2025-09-15

そのAIイラストサイト大丈夫利用規約を破る運営が問われる法的責

AIイラストサイトが突然の有料化利用規約を破った運営に潜む法的リスク

最近AIイラスト生成サービスを利用している方は、予期せぬサービスの変更に戸惑った経験があるかもしれません。特に無料で使っていたはずなのに、ある日突然、有料になった」という事態は、多くのユーザー不安を与えます

これは実際にあった話です。AIイラスト生成サイト「Avalab.aihttps://avalab.ai/ で実際に起こった出来事を例に、サービス運営側の不適切対応がなぜ問題なのか、そしてそこに潜む法的リスクについて、専門的な観点から解説します。

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Avalab.aiで何が起きたのか?

事の発端は、2025年6月28日にAvalab.aiが発信した短いアナウンスでした。

「日次の無料ポイントが0になりました。画像生成するにあたってサブスクリプションへの登録必要になりますが、今後ともよろしくお願いいたします。 」

この告知と同時に、それまで毎日配布されていた無料ポイント廃止され、ユーザーが持っていた未使用ポイントもすべて消滅しました。

さらに、ウェブサイトトップページには「無料登録して始める」というボタンが残されたままであり、多くのユーザーが混乱しました。

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利用規約違反だけではない、4つの深刻な法的問題

Avalab.aiの今回の対応は、単なる利用規約違反にとどまらない、複数法律抵触する可能性をはらんでいます

1. 契約違反債務不履行

Avalab.ai利用規約には「当社は、ユーザーへの**事前の告知**をもって、本サービスの内容を変更…」と明記されていますしかし、今回のポイント廃止は**事後告知**でした。これは、サービス提供者とユーザー間の約束である**契約を破った**ことに他なりません。特にユーザー保有していたポイントという「財産」を一方的消滅させたことは、より重大な契約違反と見なされます

2. 改正民法定型約款」ルール違反

オンラインサービス利用規約は、改正民法で「定型約款」として定められています。この法律では、サービス内容を変更する際、**その効力発生時期を定め、適切な方法で事前にユーザーに周知する義務**があります。Avalab.aiはこれを怠ったため、法的にはこの変更がユーザーに対して有効でない可能性が高いです。

3. 消費者契約法違反不当表示

無料ポイント廃止され、AI画像生成が完全に有料になったにもかかわらず、トップページに「無料登録して始める」という表示を放置していることは、ユーザーを誤解させる**「不当な表示」**です。これは、消費者を欺いて契約を締結させようとする行為であり、消費者契約法違反する可能性があります

4. ユーザーサポート体制の不備

Avalab.aiは、問い合わせ窓口を公式Discordサーバーのみに限定していますさらに驚くべきことに、サービス改善を訴えたユーザーをBANし、「Discordに参加できないユーザーのあらゆる損害を補償しない」と発言しています。これは、**正当な理由なき利用停止**であり、企業責任を不当に放棄する姿勢です。

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健全AIサービス、にじジャーニーとの決定的な違い

同じAIイラスト生成サービスでも、にじジャーニー(Midjourney)は異なる対応とりました。

にじジャーニー無料版を廃止しましたが、それは**事前に明確な告知を行った上で**の判断でした。また、Avalab.aiのように、ユーザー保有する「無料ポイント」を一方的消滅させるような行為はありませんでした。

この違いは、単なる運営方針の差ではなく、**ユーザー権利と信頼をどこまで尊重するか**という、企業根本的な姿勢の違いを示しています

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まとめ:私たちが知っておくべきこと

Avalab.aiの一連の対応は、単にサービスが有料になったという話ではありません。そこには、**利用規約を軽視し、法律違反し、ユーザーを欺く**という、サービス運営としてあるまじき姿勢が透けて見えます

もしあなたが今後AIサービスを利用する際は、以下の点に注意してください。

私たちは、より良いサービスを選ぶ権利を持っています。適切な運営が行われているサービスを選ぶことが、トラブルを避け、安心してクリエイティブ活動を楽しむ第一歩となるでしょう。

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