一方でゲンロンの自由なんてものもある。バカな人たちは「ヘイトスピーチだ」と言えばなんでも弾圧してかまわないと思っているようだけれど、そんな安易なものではない。ちなみに、スペインではヘイトスピーチ取締の規制が成立しているけれど、カタロニア独立運動の各種発言がスペインに対するヘイトスピーチだとして、この規制のおかげでガシガシ取り締まられたりしている。ヘイトスピーチは常に、自分の好きなものは健全な批判でゲンロンの自由にされ、自分の嫌いなモノはすぐにヘイトスピーチだ。アメリカでもカナダでもイギリスでも、進歩派がなんでもかんでもイスラモフォビアだLGBT差別だ、排外主義者だレイシストだ、他者を受け入れる寛容性のない偏狭なミーイズムの田舎者め、とレッテル貼りをして悦にいっていたら、逆にそれこそまさに社会の分断を煽る不寛容でしかなく、言われたほうはさらに態度を硬化させて、おかげでトランプが出てきてしまったりあれやこれや。