健康維持に毎日の食習慣で気をつけるべきことは何か。医師の森豊さんは「そばは食物繊維を多く含み、白米やうどんよりも血糖値の上昇を抑えられる。しかし、そばを食べる量、食べ方に落とし穴がある」という――。
※本稿は、森豊、松生恒夫『血糖値は「腸」で下がる』(青春出版社)の一部を再編集したものです。
食事のとり方で糖尿病の薬いらずの状態に
糖尿病の治療はみなさんもご存じの通り、食事を制限する「食事療法」、体内のブドウ糖の代謝を促す「運動療法」、飲み薬でインスリン分泌を促進したり、インスリンを直接注射したりする「薬物療法」の三つが「三大療法」と称され、いまも基本です。
この中でも最も大切であり、根幹をなすのが食事療法です。なぜかというと、いくら薬で血糖値を下げたり、インスリンを補てんしたりしても、食事療法が守られていないと、良好な血糖コントロールができないからです。野球でどんなにピッチャーが抑えても、守備陣がエラーばかりするようなものであり、穴の空いたバケツと一緒です。
「食事療法に勝る薬はなし」なのです。
したがって私が患者さんと向き合う際には、まずは時間をかけて丁寧に食事の重要性を訴えています。それが治療に向けての第一歩であり、患者さんに納得していただかないと、治療の効果も得られません。
糖尿病とすでに診断されて薬を服用している人でも、食事のとり方で薬いらずの状態に改善することも可能です。
そのためのポイントとして、本稿で紹介するのは「昼食をそば、丼ものでパッと済ませないこと」です。
昼食のそば、丼ものも、血糖値の観点からすると、決しておすすめできません。
「え、そばは体にいいんじゃないの?」
という声が聞こえてきそうです。

