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ウェビナー後の商談は「アンケート」が成否を分ける! 回答率を改善する“5分の余白”設計

Bizibl Technologiesによる「ウェビナー商談獲得ブートキャンプ」中編。現場にはびこるアンチパターンと、商談を獲得するための打ち手を、前中後編の3本で叩き込む。

前田 考歩(Bizibl Technologies)[執筆]

5月18日 7:05

ウェビナーを開催すれば、参加者は集まる。でも商談にならない

——そう頭を抱えているウェビナー担当者は、あなただけではない。Bizibl Technologiesの調査では、担当者の6割以上が「商談獲得」を課題に挙げている。

だが、商談が取れない原因を「集客」や「コンテンツ」で片づけてしまうのは、典型的な見誤りだ。商談獲得の失敗には、必ず「発生したフェーズ」がある。本記事では、商談獲得への影響が大きい順に各フェーズを徹底解剖していく。順番は、次のとおりだ:

  1. 開催後フォロー(前編で解説)
  2. 開催中(この記事で解説)
  3. LP・申し込み(この記事で解説)
  4. 集客(後編で解説。5/25公開予定)
  5. 企画・ハウスリスト(後編で解説。5/25公開予定)

前編では、商談獲得に最も直結する「開催後フォロー」の叩き直しを命じた。続く中編では、「開催中」「LP・申し込み」フェーズのアンチパターンと打ち手を叩き込む。

第3章開催中」のアンチパターンと打ち手

開催中にやることは「コンテンツを喋る」だけではない

あなたのウェビナー、開催中は何をしているか? 登壇者がスライドを読み上げて、Q&Aを受け付けて、「ご参加ありがとうございました」で終わり——それだけなら、商談獲得のために開催中にやるべきことを半分以上取りこぼしている。

開催中にやることは、次の3つある:

  • アンケートを取る
  • 行動シグナルを設計する
  • コンテンツのバランスを整える

——これが開催中フェーズの打ち手だ。

打ち手1 アンケートをちゃんと「取れる設計」にしろ

前編の第2章で「架電の優先順位はアンケート回答で決まる」と言った。ということは、アンケートが取れていなければ、優先順位付けは机上の空論になる。どれだけ精緻なスコアリングを設計しても、回答がゼロなら何も始まらない。

回答率を下げるアンチパターンは、次の4つだ:

  • 設問が多すぎる
  • 自由記述形式が多い
  • 入力必須だらけ
  • ウェビナーが終わってから別のURLに飛ばす

参加者はウェビナーが終わった瞬間から「次の仕事」に戻る。アンケートはウェビナーの中で完結させろ。回答のための時間は、予定終了時刻の5分前に本編を終わらせることで確保する。5分の余白が、架電リストの質を変える。

設問数は5〜7問が上限だ。8問を超えると回答完了率が顕著に低下する。そして必須設問はすべて選択式にしろ。「自由にお書きください」は参加者の負担になる。

回答率を上げるもう一つの手がある。特典をつけることだ。登壇資料だけでなく、テーマに関連したチェックリストやテンプレートを複数配布すると、回答率が上がる。

回答率を上げるには、特典を複数つけると効果的

打ち手2 アンケートだけに頼るな——「行動シグナル」を設計しろ

アンケートに答えてくれる参加者は、全体の一部だ。アンケートに回答しなくても、「行動」で関心度を示している参加者がいる。

ウェビナー視聴画面に「資料ダウンロード」「デモ依頼」「お打ち合わせ日程調整」などのCTAを、ユーザーが見える位置に配置しろ。アンケートが取れなかった参加者でも、資料をダウンロードした参加者はそれだけで「関心あり」のシグナルを出している。このシグナルをリスト作成の補完情報として使えば、フォローの精度が上がる。

「資料ダウンロード」「お打ち合わせ日程調整」などのCTAを設置イメージ

「ハードルの高い行動(デモ依頼・商談申し込み)」と「低い行動(資料DL)」を段階的に並べておくことで、関心度の「温度」を行動で可視化できる。アンケートと行動シグナルの2軸で参加者を捉える設計が、開催中フェーズの正解だ。

打ち手3 ウェビナーの目的によって自社製品の情報量を変えろ!

開催中フェーズで見落とされがちなアンチパターンがある。それはコンテンツの「バランスの崩れ」だ。

「自社製品の宣伝に多くの時間を使いすぎているウェビナー」と「自社製品にほとんど触れていないウェビナー」——どちらもよく見かける。両方アンチパターンだ。正しいのはこうだ。ウェビナーの目的(階段のどの段を狙うか)によって、自社製品の情報量を変えろ

認知獲得を目的とするウェビナーなら、自社製品の紹介は最小限でいい。一方、検討促進を目的とするウェビナーなら、自社製品の機能紹介や導入事例を中心に据えるべきだ。

自社のウェビナーが「今どの段階を狙っているのか」を言語化しろ。それが決まるまで、スライドを1枚も作るな。

スライドにおける自社製品の情報量

第4章「LP・申し込み」フェーズのアンチパターンと打ち手

「申し込みページを作った」で満足しているなら、まだ半分も終わっていない

LPと申し込み設計の仕事は「存在させること」ではなく、「申し込んだ人を当日きちんと参加させること」まで含む。申し込んだのに来ない——これはLPフェーズの失点だ。打ち手は3つある。

打ち手1 日程は複数用意しろ

1日程だけでウェビナーを開催している? それはすでに参加できる人を半分以下に絞り込んでいる。見込み客のスケジュールはあなたの都合に合わせてくれない。

データがある。同じコンテンツ・同額の広告費で、単一日程と複数日程(3日間)を比較したABテストでは、複数日程のほうが申し込み数が2倍(26人→52人)、参加率も65%→76%に向上している。コンテンツも予算も変えず、日程を増やすだけで成果が倍になる。

複数日程にすると、申し込み率は平均して1.5~2倍向上する

打ち手2 申し込んだ人を当日連れてくるリマインド設計をしろ

申し込んだ人が必ず当日来るとは思うな。人は忘れる。スケジュールは押す。

リマインドメールを4回(開催7日前・3日前・1日前・1時間前)送付したウェビナーでは、平均的なウェビナーと比較して参加率が46%→78%に向上している。30ポイント以上の差だ。

リマインドメールを4回送付したウェビナーは当日の参加率が高い

さらに一歩踏み込むなら、申し込み後のサンクスページにカレンダー登録の導線を設置しろ。カレンダーに登録させることで、当日の参加を物理的に担保できる。

カレンダー導線のイメージ

打ち手3 LPの中に「参加する理由」を作り込め

LPに「参加して何が得られるか」が書いていないなら、それは申し込みフォームへの入口ではなく、離脱への出口だ。次のような情報をLPに掲載することで、「参加する価値がある」という確信を訪問者に作れ。

  • ウェビナーで使用する図解やデータ
  • 登壇者の肩書きや実績
  • 過去参加者のアンケートコメント

申し込みフォームの設問数も同じ原則が成り立つ。LPに来た人を「フォームで追い返す」のは最悪のパターンだ。申し込みフォームで取るべき情報は最小限にしろ。詳細な情報はアンケートで取る——この役割分担を徹底しろ。

この記事は、前中後編の3回に分けてお届けする。後編となる次回は、「集客」「企画・ハウスリスト」フェーズのアンチパターンと打ち手を紹介する。

(後編は5/25公開予定)

Bizibl Technologiesのウェビナー情報

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