Lineは韓国企業が提供するサービスだから悪。ソフトバンクがそれを許さないのは不思議な話。
というのは半分冗談として設計思想が最悪なのが嫌われるし使えなくなってしまう理由です。誰でも考えるけれど決してやらないサービスの一つがLineやSkypeといったたぐいのサービスです。何がダメなのかは以下で
携帯電話はとても特殊でメールが自動で送られてきてすぐに読むことができます。これをプッシュ通信といいます。
パソコンやスマートフォンのメールアプリでは、プッシュ通信ができなくてPOPあるいはIMAPサーバーと言われるメールを保管してくれている自分が利用しているサーバーにアプリがメールがあるかないかを通信して確認しあれば受信するかしないかを利用者に確認してメールを受信して読めるようにします。インターネットではこのような動作が基本になります。
メールが歩かないかを調べるには頻繁にサーバーに問い合わせ無くてはならず、消費電力の問題もあって普通は5〜15分に一回とか1時間に一回通信してチェックするくらいです。
ところでLineのような電話型のサービスはどうなるのか。電話がかかってきたかどうか15分とか1時間に一回しかチェックできないのでは電話になりません。せめて毎分チェック。
でもそれでは最悪電話のコールが鳴るまでに一分も掛かってしまい実用的ではありません。そんなにかけている方も待てないですよね。
どうするかというと毎秒とは言わずともそれに近い頻度でサーバーに電話がかかってきていないか問い合わせることになります。1500万とも2000万超えたとも言われるLineアプリですが、それだけの台数が毎分何回もサーバーに電話がかかってきてないかと問い合わせをしたらどうなるのか?
それだけでスマートフォンなどが使えるインターネット回線の処理能力をデーター転送量とは別のレベルで超えてしまう。ドコモやauで障害が起きているのはこれが理由の大きな部分を占めているだろうと考えられています。だから韓国企業が経営しているかどうかは別にして悪なんですね。作りが悪すぎるわけです。まっとうな企業であれば影響ははじめからわかりきっていますから携帯電話会社に相談しプッシュ配信機能の一部に組み込んでもらう交渉を行い、うまく言ったらサービスインするという方向になる。そう簡単に受け入れてくれないのでそういうサービスは世界的にも殆ど無いわけです。あるいはSkypeが使用禁止になるのも動作が迷惑すぎるから。
単純に設計が悪すぎるんですね。
今の世の中Ajaxなど進んだ機能が出ています。webアプリだってほんの少し設計段階で考えれば容易に解決できる。アプリがHTTP(HTTPS)でサーバーと通信する。コネクションを張っていられる間はそのまま放置。コネクションが切れたら再度アクセス。キープアライブをできるだけ長めにしてコネクションの維持に努めて回線負荷を減少する。
通信が来たらHTTPベースでクライアント側のAjaxなどに変更を通知する。そのイベントに基づいて動作させる。そこまでできなくてもコネクション維持してれいれば迷惑は減る。かわりにサービス提供者のネットワーク機器とサーバーは増強が必要で提供は難しさが少し上がります。
実際に今のLineがどのような設計か公開されていないのでわかりませんが、自社サーバーとのコネクションを頑張っていれば、これほど負荷が問題視されることは少なかったでしょう。そしてコネクションを維持したとしてもそのような動作はやはりThe Internet上のサービスとしては本来的なものではないので提供するべきではないでしょう。
実現したければすでに存在するShipプロトコルなどもっと平易で普遍的なプロトコルを使えばいいものを、なぜあのような実装を選べるのかは企業体質の問題としか言えないのですが・・・
携帯電話会社が自ら対応するべきかといえば、そもそも電話サービスとして開発し提供しているので、あえて同じ機能を要求されるいわれは全く無くて本来膨大な開発コストと運営コストが掛かる電話というサービスを見かけ上低コストで行うように見せかけて他者に迷惑かけるだけの作りをするのが異常としかいいようがない。普段携帯キャリアにはあまり優しくない方ですがLine筆頭に通信をあまりにも安直に悪用するアプリが横行しているのは悲しむべきことだし帯域制限など本末転倒のことを考える前に、こうした誤った動作のアプリやサービスはフィルタリングしてサービス全体に悪影響及ぼせない仕組みをはじめから組み込んでほしいものです。