[速報]Google Cloud、ローカルマシンにインストールできる大規模分散RDB「Spanner Omni」プレビュー公開

2026年4月23日

Googleは、日本時間で4月23日未明にラスベガスで開幕したイベント「Google Cloud Next 2026」で、ローカルマシンにインストールできる大規模分散リレーショナルデータベース「Spanner Omni」のプレビュー版を公開しました

Spanner OmniのオリジナルであるGoogle Cloud Spannerは、トランザクション処理による一貫性の保持を維持したままリレーショナルデータベースを大規模にスケールさせることは困難であるというそれまでの常識を打ち破り、グローバルな規模でスケールする分散リレーショナルデータベースとして事実上初めて登場したマネージドデーターベースです。

参考:「Google Cloud Spanner」発表。地球規模の大規模分散環境で稼働するミッションクリティカルなリレーショナルDB。NoSQL並のスケーラビリティでSQL対応、トランザクション処理を実現

Google Cloud Spannerの登場後、同様のアーキテクチャを基にCockroachDB、TiDB、YugabyteDBなど、一貫性を保ちつつスケールする分散リレーショナルデータベースが相次いで登場しました。

今回リリースされたSpanner Omniは、このGoogle Cloud Spannerの機能を備えつつ、オンプレミスなどのローカルマシンにインストールし、利用できるソフトウェアです。

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単一のサーバから数千台規模のクラスタにまで柔軟に拡張可能で、同社のベンチマークでは、単一リージョンのデプロイでペタバイト規模のデータに対して秒間数百万件のクエリ(QPS)処理が実証されたと説明されています。

Google独自の分散ファイルシステムを抽象化

Google Cloud Spannerは、グローバルに分散された状態で強い一貫性を維持するために、Google独自の分散ファイルシステムであるColossusと、全ノードで同期された高精度なタイムスタンプを実現するための原子時計の技術が用いられていることがよく知られています。

Spanner Omniではこの2つGoogle独自の技術をオンプレミス向けに再構築されたと次のように解説されています。下記は「Spanner Omni を発表:あらゆるインフラで Google のイノベーションを活用」からの引用です。

Spanner Omni は Google の分散ファイル システムである Colossus への依存を解消し、Colossus 相当の機能を提供する抽象化レイヤーを導入しました。このレイヤーは接続されたローカル ファイル システムにデータを書き込み、ネットワーク経由で他のノードから利用可能にします。ソフトウェアがシャードの分割と再配置を自動的に処理し、利用可能なすべてのサーバー間でストレージのバランスを整えることで、最適なパフォーマンスを確保します。Spanner Omni のファイル レイヤーは Colossus そのものではありませんが、ほとんどのワークロードにおいて、Spanner マネージド サービスに匹敵するパフォーマンスを発揮します。

また、原子時計と GPS を使用して世界規模で時間を同期させる、Spanner の象徴的な技術の一つであるTrueTime も再構築しました。Spanner Omni のために開発したソフトウェア ベースの 代替ソリューションは、Google Cloud 上の TrueTime と同様に、Spanner Omni がデプロイされたサーバー間において、誤差範囲が限定された極めて信頼性の高い時刻同期を提供します。

Google Cloudとオンプレミスで同一のDB層が可能に

Spanner Omniの利用により、ユーザーはGoogle Cloudとオンプレミスで同一のデータベース層を構築可能となります。

これにより、例えばGoogle Cloud上のSpannerマネージド サービスをメインデータベースとして運用し、セカンダリクラウドやオンプレミスのデータセンターにSpanner Omniをホット/コールドフェイルオーバー サイトとして用いることによる高可用構成や、オンプレミスでのスケーラビリティ、高可用性、グローバルな整合性などを実現するSpanner Omniを基盤としたAI アプリケーションの構築や刷新が可能になると説明されています。

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Junichi Niino(jniino)
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