AIが週報をつまらなくした。週報のフォーマットを大幅改訂しました
Findyでは数年前から全スタッフに週報を書いてもらっています。以前もnoteで書いたのですが、週報の効能は大きく2つあって、一つは経営陣が現場の解像度を持ち続けて意思決定レベルを上げること、もう一つはメンバー個人の振り返りと成長の機会を作ることです。
ただ、最近ちょっと困ったことが起きていて、週報を読むのが苦痛になっています。人によってですが、つまらなくなってきています。
なぜ週報はつまらなくなったのか
正直に言うと、明らかにAIで生成されたと分かる週報が増えてきました。カレンダーの予定をそのまま拾ってきたり、NotionのメモやGitHubのイシューをまとめただけの内容になっていたりする週報が出てきていて、まず読むのが大変なくらい長い。そして何より、経営として本当に読みたいのはその人の考えや気づき、現場でしか拾えない一次情報なのに、それがすっぽり抜け落ちてしまっています。
AIが週次の業務を整理すること自体は全然悪くありません。ただ、それが週報そのものになってしまうと、経営として読む価値がほぼなくなってしまいます。カレンダーを見れば分かることをわざわざ長文で読まされている感じ、とでも言えばいいでしょうか。
一方で、「この週報、めちゃくちゃいいな!」と思う週報の共通点もはっきりしてきました。それは、顧客やユーザーの生の声が入っていること、それから新しい技術や施策を試してみてどうだったかという体験が書かれていることです。これはAIには絶対に書けない、その人だけが持っている情報です。
週報フォーマットを大幅に変えることにしました
そこで今回、週報のフォーマットを以下の4ステップに改訂することにしました。
① 今週の印象的な出来事・気づき
ユーザーの声でも、商談でのやり取りでも、試した新技術でも何でもいい。「これは面白かった!」という体験を最初に持ってきてもらいます。ここが一番現場でしか捉えられない情報であり、一番読む価値がある部分なので、冒頭に据えることにしました。
② 経営とマネジメントの気づき
その出来事や体験から、経営・マネジメントの視点で何が読み取れるか。「なぜそれが起きたのか」「マーケットや技術の視点から言えることは」「組織や事業として何をすべきか」という自分なりの解釈を書いてもらいます。ここが週報の一番の肝で、ただ出来事を並べるのではなく、その人がどう考えたかを周りに伝えていく部分です。またこれをしっかり訓練していくことで、自分がマネジメントになった際に、メンバーに何が大事かをちゃんと伝えることができます。
また、この部分と①に関してはAIを使わず、自分で書き切ることも推奨しています
③ 数字・進捗
営業数字だけではなく、プロダクト指標でもエンジニアリングのメトリクスでも、自分の仕事に紐づく数字を書いてもらいます。全ての仕事には必ず何らかの数字が存在するという認識を全員に持ってもらいたいというのが意図です。
④ 個人の振り返り
今週何を学んで、来週何を変えるのか。ここは短くて良いと考えています。
週報改訂で何を実現したいのか
この構成にする理由は2つあります。
一つは、経営としての気づきが冒頭から得られるようにすることです。現場で何が起きているかの一番リアルな情報は、数字でも会議の議事録でもなく、メンバーが「これは!」と思った瞬間の話の中にあります。そしてその体験に対して本人が経営・マネジメントの視点でどんな気づきを引き出したか、その思考の流れが見えることで、経営陣やマネジメントの現場解像度が一気に上がります。
もう一つは、振り返りを通じた個人成長の実現です。毎週「自分の仕事に数字はあるか?」「今週一番印象的だったことは何か?」「そこから経営・マネジメントとして何が言えるか?」を問いかけ続けることで、現場の体験から気づきを引き出す習慣が身についていく。それが積み上がって、一年後の成長が変わってくると思っています。
AIを上手く使いながら業務を効率化していくのは当然の流れです。ただ、週報は「自分がどう考えたか」を残す場所にしてほしい。AIに業務の棚卸しをさせても、そこから経営・マネジメントの気づきを引き出す部分は人間の仕事です。むしろAIを使う時代だからこそ、思考の痕跡を残すアウトプットの価値が上がっていくと思っています。
フォーマットを変えること自体は小さな変化かもしれませんが、全員が現場の体験から経営・マネジメントの気づきを発見する習慣を持ち、それが会社全体の意思決定の質を上げていく。そういう会社に進化させていきたいなと思っています。引き続きよろしくお願いします!
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ちなみに先週から告知したのですが、早速一昨日から始まる週報で反映し始めてくれているメンバーがおり、内容が”面白く”、”返信したい”ものが増えました。自分の週末が楽しくなりそうです。そんな、Findyに関心のある方はこちらから
