以前参加した銀河ライター主催の~Future Commuica!cannes lions 2001を超えて~に行ってきた
んでゲストは「嵐を呼ぶ男」と紹介された岸勇希さん
そのこと詳細(各論)についてはこちら。
この本でピンと来る人は多いのではないか
コミュニケーションをデザインするための本 (電通選書)/岸 勇希
¥1,890
Amazon.co.jp
んで内容は今年のカンヌ広告祭で審査をされた岸さんから
世界の広告状況から岸さんの広告論・仕事観や広告人批評(これは書けないけど)とかなり熱い話を聞く事ができた。
岸さんの本気がビッシビシ伝わってくる時間で私も時間を忘れて聞き惚れてしまった
今までのセミナーとの違いはその話し手の本気度が違ったこと、普段は時間制限で
いくら盛り上がっても「ここでおしまい」と切断されてしまうが今回はまさに
時間無制限一本勝負セミナー
だった
んでまず岸さんが今回のカンヌの審査をされて感じたことが3つ
1.リアル&リアルタイムインタラクティブ
これはウェブなどで何かをしたときに今すぐ何かが起きる、反映されること
例えばクリックしたら、それによってリアルも動き出して変化が起きている
作品はLast Call↓映画と自身の携帯電話がつながって物語が進んでいく
2.ユージングソーシャルメディア
これは言うまでもないツイッターやフェイスブックといったソーシャルメディアのお話
でもただソーシャルメディアを使うだけではなく、それでしっかりクライアントの課題に応える
こと。それができているのが今回の「BEST BUY」↓ツイッターですべてのお客様管理、結果企業価値向上、クレーム減の成果
こちらはChakbot↓ガン患者に対する応援ツイートをツールドフランスのコース路面に印字
このソーシャルメディアの力によって今年は世界の広告の質やレベルが各国で均一化
されたとも。その流れで今まで受賞が多かった国の分布図も変わってくる、特に日本も
レベルとして苦しいところにいるのではないか。
3.ハイクオリティ・クラフト
細部までクオリティが高いにも関わらずそれが知られていない作品を評価する
世界のムービーでも有名な映画監督が手がけており、「これは勝てない」という話も。
またカンヌの審査は「プレゼンビデオ選手権」でそのプレゼン資料の作りこみが凄いという裏話。
岸さんの話によくでてきたのは
広告がクライアントの課題に応えられているか
の視点。課題の解決ができていないにも関わらず広告のクリティブの自画自賛で賞を競っている
広告業界に不満があるという話には正直自身も胸が痛い思いだった。
各論(私の感想)はこちら。
本にもあるコミュニケーションデザインも
「広告でモノを売ること」が前提の上で
コミュニケーションデザインで受け手がハッピーになっているか
ということ。そのハッピーが社会貢献であったりする。
そんな話を岸さんの作品や企画書を見せていただきつつの解説で非常にハッピーでエキサイティングな時間だった
他にも
日本のCMは世界に比べて音楽のクオリティが低い
TVドラマとTVCMの音楽編集で「音打ち」(漢字間違っているかも)があるかないかの話
であったり
今の仕事の競合相手が秋元康や小山薫堂
で実際関わっている仕事が「広告」ではないこと、広告の領域を超えていること
そしてそこにジレンマもあったりする部分、広告という無理難題を突きつけられ鍛えることの
できる環境から離れることの恐怖、そんな一線を離れた広告人を数多く見てきたこと。
勉強しないと表現の土俵にすら上がれない、着地できる人は少なくても勉強している
岸さんは「普通」に対する勉強がすごい。その「普通」を生んだのが箭内さんである。
各論(私の感想)はこちら
生活者のインサイトを知るための努力を
惜しまない、特に生活者の行動パターン、心理の解説のときのプレゼンがハンパなく、
脳の活性化が見えるようと河尻さんも言っていた。
正直ここのくだりでは私は鳥肌が立った。
今日の会は正直、自分の広告観を思いっきりひっくり返される転機であり
これをしっかり自分の肥やしにして明日、というか今から変えていかないといけない機会でもあった
そして最後にこれが菊地由美さんにもつながっていたことを知って、そのための
会だったそうだが私も菊地さんとはお会いしたことがあっただけに改めてこの場のまとめを
天国の菊地さんに捧げたいと思う。