ちょっと前までは、ボランティアというのは無料で使える便利な労働力にしかすぎなかった。
Web時代になって様相が変わった。ボランティアは武器を持った。
彼らは自分達のメディアを通じて、ボランティアとしての自分の意見を現場から
発信する、世論やマスメディアをも動かしうる厄介な存在になった。
「労働に対する対価を支払わなくてもいい」という、ボランティアを用いるメリットは依然としてあるものの、無償であるということは、ボランティア側にもメリットをもたらした。彼らは無償であるがゆえに、指導者に対して何ら引け目を感じることがない。NGO側に何か気に入らないことがあれば、彼らは嘘をつくことすらためらわないかもしれない。
ボランティアを使って何かを行う際には、こうしたボランティアの「目」、その背後にある世間の目というものを意識しないと、今回のドッグパーク騒動のようなことになる。