はてなキーワード: マンティコアとは
作品として失敗だったと思うし、商業的に振るわなかったのはそれが原因だと思う。
なによりも、監督・演出の原作に対する愛と理解が足りなかった。
OPの演出でまずそれがわかる。
イマジネーターに宮下藤花が直面して茫然とする演出なんだけど、そうじゃないんだよ。
完全に話の筋を表面でしか理解してないとしか思えない演出で、その時点でおれはヤバイと思った。
ニュルンベルクを削ってめちゃくちゃネットで燃えてた兼とかがそうだし。
あと「笑わない」の末間パートと木村パートを削るとか、原作が伝えていたものを伝えないのと同じ。
事件が終わった後も何があったのか判らないで苦しんでいる人がいる、ということが何よりも大事だったんだが?
早乙女くんがマンティコアを庇った描写をわかりやすくしなかったことも重要度を読み取れてないとしか言いようがないし。
山田くんをクソ陰キャとして描写したことも、単なる解釈違いといえばそうだが、ダメだと俺は思う。あれはどちらかというとイケメンですら陰キャ的に苦しんでいるみたいな話なんだよな。
そういう明らかな理解不足は、元増田も書いてる通り後半になるほど解消されたよ。
イマジネーターでマシになってきて、口笛もそのへんから入ったのがあったし、夜明けや歪曲王マジでよかったし。
でもそれって、アニメ作りながら監督・演出が原作を読み込んでたってことだと思うんだよね。
そういう、なんていうか愛の無さを感じたのが全体的につらいアニメ化だったし、失敗したけどよかったみたいにはしたくない。
こんな記事開いている時点で多少はブギーポップという作品に興味がある人間だろうが、様式美のために簡単に説明しよう。
「ブギーポップは笑わない」とは、著者 上遠野浩平。電撃文庫から1998年に刊行されたライトノベルで、その後のラノベ界に大きな影響を与えたと言われている作品だ。
2000年にも一度アニメ化されており、2019年に再アニメ化された。
こんな感じでいいだろうか?
さて、私はブギーポップを書いている著者、上遠野浩平先生のファンである増田だ。
この記事はファンから見たブギーポップの再アニメを記したものである。
さて、まず結論を書こう。
これは残念ながら事実だろう。
ネットで調べれば円盤の売り上げが散々だったと言われているし、グッズもアニメイトなんかの店頭でもほとんど置かれなかったし、出ると宣伝されたfigmaは出ないし(受注生産でいいので売ってくださいお願いします)。
アニメがつまらなかった。話が理解できなかった。監督と絵師がもめた。再アニメ化にあたってのキャラデザが良くない。そもそも原作が20年前で現代に合ってない。
さて、こういった評価について、またアニメそのものについてブギーポップ、そして上遠野浩平という作家の本気のファンである私がどう思っているか。
1.アニメについて
つまらない。という意見もわかるが、正確にはストーリーごとにわかりやすさが変わってしまっているという印象を受けた。
2019年のアニメは原作に沿ったストーリーで展開しており、原作では巻で分けられていた以下の内容でがらっとわかりやすさが違う。
正直一番理解が難しいと思う。ここで脱落した人もかなりいると勝手に思っているし、原作の魅力が伝わっているのか不安になった。
笑わないは時系列がかなりシャッフルする作品なのだが、アニメでは「登場キャラの削減」されて登場時系列が整理されており、これが一番問題なのだが「心の声の描写がない」。
私は原作ファンなので、場面を見るだけでその場面の背景や心理描写を思い浮かべて普通に楽しめてしまうのだが、初めてブギーポップを見た人が理解できるか不安になった。
(ただ、一話がまるまる浪漫の騎士として竹田くんとブギーポップの会話にあてられているのはファンとしてはマジでうれしかった。これで口笛吹いてくれたらさらに完璧だったが、そこまでは望むまい)
②vsイマジネーター(4話~9話)
笑わないに比べればかなりわかりやすい。が、初めて見た人がどこまで理解できるかは原作既読組から見ると少し不安になる。
めちゃくちゃよかったし、なんならブギーポップ初めての人にはこれから見せても許されるんじゃないかと思うぐらい。
少女な霧間凪はかわいいし、黒田さんの描写も、モ・マーダーもピジョンも最高なので、笑わないとvsイマジネーターの後にあるのがもはやもったいないと感じる。
④歪曲王(14話~18話)
普通に良かった。
音楽的な描写が多い作品なので、アニメのBGMがいい仕事をしていたし、ゾーラギとの戦闘シーンの動きはアニメでしか味わえないブギーポップだった。
なによりスタートである笑わない編がわかりにくい、というのが何よりも大きい。ファンとしても万人に勧められる作品ではないと思っている。
なので、小説を読めばいいと思うよ。
正直、監督と原作でキャラデザ・イラストレーターを務めている人がもめた話は語りたくないので、詳細はネットで調べてもらうとして、これがアニメ好きと呼ばれるアニメライト層(ここでは原作を知らないがアニメなら何でも見る層を指す)に悪影響を与えた可能性は否定できない。
ただ、再アニメ化にあたっての原作からのキャラデザの変更がよくなかったという話はファンとして否定したい。
そういうことはだな、原作や原作に忠実にキャラが描かれている「ブギーポップファントム」(2000年アニメ)でキャラ同士の判別が完璧にできるようになってから言え!!!
失礼。
ファンにも様々な意見があるのは踏まえたうえで、私はキャラデザに関してはブギーポップが原作通りのマントと帽子をかぶってワイヤー使っているなら、割と後はなんでもいいとか思っている。
なので、再アニメ化のキャラデザは末間博士とか、委員長とか原作に似た見た目で、いいキャラデザもあれば、スプーキーEとかゾーラギとか原作とは違うけどいいデザインもあるのでファンとしては全然ありでした。
(欲を言えばフォルテッシモや、十助をアニメ化するならどんなキャラデザになるのか気になるのでこっそりください)
3.原作について
原作が古いから現代の人には受け入れられないという意見について。
「ブギーポップは笑わない」は1998年に初版が出版された作品だ。
その人気が高かった2000年に一度アニメ化し、2018年の末ごろアニメ化の発表が会った時我々ブギーポップが好きな増田は、驚きを持ってそのニュースを迎えたのだ。作者が10周年記念の時何も無かった電撃文庫がどうした!?再アニメ化だと!?
そこに「今さら!?」という感情が無かったと言えば噓になるだろう。
だが、それは我々が何年、何十年も前に書店や学校で「ブギーポップは笑わない」の小説を手に取り、そこに歴史を感じるから古く感じるんじゃないかと思うのだ。
古い作品の再アニメ化で成功した事例として「おそ松さん」や「ジョジョの奇妙な冒険」があるだろう。原作が古いから受け入れられないという意見には反対だ。
それは1998年代とかそういう話ではなくて、あなたが学生時代に読んだブギーポップを知っているから古く感じるんじゃないかという話だ。
ブギーポップの描く独特の閉塞感があの時代特有のものだと言うのは、あなたの学生時代がその時代だったからじゃないのか。
「現代に通用しない」のは現代のあなたに通用しないだけではないか?
しかし、2021年になった今も通用する作品だと一ファンとして確信している。
そしてもしも、この作品の価値というものが本当に問われることがあるならば、それは例えば、今から20年後の2040年。1998年のブギーポップを知るものがほとんどいなくなった時に問われるのだと思う。
4.まとめ
というか、アニメが失敗したところで原作の良さは損なわれないのに、原作に言及するヤツはマンティコアの食糧として献上してもいいと思うんですがね。
ブギーポップの再アニメ化の成功失敗については再アニメ化した時点で割と成功だと思っている(刊行20周年に二度目のアニメ化がされる作品の一つにブギーポップがあるという時点でファンとしてはとても嬉しい)のですが、アニメの完成度については話毎に差があると思っているし、誰にでも勧められる良アニメとは言えないでしょう。
しかし、2000年のブギーポップファントムが2000年のブギーポップだとするなら、2019年の再アニメ化は2019年のブギーポップだった。
画面は明るくなり、BGMもキャラデザも変わって、スマホを使う。
(これで2040年に奇跡的に再々アニメ化なんてされて、また今までと違う2040年のブギーポップが出たら奇跡的過ぎて、失敗だと言われていた話も成功になりそうですね。歴史というものが後から修正されるように)
ところで、ここまで読んだ人はかなりブギーポップが好きか、頭がおかしいのだと思うのだが、ブギーポップと同じ著者の書いた他の作品もとても面白いので是非勧めたい。
「ぼくらは虚空に夜を視る」
「殺竜事件」「ソウルドロップの幽体研究」
さて、この駄文もそろそろ終わりである。もちろん締めの言葉はファンとしてこうするべきであろう。
(結局、再アニメ化って失敗だったのかよ?)
(まあ、いいじゃん)
ブギーポップのアニメ見てて、マンティコアが普通に薬物作って人間を集めようとしてたけれど、
確かに身近ではなくても割とその辺にありそうな空気はあった気がしてきたので、
実際どうだったか、電撃25周年なんで25年前、「平成5年 薬物 学生 検挙数」でググった。以下抜粋
https://www.npa.go.jp/hakusyo/h06/h060600.html
平成6年警察白書 2 薬物乱用の現状と対策1) 我が国の薬物乱用の現況 ア 覚せい剤事犯
(イ) 青少年への浸透が顕著
5年に覚せい剤事犯で検挙された30歳未満の者は6,997人(前年比299人(4.4%)増)で、覚せい剤事犯の総検挙人員の45.9%(1.4ポイント増)を占めており、青少年への乱用の浸透が一層進んでいることがうかがわれる。特に、学生、生徒の検挙人員は、2年以降増加傾向にあり、5年は135人(前年比23人(20.5%)増)である。
〔事例1〕 覚せい剤の乱用によって顔にゴミが付いているとの幻覚に陥り、顔中をかきむしり、血だらけになってはいかいしていた男子高校生(17)を検挙。さらに、同高校生と一緒に覚せい剤を使用していた、男子高校生2人を逮捕(福島)
〔事例2〕 暴力団から覚せい剤を仕入れ、友人らに密売していた女子高校生(17)ら4人を検挙(神奈川
(ウ) 覚せい剤の品薄傾向
5年10月、全国13の都道府県警察において、覚せい剤事犯被疑者の供述等から覚せい剤の密売状況を調査したところ、全国的に覚せい剤が品薄状態となり、密売価格が高騰している状況がうかがわれた。
〔事例1〕 以前は1グラム当たり約10万円であったものが約20万円に値上がりした(北海道)。
〔事例2〕 これまで密売価格が1キログラム200万円前後といわれていたものが500~600万円になっており、弱小組織では購入できなくなってきた(神奈川)。
〔事例3〕 これまで卸売価格が1キログラム約400万円であったものが、最近では800~1,000万円に値上がりした(福岡)。
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/yakuzyuu/data/h27_yakujyuu_jousei.pdf
覚醒剤事犯の検挙人員は 11,022人(前年比+64 人、+0.6%)と、戦後の第三次覚醒剤乱用期のピークである平成9年以降、長期的には減少傾向にあるが、依然として1万人を超えている。