敏腕クリエイターやビジネスパーソンに仕事術を学ぶ「HOW I WORK」シリーズ。

今回お話を伺ったのは、スピークの日本法人代表、Yan Kindyushenko(ヤン・キンジュシェンコ)さんです。

ロシア出身のヤンさんは、東京大学卒業後、DeNA・Amazon・Metaでマーケティング・プロダクトを歴任。

その後、「スピーク」の日本法人立ち上げに参画し、現在は日本市場を統括しています。

今回は、「チャレンジを楽しむ」という言葉を体現するようなキャリアを歩んできたヤンさんに、「自分の思考を鍛えるためのAI活用術」から、大企業とスタートアップの違い、そしてパフォーマンスを最大化する究極にシンプルな健康管理術までを伺いました。

ヤン・キンジュシェンコさんの一問一答

氏名:ヤン・キンジュシェンコ

職業:スピークジャパン合同会社 代表

居住地:東京

仕事スタイルは?:細かく状況を把握して、一緒に課題を深掘りしながら解決に導くスタイル。

コミュニケーションスタイルは?:大人数の場では前に出て話すが、物事を考えるときは一人で深く掘る時間も大切にしている。

職場は?:基本はオフィス出社で、時々リモートワーク(在宅)

仕事に欠かせない相棒は?:コーヒーと紙のノート

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AIが「家庭教師」になる時代。スピークが目指すもの

――まず、AI英会話スピークというサービスについて改めて教えてください。

AI英会話「スピーク」は、全世界1,500万ダウンロードを超える語学学習のサービスです。

アプリ1つで「話せるようになる」をコンセプトに、文法や単語の暗記ではなく、英語でコミュニケーションできる力を身につけることをゴールとしています。

最大の特徴は「スピーキング量」です。

インプットして学習し、復習して、実践する。この3つのループをひたすら回すことで、とにかくたくさん話せる環境を作っています。

最近の大きなアップデートとしては、AIキャラクターを導入してビジュアル面をより親しみやすくしたことと、パーソナライズされたレッスン体験を強化したことです。

ユーザーの学習データと直近の会話履歴を活かして、その人専用のレッスンを自動生成します。

たとえば、ある文法を繰り返し間違えていれば、そこにフォーカスしたトレーニングが提案される仕組みです。

――まるでAIが専属の家庭教師になるイメージですね。

まさにそうです。本来、個別最適化された学習は対面の家庭教師にしかできないものでした。それがAIによって、スケールできるようになりました。

しかも、人間相手だとどうしても緊張したり、失敗を恐れて発言をためらってしまう。そのニーズに応えられているのが、私たちのサービスの強みの一つだと感じています。

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DeNA・Amazon・Metaを経て、なぜスタートアップへ飛び込んだのか

――次にこれまでのキャリアについて。DeNA・Amazon・Metaと輝かしいキャリアをお持ちですが、なぜスタートアップであるスピークへ転職されたのですか?

3つの理由がありました。まずミッションとビジョンへの共感です。

「言語学習から
学び方の変革を導く」というミッションに強く惹かれました。

私自身がロシア出身で、日本語も英語も外国語として習得してきた経験があるので、言語学習の課題は身に染みて分かっています。

2つ目は、フェーズへの興味です。

何もない状態から作っていくゼロイチのステージが一番おもしろい。プロダクトとマーケティング両方の経験を一番活かせるタイミングでもありました。

そして3つ目が、テクノロジーです。

入社前にファウンダーからベータ版のプロトタイプを見せてもらったんですが、AIと自由に会話できるという体験に大きな衝撃を受けました。

ChatGPTが世に出たあたりの話ですから、当時のレベルのものを見て、これは本物だと確信しましたね。

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スタートアップだからこその「ベストプラクティス」

――大企業からスタートアップへの転職で、驚いたことはありましたか?

スピード感はもちろんそうですが、ツール環境にも驚きました。大企業では情報管理のルールやガイドラインがあって、どうしても最新ツールの導入が遅れがちになる。

でもスピークでは、マーケティングも含めて常に最新のベストプラクティスを使っている。その環境の違いは、思っていた以上に仕事の質とスピードに影響します。

それから、本当に「何もない」ということ。

リーガルの担当部署もなければ、仕組みも整っていない。弁護士事務所を自分で探すところからはじめました(笑)。

でも、そのカオスをポジティブに楽しめるかどうかが、スタートアップで活躍できるかどうかの分かれ目じゃないかと感じますね。

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AIを使いこなすコツは「セカンドフェーズ」で使うこと
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