はてなキーワード: こそばゆいとは
こんなツイートがバズっていた
家族でドライブスルーの朝マックに寄ったんだけど、夫がマイクに向かってした注文が「パンケーキ、牛乳、ポテト。でポケモン」なの。耳を疑った。店員さんが単品ですか?セットですか?って聞き直してるのを若干イラつきながら受け答えしてて。でもぶっきらぼうすぎてなかなか伝わらない
https://x.com/mymtsynr/status/1954415895998026019?t=vWYOUDGjeMO-ufGMurkKSg&s=19
正直に言うと俺も店員に注文するときこういう態度を取るタイプの男だ
横柄だと思われているかもしれない
実際、家族には何度か「もうちょっと優しく言えば?」と言われたことがある
でも、あれは態度が悪いんじゃない
俺は上下関係がはっきりしている家庭で育った
家族の会話は基本的に命令形。「風呂入れ」「メシ食え」「早く寝ろ」。
だから「人に頼むときは柔らかく言う」という習慣がそもそも根付かなかった
上から降ってくる指示は一方的で返事は「承知しました」だけで済ませる
上司にちょっと込み入った話をすれば「いいから要点を言えよ」「で?なにすればいいの?」と言われる
相手に寄り添う会話じゃなくて最短距離で情報をやり取りするスキルが求められる
こういう環境にいると注文の場で必要以上に柔らかい声を出すのがどうしてもこそばゆい
芝居をしているみたいで顔が熱くなる
家でも職場でも、お願いは命令形か短い指示形でやり取りしてきた
だから「お願いします、〜していただけますか?」みたいな言い回しは頭では正しいとわかっていても、口にすると自分が一段下の立場に降りるような感覚になる
もちろん、接客の現場にそんな上下関係はない。それは理屈ではわかっている
親の背中を見て育ち社会で同じ型の会話を繰り返してきた人間は初対面の人間にもつい同じトーンで接してしまう
しかも、注文というのは妙に注目される場面だ
自分の声が店内に響くし後ろには順番待ちの客がいる
俺の中ではあれは“公開スピーチ”に近い緊張感がある
最短の言葉で切り抜けないと無能に思えるし下手に出ても無能に思われそうで嫌になる
「あの、えっと…」と間を取るのも嫌だし「お願いします」を付け足す余裕もない
もちろんそれで相手がどう思うかまでは考えていない
というか、考えたくない
注文は一回きりのやり取りで終われば二度と会わない人だ
それなのに妙に丁寧に話す自分を演じることの方がよっぽど居心地が悪い
俺は「印象を良くするための一手間」より「恥ずかしさを避けるための最短距離」を選んでしまう
たまに妻や友人に指摘されると、「そんなつもりはない」と反射的に答えてしまう
本当に悪意はないからだ
でも、その“つもり”のなさが、他人から見たときには横柄さに見える
それはもう、逃れようのない事実なんだと思う
直そうと思えばできるかもしれない
でも、それは俺にとって、ただ言葉遣いを変える以上の苦痛な作業になる
長年染みついた「頼みごとは最短で済ませる」という習慣と「弱みを見せるのは恥ずかしい」という価値観を根っこから書き換える必要があるからだ
俺には、二歳下の妹がいる。一般的に「ブラコン」というと、「お兄ちゃん大好き♡」と言わんばかりに愛情を注いでくる妹を想像するかもしれないが、うちのはそれを遥かに通り越して「ウザい」レベルに到達している。名前は真奈(まな)。俺は一応「健太(けんた)」と名乗っているが、この妹だけは決して俺のことを「健太」とは呼ばない。
「おにーちゃん、朝だよ! 起きてる? 起きてないよね? 起こしに行っちゃうよ?」
朝の6時。目覚ましよりも正確に飛び込んでくるこの声が、本当に鬱陶しい。平日の学校ならまだわかるが、今日は日曜日だ。部活もバイトもない貴重な朝に、どうしてこいつはこんなにも元気なのか。
妹が俺の部屋の扉を勢いよく開ける。コンコンとノックする概念はどこへ行ったのか。ベッドに突撃してきそうな気配に身構えるが、俺は慣れたものだ。ぎゅうっと布団を抱えて寝返りを打ち、「今、すごくいい夢見てたのに……」とムニャムニャつぶやいた。
「ねえお兄ちゃん、早く起きて! 今日はお兄ちゃんと一緒に買い物に行くって約束したじゃん!」
ちょっと待て、そんな約束などした覚えは……ない。が、真奈の頭の中ではどうやら「自分が一方的に提案したこと=約束」らしい。俺は溜息をつきながら、布団から頭だけ出して相手を見る。
「寝ぼけてるの? 先週の土曜日に『来週の休日は一緒に外出しようね』って言ったの、お兄ちゃん忘れたの?」 「いや、それは真奈が勝手に言ってただけだろ」 「じゃあイエスともノーとも言わなかったよね? つまり、それはイエスなんだよ!」
その論理はどこから生まれたのだろう。こんな屁理屈に付き合っていられない。大体、日曜日くらいゆっくり寝かせろってのに……。仕方なく俺は観念して、渋々起きあがった。
「30分だけ待て。シャワー浴びるから」 「うん、じゃあ早めにお願いね♪」
真奈は満面の笑みを浮かべて、俺の部屋を去っていく。その姿を見るだけで頭痛がするが、俺は無理やりカーテンを開けて朝の光を目に受ける。今日の予定は、ショッピングモールで妹に振り回される一日になるんだろう。高校二年の妹を連れてどこを回るんだか……。はあ、だるい。だが、断れば断ったで、また「お兄ちゃんに嫌われた!」と落ち込みモードに入られ、それはそれで面倒だ。妹ってやつは、いくらブラコンでも男の扱いをわかってなさすぎる。
シャワーを浴びて着替えを済ませ、リビングに行くと、すでに朝食が用意されていた。真奈はエプロンをつけてフライパンを振っている。両親は共働きで、朝早くから仕事に出てしまうので、休日はだいたい俺と妹の二人きりになることが多い。こうして朝食を作ってくれるのはありがたいのだが、それ以上に「俺の傍にいたい」という意図が見え透いていて、こそばゆいというか、面倒くさいというか……
「お兄ちゃん、目玉焼きは半熟でいい? いつもどおり塩コショウで食べる? それとも醤油にする?」 「……いつもどおりで」 「はーい。任せて!」
妹の視線が、やけにきらきらしている。こんなテンションで毎朝絡まれるのは本当に堪える。俺がソファに腰を下ろすと、妹はうれしそうに鼻歌を歌いながら料理を仕上げ、まるでレストランのように見映えまで気にしたワンプレートを差し出してきた。
うまい。そこは素直に認める。真奈は料理が上手いし、家事も手際がいいから、そこは本当に助かる。けれど俺が「ありがとう、美味しいよ」と言うと、「えへへー」と言って顔を赤らめ、さらに俺に近寄ってくるから困る。視線を外そうとしても、まるで小動物のような瞳でずっとこちらを見つめている。
「そんなに見てると食べにくい……」 「だって、お兄ちゃんがおいしそうに食べてくれるの見るの好きなんだもん」 「……ブラコンこじらせすぎだぞ、お前」
俺が呆れたように呟くと、妹は嬉しそうににへらっと笑う。「ブラコンだろうがなんだろうが、お兄ちゃんはお兄ちゃん!」みたいな勢いで、胸を張っているのが痛々しい。普通の妹なら「えー、そんなに兄のこと好きじゃないよ」とか否定するものじゃないのか?
食事を終え、皿洗いは妹がやるというので、俺は先に着替えの支度をすることにした。なぜなら「お兄ちゃん、今着替えるの? 見ちゃダメ?」と言い出されると本気で厄介だからだ。そこだけは死守しなければならない。
結局、支度を済ませてリビングに戻ると、妹はちゃっかり俺のコートのほこりを払っていた。まるで執事か何かのつもりなのか。「どうせなら私のコートも払ってくれよ」と言いたいところだが、言うだけ無駄だろう。何も言わずに外に出ると、妹がピタリと俺の左腕にしがみついてくる。
こうして、まるで恋人のように腕を組む妹と一緒に、近所のショッピングモールへ向かう羽目になった。俺は18歳の大学一年、妹は16歳の高校二年。一応、年齢的にはそこまで離れていない。だが、このイチャつきぶりはどう見ても普通のきょうだいではない。それでいて、妹は周囲の視線をまったく気にしない。むしろ「どう? 私のお兄ちゃん、カッコいいでしょう?」みたいに見せびらかしているフシすらある。
モールに着くと、妹は嬉々として服屋や雑貨店を回りだした。俺が少しでも反応を示すたびに、「お兄ちゃん、これ似合うと思う?」「あ! このセーターの色、お兄ちゃんが好きなやつだよね?」と、矢継ぎ早に話しかけてくる。うなずくだけで「うん、やっぱりそうだよね!」と興奮し、俺の手を取ってレジへ向かおうとするから困る。
「買うの? それ、高くないか?」 「うん、でもお兄ちゃんが少しでも興味示してくれたから。これ着て、お兄ちゃんに見てもらいたいの」 「……まあ、試着くらいはすれば?」 「うん!」
試着室に入り、鏡の前でくるくる回る妹を見ていると、やはり普通にかわいいと思う瞬間もある。だが、問題は妹がそれを自覚したうえで「お兄ちゃんにだけは見せたい」と張り切っていることだ。しかもこの妹、友達といるときは「兄に興味ない風」を装っているらしい。わざわざ同級生に「真奈ちゃん、兄いるんだってね。どんな人?」と聞かれると、「えー、うちは普通だよ、全然かっこよくないし」などと取り繕うらしい。……実に腹立たしい。だったら家でもそうしろと思うが、家ではその反動が全部俺に向かってくるから手に負えない。
そんなこんなで、妹の服選びに付き合って数時間。ふと、妹がカフェコーナーでソフトクリームを買ってくると言い出したので、俺は待合スペースの椅子で待つことにした。荷物持ちのバッグには、妹が買った服や小物がぎっしり詰まっている。ここまでくると、彼氏役を任されているような錯覚すら覚えるが、それを本当に「彼氏気分」になって楽しめるなら、俺もこんなに苛立たないのに。いや、そもそも実の妹だ。そんな心境になれるはずもない。
少し空いた時間でスマホをいじっていると、ラインの通知が光った。相手は大学の同級生の女子――朱里(あかり)だ。先日同じサークルで知り合った子から、「今度の飲み会、健太くんも来るよね?」という確認の連絡が入っている。朱里はけっこうノリが良くて、話しやすい子。実はちょっと気になっているんだが、妹がいるからどうこうというわけではないにせよ、俺にプライベートの自由時間がほとんどないのがネックだ。妹がいつも干渉してくるせいで、大学生活の楽しみも半減している気がする。
「お兄ちゃん、どうかしたの?」
妹がソフトクリームを2つ手に戻ってきた。どうやら俺の表情を見て、何か感じ取ったらしい。気まずさを隠してスマホをポケットにしまう。
「いや、なんでもない。大学の友達から飲み会の誘いがあって……」 「ふーん。行くの?」 「……行くよ、たぶん」
妹が少しだけ眉をひそめたのを俺は見逃さなかった。嫌な予感がする。まさか、ここから「誰が参加するの?」とか「女の子いるの?」と尋問が始まるのでは。すると妹は、まるで拗ねた子どものように唇を尖らせた。
「お兄ちゃん、私の知らないところで遊ぶのかあ」 「当たり前だろ。俺だって大学生なんだから」 「そっか……。じゃあ私も友達と遊ぼうかな。あーあ、でも高校の友達はバイトがある人多いし、もうすぐテストもあるし……」
そういう問題ではない。妹には妹の生活があるんだから、俺を基準に自分の予定を立てるのはやめてほしい。俺は心の中でため息をつきつつ、ソフトクリームを受け取り、一口かじる。冷たい甘さが口の中に広がるが、気分はあまり良くならない。妹が「美味しい?」と笑顔を向けてくるのに、俺は曖昧に「まあまあ」と返すだけだった。
午後も、妹に引きずられる形で雑貨店や書店を回った。俺が気になるコーナーに立ち寄ると、「お兄ちゃん、それ何? 見る見る!」「こういうの興味あったっけ?」と付きまとってくる。一人でのんびり見たいと思っても、横からちょっかいを出してくるせいで集中できやしない。帰ろうと言っても、妹は「最後に向こうのゲームセンターだけ寄ろう」と言い張り、クレーンゲームに熱中し始めた。
「お兄ちゃん、これ取って! 私にぬいぐるみをプレゼントしてよ!」 「自分でやれっての」 「だって、お兄ちゃんと一緒にやりたいんだもん~!」
人目をはばからず甘えてくるこの調子。もはや呆れを通り越して、引くレベルだ。俺が渋々100円玉を投入してアームを操作してみても、なかなか景品は取れない。一方、妹が「ちょっと貸して」と言ってやってみたら、意外にもあっさり取れたりするから不思議だ。そんなときも「お兄ちゃんの応援のおかげだよ♪」などと言って、俺に抱きついてくるから気が気じゃない。周りの視線が痛い……。
ようやく帰り道に着くころ、外は夕日でオレンジ色に染まっていた。荷物の重みで肩が痛いが、妹の方は「いっぱい買えて大満足~」とご機嫌だ。俺は「今日だけで一体いくら使ったんだよ……」と半ばあきれながらつぶやく。すると妹は「お兄ちゃんと過ごす時間はプライスレス!」とわけのわからないことを言い出す始末。本気でウザいが、こいつなりに兄のことを慕っているのだけは伝わってくる。
家に帰り、夕食を作る気力もなくなった俺は、コンビニ弁当で済ませようと言い出した。だが妹は、「せっかくの日曜日なんだから、私がちゃんと作るよ」と言い張る。慌てて「いや、もういいよ」と止めようとするも、「お兄ちゃんはソファで座ってて!」と強引に台所へ消えていく。こうなると俺にできることは、テレビをつけて適当にチャンネルを回すくらいだ。
ジャージに着替えて、ソファでダラダラしていると、妹が途中でやってきて「調味料、どこ置いたっけ?」とか「お兄ちゃん、ご飯の炊飯スイッチ入れてくれた?」などと質問を投げてくる。姉妹じゃなくて妹だけど、まるで新婚夫婦のやり取りじゃないかと考えてしまい、背筋が寒くなる。
しばらくして食卓に並んだ料理は、どれも手が込んでいて美味しそうだった。疲れた体にしみる優しい味わい。俺は素直に感謝するが、そこに必ずと言っていいほど妹の「べたべた攻撃」が入る。
「お兄ちゃん、食べさせてあげよっか?」 「いや、自分で食べられるから」 「大丈夫、大丈夫。あーん……」 「だから、いいって……」
これではまるで幼児扱いだ。表面上はツンと突っぱねるが、妹があまりにも押しが強いので、最終的には「まあ、いっか」と甘んじてしまう自分も情けない。なんだかんだ言いながら、俺もどこかで妹の手料理に癒やしを求めているのかもしれない。家族だしな、仕方ない。
そんな日常がいつまでも続くのかと思っていたある日のこと。妹がスマホをいじりながらニヤニヤしていたので、つい「何見てるんだ?」と聞いてみた。すると妹はわざとらしく「え~、教えな~い」とそっぽを向く。俺は怪訝に思い、「お前がそんな態度とるなんて珍しいじゃん」と続けると、妹はほんのり頬を染めて、「気になる? 気になるならもっと私に優しくしてくれたら教えてあげる」とからかうように笑った。
「別に、気にならないけど」 「ふーん。どうせお兄ちゃんは私のことなんかどうでもいいんだよね~」
妹は拗ねて見せるが、その背中はどこか嬉しそうにも見えた。いつもはあれほどベタベタくっついてくるのに、この日は珍しく部屋に引きこもってしまう。おかしい、これは一体どういうことだ? そう思いつつも、「面倒ごとは放っておけばそのうち妹から寄ってくるだろう」と高をくくっていた。
ところが、その夜になっても妹は部屋から一向に出てこない。俺がシャワーを浴び終わって、いつもならリビングで一緒にテレビを見ている時間帯なのに、まったく気配がない。さすがに少し気になって部屋のドアをノックしてみると、「なに?」と抑え気味の声が返ってきた。
「……お前、夕飯は? まだ食べてないだろ」 「うん、あとで食べるから先に寝てていいよ」
妙な距離感に、俺は胸の奥が落ち着かない。あれだけ「お兄ちゃん大好き♡」とまとわりついていた妹が、急にそっけないと逆に不安になる。何かあったのか、それとも単なる気まぐれか。もしかして、あのスマホの相手は男なのか? そんな可能性を思い浮かべている自分に驚いた。いや、妹が彼氏を作るのは自由だし、むしろあれほどのブラコンが誰か他に興味を示してくれるならありがたい。でも、いざそうなると、何とも言えない複雑な気持ちが湧き上がってくるのはなぜだろう。
結局、その日は妹を放っておくことにして、自室へ戻り布団に入った。しかし、気になってなかなか寝付けない。こんなに落ち着かないのは初めてかもしれない。妹がいないと解放感があるはずなのに、逆に静寂が堪えるというか……。どこまで俺は妹に振り回されれば気が済むんだ。
翌朝、寝起きが悪い頭を抱えてリビングに行くと、妹はいつもどおり料理をしながら、「おはよー、お兄ちゃん」と微笑んでいた。だが、その笑顔は昨晩の出来事をなかったことにしているかのようで、どこか不自然な明るさが滲んでいる。そして俺が突っ込む間もなく、妹は鍋の蓋を開けて、「もうすぐできるから待っててね」と言うのだった。
――ブラコン妹は、激しくウザい。それは今も昔も変わらない。だが、時に何か隠しごとをしている様子が垣間見えると、妙に落ち着かなくなる自分がいる。正直、妹のベタベタが嫌だと思っていたはずなのに、こんなにも翻弄されるとは……。これから先、俺たちにどんな変化が訪れるのかはわからない。だけど少なくとも言えるのは、妹の「お兄ちゃん好き好き攻撃」からはまだまだ逃げられそうにない、ということだけだ。
そして、妹がこれからどんな形で俺に突っかかってくるのか、さっぱり予想がつかない。だけどまあ、ウザいウザいと言いながらも、俺はそれなりにこの日常に慣れ始めているのかもしれない。ブラコン妹が激しくウザいなんて言いながらも、心のどこかで当たり前のようにそれを受け入れている自分がいる。これって一体何なんだろう。
いつか、俺が大学生活の中で彼女でも作ろうものなら、妹は一体どんな反応をするのだろうか。それはちょっと想像しただけで恐ろしいが、どこかワクワクもしてしまう。ひょっとして……これが共依存ってやつなのか? 違う、違う。断じて違うだろう。とにかく、家族としての境界線は死守しつつ、上手く付き合っていく方法を見つけるしかない。
そんな思いを抱きながら、俺は毎朝鳴り響く妹の「起きて! お兄ちゃん!」というコールに、これからも頭を抱えるのだろう。振り回されるのは勘弁だが、まあ、これはもう一種の“日常”なのかもしれない。
娘は今6歳で、小学一年生。
可愛い盛りで、目に入れても痛くないとはこのことなのだと日々実感している。
仕事帰りには「おと~ちゃん」と俺のもとに引っ付いてきて、なかなか離れない。
思わず俺も微笑んでしまう日々。でもこの先少しずつ離れていくと思うと切なくて…
そこで今しかできないことを体験しようと思い、それは俺への呼び方について。
娘は俺のことを基本的には「おとーちゃん」と呼び、俺は違う呼ばれ方もされてみたかった。
娘にこの話をするとゲーム感覚で「いいよ!」と言ってくれたので、毎日俺への呼び方を変えることになった。
翌朝、「パパ!」と呼ばれると俺は一瞬ビクッとしたがすぐに例の取り決めを思い出すと納得し、少しこそばゆい感じもしたが悪くない。
翌日は「おとーさん」だったら「おとん」だったり「パピー」だったりした。
その都度新鮮な気持ちになり、そしてどの呼び方でも愛情が込められていて、思わずニコニコしてしまった。
だがある日夢を見た。
夢の中で娘は俺のことを「パパ」と呼び、娘はいつも通りで、俺は家の中に居た。
しかし家の中は現実の間取りとほんの少し異なり、それはトイレの位置だったり、キッチンのコンロの位置であったりした。
それ以外は現実とほぼ同じで(それでも飼っていない犬が居た。ゴールデンレトリバーで名前は「シロ」だった)、妙に現実感のある夢だった。
というか非常に現実感が強い夢だった。夢から覚めても夢の内容をしっかり覚えており、覚めた時には夢と現実の境界線が曖昧に感じるような。
寝ぼけ眼でリビングへ降りて行くと娘が居り「おとーちゃん、おはよ」と言った。俺は違和感を覚えたが、娘は俺のことを「パパ」と呼ぶんじゃなかったか?
ん?ああそうかと例の取り決め、それが一周したことを思い出すと娘の「おとーちゃん」呼びに対する違和感はなくなった。
…ように思うんだが、それが未だに少し違和感があるんだ。
俺は確かに「おとーちゃん」と呼ばれてるはずで、あのとき俺のことを「パパ」と呼んだ娘は夢の中の娘で、あくまで現実の話じゃない。
…以前どこかでこれに似たような話を聞いたことがあるような気がする。
童貞だけど脱毛申し込んだらその場で腕と脚やってくれるって言われたからホイホイうけた。
とりあえず全裸で治療椅子に寝そべったら二人がかりで腕と脚をバリカンでつるつるにされた(かなりこそばゆい)。その後ジェルを塗られ光を照射される。「痛くて耐えられない人もいるんですよ〜」と言われたけど耐えられないほどではなかった。ただ初回だから未知の感覚を痛みと認識していなかっただけなのかもしれない(ジェルは冷たいのに照射されたときはほんのり温かく感じる謎の感覚は楽しかった)。明確に毛が濃くて太い部分は痛みを感じた。
とりあえず初回なので感想は知らない体験ができて楽しかった止まり。次はヒゲだけど痛みを想像して震えている。でも麻酔高いから…
昔、3年ほど付き合ってた人がそんな人だった。
上から目線とかじゃなく、美味しそうな料理が出てくるたびに「こういうのもあるんだ!また美味しそうな料理が出てきたぞ!」という気持ちを内包した「ふーん」だった。
居酒屋だと周りはガヤガヤしてるから、他のお客さんや店員さんには聞こえないほどの、口元を動かさずに発する「ふーん」。私はその一言を聞くたびに、こそばゆいような恥ずかしいような気持ちがした。聞こえてるのを指摘した方がいいのかスルーした方がいいのか。
その彼氏と別れてしばらくしたあと、別の人と出会って付き合った。
その人もなんと、タイトル通りの人だった。
増田は映像系の仕事?大学は文学系芸術系っぽいけどやっぱ哲学系なのかな?南国出張に行った婚約者もち?
地味に自己顕示欲が強そうな増田だから多分この辺はフェイクじゃなさそう
で承認欲求も強そうだから多分Twitterでポエムとかちょっと痛いツイート垂れ流してる
出張先の海かなんかの写真とアンニュイな感じのこそばゆいツイートしてそう
「今日までしかいない、元いた店の名前しか教えてくれない、インスタブロック、返信無し」って冷静に考えなくても終わってるだろ
「こんなに人を好きになったのは初めてじゃない。人生で何度もこんなに物語のある恋ができるのを嬉しく思う。」
「帰り際、僕のどこが好きなの?と聞きました。本当に野暮です。」
最後に非モテじゃないですみたいなの匂わせたり、本当に野暮です。とか付け加えるの本当に気持ち悪い
で気持ち悪いって言われても
「そうだよな、こんな恋するなんて俺、気持ち悪いよな…ハハッ」
まあそういう奴じゃないといくらバズったからって「俺のハートに仕舞ってるフランスの田舎町であった映画みたいな恋愛」追記なんてしないもんな…
キッショ
電車で帰宅する途中、ターミナル駅で時間調整をしていた、多分1分か2分くらいの間での出来事。
車内の状況としては降車の客が多く、全員座れる~数人立っていたのが座席に空きが目立っていた状態。
自分は当初三人掛け席のドア側に座ってイヤフォンをしていた。そうしたら隣に座っていたおじさんが持たれかかってきたのだ。
普通ならば肩のところに寄りかかられるところ、おじさんは前の方にも傾いていて、ちょうど脇と鎖骨の間くらいに髪の毛が当たっていた。
顔が見えないのにおじさんと書いたのはこの髪の毛が白髪交じりで、といっても黒いところはほぼなく灰色と白の混合の、あまり手入れがされていないごわごわとしたものだったからだ。
そのごわごわが薄手の布越しに当たってものすごくこそばゆかった。しかも擦り付けるようにしてきたのでなおさらごわごわがくすぐったい。拷問刑でくすぐり刑があるように正直耐えられそうにない。
あとこのご時世で空きが多いのに隣に座られて密着されるのはちょっと……とも考えた。おじさんの隣は空席になっていたのだし。
ちょうど斜め前の七人掛けロングシートが空いているのが見えたので、荷物を抱えたままそちらへ移動した。電車が動く前に、とちょっと急いだ風だったように思う。
そしたらおじさん、すたこらと電車を降りていったのだ。七人掛けに移った私の対面となった女性が唖然とおじさんを見ていた。そこで電車は発車した。
もしかすると勘違いなのかもしれないけれど、だいぶ黒に近いグレーだと思う。おじさんの髪とは逆側のグレー。
しかし呆然としている間におじさんは降りて電車は発車してしまったし、「寝ていてもたれかかってしまっただけです」と言われたら推定無罪なので罪には問えないと思う。
煙草を吸い気分だけでも温まるかで四択でありコーヒーもすすっちゃおなんて5択があり……
いずれにしましても……着替えと言う第七択で湿った服を脱ぎ変えると言う7択まで辿り着く課題が毎日であるかのように我々には残されていると言う言わば星屑の屯医であり生まれ落ちた悩みの水化粧である選択の連鎖が思い出に欠けていない事を名匠するだけの生活を手にし続けなければこの7択の跳躍行為は果たすのが困難にもなりゆかんとする偏執に幅を寄せる謂わば環境問題全範を司る環界に例えばこんにちはを忘れて寒いなひどいななんて言うのも人間にとっての寛解であり……この絶望がこそばゆい希望であり……
おそらく年長〜小学校1,2年生ぐらいの頃だったと思うが、自分はたまに親父の乳首を舐めていたことがある。
動機は何だったのか?と聞かれれば、さすがに昔のことなので細かな所までは覚えてはいないのだが、幼心に好奇心があったのか、親父のこそばゆい顔を見てみたかったのか、理由はそんな所だと思う。
今となっては、なんでこんなことしようと思ったのか、昔の自分に問いかけてみたいのだが、自分もあの頃の親父と同じぐらいの歳になって感じるのは、舐められていた親父は感じていたのかどうか?ということが少し気になっている。
いくら自分の子供とは言え、いくら拙い子供の舐め方とは言え、乳首という男女共通の敏感な所を舐められでもすれば、やはり感じざるを得なかったのだろうと思う。いや、もし自分が親父の立場だったら、いやらしい気持ちが無くても感じてしまうだろう。
だから、あの時の親父には本当に感謝している。私の純粋無垢な好奇心を体一杯で受け止めてくれて。あの時代に親父の乳首を舐めていたためか、親父の乳首には一本の長い毛が生えていたことを今でも鮮明に覚えている。そんな自分も乳首に毛が生えている。こんな経験がなければ、そんな乳首の毛に親父を重ねることはなかったであろう。
人を好きになること自体かなり久しぶりな上に、
出会った当初は興味がなかったのが、業務上やり取りをしていくうちに嫌いになり、
気付いたらこれは好きという感情では?という、少女漫画のような過程に元オタク赤面。(厳密に言うと元腐女子)
経験値が乏しいが故に、こちらからすると思わせぶりなことがあったり、かなり翻弄されている。
プライベートで連絡取り合ったり何度か食事に行ったりしてたけど、
向こうにしてみれば、仕事で知り合った異性の友達って感覚なのかと。
仕事で今後も何かしら関わりあると思うと、踏み込んで変な感じになったら困るし、
いっそ新しい出会いを探すかと思いつつも、その人の顔がチラついてしまう。
30歳にして恋と言うのもなんともこそばゆいというか、気恥ずかしい。