日前にシリア独裁政権が崩壊したが、いい未来は思い浮かばない。

在日クルド人男」が「日本人女子中学生」より高Tierだったのには心底驚いた

在日クルド人男(20歳)が女子中学生セックスして不同意性交有罪判決を受け、執行猶予中に別の女子中学生12歳)とセックスして逮捕された件。

これが日本人同士なら「かりにも成人した男と女中学生で対等な交際などあり得ない。ましてや性的同意年齢未満の12相手など許し難い重大な性犯罪だ」と言っていたような方々が、

「現時点の報道だけでは、このクルド人男性女子中学生関係判断できない。片方の中学生保護者とは示談が成立して減刑された(執行猶予)という話もある。歳の差もさほど大きくない。条例違反ではあるが、本人たちの主観では恋愛関係だったという可能性もあるのではないだろうか」

などと擁護する声を上げていて本当にびっくりしたんだ。

あの人たちって「理性的リベラル自称する実際はお気持ち駆動している動物」だから、成人男性VS未成年女性なら、感情のまま弱くて可愛らしい未成年女性の味方をすると決めつけていたのだけど、在日クルド人男の味方をしているのを見て「外国人というマイノリティを守ろうという強いイデオロギー」のような物を持っていたんだって見る目がアップデートされた。

しかポリコレカードバトルで「在日クルド人男」の方が「日本人女子中学生」よりも強いカードだったとは……

女性未成年」というダブルマイノリティ属性でも「在日クルド人」という国籍民族マイノリティ属性に勝てないのか……いや日本人というマジョリティ属性によるマイナスが大きすぎるのか……

2024-12-10

anond:20241208085514

真面目に考えてみた。

警察犯罪

職務に関する不正汚職なら組織として対策必要

仕事無関係プライベートでの悪さな個人問題

教員犯罪

これも職務に関する犯罪(生徒に手を出したとか保護者から賄賂を受け取ったとか)なら組織として再発防止策が必要

プライベート学校関係無く交際していた女性を殺したとかなら個人問題

オタク犯罪

基本的には、アニメアイドル鉄道が好きと言う趣味が同じなだけの集団連帯責任は無いか個人問題

イベントサークル等で犯罪行為があったなら、運営主催者対策する責任はある。

クルド人犯罪

これも同じ民族からって連帯責任は無いか個人問題

家族コミュニティーの中に犯罪助長するような物があれば外部から教育啓蒙改善を促した方が良さそうだが、子供はともかく大人外国人にどこまで介入できるかは難しいね

anond:20241210020602

濊(わい、拼音: Huì)は、中国史書である三国志』や『後漢書』などに記されている古代民族

漢書武帝紀では薉、『漢書』食貨志では穢と表記される。

中国正史および古文献によると、紀元前2世紀以来、約10世紀わたり朝鮮半島咸鏡道から江原道にかけての沿海地帯および中国松花江付近実在し、漁撈・狩猟を主たる生業としながら、海産物中国内陸へもたらすなど遠隔交易にも従事していた。

また、麻を植えて麻布を織る他、桑を植えて蚕を育て、真綿の布を織っていた

anond:20241210002631

実現しないのは当たり前だが

無知だなあ

国民の1/4を占める教育レベルの高い同民族宗教グループなんかできたらその民族アメリカ合衆国マジョリティーになるよ

anond:20241210001449

維持する必要があるけど、今のネトウヨイメージするのとは真逆の方向だね

オール左翼がそろそろみんな老衰でいなくなってくれるから、ようやくリベラル健全なナショナリズムと向き合える時が来る

民族宗教によってではなく日本国に住み日本国籍を有する人たち全員を包括するというリベラル国民国家を目指さない事には上手くいかないともうそろそろ気付いている人が出て来ている

国家否定しながら国による庇護を求めるような良いとこ取りは出来ないんだよ

2024-12-09

別にトルコ普通に民族資本を築き上げて対日の合法貿易会社でも作る分にはクルド人が入っても何も文句ねえんだよな

anond:20241208190041

これ国連シリア独立調査委員会が今年8月に発表したHTSに関する報告部分ね

北西部におけるハイアット・タハリール・アル=シャムによる暴力

62.

2月から市民活動家が主導し、軍や宗教関係者支援する前例のない大規模な抗議行動が、HTS地域全体に広がった。デモ参加者は、政治的治安的拘束者の釈放、統治社会経済改革、HTS指導者アブ・モハマド・アル=ジュラニの解任を求めた。

デモの引き金となったのは、HTSによる数カ月に及ぶ自国メンバーや、ヒズブ・アル・タハリールなど他の武装グループ政党メンバーを標的にした逮捕作戦の後、HTSの治安総局による拘束者への拷問や不当な扱いが報告されたことだった。

アル・ジュラニ氏は、「拘束者に対する禁止された厳しい圧力手段」の使用を公に認め、調査して責任者責任を負わせることを約束したと伝えられている。

デモは当初、ほとんど妨害されることな平和的に展開されたが、その後、HTSは武力行使を開始し、デモ参加者暴行逮捕した。

https://documents.un.org/doc/undoc/gen/g24/133/77/pdf/g2413377.pdf

シャーム解放機構による宗教民族外国依存しない政権打倒はそれこそ韓国デモなんかよりもよっぽどすごいこと

独裁体制を倒した反政府勢力すごい!感動!」って素直に思ってるのか、日本左翼叩き棒にシリアを使ってるのかわからんけど、現実はHTSも弾圧拷問統治するグループしかない

anond:20241208190041

今回のシャーム解放機構による宗教民族外国依存しない政権打倒はそれこそ韓国デモなんかよりもよっぽどすごいことで、ロシアイランヒズボラの弱体化が生んだ奇跡

宗教民族外国も絡んでるに決まってんだろ。

イスラム過激派アメリカからテロ組織指定されてるアルカイーダの関連団体だろ。

前はIS憎しでぶっ叩いてたが、ウクライナ奪われてムカついたから親露アサド憎しになってイスラエル経由で陰で支援したのが明白。

フセイン憎しでアルカイーダやタリバン支援してた時と同じだよ。

イスラエルゴラン高原実効支配を強めてウィンウィン。

ウクライナ侵攻をウクライナ領土割譲手打ちにする代わりに、親露シリアウクライナ属国化容認

うるさいイラン喧嘩してくれる鉄砲玉として、スンナ派勢力の拡大容認

なんと美しい国政治

2024-12-08

シリアアサド政権崩壊に対する日本人の無関心ぶりが不思議でならない

特に左派パレスチナ応援アピールパレスチナ国旗マークスイカアイコンを掲げながらどうして無関心でいられるのだろうか

アサド政権はこの10年でサリンなどの化学兵器を用いた大量虐殺や、多くの対立者を刑務所に送り片っ端から死刑にするなど、数十万人のシリア人を死に至らしめており、冷戦後で見ても最悪の指導者だったが日本では岩波アサド政権プロパガンダを垂れ流したりしていた影響なのか、状況がよく理解できていないようだ

今回のシャーム解放機構による宗教民族外国依存しない政権打倒はそれこそ韓国デモなんかよりもよっぽどすごいことで、ロシアイランヒズボラの弱体化が生んだ奇跡とも言うべき出来事なのだが…

[追記]

そもそもシリアの事を知らない人が多いようなので、端的にわかやすく識者のアカウントをいくつか紹介しておきます。信頼できる人、留保がいる人、プロパガンダな人と色々いるので見比べるといいと思う

〈信頼できる人々〉

黒井太郎

アサドプーチンを追ってきたジャーナリストシリアについてフラットに一番詳しいと個人的には思っている

https://x.com/BUNKUROI

石田昌隆

リベラル写真家中東には以前から詳しく、特定イデオロギーに偏っていない貴重なリベラル

https://x.com/masataka_ishida

・直立演人

ユダヤ学徒。イスラエル事情に詳しい

https://x.com/royterek

露探【円谷猪四郎】

ロシアを中心としたジャーナリスト

https://x.com/karategin

留保必要な人々〉

内藤正典

トルコをメインとするイスラム学者トルコについては信頼がおけるがシリアに対してもトルコ寄りの視点なのは留意しないといけない

https://x.com/masanorinaito

・異常者

イスラエルを中心とした中東事情に詳しい現地人物視点としては基本的イスラエル寄りだがイスラエル全支持とまではいかない

https://x.com/onigari_ijousya

〈信頼出来ない人々〉

青山弘之

アサドべったりのプロパガンディスタ。アサド政権と深い関係を築いていた

https://news.yahoo.co.jp/expert/authors/aoyamahiroyuki

青木健

中東調査会研究主幹青山のお仲間の親アサド

https://x.com/kenta_aoki

篠田英朗

国際関係学者。中立的視点標榜しながら親露、親アサド発言を繰り返すロシア寄りの人物

https://x.com/ShinodaHideaki

anond:20241208175411

民族だけでなく思想宗教に対してもだよ。

何なら男女でやってるからなw

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