ある時期になると気になってくるのが『カノープス』という星。

今年もその時期がやってくる。

秋なら明け方。春なら夕方だ。真夜中に見る気力があれば秋から春の間いつでも可能だけれど、毎日晩酌しちゃうから車の運転できない。だからお酒飲む前の夕方か、寝て起きてからの明け方しか見ることができない、というわけだ。

『今』なら21時40分前後に南中してる。

北関東の平地からの南中高度は1.5°、地平線より上に顔出してる時間は2時間ほどだ。星は毎日4分早く昇ってくるから、あと1ヶ月もすればオレのターゲットタイムゾーンに入ってくる。そこまで待つか、一日だけ断酒するかだな…


今年はカノープスを見て撮るだけじゃなくて、カノープスより南の星を写真に収めることも目標にしてる。それも平地からだ。

過去に撮影したカノープスの写真をいくつか確認してみたら二枚ほどカノープスより南の星が写ってた。

その二枚とは2〜3000mの山頂からのだ。一応蝶ヶ岳山頂からaps-cの12mm超広角レンズで撮影したものをサンプルとして出してみる。

一番下の明るい星がカノープス。

ちなみに中央のひときわ明るい星が全天一明るい恒星のシリウス。その右上にオリオン座があって、上端のオレンジ色の星が火星だ。


上の画像のカノープス付近だけトリミングすると、何やらカノープスより南に星が見えてくる。


同じエリアをStellariumで表示させる。

カノープスより南に見える星はりゅうこつ座のN星(4.3等)だった。

低層に薄雲がある状態で、ここまで暗い星が写るんだなあ、と感心してしまった。


というわけで、

南方向の空の明るい関東平野の、しかも平地からカノープスより南の星が写ってくれるのだろうか…

今からワクワクだ。

Seestarでも試してみるが、簡易赤道儀で追尾しながら望遠レンズで狙う、っていうのもありかなと思っている。いや背景の空が明るいのだから追尾してまで撮るメリットないかもしれないな!?


実は、カノープスよりさらに南にアケルナルという一等星がある。

『川の果て』という意味で、文字通りエリダヌス座(エリダヌス川が蛇行しながら南に流れて行くような星座)の南端にある。

この星、カノープスより4.5°も南にあるので、関東からは『絶対に見えない!』と思っていたが、富士山頂から見える!

らしい。

まさか…

と思って、色々調べてみたら、大気の浮き上がり分が30〜40′あれば、理屈の上では地平線(水平線になるのかな)から5〜10′上に見えるようだ。

8月下至の夜明け前に南中するので、ここは登るしかないだろう!!