真矢お別れの会で石黒彩、LUNA SEA、西川貴教、松岡充、土屋昌巳ら思い語る

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2月にこの世を去ったLUNA SEAのドラマー・真矢のお別れの会が、本日5月14日に東京・豊洲PITで執り行われた。

「真矢 お別れの会」祭壇

「真矢 お別れの会」祭壇

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献花式の壇上には3台のドラムセット

会場の壇上には、真矢が愛用したドラムセット3台が、色鮮やかな約7000本の花々に囲まれて並べられた。向かって左側に置かれたのは、2025年2月22、23日に東京・東京ドームで行われたライブで実際に使用されたメインセット。中央には、本番での使用こそ叶わなかったものの、リハーサルで真矢本人が叩いたというYAMAHA製の最新セットが据えられた。このYAMAHAのセットは、2026年3月に東京・有明アリーナで行われたライブ「LUNATIC X'MAS 2025 -OUR JOURNEY CONTINUES-」のステージに持ち込まれ、サポートドラマー・淳士(Dr / SIAM SHADE)のセットと並んでステージ後方に鎮座していたものだ。そして右側には、昨年2月の東京ドーム公演のドラムソロで使用されたセットが配置され、3台のドラムがそれぞれ真矢の歩んできた足跡を静かに物語っていた。

LUNA SEAは結成記念日の5月29日から全国ツアー「LUNA SEA TOUR 2026 UNENDING JOURNEY -FOREVER-」を開催。ツアーの幕開けを飾る会場は、真矢がふるさと大使を務めた地元・神奈川県秦野市にあるクアーズテック秦野カルチャーホール(秦野市文化会館)だ。そんなツアーの開幕を前に、お別れの会には各界著名人が多数参列した。

「真矢 お別れの会」祭壇 2025年東京ドーム公演で使用された真矢のドラムセット。 YAMAHA製の真矢最新ドラムセット。 2025年東京ドーム公演のドラムソロで使用された真矢のドラムセット。 「真矢 お別れの会」芳名板 「真矢 お別れの会」芳名板

「真矢 お別れの会」内部の様子 [高画質で見る]

妻・石黒彩「生活のすべてにおいて、LUNA SEAがセンターにある人でした」

お別れの会の開催を前に、真矢の妻である石黒彩、そしてLUNA SEAのメンバーによる囲み取材が行われた。真矢が旅立ってから3カ月。妻の彩は凛とした佇まいで記者陣の前に登場し、時折笑顔を見せながら取材に応じた。「真矢くんは病気になってからも、自分が原因でLUNA SEAを止めてしまうことだけは絶対に避けたい、それだけは嫌だと言い続けていました」と故人の強い思いを代弁。LUNA SEAのメンバーと過ごす時間は真矢にとって最大の生きる活力であったと言い、「生活のすべてにおいて、LUNA SEAがセンターにある人でした」と、その生涯を捧げたバンドへの愛を振り返った。

3月の有明アリーナ公演は、真矢が復帰を果たすはずの舞台だった。彩は「今回のツアーも真矢くんの強い希望で決まったものですし、本人はあの日、有明のステージで完全復活することを目標に、ずっとリハビリや治療をがんばってきました」と語り、その願いが叶わなかった無念さを滲ませつつも、「真矢は最後まで本当によくがんばったと思います」と言葉に力を込めた。さらに「真矢くんが『彩ちゃんはずっと笑顔でいてね、大丈夫だよ』と言ってくれていたので。その約束を守って、これからも笑顔で生きていきたいと思っています」と、前を向く決意を口にした。

真矢の妻・石黒彩 石黒彩

真矢の妻・石黒彩 [高画質で見る]

また、家庭での真矢は「甘いパパ」だったと彩は目を細める。「パパが子供たちを思いっきり甘やかして、私が小言を言う」という役割分担だったと明かし、「子供たちもみんなパパのことが大好きでした」と回想。その一方で、プロフェッショナルなミュージシャンとしての真矢への尊敬の念も絶えることはなかった。「家でも1日中ドラムのプレイ動画を見て研究していたり、『次は新しく何ができるだろう』と常に考えたりしている姿をずっと近くで見ていて、私は彼のことを本当に尊敬していました」と語り、続けて「病気になって自分が一番つらいはずなのに、周りが暗くならないように『僕は笑顔でいるよ』と振る舞える強さ。なかなか真似できることではないなと、1人の人間としても心から尊敬しています」と、その気高い精神を称えた。

今、最も思い出される真矢の姿について質問を受けた彩は、「私は高校生の頃から彼のファンで、そこから結婚したので」と照れ笑いを浮かべつつ、「眠れない夜に、隣で寝ている主人の寝顔をずっと見ていたりしたんですけれど、『ああ、好きな顔だな』って思いながら過ごす時間が幸せでした」と述懐。特に彼の笑顔と背中が頭に浮かぶという。さらに彩は「皆さんから届いたお手紙や温かいメッセージは、すべて真矢に届いています。本当にありがとうございます。これからもLUNA SEAは続いていきますし、私も1人のファンとして、皆さんと一緒にLUNA SEAの活躍を見守っていきたいと思っています」と、ファンへ向けて感謝のメッセージを伝えた。

石黒彩 石黒彩 石黒彩

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LUNA SEA「真矢の思いを連れて全国ツアーへ」

続いて行われた囲み取材には、RYUICHI(Vo)、SUGIZO(G, Violin)、INORAN(G, Cho)、J(B)の4人が出席。まずRYUICHIが「3月にぴあアリーナMMでファンの皆さん向けの献花式を行いました。本日はお別れの会ということで、真矢くんとともに過ごしてきた先輩や後輩、仲間たちがいますので、最後に真矢くんとの思い出を感じてほしいと思い、開催させていただきました」と開催の趣旨を説明した。

SUGIZOは「もうすぐ真矢がいなくなって3カ月なんですね。僕らの中では真矢と一緒にツアーをするモードになっています」と現在の心境を明かし、「このタイミングでお集まりいただいた皆さんには感謝を伝えたいです。これから真矢の魂とともにツアーをしていくうえで、重要なけじめの1日というか、僕らも心の整理を改めてする日になります」と続けた。INORANも「真矢くんの遺した思いは、みんなの心の中に生き続けています。彼の思いを受け継いでいかなきゃいけないと、今この瞬間も思っています」と決意を語り、Jは「真矢くんが旅立った実感は湧いていないんですよ。ただ、僕たちは5人で始めたバンドとして、これから真矢くんの思いを連れて全国ツアーに行きます」と力強く宣言した。

またSUGIZOは、目前に迫るツアーについて「実際これから始まるツアーは、完全復帰した真矢と一緒に回る想定で組んでいたものです。つまり約半年にわたって、真矢と駆け抜けるツアーを想定していましたので、一切そのやり方を変えずに、ヤツと一緒にツアーを回るつもりで準備しています」と、5人でステージに立つ姿勢を強調。さらに「お別れという気持ちについては、実感がない。まだそこに真矢がいる感じがしますし。こことは違う次元に行ってしまっただけで、存在はここにいる。これからも一緒にいる。そういう感覚が強いので、お別れの会にもピンとこない部分があります」と、今もなお消えない真矢の存在感について語った。

RYUICHI(Vo / LUNA SEA) SUGIZO(G, Violin / LUNA SEA) INORAN(G / LUNA SEA) J(B / LUNA SEA) YAMAHA製の真矢ドラムセットと真矢のアーティスト写真。

愛に満ちたグルーヴ、偉大なドラマー

真矢の人柄と存在の大きさについて、メンバーそれぞれの口から言葉があふれ出した。RYUICHIは「生前からバンドのムードメーカーで、ファンのみんなにもライブを楽しんでほしいと常に思っている人でした」と故人を偲び、「悲しんでいること自体が、真矢くんからしたら残念に思うだろうから、旅立ちはしたんだけど、過去にさかのぼって真矢くんと笑い合った楽しい思い出などを振り返ることが、きっと供養になるのではないかと感じています」と話した。

LUNA SEAにとって真矢がどのような存在であったかという問いに対し、メンバーはそれぞれの視点で回答。RYUICHIは「お父さん的というか。音楽と真剣に向き合っていると、場面によっては互いに信じるものをぶつけ合って、言葉が荒々しくなることもありました。でも真ちゃんがいると場が和むというか、常に笑いを取ってくれたのは大きかったですね」と、その包容力に感謝した。

SUGIZOは「愛に満ちたグルーヴだったんです。そのグルーヴのままの性格で、真矢がバンドのエッジを削ってくれて、バンドをまとめてくれました。ああ見えて、真矢はとても繊細。奔放なキャラクターは天然ではなく、常にいろいろと考えて全体をうまく回そうとしてくれていたんですよね」と、その細やかな気遣いを分析。INORANは「音楽に向き合う姿勢がとても真摯でパワフルで繊細で。生き様がドラムに表れていましたね」と、そのプレイに宿る魂を称賛した。

長年リズム隊としてコンビを組んできたJは、「僕はベーシストとして彼と演奏をしてきて思うんです。彼は“間(ま)を操る魔法”を持っていましたね。会話もそうで、あの“間”で話されたらこっちも和やかになるんですよ。僕らは、こんなに偉大なドラマーと一緒にプレイできたことに感謝しかないですね」と述べ、唯一無二のパートナーへ敬意を表した。

「高校時代から規格外」SUGIZOが語る41年の友情

真矢の素顔にまつわるエピソードを尋ねられると、INORANが「SUGIZOが一番長い仲だから何かあるはず」と話題を振る。するとSUGIZOから場を和ませる思い出話が飛び出した。「真矢はものすごく頑固者で、90年代後半から2000年頃の“終幕”直前は飛行機に絶対に乗らなくて、全国ツアーを1人だけ電車で回ってました」と明かすと、RYUICHIも「『CAPACITY∞』のとき、メンバーがヘリコプターで登場したんです。そのとき、(真矢は)静かでしたね(笑)」と追随。SUGIZOも「ほかのメンバーは『すげえ、ヘリだ!』って興奮してたんですけどね。真矢だけ顔が真っ青で緊張してたんですよね」と笑いながら補足し、飛行機が苦手だったという真矢のキャラクターに触れた。

LUNA SEA。SUGIZOに話を振るINORAN。

LUNA SEA。SUGIZOに話を振るINORAN。 [高画質で見る]

真矢とSUGIZOの出会いは今から41年前、互いに15歳だった頃までさかのぼる。「真矢は町一番の不良で、町一番の太鼓叩きだったんです」とSUGIZO。ドラムを始める際に相談を受けたことを振り返り、「いざ、ドラムを始めてみたらものすごい天才。高校2年のとき一晩かけて、『真矢、一緒にプロになるぞ!』って説得しに行った」というエピソードを明かした。「授業中も彼はカタカタとスティックで机を叩いていて。高校3年でドラムが忙しくて過労で倒れるとか、そういうやつだったんです。最初から規格外の男だった」と、ともに駆け抜けた青春時代を懐かしんだ。

SUGIZO(G, Violin / LUNA SEA) YAMAHA製の真矢最新ドラムセット。

最も苦悩したこの5年間、いつの時代よりも誇らしく

病名を告げられた当時のことについて、Jは「やっぱりショックでした。でも、僕らに打ち明けてくれた真矢くんはもっとショックだったと思うんです。何が起きたとしても俺たち5人はいつでも一緒だから、何かあったら言ってくれ、体が一番大事だから、そういう思いを伝えました」と、当時のやり取りを振り返った。

SUGIZOはそのときの真矢の姿勢を「男気がすごかった」と表現。「『絶対に公表したくない』と。ファンのみんなに心配かけたくないというそれだけで、ずっと闘病していることを隠しながら活動していました」と明かし、新型コロナウイルスのパンデミックによるツアー延期が続く中、手術や治療を並行しながら「1本も欠けずにライブを続けてきた。今思うと、尋常じゃない気持ちの強さだったと思います」と振り返る。さらに「RYUICHIがガンを患ったこともあり、僕らにとってはダブルパンチでしょ。この5年間は、バンドの歴史の中でもっとも苦悩の時期だった。でもそのぶん、生まれてきた音楽や、こなしてきたライブ1本1本に僕らの命がかかっていて。苦悩が強かったぶん、生んできた音楽や歩んできた道のりをいつの時代よりも誇りに思っています。それは真矢ががんばってくれたおかげです」と、過酷な状況下で深まった絆を強調した。

また真矢は最期まで弱音を吐かなかったという。SUGIZOは「確実に次のツアーで復帰するつもりだったから、恐らく本人が一番ビックリしてるはず。いわゆる急変だったので、あまりに突然だった。……本人が一番ビックリしてると思います」と、その早すぎる別れを惜しんだ。

RYUICHI(Vo)、SUGIZO(G, Violin) INORAN(G)、J(B) 2025年東京ドーム公演で使用された真矢のドラムセット

「音楽は永遠」「まだまだ行くぞ!」

会見では、新曲「Forever」についても言及された。RYUICHIは「この曲は5年前か、10年くらい前からあったのかな。Jが原曲を持ってきてくれて、真矢くんもセッションに参加してデモテープを作ってたんです」と楽曲の成り立ちを明かし、「『Forever』というテープには真矢くんの魂のドラミングがちゃんとRECされています。本人が旅立っても、命を失っても、ずっとずっとそこにいるんだって思いを、きっとファンの方も感じてくれるんじゃないかな。音楽って永遠なんでしょうね」と感慨深げに語った。SUGIZOも「いずれ僕らもあっちに行きますから。そしたらまた向こうで続きができますから。今はしばしの別れです」と静かに頷いた。

最後に真矢へ伝えたい言葉を問われると、RYUICHIは「大将。LUNA SEAの一番深いところを支えてくれたドラマーでした」と感謝を述べ、SUGIZOは「正直、早いよって思います。俺たちに喪服を着せるなよって。だから向こうに行ったら、まず頭をひっぱたくと思います」と冗談を飛ばし、故人を偲んだ。INORANは「LUNA SEAというバンドは本当に家族、ファミリーで。彼がここにいなかったとしても、家族の心にぽっかり穴は空いていない。永遠なんだ。それが僕ら5人以外に、スタッフも、LUNA SEAを愛してくれているファンの方がみんな、本当にファミリーなんだということを、彼が教えてくれたんだ」と、真矢が遺したものの大きさを言葉にした。

バンドの結成記念日である5月29日、地元・秦野での公演を皮切りにスタートする全国ツアー。「秦野公演ができるのも、真矢がつないでくれたご縁なので。何度でも言います、彼の魂とともにツアーを回ります」。そんなSUGIZOの言葉通り、LUNA SEAの旅は真矢とともにこれからも続くことになる。そして力強い言葉で取材を締めくくったのはJ。彼は「『まだまだ行くぞ!』と。もうそのひと言ですね。楽器を弾けなかった頃からの地元の仲間の5人が夢を見て始まったバンドなんです。真矢くんは旅立ってしまいましたけど、5人の夢は今も続いてる。真矢くんの思いを連れて、その夢をつかみに、これからも全力で生きたい」と語った。

LUNA SEA

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献花を終えた西川貴教、松岡充、土屋昌巳の言葉

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