インターネットの普及にともなって世界がぐんと近くなった今、海外でナースになりたい方の数も増えたように思います。
ナースShiroのアメリカ生活
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ブログがこんなタイトルなので、けっこうな割合でインターナショナルナースを目指す方々がググッてこのおバカブログにたどり着いてしまうようです。
このブログは私の日常生活を書いているので、あまり有益な情報を得ることが出来ず、すみません。
そしてご理解のほうを、よろしくお願いします。 (´∀`)開き直り・・
アメリカで看護師になりたいがどうすれば良いのか?情報を欲しい。
という方が多いように感じたので、海外で看護師になりたい方 (別の職種でも同じこと) に知っておいて欲しい事を書きたいと思います。
(今日はまじめな内容です。実は数年前に似たような内容を書いているのでかぶる内容が多いかもしれませんが、改めて強調するつもりでこの記事を書きますのでご了承ください。)
これは私が渡米前から持っていた知識ではなく、実際に現地で暮らしてみて少しずつわかってきたことです。
私がアメリカに留学したのは、当時29歳。
若さ (29歳は若いのよ?日本人の若いのラインが低すぎw) と勢いで、私は海外で看護師になりたいというキャリア目的というより、
自由や冒険を求めて日本を脱出したわけであります。
現実など何も知らずに・・・・。
日本人は、信用高い日本のパスポートのおかげで世界中を比較的自由に行き来できます。
それが私の感覚を麻痺させ、言葉・仕事・食べ物・距離の問題を克服し、日本を飛び出す勇気があれば海外に移住できると純粋に夢を持っておりました。
しかし現実はそうではありませんでした。
少なくともアメリカは、
労働や移住の意思を持って入国する外国人に対して決して寛容ではありません。
海外で看護師になりたいと思っている方達(その他の職業についても同様)に強く言いたいのが、
「その職種と人材が、輸入に頼るほど現地で不足しているのか?」
ということをまずしっかり調べて欲しい。それが海外で働くための大前提です。
現地で足りていればどうあがいても外国人に労働許可は下りません。
アメリカの場合看護師不足が叫ばれて、看護試験(NCLEX-RN)にパスした外国人ナースに積極的に労働許可が出ていたのは2000年半ばまでです。看護師余りの現在は、労働許可の取得が非常に
”困難”になっています。
(”困難”だけど不可能ではありません。例えば現地の看護大学を卒業し、看護教育分野で指導者として働くポジションに空きがあって、就職のオファーがあれば労働許可が出るかもしれません。)
アメリカに限らず、現地の需要をきちんとリサーチしてから行動に移さないと、無駄な時間とお金を使う事になってしまうので、実行に移す前に必ず市場調査をし、実際に現地で労働できる可能性について検討してください。
アメリカ看護師の就職困難については看護雑誌等でもよく取り上げられているトピックなので、リンクを参考にしてください。
January 23, 2013
NEW YORK (CNNMoney)
(一部抜粋)
Since the recession, health care has been the single biggest sector for job growth, but that doesn't mean it's easy to get hired.
Registered nurses fresh out of school are coming across thousands of job postings with an impossible requirement: "no new grads."
(不況から医療関係の求人だけは大きく伸びているものの、それが簡単に就職に繋がるという意味ではない。-新卒看護師が目にする何千の求人と不可能な募集条件-”新卒不可”)
日本の経験は考慮されず未経験者扱いなので、これといって日本の職歴が有利に働く事もありません・・・。(それでも、全く無いよりあったほうが良いです。)
今まで看護師をしてきて、看護師不足という言葉は何度も聞いてきたけど、看護師余りなんて初めての経験です・・・・。こんな時代がやってくるとは夢にも思っていませんでした。
そして現在起こっているのが競争の激化。
資格だけでは売り込めない。そう判断した看護師達が就職を勝ち取るためにどんどん高学歴になってきています・・・。
近い将来、資格と経験があっても学歴で振り落とされる時代が来るのかもしれない・・。 そう危惧します。
私が常々思っている事を非常にわかりやすく書いているとしみんさんのブログをリンクします。
教育専門性の限界
by としみんさん
(掲載許可ありがとうございます。)
厳しい話でごめんなさい。
でもなにも知らずに問題に直面するのではなく、この現実を踏まえた上で、アメリカだけにこだわらず自分の目的や夢をかなえるにはどうしたら良いのかという選択肢のために、現状を書いてみました。
また10数年後にはアメリカのベビーブーマーが退職し、また看護師不足が起こるのでは?という話もあるので、常に看護師の需要についてアンテナを高くしておく必要があると思います。