2024-12-10

立花孝志を見ていると、世代的に1990年代バラエティ番組を思い起こさせるところがある。


その当時のバラエティ現在よりもはるか下品過激ものが多かった。例えば、現在でもあるドッキリ企画は、当時は街頭の素人相手にも平気で行っていたし、現在は内容がヌルくなった『ロンドンハーツ』も、元々は素人ギャルチャラ男に対する過激なドッキリ企画が主なものだった。一世を風靡した『電波少年』も、偉い人に対するアポ無し突撃で、テレビカメラの力で無理矢理相手の嫌がることをさせる(現場でさせている松村も嫌々だったが)という内容が多かった。


立花がやっていることも『電波少年』的な悪ふざけだと考えれば合点がいく。つまり、「NHKに出演して『NHKをぶっ壊す』と言ってみよー!」という悪ふざけ企画を、リアル政治で実行してしまったのである兵庫知事選挙では、「選挙ポスターが嘘やデマばかりでも選挙に勝てるのか、検証してみよー!」「選挙出馬して、他の候補応援して当選させてみよー!」という企画を実行したわけである。これがバラエティ企画だったら、確かに面白い!」のである


立花が何を目指しているのかわけがからない、という人が多いが、別に難しいことではない。立花政治活動家と考えるから理解できないのであって、かつての「悪ふざけテレビバラエティ番組」に出演している芸人や、こうした番組企画しているプロデューサーだと考えればわかりやすい。当時のバラエティが、教師や親が眉をひそめるようなものだったからこそ、当時の子供たちが熱狂的に楽しんでいたように、立花NHKをはじめとするマスメディアの眉をひそめさせることが快楽になっている。その意味立花は、90年代バラエティにおける土屋テリー伊藤精神継承者と言えるのかもしれない。

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