AIが職場を変革し、専門家たちに業務遂行の新たな手法をもたらしている。この変化の影響を把握するため、Google Workspaceは次世代のリーダーたちがAIをどのように活用しているかを調査した結果を発表した。その内容は予想以上に複雑で機微に富むものだった。
Google Workspaceが世論調査会社Harris Pollに委託して実施した年次調査「Young Leaders」の第2弾では、米国内の22~39歳のフルタイムのナレッジワーカーを対象に、1000人以上の回答を集めた。対象者は現職のリーダー、または将来リーダー職を志望する人々。調査の目的は、職場におけるAIの利用状況と、専門家がツールに求める要件を明らかにすることにある。
Google Workspaceのプロダクト担当バイスプレジデントであるYulie Kwon Kim氏は米ZDNETに対し、「若いリーダーたちは、人々がどのようなツールを使用し、どのように働くかという点で、仕事の未来を示す存在だ」と述べた。さらに、「彼らが現在AIをどのように活用しているかは、多くの物事がどこに向かっているかを物語っている」との見解を示した。
価値あるツールとしてのAI:キャリア開発にも寄与
AIは通常、人々のハードスキルを支援するものとして関連付けられているが、この技術はキャリア開発といったソフトスキルの支援にも役立っている。調査回答者の圧倒的多数である92%が、AIによって自身の専門スキルに対する自信が高まったと報告した。若いリーダーたちは、AIを思考のパートナーとして活用し、自身のアイデアに異論を唱えさせたり、フィードバックを得たり、さらにはキャリアコーチとして利用したりしている。
調査によると、回答者の72%が同僚や上司に尋ねにくい質問に答えるためにAIを利用していることが分かった。また、71%は重要な仕事上の会話に備えるための助言を得る目的でAIを活用しており、さらに69%は転職や面接、その他の職務上の移行に向けた準備にAIを使用しているという結果が示された。
Kwon Kim氏は次のように述べている。「チームで取り組むことが多いかもしれないが、必要なときや都合の良いときに、必ずしも人がそばにいるとは限らない。また、非常に初期段階では、個人的に進めたい場合もあるだろう。今では誰もが、その作業に取り組むための潜在的な協力者を持つことができる」
AIツールは、膨大な情報にアクセスできるだけでなく、ユーザーの質問のニュアンスを理解し、分かりやすい形式に整理できる点で、キャリアに関する助言の価値を高めている。また、他者から評価されることを気にせず利用できるという心理的な解放感も大きい。
調査会社Forresterの主席アナリストであるFiona Mark氏は、AIがリーダーシップスキルの強化において重要な役割を果たし得ると指摘した。同氏によれば、AIコーチはユーザーが特定のリーダーシップスキルを大規模に練習できる安全な環境を提供し、学習をより対話的で価値あるものにすることを目指しているという。
ただし、現時点のAIコーチには、人間の指導者が持つ洞察や微妙な判断力は備わっていない。それでも、体験的な学習の一形態を提供しており、多くの学習者に対して大規模に利用可能で、学習成果を向上させる可能性があると述べている。
さらに、Googleの調査では、回答者の91%が「通常の職務要件を超えて貢献できる自信が高まった」と回答したことが明らかになった。また、AIリテラシーが将来の仕事において極めて重要なスキルになるという認識が広く共有されていることも示された。


