
- AIはテクノロジー企業に多額の利益をもたらすのだろうか。投資家はまもなくその答えを知るだろう。
- 今週、アマゾン、アップル、メタ、マイクロソフトの4社が決算報告を行う。
- AIブームにより市場は大幅に上昇したが、投資家はすぐに利益が確実なものとなる証拠を求めるようになるだろう。
ここしばらく、AI関連銘柄は重力を無視できるかのように上昇している。それが今後も続くのか、まもなく明らかになる。
今週、アマゾン(Amazon)、アップル(Apple)、マイクロソフト(Microsoft)、メタ(Meta)など、生成AIブームの中心的な役割を果たすテクノロジー企業が、市場が上昇基調にある中で決算報告を行う。
ここ数週間、アメリカの株式市場は苦戦を強いられており、S&P500種指数は2022年以来最悪の日を経験した。テクノロジー銘柄の多いナスダック100種指数も、テスラ(Tesla)とグーグル(Google)の親会社アルファベット(Alphabet)の四半期業績を受けて下落した。その決算は、AIが宣伝文句通りのリターンをもたらすには程遠いことを示唆していた。
AI搭載のロボットタクシーの発表を10月に延期したテスラは、直近の四半期で純利益が45%減の14億7000万ドルとなり、アナリスト予想を大きく下回った。
一方、グーグルは、前年同期比13.5%増の847億ドルの四半期収益を報告したが、同社の最高経営責任者(CEO)であるスンダー・ピチャイ(Sundar Pichai)氏は、AIチップやデータセンターなどへの巨額の設備投資がどれほどの利益につながっているのか、投資家に推測させたままにしている。
その他のビッグテックも、AIがただ資金を吸い取っているだけではないことを投資家に説明することに苦労しているようであれば、AIブームに陰りが見えるかもしれない。
AIブームは試練に直面している
AI関連銘柄がなぜ重力を無視して上昇できたのか、その理由はいたってシンプルだ。
シリコンバレーの企業が、生成AIに膨大な時間、リソース、投資を注ぎ込んでいるのは、この技術が産業と消費者の生活を良い方向に大きく変えるものだと期待しているからだ。
ChatGPTのようなAIアプリケーションを支える大規模言語モデル(LLM)の原動力となるチップを製造しているエヌビディア(Nvidia)のジェンスン・フアン(Jensen Huang)CEOは、先月、「生成AIは産業を再構築し、技術革新と成長の新たな機会を開拓している」と述べた。
一方、アップルが先月、AIプラットフォーム「Apple Intelligence」を発表すると、同社のティム・クック(Tim Cook )CEOはこれを「アップルのイノベーションにおける新たな章」であり、「ユーザーが当社の製品でできること、そして当社の製品がユーザーのためにできること」を変革するものだと表現した。
しばらくの間、投資家はこのようなレトリックを信じてきた。3月以降、S&P500の上昇は、エヌビディアなどのチップメーカーや、アルファベット、アマゾン、アップル、マイクロソフト、メタのいわゆる「ファブ・ファイブ(驚異の5社)」と呼ばれるAIビッグテック銘柄に牽引されてきた。
投資家は、AIの開発には多額の費用がかかることを認識しながら、これらの企業を支持している。インフラや研究にかかる費用は膨大で、先週、グーグルが発表した直近四半期の設備投資額は、前年同期比でほぼ2倍の130億ドルに達している。
しかし、見返りの兆しのない多額の支出は、グーグルも証明しているように、そう長くは続かないだろう。
アマゾンの場合、それはTrainiumと呼ばれる独自のAIチップに関する積極的な宣伝を行い、また、AIモデルをトレーニングするためのコンピューティングパワーを必要とする顧客にとって不可欠なクラウド事業の成長を示すことを意味する。
アップルは、Apple IntelligenceがiPhone、iPad、Macの販売に与える影響が明らかになるのは、AIプラットフォームが2024年末に向けて展開され始めた後であるため、それほど大きなプレッシャーに直面することはないだろう。
メタのマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)は、2024年の支出予測を約370億ドルから400億ドルに引き上げた前回の決算時と同様に、同社のAI支出について再び質問を受ける可能性が高い。
メタの株価は2024年に入ってから16%ほど上昇しており、先週発表された「Lama 3.1」など、ザッカーバーグが自社のユーザー向けのAIアシスタントの基礎になると考えている新しいAIモデルを次々と発表している。
サティヤ・ナデラ(Satya Nadella)率いるマイクロソフトは、OpenAIとの提携に数十億ドルを投資しているが、CopilotなどのAIツールの状況やクラウド事業の費用についても質問が寄せられるだろう。 同社は、前四半期の115億ドルから増加して、直近の四半期に140億ドルの設備投資を報告している。
テクノロジー企業は長期的に利益を生み出すという期待が一部で高まっている。 ウェドブッシュ(Wedbush)のアナリスト、ダン・アイブス(Dan Ives)は先週のレポートで、先週の売りは「残酷」だったが、「このテクノロジー株高の終わりではない」と書いている。
それはそうかもしれないが、テクノロジー企業がAIの名のもとに多額の資金を投入しているのは否定できない事実だ。彼らに多額の資金を投資している人々は、その投資が早急に成果を上げることを望んでいるだろう。


















